ZeroCinema -28ページ目

たそがれ清兵衛

たそがれ清兵衛      ≪公開時コピー≫
     ただ、愛する人のために。
     


       製作国:日本
       製作年:2002年
       公開年:2002年

 【監督】   山田洋次

 【製作】   山本一郎

 【出演】   真田広之 (井口清兵衛)
         宮沢りえ (飯沼朋江)
         小林稔侍 (久坂長兵衛)
         大杉漣 (甲田豊太郎)
         吹越満 (飯沼倫之丞)
         伊藤未希 (井口萱野)
         橋口恵莉奈 (井口以登)
         深浦加奈子 (飯沼八重)
         神戸浩 (直太)
         草村礼子 (井口きぬ)
         嵐圭史 (堀将監)
         中村梅雀[2代目] (寺内権兵衛)
         赤塚真人 (矢崎)
         佐藤正宏 (坂口)
         桜井センリ (藤左衛門の中間)
         北山雅康 (川並)
         尾美としのり (大塚七十郎)
         中村信二郎 (藩主)
         田中泯 (余五善右衛門)
         岸恵子 (晩年の以登)
         丹波哲郎 (井口藤左衛門)

 【Zero的評価】 200円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   朋江のうなじ。

 【鑑賞本数】  年間:49作目  通算:210作目


 【 感 想 】

 評価の高さと時代劇というジャンルに敬遠していた「たそがれ清兵衛」。ようやく見ることができた。山田洋二監督らしい人が生きている映画だった。時間がゆったりと流れていて、派手やかさはないけれど、穏やかで優しさがあった。

 目立たず堅実に仕事に忠実で家族を大切にして、野心などを抱かずに淡々と毎日を過ごす清兵衛。己の身の幅を知っていて、分相応な生活にも満足している。そういう生き方のできる人となりはかっこいい。端から見たらうだつがあがらないように見えるが、当の本人がそれで満足しているのならそれでいいのだと思ってみる。剣豪で、剣の道で充分に食える人なのにそうしない。闘争心とか、自己顕示欲がなくて、どうして、そう生きられるのかが知りたい。自分を制する心とあるがまま受け入れる度量、自分には欠けているものだから憧れる。

 貧しくても二人の娘と老いた母とつつましやかに暮らす。家族の愛のような大層なものではなくて、静かでひっそりとしたもの。あるのが当たり前の言葉にならない空気が流れている。家族はいるのが当たり前で互いに役目があって、寄り添うように生きてきた時代があった。今とどちらが幸せなのだろうか。

 清兵衛の幼馴染の朋江。宮沢りえが高く評価されたが、その理由が何となくわかる。清兵衛を思う姿。子どもたち、清兵衛の母に接する様に優しさがにじみ出ている。相手を思う心はひっそりとしているもので、無意識に表に出るもの。それが清兵衛に中々伝わらないのが見ていて切ない。

 女というだけで制限の多い時代にあって、自分の心に素直で、怖いくらいに真っ直ぐ。侍の家に生まれた娘は政略結婚の道具にしかならない時代に、真っ直ぐな心で行動する朋江は変わり者だっただろう。兄嫁に口答えして、たしなめられることからも伺えるが、生きにくかっただろう。それでも、自分の気持ちを偽らずにいたおかげで幸せは得たのだから結果オーライなのかもしれない。



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ジュブナイル

ジュブナイル      ≪公開時コピー≫
     少年は、その夏
     未来を見た。


       製作国:日本
       製作年:2000年
       公開年:2000年

 【監督】   山崎貴

 【出演】   香取慎吾 (神崎宗一郎)
         酒井美紀 (木下範子)
         鈴木杏 (木下岬)
         遠藤雄弥 (坂本祐介)
         清水京太郎 (大野秀隆)
         YUKI (松岡俊也)
         林原めぐみ (テトラ)
         高橋克実 (祐介の父)
         麻木久仁子 (祐介の母)
         桜金造 (廃品置き場の管理人)
         角替和枝 (駄菓子屋のおばさん)
         松尾貴史 (三沢)
         川平慈英 (大野秀隆)
         高杉亘 (松岡俊也)
         緒川たまき (木下岬)
         吉岡秀隆 (坂本祐介)

 【Zero的評価】 50円

 【リピート率】  ★★

 【見所】   テトラの本性

 【鑑賞本数】  年間:48作目  通算:209作目


 【 感 想 】

 期待はしていなかったが案の定。夏休みお子様向け映画でした。中途半端なSF映画で、どうしてこういうものを性懲りもなく作る?日本の映画業界と心底思う。それも夏休みとか冬休みに向けて子どもが主人公の友情とか初恋とか甘酸っぱいような、しょっぱいような子供だましみたいな作品ばかり。子ども達はこれを見て面白いと思っているのだろうか。

 CGとか映像技術が発達している今の現代で、ゴジラ系の特撮っぽい、見るからに着ぐるみみたいなエイリアンはどうなのだろう。何だか日本の映画業界の稚拙さにしょんぼりしてしまう。特にこういった子ども向けの映画にそういう稚拙さが発揮されるから余計にがっかりしてしまう。

 自分が夢を失いかけている大人だからそう思うのかもしれないが・・・。
 中途半端なSF映画にムカついているのかもしれないが・・・。
 安っぽい映画だなと思ってしまった。

 もしかしたら自分が祐介や岬達と同じ11歳の子どもだったら、ワクワクして、ドキドキして、ハラハラして、充分に楽しめたのかもしれない。思えば11歳の頃は今より単純だったから、面白いと言いかねない。そう考えたら映画一つ見るにしても、粗探ししたりしている今の自分が醜い生き物に思えて寂しくなる。

 夢はあるかもしれない。小さい頃に憧れたタイムマシンやロボットがこの映画には出てくる。テトラというロボットを見つけて、押入の中で飼う祐介。親に内緒でこそこそしていた頃があった。

 夏休みに何か冒険めいたことをしたいと思っていた。何かが起きないかと期待していた。祐介や岬達と何も変わらない。そうか。祐介達に嫉妬しているだけだ。そういうことだ。平凡でつまらない毎日で、神崎みたいな大人がいるわけでもなく、そういう生活のまま大人になってしまったから羨ましいだけだ。

 きっとそういう大人がこういう映画作るのだろう。あざといとも思うけれど、自分ができなかったことさせたいだけなのかもしれない。



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アンドリューNDR114

アンドリューNDR114      ≪公開時コピー≫
     >システムエラー:感情
     >進入したウィルス:恋


       製作国:アメリカ
       製作年:1999年
       公開年:2000年

 【監督】   クリス・コロンバス

 【製作】   ウォルフガング・ペーターゼン
         ゲイル・カッツ
         ニール・ミラー
         ローレンス・マーク
         クリス・コロンバス
         マーク・ラドクリフ
         マイケル・バーナサン

 【出演】   ロビン・ウィリアムズ (アンドリュー)
         エンベス・デイヴィッツ (アマンダ / ポーシャ)
         サム・ニール (リチャード)
         オリヴァー・プラット (ルパート・バーンズ)
         キルステン・ウォーレン
         ウェンディ・クルーソン
         ハリー・ケイト・アイゼンバーグ

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★★

 【見所】   アンドリューがロビン・ウィリアムズになるまで。

 【鑑賞本数】  年間:47作目  通算:208作目


 【 感 想 】

 前評でクリス・コロンバスの失敗作と聞いていたアンドリューNDR114。どれだけつまらないのかと思ったら、普通にいい映画だった。アンドロイド系映画でまともに見られた数少ない作品だと思われる。

 家事用ロボット型番:NDR114。愛称:アンドリューが人間になる話。

 はじめは見た目も中身もロボットで、融通はきかない。言われたことを言われた通りこなす。ロボット以外の何者でもないアンドリューだが、オーナーのリチャードが変さを認めて、面白がって、様々なことを教えいく。そのことによって、より人に近づいていく。リチャードのように柔軟さや、面白がる気持ち、ユーモア、そういうものを持っている人は、何故だか生き生きして、キラキラ輝いて見える。

 人になりたいロボット。愛する人を失いたくない。そのために永遠の命を捨てて、半端でない努力をする。アンドリューは人間になりたくて、自分が人間に近づくために人工臓器や人工血液等を開発しつづける。結果として、それが人の延命やアンチエイジングに一役買っているのが皮肉。やるべきことはやった。だから、どんな答えであっても後悔しない。そう言い切る。アンドリューは自分で自分の運命を変える努力をしたから、端から見ていて、素直にがんばれと応援したくなったり、人として認めてもらえない姿に切なくなったり、したのだと思う。

 ロボットに時間はない。永遠。そして、記憶を失わない。時々全てを覚えているのと、全てを忘れてしまうのとどっちが幸せなのだろうと考える。

 ポーシャが「人はいつか死ぬもの。それが自然なこと。」と口にする。自分の死を覚悟して、愛する人のことを思って、口にした言葉。そうやってお互いを労わって生きていけるのは理想かもしれない。

 ロビン・ウィリアムズはこういう一途な役をやらせるとうまい。堅物だったり、無邪気だったり、色気はないけれど、少年の心を持った大人とはこの人のことを言うのだろう。



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ダンス・レボリューション

ダンス・レボリューション      ≪公開時コピー≫
     
     


       製作国:アメリカ
       製作年:2003年
       公開年:未公開

 【監督】   ビリー・ウッドラフ

 【製作】   アンドレ・ハーレル
         マーク・E・プラット

 【出演】   ジェシカ・アルバ (ハニー)
         メキー・ファイファー (チャズ)
         リル・ロミオ (ベニー)
         デヴィッド・モスコー (マイケル)
         ジョイ・ブライアント (ジーナ)
         ローリー・アン・ギブソン (カトリーナ)
         ミッシー・エリオット (ミッシー)
         ザカリー・イザイア・ウィリアムズ (レイモンド)
         アンソニー・シャーウッド (ダニエル父)
         ロネット・マッキー (ダニエル母)
         ウェス・マエストロ・ウィリアムズ (B.B)


 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★★★

 【見所】   ダンス!

 【鑑賞本数】  年間:46作目  通算:207作目


 【 感 想 】

 ダンス・レボリューションというタイトルからどう?とは思ったが、意外と面白かった。安っぽい青春ドラマ。だけど、何かに頑張っている姿を見るのは嫌いではない。

 主人公のハニーは、昼間はセンターでヒップホップの先生、レコード屋のアルバイト。夜はクラブのバーテンをしながら、プロのダンサーになることを夢見ている。ダンサーになりたい理想となれない現実をわかっていて、それでもチャレンジしつづける精神のタフさに感心する。どうせ…とひねる暇があるなら、精進する前向きな姿勢は見習いたい。

 クラブで踊っている姿を見られて、スカウトされて、ダンサーになって、振付師として成功への階段を踏み始める。浮かれてそのまま成功者としてなりあがれるチャンスがあるのに、友人や知り合った子を気に止めたり、家族を大切にしたりする地に足のついた所が好感をもてる。富や名声よりも友人や家族を大事にする芯の強さがうらやましくもある。

 プロデューサーのマイクの女になることを断ったことから、仕事を締めだされる。成り上がりたい人間なら、自分の体を武器にでもして、チャンスをものにする。そうしないハニーは自分に自信があるか、安売りしないだけの賢さがあるのかそれは測りかねる。

 自分のなりたいものになった時に理想と現実のギャップにとまどうことは往々にしてある。自分は何を大切にするかは、その人、次第で自分の保身を考えればマイクやカトリーヌのようになるだろうし、ハニーのように友達であったり、自分に関わった人であったり、自分に何かをしてくれた人を大切にする人であれば、必ず何かが返って来るのかもしれない。

 割とステレオタイプなストーリで音とダンスで派手な見せ方もしているから、好き嫌いは分かれそうだ。ただ、圧倒されるパワーはある。信念とか、情熱とか青臭い言葉だけど、恥ずかしいとか思ったりするけれど、一生懸命になれる何かがある事はかっこいいことだとそう思う。



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ドラムライン

ドラムライン      ≪公開時コピー≫
     未体験のビート、
     驚異のマーチング・バトル!


       製作国:アメリカ
       製作年:2002年
       公開年:2004年

 【監督】   チャールズ・ストーン三世

 【製作】   ティモシー・M・バーン
         ウェンディ・フィネルマン
         ジョディ・ガーソン

 【出演】   ニック・キャノン (デヴォン)
         ゾーイ・サルダナ (レイラ)
         オーランド・ジョーンズ (リー監督)
         レナード・ロバーツ (ショーン)
         GQ (ジェイソン)
         ジェイソン・ウィーヴァー (アーネスト)
         アール・C・ポインター (チャールズ)

 【Zero的評価】 1800円

 【リピート率】  ★★★★★

 【見所】   ドラム・バトル!

 【鑑賞本数】  年間:45作目  通算:206作目


 【 感 想 】

 二度目の「ドラムライン」。何度見ても青臭い青春映画だと思う。デヴォンは鼻持ちならないいやなやつだと思う。だけど、ドラムがかっこよくて、ドラムシーン見たさに手にとってしまう。ドラムバトルは何度見ても見応えがあるし、かっこいいと心底思う。

 リー監督がデヴォンに「従うことを覚えろ」と言う。デヴォンは面白くない気分でふてくされている。確かにドラマーとしての腕前は優れている。だけど、ドラムラインの心構えであったり、自分の腕前をひけらかす人間性であったりが未熟でリー監督はそこを見抜いていたのだろう。

 自分に自信のある人間ほど鼻っ柱は強い。若ければ若いほど認めてほしがり屋だ。デヴォンは良くも悪くも若い。だけど、若いうちほど人に従うことを覚えなければ、孤立する。だから、デヴォンは因果応報で仕方がない。

 今、この年になってリー監督の人に従うことを覚えろと言う言葉が身に染む。デヴォンよりはるかに大人なのに、そのことに気がついていなかった自分を恥じる気持ちと気がつけてよかったと思う気持ちとがある。

 ショーンがデヴォンとドラムバトルをし、負けを認めるシーンがある。リー監督に諌められた経緯があって、デヴォンに素直になれたという背景がある。でも、それよりも「一人でたたけばいいだろう。」と本質をついた時にショーンも大人になれた。ショーンがデヴォンを邪険に思うのは自分よりもうまいというのが本音だと思うが、徐々にドラムラインを乱されることを危惧していたのではないかと思ってみる。ショーンもデヴォンも根っからのドラムバカ。根底にあるのは、いかにかっこいいドラムラインにするかだからわかりあえてよかったと思う。

 リー監督がマーチングを通しての人間形成を目的としていて、その自分の信念を貫きとおす姿はかっこよかった。教育とは何かというのを漠然と教えられた気がする。真のエンターテイナーだから、半端なことをしないのだと思ってみる。



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スカイハイ劇場版

スカイハイ [劇場版]      ≪公開時コピー≫
     ようこそ。
     再び怨みの門へ・・・。


       製作国:日本
       製作年:2003年
       公開年:2003年

 【監督】   北村龍平

 【出演】   釈由美子 (斉木美奈)
         大沢たかお (工藤達也)
         谷原章介 (神崎耕平)
         戸田菜穂 (青山響子)
         田口浩正 (岸一雄)
         岡本綾 (遠山小百合)
         山田麻衣子 (伊藤摩耶)

 【Zero的評価】 100円

 【リピート率】  ★★

 【見所】   スタイリッシュなサスペンス調。

 【鑑賞本数】  年間:44作目  通算:205作目


 【 感 想 】

 期待値が高すぎたのかもしれない。肩透かしを食ってがっかりした。ドラマ版「スカイ・ハイ」の後のような、前のような設定で、門番イズコの話だと思い込んでいたことからくるがっかり感だと思われる。

 心臓だけ抉り取られる怪事件。それを担当する刑事・耕平。その婚約者美奈。結婚式当日に犠牲となる美奈。やりきれない耕平。ど頭からやるせない展開で見る気がうせた。北村龍平らしい見せ方なのかもしれないけれど力が抜ける。

 撮り方、アングル、場面転換。どれも邦画にしてみれば、スタイリッシュで、スマートで。きれいではある。耕平、美奈らの心理描写や黒幕・達也の心理描写等も丁寧に見せており、全体的に丁寧に作りこまれている。テンポも悪くはない。

 ただ、警察に対して何故気がつかないと思う。実際、自分があの捜査現場にいたとして、気がつけるかと言ったら、気がつけないかもしれない。だが、五芒星には気がついたけれど・・・。ありえないことづくしだから、好きにしてと思ったが、中途半端にリアルだから、いいようのない疲労感がこみ上げてくる。

 工藤達也が、法に触れても、禁忌を犯してでも妻を助けたい気持ちはわからなくもない。だけど、人の死は絶対避けられないもので、受け入れなくてはならないものだ。「愛している。いない世界に絶えられない。」というのであれば、死ねばと残酷なことを言いたくなる。達也だけがつらいのではなく、誰もが大切な人を亡くし、辛い思いをしている。達也自身に力があって、妻の命を救う術があるというのなら、いざ知らず、誰かの犠牲があって救われる命など「命」ではないと当たり前すぎることを思った。

 達也が命を奪ったせいで、達也同様に、いや、それ以上に苦しんでいる人間がいることに気がつかない姿に「お前は子供か」と言いたくなる。美奈を失ったことにヤケをおこしている耕平の方が、まだ、現実見ている。男どもが女々しくて、幼稚で見ていて疲れた。



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ワイルド・スピードX2

ワイルド・スピードX2      ≪公開時コピー≫
     限界を突き抜けろ!
     


       製作国:アメリカ
       製作年:2003年
       公開年:2003年

 【監督】   ジョン・シングルトン

 【製作】   ニール・H・モリッツ

 【出演】   ポール・ウォーカー (ブライアン・オコナー)
         タイリース (ローマン・ピアース)
         コール・ハウザー (カーター)
         エヴァ・メンデス (モニカ)
         ルダクリス
         デヴォン青木 (スーキー)
         マイケル・イーリー

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   タイリースの色気。

 【鑑賞本数】  年間:43作目  通算:204作目


 【 感 想 】

 ヴィン・ディーゼルもミシェル・ロドリゲスも出ていないので、2は見なくてもいいと思っていたが、カーレース好きの血が手にとらせた「ワイルド・スピード2」。

 1に比べるとストーリーの整合性はとれているが、パワーダウンしていると感じた。監督の差が出たのかと思ってみる。1よりスマートで、スタイリッシュで、万人うけする作りにはなっている。カーレースだけではなく、アクション、サスペンス要素もあり、バランスはいいが、バランスがいいだけにありふれた映画になってしまったように思われる。

 冒頭からブライアンら公道レースにふける若者たちのやりとりは1と同様リアルっぽかった。よくも悪くも今を楽しむ今時の若者らしいのかもしれない。合法、違法うんぬんより、今が楽しければそれでいいように見えなくもない。

 ブライアンとピアースの二人が潜入先のカーターと依頼主のFBIの裏の裏をかいたのは見ていてスッキリした。ストリート・レーサーを集め、捜査を混乱させたのはニヤリともしたが、どこかで見たことあると考えたら、「ワイルド・スピード」だった。1より金と時間をかけて作りこんだのは見えるが、全体的に二番煎じっぽい印象が残る。

 そもそもストリート・レースがお飾り程度になってしまったように見えなくもない。スーキーらストリート・レーサーの人間像より、車ばかりに焦点が当たっている。その車もペイントや改造している面ばかりが際立っていて、オタクっぽくて、何だかなぁな気分。

 やっぱりポール・ウォーカーが主人公では弱いのかと思ってしまう。1でのブライアンは潜入捜査中の警官で善人よりだった。だけど、2では善人なのか悪人なのか、その位置づけがどっちつかずで中途半端に見えた。ピアース演じるタイリースが元悪人で更正中という立場がはっきりしるのが、うまくストーリーに絡んでいただけに残念。

 考えたくない時にぼんやり見る分にはそこそこ楽しめる作品かもしれない。



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平成狸合戦ぽんぽこ

平成狸合戦ぽんぽこ      ≪公開時コピー≫
     タヌキだってがんばってるんだよォ。
     


       製作国:日本
       製作年:1994年
       公開年:1994年

 【監督】   高畑勲

 【製作】   徳間康快
         氏家齋一郎
         磯邊律男

 【出演】   野々村真 (正吉)
         石田ゆり子 (おキヨ)
         三木のり平 (青左衛門)
         清川虹子 (おろく婆)
         泉谷しげる (権太)
         芦屋雁之助 (隠神刑部)
         村田雄浩 (文太)
         林家こぶ平 (ぽん吉)
         福澤朗 (竜太郎)
         山下容莉枝 (お玉)
         桂米朝三代目 (六代目金長)
         桂文枝 (太三郎禿狸)
         柳家小さん (鶴亀和尚)
         神谷明 (玉三郎)
         加藤治 (林さん)

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   「赤勝て白勝て どっちも負けろ 負けた狸をぶっころせ」なおろく婆。

 【鑑賞本数】  年間:42作目  通算:203作目


 【 感 想 】

 ジブリ製作アニメで唯一、頑なに見ることを拒んでいたのが「平成狸合戦ぽんぽこ」。見るからに説教臭そうで敬遠していたのだが、ユーモアがあった。宅地造成が原因で住む所を追われた狸たちの奮闘ぶりを描いた作品。

 自然破壊とか動物保護とか、背景にあるのはそういう「問題」だが、それほど前面に押し出されておらず狸目線で描かれていたのは見やすかった。「風の谷のナウシカ」、「もののけ姫」路線の、ものすごい正攻法で、直球勝負で、許せない気持ちや怒りをぶつけてくる宮崎駿アニメと、「火垂の墓」「おもひでぽろぽろ」路線のシリアスなのに、どこかで笑いを誘いつつ訴えることは訴える高畑勲アニメと、キャラも売りも違う二人がいるからジブリの底の深さがあると思ってみる。

 一方的に狸たちが人間に仕掛ける戦い。目的は住処を奪い返す。その為に、化け学を復興させたり、四国や佐渡に住む長老たちを呼び寄せたり、涙ぐましい努力をする。方向性は人の目からすると「?」なのだが、狸たちの一生懸命ぶりには笑いがこみあげてくる。

 人を憎しみ駆逐したい権太、人との共存を願う正吉、人と争いたくないポン太。思いはそれぞれで、何だかんだ人と共存している。「人がいなくなったら天ぷらが食べられない」の一言に狸一同よだれ流して「それは困る」という姿は笑いがこみあがる。狸のくせに現金で、狸だから即物的で小賢しいこと考える割に単純で、やっぱり狸でおかしい。

 四国の長老たちを中心に繰り広げられる妖怪パレードは見応えがあった。古き良き時代ではないけれど、妖怪たちが恐れられ、人と共存していた。自然を恐れ、敬う気持ちや、感謝する気持ちが当たり前だった時代があった。

 「もののけ姫」ではないが、人の手が入ってしまった森は、それ以前の森とは違う。だが、そこでもしぶとく生き続ける動物はいる。変わってしまっても森は森だから、それを維持する努力はしないといけない。そんなことを思う。



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ラブ&ポップ

ラブ&ポップ      ≪公開時コピー≫
     と、思う。
     


       製作国:日本
       製作年:1998年
       公開年:1998年

 【監督】   庵野秀明

 【出演】   三輪明日美 (吉井裕美)
         希良梨 (野田知佐)
         工藤浩乃 (横井奈緒)
         仲間由紀恵 (高森千恵子)
         三石琴乃
         石田彰
         林原めぐみ
         平田満
         吹越満
         モロ師岡
         手塚とおる
         渡辺いっけい
         浅野忠信
         岡田奈々
         森本レオ

 【Zero的評価】 200円

 【リピート率】  ★

 【見所】   見えそうで見えないパンチラ。

 【鑑賞本数】  年間:41作目  通算:202作目


 【 感 想 】

 援助交際という言葉流行った時代が確かにあった。バブルがはじけて、それを受け入れられずにいた大人たちとか、人とうまく関われない大人たちとか時代に乗り遅れた大人たちが時代を作ったのかと思ってみる。

 公開当時、様々な物議を醸し出した「ラブ&ポップ」。援助交際。女子高生の描き方、撮り方等。多分、大人の都合で撮られているから本物ではないだろうが、実際こんな感じではないのかと思う。

 大人が思うほど子どもは純粋ではない。大人をあしらったり、騙したり、大人のミニチュアで大人の姿を真っ直ぐに映す鏡のようなものかもしれない。今日、欲しいものは今日のうちに手に入れたい。我慢知らずで、子どもで、子どもだから純粋なのかもしれない。

 ヒロミ達は子どもだけど、自分たちが世間で分類されるほど子どもではないことを知っている。学校に見切りをつけ、自分の夢を実現させようとするサチ。早く大人になりたいちぃちゃん。普通の子だと思っていたナオは自分の力でパソコンを手にし、置いてけぼりを食った気分になるヒロミ。自分が高校生の時を思い出させる何かがあって、懐かしいやら恥ずかしいやら、複雑な気分になる。

 親の知らない所で子どもは何かを体験して、そうやって大人になっていく。時には痛い目にだってあうし、あきらめなければいけないこともある。そうやって自分の身で感じていくことを増やして大人になる。忘れていたわけではないが、それがあまりにも当たり前だったから少し新鮮に思えた。

 援助交際なんて言葉はもうはやらないのかもしれない。お金で人の時間を売り買うすることが日常的になってしまったのか。もう援助するような余力がないのか。一過性の時代だったのか。今となってはよくわからないが、そういう変なことがあった。女子高生というだけで、チヤホヤされた時代があった。そういう時代を作ったのが誰かはわからないけれど、相対的に金を払っていた大人が悪いと思って見る。



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バッファロー'66

バッファロー'66      ≪公開時コピー≫
     最悪の俺に、
     とびっきりの天使がやってきた


       製作国:アメリカ
       製作年:1998年
       公開年:1999年

 【監督】   ヴィンセント・ギャロ

 【製作】   クリス・ハンレイ

 【出演】   ヴィンセント・ギャロ (ビリー・ブラウン)
         クリスティナ・リッチ (レイラ)
         アンジェリカ・ヒューストン (ジャネット・ブラウン)
         ベン・ギャザラ (ジミー・ブラウン)
         ケヴィン・コリガン (グーン)
         ロザンナ・アークエット (ウェンディ)
         ミッキー・ローク (ブッキー)
         ジャン=マイケル・ヴィンセント (ソニー)
         ジョン・サンスン (リトル・ビリー)
         ボブ・ウォール (スコット・ウッド)

 【Zero的評価】 100円

 【リピート率】  ★★

 【見所】   レイラの存在。不思議と天使に見えなくもない。

 【鑑賞本数】  年間:40作目  通算:201作目


 【 感 想 】

 多才なヴィンセント・ギャロ監督・主演でアメリカ映画なのに、アメリカらしくない印象を受けた。インディペンデンス映画なのか。全体的に金のかかっていないチープなトーンではあった。1980年代ぐらいの時代設定なのだろうか。時代と下町の雰囲気はよくでていて、こういう時代があったのだなと思った。

 ビリーは自分勝手な男。身勝手さが原因で刑務所にいくハメになって、出所しても直っていない。ろくでもない人間ではあるが、なぜか憎めない。

 ダンススクールでレッスン中のレイラを拉致して、妻のふりをさせ、両親と夕食をともにする。ビリーと両親との会話がぜんぜんかみあっていない。父親は腫れ物に触るように扱う。母親はフットボールに夢中で、ろくに相手にもしない。血がつながっているのに家族として成立していないのが見ていて痛々しい。レイラが一生懸命ブラウン家をつなぎとめようとしている。見ず知らずの男とその家族を思う優しさが健気だ。

 音楽の使い方、映像の撮り方は面白い。選曲はオシャレでスマートなのに撮り方は素人くさくて泥臭い。そのアンバランスさとビリーの不安定さとはかみ合っていて作り方は面白い。

 ビリーの身勝手さは目に余るものがあったけれど、両親を見て納得できる部分もある。母親はフットボール中毒でひいきにしているバッファローチームの優勝を出産で見逃し、ビリーにやつ当たっている。そもそも子供を産むつもりもなかったのだろう。妊娠して、時代とか宗教とかそういう外的要因で産むしかなく、仕方なく結婚し、子供を産み、そういう風に生きてきた。納得できない気持ちはわかるがそういう親に育てられた子供はかわいそうだ。

 愛とか心とか目に見えないけれど、「知りたい」からすべてははじまるけれど。レイラは理不尽に身柄を拘束されているのに優しくできたり、ビリーのことをもっと知りたいと思えたりする気持ちはどこからくるのだろう。レイラも孤独なのかもしれない。



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