ZeroCinema -32ページ目

WASABI

WASABI      ≪公開時コピー≫
     24時間、爆弾を抱えた男。
     24時間、この少女が爆弾。


       製作国:フランス
       製作年:2001年
       公開年:2002年

 【監督】   ジェラール・クラヴジック

 【製作】   リュック・ベッソン

 【出演】   ジャン・レノ (ユベール)
         広末涼子 (ユミ)
         ミシェル・ミューラー (モモ)
         キャロル・ブーケ (ソフィア)

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   キテレツながらにキュートなユミにめろめろなユベール

 【鑑賞本数】  年間:9作目  通算:170作目


 【 感 想 】

 リュック・ベッソン+ジャン・レノの組み合わせはある程度予想はつく。見せてくれるだろうという期待を裏切らない。詰めの甘さがあっても面白いと思える。そこに広末涼子が絡むとどうなるのだろうと不安と期待があった。結果としては突っ込み所満載ではあるが面白かった。

 広末涼子演じるユミ。母親がフランス大使館勤務だからといって、あそこまで流暢なフランス語がしゃべられるものかとは思ったが意外と良かった。わがままで、自分勝手で、浪費家。感情的で人を振り回すのが得意。奔放なティーン・エイジャーを好演していた。

 ジャン・レノ演じるやり手で手の早い刑事ユベール。仕事では有能で、シビアで、冷血漢とも思えるのだが、私事では娘にあたふたしている姿が可笑しかった。刑事とか殺し屋とか血なまぐさい役が多くて、やり手の冷血漢というイメージが強かっただけにユミに振り回されて、手に負えなくて困っている姿がかわいらしかった。要所要所で見せる凄腕ぶりもさすがベッソンと思える演出だった。ギャップがあって、人間臭いジャン・レノもいいなと思った。人を振り回す系の役が多いから、反対に人の言葉に振り回されて、不器用で一途に人を思う優しさがあるユベールがよかった。

 シリアスなはずのストーリーにとぼけた雰囲気を与えたモモ。使いっ走りでイマイチ決まらない。それがストーリーにうまくからんでいて、独特のベッソン節がきいていた。シリアス一本調子のアクションものも嫌いではないが、コミカルでライトでポップな展開も嫌いではない。

 あいかわらず欧米人の日本描写はトホホな気分にさせられたが、それは目をつぶることとする。タイトルのワサビがストーリーと関係するのか?と思っていたが、ワサビらしいアクセントになっていた。こんなところに遊び心を感じる。ワサビのシーンは見ていて、「マジ?」と思ったのはここだけの話。映画というのは演じ手と撮り手の化学反応だと思ってみる。



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天使にラブ・ソングを・・・

天使にラブ・ソングを…      ≪公開時コピー≫
     世界中が笑った。
     神サマも笑った。


       製作国:アメリカ
       製作年:1992年
       公開年:1993年

 【監督】   エミール・アルドリーノ

 【製作】   テリ・シュワルツ

 【出演】   ウーピー・ゴールドバーグ (デロリス)
         マギー・スミス (修道院長)
         キャシー・ナジミー (シスター・パトリック)
         ハーヴェイ・カイテル (ヴィンス)
         ウェンディ・マッケナ (シスター・ロバーツ)
         メアリー・ウィックス (ラザラス尼)
         ビル・ナン (サザー警部)
         ロバート・ミランダ

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★★★

 【見所】   デロリスに勧誘される子たちとのやりとり。

 【鑑賞本数】  年間:8作目  通算:169作目


 【 感 想 】

 初めてこの映画を見たのはいつのことだったろう。何度も何度も見ているが飽きることのない作品。思えばウーピー・ゴールドバーグにはまったのは「天使にラブ・ソングを・・・」がきっかけだったと思う。

 クラブ・シンガーが尼僧になる。奇抜な発想ではある。勝手気ままなデロリスが修道院に身を隠し、引き起こす人情ドラマ。歌あり、踊りあり、笑いありのコメディでもある。

 修道女として窮屈な生活を強いられる。はじめは簡素な食事に不平不満。掃除もいやいや。何でこんなことをしなきゃいけないのとふてくされている。だが、聖歌隊のあまりの下手さにあきれ、練習を手助けするようになってから心が変わっていく。

 貧しい下町の修道院。周りは危険で、物騒で、汚い町。閉ざされ気味の修道院に聖歌隊という新しい目玉を作り、若者を取り込み、汚れた町を掃除し、整えていく。それはカジノという華やかな街に身をおいていた者だからこそ、どうすれば現状を変えられるということに気がつける。外から来たものだからわかることなのかもしれない。

 ありきたりなことだけど、歌はやっぱりいい。歌は人に何かを与える。元気だったり希望だったり、夢だったり、何がしかの力を与えてくれる。それから、人の可能性を引き出すものでもある。

 内気で自分に自信が持てず人のすごさにばかり感心しているラザラス。彼女がデロリスから歌うことの楽しさや自分もできるという自信を引き出してもらう姿は一つの見せ場。いきいきと楽しそうに歌う姿は見ると歌はやっぱりいいと思ってしまう。

 デロリスは破天荒な性格で、修道院長は彼女の動向の一つ一つに苛立ちを覚える。だが、デロリスは自分に素直で、嘘がつけないだけで、歌が好きなだけだ。そういう姿にシスター達が惹かれていったのだと思われる。

 個人的にはマギー・スミス演じる修道院長の変わり行く姿も一つの見せ場。保守的で長という立場でモノをいう修道院長の心配りが憎い演出だ。



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君がいた夏

君がいた夏      ≪公開時コピー≫
     誰にでも一生忘れられない人がいる。
     


       製作国:アメリカ
       製作年:1988年
       公開年:1989年

 【監督】   スティーヴン・カンプマン
         ウィル・アルディス

 【製作】   トム・マウント
         ハンク・ムーンジーン

 【出演】   ジョディ・フォスター (ケイティ・チャンドラー)
         ウィリアム・マクナマラ (ビリー / 少年)
         マーク・ハーモン (ビリー・ワイアット)
         ハロルド・ライミス (アレン)
         ブレア・ブラウン (ジニー・ワイアット)
         リチャード・ジェンキンス (ハンク)
         クリスティーン・ジョーンズ (グレース)
         ヘレン・ハント

 【Zero的評価】 50円

 【リピート率】  ★

 【見所】   破天荒なケイティ。

 【鑑賞本数】  年間:7作目  通算:168作目


 【 感 想 】

 一昔前の青春ドラマ。古きよき時代。甘酸っぱい初恋。淡い懐かしい思い出がつまった作品。感傷っぽくて甘ったるい所もあるが嫌いではない。

 幼い昔と青春時代、落ちぶれていた昔、それがある上での今と、時間軸があいまいでこういう作り方は嫌いではない。ただし、かなり惑わされたのも、ついていくのに苦労したのも事実。

 主人公ビリーは従姉のケイティが自殺したと聞かされ生まれ故郷に戻ってくる。ケイティはビリーの唯一の理解者で背中を押してくれる存在だった。自由であるために幼いビリーを巻き込んでハメをはずしたり、困った時に傍にいてくれたり、まぶしい存在だったケイティが自殺した。遺灰はビリーに葬ってと遺言を残す。ビリーは戸惑いながら忘れようとしていた記憶をたどる。

 ケイティ演じるジョディ・フォスターはうまい。自由でありたい。そう思っているが、家族や性別や時代といったものに縛られている。精一杯もがいている姿が痛々しくもあるが、まぶしくもある。ビリーはそんなケイティに振り回されながらもついていく。淡い恋心めいた思いや従姉としての血のつながりや目に見えない何かでつながっている。

 プロ野球のキャンプの誘いを受けた翌日に父を事故で失い、そこから何かが崩れていく。父を失った痛みを抱え、母と幼い妹を思い、開きかけた羽を自ら縛り付けてしまう。父を失った自分を哀れんでくれ、そんな思いを滲み出しているビリーにケイティは夫を亡くした母親を思いなさいと厳しく諭す。愛情の深さは測れない。失った穴も測れない。自分だけが可哀想な人間ではない。そういうことを思えるケイティの懐の深さがまぶしい。

 自分が死んだらどうしてほしいか。そんなことを思ってみる。墓にいれたいケイティの親心もわからなくはないが、ケイティ同様、自然に帰りたい。

 繰り返される挿入曲。サックスの音色はせつなさを増徴している。サックスの音は、人の泣き声に似ていて、切ない気持ちになる。



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シュレック

シュレック      ≪公開時コピー≫
     見ためとナカミは、おおちがい。
     


       製作国:アメリカ
       製作年:2001年
       公開年:2001年

 【監督】   アンドリュー・アダムソン
         ヴィッキー・ジェンソン

 【製作】   ジェフリー・カッツェンバーグ
         アーロン・ワーナー
         ジョン・H・ウィリアムズ

 【出演】   マイク・マイヤーズ (シュレック)
         エディ・マーフィ (ドンキー)
         キャメロン・ディアス (プリンセス・フィオナ)
         ジョン・リスゴー (ファークアード卿)
         ヴァンサン・カッセル
         ピーター・デニス
         ジム・カミングス

         濱田雅功 (シュレック)
         藤原紀香 (プリンセス・フィオナ)
         山寺宏一 (ドンキー)
         伊武雅刀 (ファークアード卿)

 【Zero的評価】 200円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   フィオナ姫の馬鹿さ加減

 【鑑賞本数】  年間:6作目  通算:167作目


 【 感 想 】

 あまり期待していなかっただけにあほくさくて面白かった。嫌いではないらしい。

 人里離れた森の沼のほとりで孤独に暮らす怪物シュレック。怖い怪物を自称する割にはねずみにおちょくられており愛嬌がある。自己認識と他者認識の違いが後のストーリーにしっかりからんでくるのが心憎い演出でしてやられた。

 おとぎ話のキャラクターが国から追放される。共存しているのがありえないのだが、賞金目当てで人はおとぎ話のキャラクターを軍に差し出す。七人の小人たち、ピノキオ、赤ずきんちゃん、ピーターパン、3匹の子豚。昔読んだおとぎ話のキャラクターにおもわずニヤリとした。おしゃべりロバ、ドンキーの元ネタだけがわからず。オリジナル・キャラなのだろうか。

 城に幽閉されたフィオナ姫。フォークアード卿が王位を継ぐためのプリンセスに選んだ姫。フォークアード卿はシュレックに沼地を返す条件として、フィオナを救い出させる。この辺がずるいというか、姑息で人間の小ささを露呈していておかしい。おとぎ話のキャラクターは全員追放といいながら魔法の鏡はキープしているのも姑息で笑える。ストイックなイメージがあった魔法の鏡が、かなりユーモラスなキャラクターなのも笑えた。

 ファンタジーあり、アドベンチャーあり、人情あり、ラブロマンスあり、何でもありのストーリーだが要素があるにも関わらずストーリーがまとまっている。ライトでポップで気楽に見られる。アメリカンエンターテイナーな一作。

 おしゃべりロバ、ドンキーが多少うるさく感じられるがアメリカンコメディーにかかせないドジな役回り。いたらうるさいけれど、いないと物足りない。シュレックが真剣にうざがっている姿が笑えた。

 フィオナ姫の馬鹿さ加減もおかしかった。状況わかっていますか?とツッコミたくなるロマンティック加減はシュレックが淡々と無視するから余計に空回りしていておかしい。ハッピーエンドがありきたりではあるが面白い。



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ザ・ハリケーン

ザ・ハリケーン      ≪公開時コピー≫
     真実は、負けるはずがない。
     


       製作国:アメリカ
       製作年:1999年
       公開年:2000年

 【監督】   ノーマン・ジュイソン

 【製作】   アーミアン・バーンスタイン
         ジョン・ケッチャム
         ノーマン・ジュイソン

 【出演】   デンゼル・ワシントン (ルービン・カーター)
         ヴィセラス・レオン・シャノン (レズラ・マーティン)
         デボラ・カーラ・アンガー (リサ)
         リーヴ・シュレイバー (サム)
         ジョン・ハナー (テリー)
         デビ・モーガン
         クランシー・ブラウン
         ダン・ヘダヤ (デラ・ペスカ)
         デヴィッド・ペイマー (マーティン)
         ハリス・ユーリン (レオン)
         ロッド・スタイガー (サロキン判事)

 【Zero的評価】 100円

 【リピート率】  ★★★★

 【見所】   あきらめない気持ち。

 【鑑賞本数】  年間:5作目  通算:166作目


 【 感 想 】

 人の出会い、行動力、あきらめないこと、信じること、希望、そんな言葉たちがこの映画につまっている。

 ザ・ハリケーンの主人公、ルービン・カーターは時代に翻弄された人だ。人の悪意に貶められて、人を信じられないまま大人になり、そして、悪意によって貶められる。その悪意の根源にあるのは“肌が黒い”それだけ。そんなちっぽけなつまらないことで、やってもいない罪をでっちあげられ、刑務所に入れられる。自分は無実だと信じ、人生の大半を刑務所で過ごしてしまう。

 期待し、その度に失望し、生きる望みを絶たれ、絶望の淵においやられる。その繰り返しで「期待するな」と自分自身に言い聞かせるしか生きる方法がなかったのは想像できる。しかし、その姿は痛ましい。

 怒りを原動力に闘っていたボクサー時代。輝かしい栄光は手に入れた。だけど、怒りが怒りを呼び、冤罪で投獄される。時代は黒人解放運動とも重なり、刑務所の中で執筆した自伝が話題となり、ボブ・ディランやモハメド・アリら著名人が釈放活動に乗り出したが、ムーヴメントとして終わってしまう。

 だけど、無実であることを信じるルービンに揺り動かされた少年がいた。レズラ。人の好意を受け、純粋な心をもつ彼が光となる。時にレズラの存在が絶望ともなるが、レズラとレズラを保護するカナダ人はルービンを見捨てない。「ルービンは無実だ」と信じるレズラのまっすぐな心と、「カナダに帰る時はルービンも一緒」にと、自らの危険も省みずに真実を突き止めるカナダ人の心に涙が止まらなかった。

 自分のためだけに生きている人は多い。人にしてもらえなかったことをぐちる人もいる。だけど、人は本当に心が動かされた時、無償であっても、危険であっても、そんなことはものともせずに動くものだ。してもらえないということはそれだけの価値しかないのだと思った。人の出会いは偶然であって、偶然ではない。実話を元にした映画だからこそ重みがある。



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ロッカーズ ROCKERS

ロッカーズ      ≪公開時コピー≫
     一発演(や)っちゃろうぜ!!
     


       製作国:日本
       製作年:2003年
       公開年:2003年

 【監督】   陣内孝則

 【出演】   中村俊介 (ジン)
         玉木宏 (タニ)
         岡田義徳 (モモちゃん)
         佐藤隆太 (ガクちゃん)
         塚本高史 (コーちゃん)
         上原美佐 (真弓)
         玉山鉄二 (桜井)
         浦田賢一
         伊佐山ひろ子
         植松真実
         小林且弥
         はなわ
         金原泰成
         白竜
         大杉漣
         麻生祐未
         小泉今日子
         佐藤浩市
         鈴木京香

 【Zero的評価】 50円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   豪華すぎる脇役。

 【鑑賞本数】  年間:4作目  通算:165作目


 【 感 想 】

 好きか嫌いかで言ったら嫌いな映画。理由。中村俊介が嫌いだから。演技のべたさ加減がトホホな気分にさせられる。しかし、ロッカーズはそのべたさが面白かった。監督である陣内孝則の自伝的映画という前フリがある上で見ると陣内孝則のべたさと中村俊介のベタな演技がいいほうに作用したと思われる。

 博多のアマチュアバンド・ロッカーズ。こゆいメンバーだが腕前は今一つ。抜群のギターテクを持つタニが加入し真剣にプロを目指す、サクセス・ストーリーで青春ドラマ。コミカルにアップテンポに、ロックっぽく突き進む。若さとエネルギーを感じる。

 タニを除き、志と程度とおツム低い4人。ジン、ももちゃん、がくちゃん、こーちゃん。博多という田舎のアマチュア・バンドらしい4人のやり取りに笑いがこみあげてくる。バンド・メンバーのオーディションシーンがコメディで笑いすぎて死ぬかと思った。ベタな笑いなのだが、それがいちいち可笑しくて笑ってしまう。

 タニだけ温度が違う。見た目はすごくクールなのに中身はジンと同じくらい熱い男。タニが入ったことでバンドが変わっていく。ギターの腕がいいのもあるけれど、ジン達がバカみたいに無駄に真っ直ぐに突き進むのを、きちんとした方向に引っ張っていく風にも見えた。

 タニ演じる玉木宏が、今までノーチェックだったが、惜しいことをした。かっこいいし、うまい。ジンをあっさりと食っているように見えた。クールなのに熱かったり、真面目なのにとぼけていたり、そのギャップがうまいと思った。

 個人的に好きな塚本高史。個性的な役が多い。服装、髪型は育ちのよいお坊ちゃん風で、中身はなよっぽい。それなのにプレーはロックというギャップが可笑しい。

 脇役に小泉今日子、白竜、佐藤浩市、麻生祐未などがでており、ジン達若手が勢いだけで突き進んでいるところを要所、要所でしめている。こういうバランスのよさは陣内孝則初監督にしてはよくできており関心した。



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クリムゾン・リバー

クリムゾン・リバー      ≪公開時コピー≫
     我々は支配者であり奴隷。至る所にいて、
     どこにもいない。真紅なる川の支配者。


       製作国:フランス
       製作年:2000年
       公開年:2001年

 【監督】   マチュー・カソヴィッツ

 【出演】   ジャン・レノ (ニーマンス)
         ヴァンサン・カッセル (マックス)
         ナディア・ファレス (ファニー・フェレイラ)
         ジャン=ピエール・カッセル (シェルネゼ)
         ディディエ・フラマン (ゲルノルン大学長)
         ドミニク・サンダ (シスター・アンドレ)
         カリム・ベルカドラ (ダーメイン)
         フランソワ・レヴァンタル (弁護士)
         フランシーヌ・ベルジェ (校長)
         フィリップ・ナオン

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★★

 【見所】   「真紅なる川」

 【鑑賞本数】  年間:3作目  通算:164作目


 【 感 想 】

 以前から気にはなっていた作品。猟奇サスペンスっぽいはじまりに苦手かもしれないと身構えたが、普通にミステリー・サスペンス。ジャン・レノがでているのでてっきりリュック・ベッソン監督の仏米映画だと思い込んでいたが、フランス映画だった。

 ベテラン凄腕刑事ニーマンス演じるジャン・レノ。ベテランさ、凄腕さを全く感じさせない、その辺にいるオッサンさ加減がはまった。よくある刑事映画にでてくる強引さと凶暴さがなく、頭脳派で好きな感じだった。

 対する若手刑事マックス。刑事のくせにマリファナやったり、ネオナチに喧嘩売ったりするやんちゃぶりはどうかと思ったけれど、ニーマンスと合流してからのでこぼこコンビ加減が面白かった。

 ストーリーの大元となる事件は奇妙さがあるものの堅実な展開に飽きずに見られた。派手さはないものの、派手さではない見せ方に最近のアメリカ映画とは違う手堅さを感じた。フランス映画らしいのかもしれない。二つの異なる事件が一つに結びつくまでの過程にムリがなく素直に見られた作品。

 裸で目がくりぬかれ、手首が切断され、胎児のような形に縛られた変死体。何かを象徴しているような暗示しているような死体。そして、アルプス山脈の麓にあるゲルノン大学。大学と言う名の村。閉鎖的な場所で世襲制の職業、奇妙な場所。その上、大学のさらに麓の村人に起きる奇病。謎と胡散臭さ漂う大学にニーマンスは疑惑を抱く。

 ゲルノン大学の変さはニーマンスもマックスも肌で感じるが、内情を知っていくにつれ愕然とか、呆然とかそういった言葉がよぎっていく。世襲制や閉鎖的な理由がわかるにつれ、人の尊厳がないと思うと同時に不快感が募っていった。見当違いな考えだが、ハリー・ポッターの「純血」と「混血」という言葉が頭をよぎる。純血さを求めれば求めるほど奇形、異形化は増える。それを人に押し付ける根性も汚いし、悪いことをしているとも思っていない根性が許せない。



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世界の中心で、愛をさけぶ

世界の中心で、愛をさけぶ      ≪公開時コピー≫
     僕は君を生きていく。
     


       製作国:日本
       製作年:2004年
       公開年:2004年

 【監督】   行定勲

 【製作】   本間英行

 【出演】   大沢たかお (松本朔太郎)
         柴咲コウ (藤村律子)
         長澤まさみ (広瀬亜紀)
         森山未來 (サク・高校時代の朔太郎)
         山崎努 (重蔵)
         宮藤官九郎 (大木龍之介)
         津田寛治 (ジョニー)
         高橋一生 (高校時代の龍之介)
         菅野莉央 (少女時代の律子)
         杉本哲太 (亜紀の父)
         古畑勝隆 (高校時代のジョニー)
         内野謙太 (高校時代の同級生)
         宮崎将 (高校時代の同級生)
         マギー (カメラ屋の店員)
         大森南朋 (空港の係員)
         松田一沙 (中川悠子)
         西原亜季 (高校時代の同級生)
         近藤芳正 (蜷川先生)
         市川しんぺー (写真館の客)
         ダンディ坂野 (英語教師)
         天海祐希 (朔太郎の上司)
         木内みどり (朔太郎の母)
         森田芳光 (映画監督)
         田中美里 (少女・律子の母)

 【Zero的評価】 50円

 【リピート率】  ★★

 【見所】   気が狂いそうな赤と吸い込まれそうなぐらいの青い「世界の中心」

 【鑑賞本数】  年間:2作目  通算:163作目


 【 感 想 】

 2004年はセカチュウと冬ソナフィーバーで、あまりのフィーバーにかなりうんざりしていたのだが「世界の中心で、愛をさけぶ」を見た。

 1985年、四国。ゆるやかに時が流れる町で朔太郎とアキは恋に落ちる。マックもない、携帯もない時代で甘く淡い恋を実らせていく二人。ノスタルジックな世界で懐かしい雰囲気でどこかで見たことがあると思ったら大林宣彦監督の尾道シリーズだった。古き良き時代、高校生、田舎というあたりがそっくり。そうか、だからか。と勝手に納得。30代の人であれば自分の青春時代を思い出すだろうし、それ以上の世代の人もやっぱりゆるやかに流れる時に和むのだろう。ウォークマンの出始めの時期、テープで声の交換日記、深夜ラジオ、どれも郷愁感は漂っている。

 17歳の朔は子どもで無邪気さから来る無神経さが痛い。アキは大人びていて死んだら愛はどこに行くのだろうとか、愛と死を思う。自分が死んだらという不安からなのか。答えなどないのに、答えを出そうとする姿が儚かった。

 朔もアキも子どもで、子どもだけど一生懸命で、17歳という若さで一生分ぐらいの恋愛をしてしまう。アキの死が目の前にあるから、精一杯生きている。そういう精一杯さをまぶしく思った。

 シゲじいが「残されたモノは後片付けをするだけだ」と言ったセリフが心に残る。大切な人を亡くして、喪失感をうめられなくて死んだという事実を受けとめ切れなくて、まるでなかったかのように記憶に蓋をしてしまう。それではだめだというのはわかっているけれど、向き合えないものだ。どこかできちんと清算しないと自分の「今」を生きられない。

 アキが最後のテープで朔の「今」を生きてと願いを託す。いつまでも失ったことを忘れられずに被害者面していてもうっとうしいだけ。そんなことを改めて気がつかされた。

 オーストラリアの気が狂いそうな真っ赤な大地と吸い込まれそうな空の青。あれはこの目で見たいと思った。



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ハウルの動く城

ハウルの動く城      ≪公開時コピー≫
     ふたりが暮らした。
     


       製作国:日本
       製作年:2004年
       公開年:2004年

 【監督】   宮崎駿

 【製作】   スタジオジブリ

 【出演】   倍賞千恵子 (ソフィー)
         木村拓哉 (ハウル)
         美輪明宏 (荒地の魔女)
         我修院達也 (カルシファー)
         神木隆之介 (マルクル)
         伊崎充則 (小姓)
         大泉洋 (かかしのカブ)
         大塚明夫 (国王)
         原田大二郎 (ヒン)
         加藤治子 (サリマン)

 【Zero的評価】 200円

 【リピート率】  ★★

 【見所】   めくるめく魔法の世界

 【鑑賞本数】  年間:1作目  通算:162作目


 【 感 想 】

 久しぶりに劇場で見た。正直な所、劇場で見なくてもよかった。「千と千尋の神隠し」がすごく肩透かしを食った上にメッセージ性が強くて胸やけ起こしたが、今回は違う意味で肩透かしを食って納得がいかなかった。感動も怒りも涙も、何も残らなかった。クスリという笑いぐらい。絵はさすがと思った。世界も確立されていて、見せ方うまいと思ったが、今はこれぐらい見せるのは当たり前ですごいけれど普通だった。

 ハウルに木村拓哉が抜擢されて、どうかと思ったけれど普通だった。宮崎監督が木村拓哉の声がのってハウルはこういう人だったって、ハウルの人となりをつかんだと言っていたそうだけど、なるほどと思った。ハウルの我儘でナルシストで自分勝手で青臭いところが違和感なく、木村拓哉がはまりだと思った。

 期待はずれとは違うけれど違和感はずっとあった。魔法界という割には目立った魔法がなくて地味に感じた。魔法というより呪詛とか言霊とか契約とか、ある意味正統なのだろうか。ハウルとカルシファーとの契約が最後の最後までわからなかった。

 ハウルは自分が自分であるために勝手気ままに生きて、戦争とか煩わしいことから逃げていたけれど、ソフィーと出会って、マルクル達と一緒に暮らすうちに家族という意識が芽生えて、その家族を守るために戦う。守るものができたから戦うのだとハウルは言う。だけど、ハウルは何と戦っていたのだ。

 時世柄やっぱり戦争からめてきたと思った。ナウシカがそうだけど宮崎駿は戦争とヒロイン、争いとそれに抗うヒロインで見せる人だから、どう見せるのかと思った。しかし、戦うのはハウルで、ソフィーは見守る人だったのでがっかりした。ソフィーは決して嫌いではないけれど、強かで凛としていて、ユーモアがあって、でも、女々しくて好きにはなれない。ナウシカやシータやサンと比べるのがそもそも次元の違う話ではあるけれど、宮崎アニメのヒロインは勇ましくあってほしい。



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g@me.

g@me.      ≪公開時コピー≫
     出会いは、誘拐だった。
     


       製作国:日本
       製作年:2003年
       公開年:2003年

 【監督】   井坂聡

 【出演】   藤木直人 (佐久間俊介)
         仲間由紀恵 (葛城樹理)
         石橋凌 (葛城勝俊)
         宇崎竜童 (小塚滋)
         IZAM (安藤純平)

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★★

 【見所】   誘拐というゲーム。な、所。

 【鑑賞本数】  年間:55作目  通算:161作目


 【 感 想 】

 仲間由紀恵と藤木直人の配役に全く興味がないが為にノーチェックだったg@me.。邦画でサスペンスだから侮っていたが、二転三転するストーリー展開にはめられて、しっかりとのめりこんだ。「誘拐というゲーム」誘拐犯と人質を演じる役者になる。それが今回の遊び。しかも一回だけの割り切った大人な世界を楽しむ。その設定にどことなく嘘臭さは匂っているが、それでもしっかりとひきこまれた。

 泥臭さが邦画のいい所と思っていたが意外とスタイリッシュな方向性もいけると新たな発見があった。佐久間俊介、葛城樹里、葛城勝俊という人となり、背景にあるものはしっかりと設定がなされていて、丁寧にこだわって作られたのだと感心した。

 やり手クリエーター、高給取りの佐久間はオシャレで持ち物、着る物、住むところにセンスよく金がかかっていて、かっこよかった。葛城の愛人の子。樹里は相対的に金がかかっていながらどこかスレた感じがあって、我儘な感じが、愛人の子らしくてよかった。大手ビールメーカー。副社長葛城勝俊は、副社長らしい重みと狡猾さ、そして、ブルドッグのようなしぶとさめいたものがよい。

 「誘拐というゲーム」というようにゲーム感覚で金を奪い取る前半。小細工がきいていて、テンポよく仕掛けていく。それは本当にゲームを楽しんでいるかのようで該当者は楽しそうだった。第三者的にはありなのかと眉をひそめかけたのは余談だ。そして、金を奪い取ってこれで終わりだと思っていたところに次なる展開が待っている。このゲームは佐久間と樹里がしかけたゲームなのか…。

 藤木は樹里との誘拐ごっこで嘘をついているが、樹里も葛城も嘘をついていて、どれが真実なのかがわからない。しかも、妄想とか入ってくるから、余計にどれが真実なのかがわからなくなって、一瞬、わけがわからなくて混乱しかけた。冷静な目で見ればわかる話で、そういう細かい細工にまんまとはめられて悔しい思いをした。



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