ターミネーター2
≪公開時コピー≫この映画のストーリーだけは、
決して誰にも明かしてはならない。
製作国:アメリカ
製作年:1991年
公開年:1991年
【監督】 ジェームズ・キャメロン
【製作】 B・J・ラック
ステファニー・オースティン
ジェームズ・キャメロン
【出演】 アーノルド・シュワルツェネッガー (T-800型ターミネーター)
リンダ・ハミルトン (サラ・コナー)
エドワード・ファーロング (ジョン・コナー)
ロバート・パトリック (T-1000)
アール・ボーエン (ドクター・シルバーマン)
ジョー・モートン (マイルズ・ベネット・ダイソン)
ジャネット・ゴールドスタイン (ジャネル・ヴォイト)
ザンダー・バークレイ (トッド・ヴォイト)
S・エパサ・マーカーソン (タリッサ・ダイソン)
カストロ・グエラ (エンリケ・サルセダ)
【Zero的評価】 1500円
【リピート率】 ★★★★
【見所】 サラのタフさ。
【鑑賞本数】 年間:69作目 通算:230作目
【 感 想 】
飽きるほど見ているのにまた見てしまった「ターミネーター2」。撮影技術もすごいが、ストーリーもよくできている。あきらめない、信じる、そんな青春用語みたいなキーワードが含まれている。メッセージ性は強いが、それに気をとられている暇なくストーリーが展開する。見れば見るほど整合性がとれており、よくできた映画だと感心する。
未来が諸悪の根源で過去=現在が脅かされる。その感覚は何度見てもやるせない。未来のつけを過去で払わせるなと思う。普通は逆だから、余計にやるせない。タイムマシンが出来たら、未来の今を変える為に過去に干渉する行為が横行するのだろうか。
堅物だったT-800がジョンと触れ合うことでより人間に近づくヒューマンドラマでもある。今の時点でターミネーターを作るとしたら、もっと人間らしいロボットになるのだろう。感情が未発達のターミネーターだから、物語が成立するのかと思ってみる。
ジョンはサラといたいだけの甘ったれた子どもで、その思いからやさぐれた行為をとる。だが、後の指導者になる為の必然行為なのかもしれない。母親の期待にこたえるいい子だったら指導者にはなりえない。
サラは1から10年経って変わってしまった。母、父、戦士でもある。一人で未来の何もかも全て背負ってしまったのが辛くて痛くて涙がでそうになる。端から見たら一人で空回りして、狂っているように見える。ただのジョンの母親だったら幸せに暮らしているのかもしれない。だけど、指導者ジョンの母親になってしまったから、もう後には引き返せない。そういう現実が切ない。
サラから見ればT-800は悪夢そのもので、ジョンと仲良くしている姿が釈然としない。ジョンから見れば、友達、ボディーガード、父親で、プログラムされているだけだが、絶対ジョンを守る存在。血のつながりのあるサラとジョンより、T-800とジョンのほうがよっぽど親子らしい。そういうズレが切なくなる。
ダイ・ハード
≪公開時コピー≫地上40階!超高層ビルは戦場と化した!
製作国:アメリカ
製作年:1988年
公開年:1989年
【監督】 ジョン・マクティアナン
【製作】 ローレンス・ゴードン
ジョエル・シルヴァー
【出演】 ブルース・ウィリス (ジョン・マクレーン)
アラン・リックマン (ハンス・グルーバー)
ボニー・ベデリア (ホリー・ジェネロ・マクレーン)
アレクサンダー・ゴドノフ (カール)
レジナルド・ヴェルジョンソン (アル・パウエル巡査)
ポール・グリーソン (ドゥエイン・T・ロビンソン)
ウィリアム・アザートン (ソーンバーグ)
ハート・ボックナー (エリス)
ジェームズ繁田 (タカギ)
アル・レオン (ユーリ)
デヴロー・ホワイト (アーガイル)
グランド・L・ブッシュ (リトル・ジョンソン)
ロバート・ダヴィ (ビッグ・ジョンソン)
【Zero的評価】 1800円
【リピート率】 ★★★★★
【見所】 走るマックレーン!ぼやくマックレーン!
【鑑賞本数】 年間:68作目 通算:229作目
【 感 想 】
アクション映画。それも孤島系の王道ともいえる「ダイ・ハード」。何度見ても、手に汗握る。ストーリーがわかっているのにのめり込んでしまう。脚本の面白さ、撮り方、どれをとっても17年前の映画とは思えない。古さを感じさせない映画だ。
あの時代の精一杯を詰め込んだのだろう。画質的に見劣りする部分はある。今のデジタル技術を使えばハイ・クオリティのものができるだろう。だが、「ダイ・ハード」ほどのものができるかは疑問だ。昨今のデジタルなクリアな映像に見慣れているから、余計にそう思うのかもしれないが、アナログの爆撃シーンに本物の火薬使って爆発させる映像に、嘘、偽りがなく迫力がある。一回でしか撮れないものだから、緊張感がフィルムに残っているような気がする。
ジョン・マックレーンはやっぱりかっこいい。男くさく、頭がよく、不器用で全てがかっこいい。風貌はさえない。本当は愛しているが言いたいのに、顔を合わせると旧姓で働いていることや、単身赴任の現状で口論するちっぽけな男。全然ヒーローらしくない。それでも、高層ビルをテロに乗っ取られ、妻を含め人質をとられ、黙っているような男ではない。懸命に助けを呼んでみたり、何が起きているかを調べたり、テロに抵抗したりする。警官としての意地、悪を許さない正義心、妻を助けたい心から、そうするのだが、一人で、一人しかいないのにくじけない姿勢に毎度やられる。
そして、無線のむこうでジョンと友情を育むパウ。はじめはやる気のない見回り制服警官でしかなかったのに、一人で戦うジョンを応援し、警官としての心を取り戻していく姿に、心が動かされる。人は変われる生き物なのだと、ありきたりなことだけど、気がつかされる。
細かく伏線がはってあり、見るたび気がつかされることがある。細工が隅々まで行き渡っていて、最後の最後まで楽しませてくれる。まさにエンターテイメントとはこのことだと感服させられる。
キング・アーサー
≪公開時コピー≫すべての英雄は、
彼より生まれた。
製作国:アメリカ
製作年:2004年
公開年:2004年
【監督】 アントワーン・フークア
【製作】 ジェリー・ブラッカイマー
【出演】 クライヴ・オーウェン (アーサー)
キーラ・ナイトレイ (グウィネヴィア)
ヨアン・グリフィズ (ランスロット)
ステラン・スカルスガルド (セルディック)
スティーヴン・ディレイン (マーリン)
マッツ・ミケルセン (トリスタン)
ジョエル・エドガートン (ガウェイン)
ヒュー・ダンシー (ガラハッド)
レイ・ウィンストン (ボース)
レイ・スティーヴンソン (ダゴネット)
ティル・シュヴァイガー (シンリック)
イヴァノ・マレスコッティ (ゲルマヌス)
ショーン・ギルダー
チャーリー・クリード・マイルズ
ケン・ストット
デヴィッド・ウィルモット
【Zero的評価】 320円
【リピート率】 ★★★★★
【見所】 気概と矜持のあり方。
【鑑賞本数】 年間:67作目 通算:228作目
【 感 想 】
「アーサー王と円卓の騎士」の映画化。アーサー王を詳しく知らないから純粋に楽しめた。釈然としない所もあったがよくできている。監督アントワーン・フークア、製作ジェリー・ブラッカイマーで、面白くなかったら嘘だろう。
「自由」は与えられるものではなく、自分の手でもぎとるものだ。そんなことを観終って一番に思った。だから、価値があるのだとも思った。
サクソン人に包囲された北部の地からローマ人一家を救出する。アーサーと円卓の騎士たちは自由とひきかえに任務につく。ローマ帝国ゲルマヌス司教のずる賢さとやり方の汚さに腹がたった。今風の言い方をすれば、札束で顔をひっぱたくようなやり方。騎士たちが何よりも望んでいる「自由」との引き換えだから、札束よりももっと性質が悪い。そういう不当な扱いにもアーサーは自由を信じ、任務につく。騎士たちはアーサーに二言、三言物申すが、最終的にはアーサーと行動を共にする。アーサーを信じ、疑わない。そういう生き方がまぶしい。誰かの為ではなく自分の為に生きており、迷いや悩みはあるが、それに囚われない意志を持っていて、皆、かっこよかった。
ローマ人の救出とともにブリテン人を解放するアーサーたち。虐げられているブリテン人に生きることを諭す。虐げられている事を甘んじるのではなく、不正に立ち向かう事、その勇気をもてと励ます。簡単に口に出来る言葉ではない。アーサーが言うから、言葉に重みがある。
ブリテン人の少年と言葉少なに心を通わせるダゴネットが印象に残る。ダゴネットを失い、やるせない気持ちや憤りを隠さない騎士たちの気持ちが痛い。だが、それよりも少年がダゴネットの遺体から指輪をもぎとった瞬間に、涙があふれでた。少年は自分の意志で自分の生き方を決めたことに心が打たれた。
誰しも戦士であり王。運命は自ら選ぶ。人から施される事に享受することなく、自らの意思で生きる。当たり前のことだけど、難しい。
アイランド
≪公開時コピー≫生きのびろ、
地上でもっともピュアな魂。
製作国:アメリカ
製作年:2005年
公開年:2005年
【監督】 マイケル・ベイ
【製作】 マイケル・ベイ
イアン・ブライス
ウォルター・F・パークス
【出演】 ユアン・マクレガー (リンカーン)
スカーレット・ヨハンソン (ジョーダン)
ジャイモン・フンスー (ローレント)
スティーヴ・ブシェミ (マッコード)
ショーン・ビーン (メリック)
マイケル・クラーク・ダンカン
【Zero的評価】 100円
【リピート率】 ★★
【見所】 近未来の世界観。
【鑑賞本数】 年間:66作目 通算:227作目
【 感 想 】
マイケル・ベイ監督で、クローン、近未来、アクションと面白そうな要素たっぷりで、過剰な期待をしすぎた。見終わった後に疲れが残った映画だった。面白い、面白くない以前に痛い、痛い、痛いが・・・。
クローン人間たちが生かされている理由が理由だけにあまり生々しい所を映像でみせられても困る。逃げ場がなくて、気分が悪くなった。着眼点とアプローチの仕方は面白かったが、骨格とか人がなる過程がグロテスクで吐き気がした。
マイケル・ベイらしい映画ではあった。映像の一番きれいで、かっこいい見せ方にこだわっている所。アクション・シーンの撮り方、追跡者と逃亡者の心理攻防はうまい。ただ、見慣れた映像が多く、新鮮味には欠けている。それを抜きにすれば設定、ストーリーはよくできている。
設定の15年後、2017年にアイランドのような近未来化が進んでいるとは思いがたい。50年後ぐらいだったら、もう少しすんなりと世界観にのめりこめたような気がした。その点が惜しいと思ったが、スタイリッシュな映画ではある。
知りたがりのリンカーンと、純真無垢なジョーダン。二人が真実を知っていくまで、考えさせられることは山ほどある。もちろんリンカーンとジョーダンの存在そのものが考えさせられることの一つだ。クローンに人権はないのか。クライアントは真実を知らないとはいえ、自己中心的な発想でクローンを作らせる倫理的なこともある。そういう疑問をアイランドはエンターテイメント性を持ち合わせつつ、投げかけている。その辺のセンスはやっぱりマイケル・ベイはうまいと素直に感心する。
医者であり、博士であるメリックの本音がさらけ出された時にやるせない気持ちになった。少なからず人が持ち合わせているが、決して表には出さない感情、思いをぶちまける姿は狂っていた。
今一わかりにくかったが、リンカーンらを追跡するローレントがおいしい所をさらっていったと覚書程度に書き残す。
ダニー・ザ・ドッグ
≪公開時コピー≫守りたい
製作国:フランス/アメリカ
製作年:2005年
公開年:2005年
【監督】 ルイ・レテリエ
【製作】 リュック・ベッソン
スティーヴ・チャスマン
ジェット・リー
【出演】 ジェット・リー (ダニー)
モーガン・フリーマン (サム)
ボブ・ホスキンス (バート)
ケリー・コンドン (ヴィクトリア)
ディラン・ブラウン
シルヴィオ・シマック
マイケル・ジェン
ヴィンセント・リーガン
フィリーダ・ロウ
【Zero的評価】 100円
【リピート率】 ★★★
【見所】 人はイヌとして生きられるか?
【鑑賞本数】 年間:65作目 通算:226作目
【 感 想 】
リュック・ベッソン脚本、ルイ・レテリエ監督、ジェット・リー主演とくれば面白いはずだと半ば確信して見た「ダニー・ザ・ドッグ」。ベッソンらしいご都合主義な所はあったが面白かった。「トランスポーター」の延長戦にある映画だと思った。もう少しライトなほうが好みではあるが、アクションも見応えがあって出来は上々だと思われる。
バートの犬として育てられたダニー。犬のように首輪をはめられバートに忠実に仕える。番犬でもあり、闘犬でもある。犬から人として変わっていくダニーをジェット・リーが好演している。無表情で強い男はジェットの持ち味だが、そこに無感情が加わり、狂ったように暴れる姿に凄みを感じた。
モーガン・フリーマン演じるサムはもうさすがとしか思えない。盲目の調律師。苦労、悲しみ、痛み等を体験し、それでも人に優しく接することができるという事がすごいとしか言い様がない。年を取っているからできることなのかもしれないが、人間性もあるだろう。聞かない優しさとでもいうのだろうか。そっとしておくのと、ほっておくことは似ているようで真逆の性質。それはサムとバートの性質と同じかもしれない。
心をむけてそっとしておくサムと、心もむけて体もむけてダニーの領域に入り込んでいくヴィクトリアと、そんな二人に心を開き始めるダニーとこの3人。血のつながり等全くないのに家族より家族らしくて切なくなる。家族は案外そういうものかもしれない。血縁がなくても、互いが「家族」と思えば家族になれるものかもしれない。
ダニーが自分の為に生きることをはじめるストーリーだが、色々なことを暗喩しているようにも思えた。「犬」というのはすごくわかりやすい例えで、親のいいなりになっている子どもや、上司の言いなりになっている部下。そういったものを…と考えるのは深読みのしすぎかな。
アクション・シーンの音の使い方に疲れを覚えたが、それを除けばいい映画だと思う。
ヴァージン・スーサイズ
≪公開時コピー≫ヘビトンボの季節に逝ってしまった5人姉妹
僕たちは残された思い出の破片をかき集める。
製作国:アメリカ
製作年:1999年
公開年:2000年
【監督】 ソフィア・コッポラ
【製作】 フランシス・フォード・コッポラ
ジュリー・コスタンゾ
ダン・ハルステッド
クリス・ハンレイ
【出演】 キルステン・ダンスト (ラックス)
ハンナ・ホール (セシリア)
ジェームズ・ウッズ (リズボン先生)
キャスリーン・ターナー (リズボン夫人)
ジョナサン・タッカー
ジョシュ・ハートネット (トリップ)
チェルシー・スウェイン
A・J・クック
レスリー・ヘイマン
ダニー・デヴィート
マイケル・パレ
スコット・グレン
ロバート・シュワルツマン
ヘイデン・クリステンセン
ジョヴァンニ・リビシ
【Zero的評価】 100円
【リピート率】 ★★
【見所】 ソフィア・コッポラのふわふわとした空気
【鑑賞本数】 年間:64作目 通算:225作目
【 感 想 】
スーサイズが自殺という意味だとすっかり失念していた。田舎町で起きた5人姉妹が自殺するというショッキングな事件を回想していく。全体的にノスタルジックで柔らかいふわふわした空気が流れている。コッポラ監督の娘、ソフィアの初監督作品。女性らしいトーンでよくできているが、中身は救いようがなく、疲れた。
年子の5人姉妹というのは壮絶なものがある。13歳から17歳までの女の子ばかりで、父親は肩身が狭いこと間違いなし。母親が異常に厳しく、見ている側も息が詰まる。年頃の女の子で関心は自然と男の子に行く。でも、母親は決して許さない。ボーイフレンドも禁止。何を楽しめというのだろう。
何故、そこまで厳しくするのか理解できない。姉妹5人とも母親にがんじがらめに縛り付けられているのが可哀想だ。恋だけではなく、夢や希望、全部取り上げて、思い通りにしようとする母親に腹がたった。だが、そういう生き方しかできないのは寂しく、悲しい人だとも思ってみる。
思い通りの人生を歩めなかった。結婚に失敗した。そういう自分の失敗を娘達に味わわせたくなく、「お母さんの言うとおりにすれば、立派な人生歩める」的な発想なのだろうか。いずれにしろこういう母親を持つと子どもは幸せになれない。夫であるリズボン氏が娘の気持ちと妻の行動に板ばさみになっている姿はあわれでもある。
五女セシリアが死に、四女のラックスが朝帰りをしたことが原因で4人まとめて家に閉じ込める。ラックスが悪いのに責めるわけでもなく、4人が体を寄せ合っている様子が可哀想だ。少年たちが救おうとして、電話でレコードかけるシーンが切ない。少年たちが救うにはあまりにも幼くて、なぐさめることしかできない現実がもどかしい。
子どもといえども人格を持った人間で、例え、腹を痛めて産んだ母親といえども可能性や夢や希望を奪う権利はない。自らの命を絶つことでしか自由を得られなかったことが何よりも残念だ。
フィラデルフィア
≪公開時コピー≫ひとは、どれほど優しくなれるのか。
どこまで愛に生きられるのか。
製作国:アメリカ
製作年:1993年
公開年:1994年
【監督】 ジョナサン・デミ
【製作】 エドワード・サクソン
ジョナサン・デミ
【出演】 トム・ハンクス (アンディ / アンドリュー)
デンゼル・ワシントン (ジョー・ミラー)
ジェイソン・ロバーズ (ウィラー社長)
メアリー・スティーンバージェン (ベリンダ)
アントニオ・バンデラス (ミゲール)
ジョアン・ウッドワード (サラ・ベケット)
チャールズ・ネイピア
ロバート・キャッスル
ロジャー・コーマン
ジョン・ベッドフォード・ロイド
【Zero的評価】 1800円
【リピート率】 ★★★★★
【見所】 ジョーの心の変わり方とアンディをめぐる人々
【鑑賞本数】 年間:63作目 通算:224作目
【 感 想 】
人種、AIDS、同性愛者。それぞれへの差別。人としての尊厳。そんなことを考えさせられる。「フィラデルフィア」は4~5回見ている。その度、アンディの諦めない姿勢に勇気を、ミラーの正義を信じる心に厳しさを感じると同時に優しさを分けてもらい、泣かされる。
アンディを基軸に関わった人々の、思いやり、優しさ、強さ、弱さ。人の気持ちが心臓のど真ん中に突き刺さる。皆、アンディを心配している。「生きて欲しい」それだけを願い、アンディがやると決めたことを応援し、見守り、寄り添うことしか出来ないじれったさが切ない。
病気が進行し衰弱していく姿は痛ましくて、映画の中なのに心から「もういい。裁判止めて治療しよう。」と言いたかった。でも、この裁判はアンディだけの問題ではなく、死んでも結論をださなければならない。AIDS患者の問題でも、同性愛者の問題でもなく、どちらでもあり「人間の尊厳」の問題。どんな理由であれ不当な差別はあってはならない。だが、どこかで不当な差別をしているかもしれない。受けるかもしれない。だから、他人事ではなく、きれい事でもなく、しっかり受け止めないといけない。
アンディの弁護を引き受けるミラー。彼は黒人で、黒人という理由で差別され、区別されることがある。そういう差別、区別に対していちいち喧嘩するほど愚かではなく、コツコツと実績作って世間一般に認めさせてやる気概が見受けられる。それは差別されている時間が長すぎ、差別されることが慢性化しているから、そういうやり方が一番効果的であることを知り、実行しているのだろう。
アンディの訴訟を引き受けたのも実績の一つになると思っていたのかもしれないが、訴訟が進むうちに純粋に弁護士として、正義を貫く為に闘う姿が勇ましく、かっこよく、あこがれる。
人としての尊厳とは社会的に正当に認められて、差別されることなく、どうどうと顔をあげて生きていけることなのだと思う。
クリフハンガー
≪公開時コピー≫史上初!
地上4000mの超エンターテイメント
製作国:アメリカ/フランス
製作年:1993年
公開年:1993年
【監督】 レニー・ハーリン
【製作】 レニー・ハーリン
【出演】 シルヴェスター・スタローン (ゲイブ・ウォーカー)
ジョン・リスゴー (クエイルン)
マイケル・ルーカー (ハル)
ジャニン・ターナー (ジェシー)
レックス・リン (トラヴァース)
キャロライン・グッドオール (クリステル)
ミシェル・ジョイナー
ラルフ・ウェイト
ポール・ウィンフィールド (ウォルター)
【Zero的評価】 200円
【リピート率】 ★★★
【見所】 不死身のゲイブ。
【鑑賞本数】 年間:62作目 通算:223作目
【 感 想 】
見飽きているのにも関わらず手にとってしまう「クリフハンガー」。また、見てしまった。繰り返し見るあたり好きな映画らしい。何度見ても楽しめるので、よくできた脚本と思われる。スタローン主演のアクション映画はワンパターンで、あきらめないしぶとさには毎度感心するやらあきれるやら。
ゲイブはしぶとく、しつこい男。テロに屈せず果敢に立ち向かう。銃も持たず生身の体一つで立ち向かう姿はありえないが、ある物を応用してあれだけ闘うのだから賢い男だ。山を知り尽くしているから、逃げられるし、闘うこともできる。プロなのだと思った。プロであることが当たり前な姿勢はかっこいい。
必ずといっていいほどスタローンのアクション映画にもヒロインは出てくる。それも骨太なヒロインが多い。ゲイブの相棒となるジェシーは美人だが、気が強く、たくましい女性。無駄に叫んだり、わめいたりしない所が好感をもてる。
テロリストたちの一方的さ加減は何度見ても腹が立つ。金の為なら仲間も簡単に殺してしまう非情さは理解しがたい。好奇心として思考回路を見たい。仲間といえども、信頼関係はなく、力だけで成り立っている。すごいストレスになりそうだ。簡単に足を踏み入れたいと思うような世界ではないはずだから、どうして関わってしまったのかが知りたいとも思う。
テロリストのあり方が、どの映画も間抜けなのががっくりする。映画だから、最終的に悪はくちくされないと見せ場がないのだが…。たかだか山岳レスキュー隊ごときに良いようにあしらわれているというのはどうなのだろう。
アクション映画ではあるが、ヒューマンドラマでもある。ゲイブと同僚であり、親友であるハル。ハルの恋人の救出に失敗し、死なせてしまう。それが原因でハルはゲイブを憎む。悪いのは装備の点検を怠たり、素人を連れてムリな山登りをしたハルである。そういうのを棚にあげてゲイブを憎むハルの心が変わっていく姿は見所だろう。
トレジャー・プラネット
≪公開時コピー≫父よ、少年よ、男たちよ――
錨を上げろ!舵を取れ!!
製作国:アメリカ
製作年:2002年
公開年:2003年
【監督】 ロン・クレメンツ
ジョン・マスカー
【製作】 ロン・クレメンツ
ロイ・コンリ
ジョン・マスカー
【出演】 ジョセフ・ゴードン=レヴィット (ジム・ホーキンス)
ブライアン・マーレイ (ジョン・シルバー)
エマ・トンプソン (アメリア船長)
デヴィッド・ハイド・ピアース (ドップラー博士)
マーティン・ショート (ベン)
ロスコー・リー・ブラウン (アロー)
ローリー・メトカーフ (サラ)
マイケル・ウィンコット (スクループ)
パトリック・マクグーハン (ビリー)
【Zero的評価】 320円
【リピート率】 ★★★★
【見所】 宝島!
【鑑賞本数】 年間:61作目 通算:222作目
【 感 想 】
ディズニーは夢と希望と未来のつまった小さな男の子がワクワクするようなアドベンチャーがいいと思う。冒険、友情、信頼。そんな青春3大用語のつまった映画こそがディズニーの王道のような気がする。
「トレジャー・プラネット」。直球、ひねりなしで「宝物の惑星」。宝探しの旅に出るジムの冒険。人間成長物語。スティーヴンソン原作「宝島」がベースにある。「宝島」はアドベンチャー小説の不朽の名作。宇宙船がシャトルではなく、昔ながらの船の形なのが心憎い演出だ。
父親がいない。母親はお店が忙しくてかまってくれない。ジムのとる行動は判りやすすぎるぐらいに典型的なやさぐれ行為で警察に面倒をかける。将来の不安、つまらない毎日、気持ちがわかるだけに痛々しいものはある。
だけど、宇宙船が不時着し、伝説でしかなかったトレジャー・プラネットが現実化して、冒険に乗り出すことになってから、ジムは活き活きとしだす。そういう熱中できるワクワクできる何かに出会えることはすごくラッキーでうらやましい。
強面ではあるが、性根は真っ当なシルバー。すさんだ連中を取り仕切り、弱みを見せまいと、常日頃肩肘はっている。ジムの面倒をいやいや見ているようでもあるが、ジムが若くて、素直で、文句を言っても仕事はきちんと覚えるから、可愛くて仕方がないというのが伝わってくる。親心めいたものが垣間見えてほほえましい。
結果として裏切ってしまうことになるが、それまで裏切っても何とも思わなかった心が痛む姿が辛かった。本心を隠してずっと生きてきて、本心の反対のことばかり言ってしまう不器用さ。頭として弱みを見せるわけにはいかない状況が切なかった。そういう生き方しかしてこなかったから自業自得だが、ジムを傷つけて、しょんぼりしている姿が寂しそうで可哀想だった。
でも、最後はお互いにわかりあえて、ハッピーエンド。夢を夢で終わらせないストーリーのもっていき方がディズニーらしい
コンフェッション
≪公開時コピー≫残したものは視聴率と死体…
製作国:アメリカ
製作年:2002年
公開年:2003年
【監督】 ジョージ・クルーニー
【製作】 アンドリュー・ラザー
【出演】 サム・ロックウェル (チャック・バリス)
ドリュー・バリモア (ペニー・パチーノ)
ジョージ・クルーニー (ジム・バード)
ジュリア・ロバーツ (パトリシア)
ルトガー・ハウアー (キーラー)
マギー・ギレンホール (デビー)
デヴィッド・ジュリアン・ハーシュ
ジェリー・ワイントローブ
フランク・フォンテイン
ブラッド・ピット
マット・デイモン
【Zero的評価】 0円
【リピート率】 ★
【見所】 チャックのばかっぽい感じ。
【鑑賞本数】 年間:60作目 通算:221作目
【 感 想 】
アメリカテレビ業界の伝説的プロデューサー、チャック・バリスの自伝を基にした人生ドラマ。掴み所がなく、支離滅裂で荒唐無稽。見終わった後に疲労感だけが残った。
テレビ業界の頂点を目指す。夢みたいなことを実現させたチャックはすごいと思う。日本でもはやっている(?)視聴者参加型のテレビショーをヒットさせ、プロデューサーとして成功を収める。その一方で、CIAの秘密工作員として暗殺者ともなる。もし、これが事実だとしたら、バラしていいのかと心配になる。もし、作り話であればフィルムの無駄遣いという思いがわいてくる。
時代としてテレビが各家庭に普及されはじめ、テレビ業界そのものが新しいビジネスであったとは思う。チャック・バリスのように、ビジネス・チャンスと思った人間もいるだろうし、現に成功したチャック・バリスがいる。そういうのは理解しているのだが、あえてそれを映画にする必要にあるのかと思った。
現実なのか妄想なのかよくわからないストーリー。お下劣な視聴者参加型テレビショーの再現。CIA工作員としての活動。チャック・バリスという人が歩んだ人生は波乱万丈だというのはよくわかったが、面白、おかしく生きた結果、代償として何も残っていない薄っぺらな人生、中身のない映画だ。
キャストが豪華かもしれないが、ジョージ・クルーニーが個人的に友達集めて遊びの延長で作ったようにみえる。だから、内輪ネタで、中の人間だけが面白くて、それを見る観客に伝わらなかった。
意味のない映画は一つもないと思うが、俳優がメガホンをとり作品作ると名作か駄作か、極端に分かれる。それは多分、映画が好きか、俳優である自分が好きかで分かれるような気がする。ジョージ・クルーニーは後者で作品の面白さより、俳優である自分をいかに魅せるかに力が入ってしまったようにも見えた。
余談だが、チャック演じるサム・ロックウェルが所々宇梶剛士に見えて仕方がなかった。
