ZeroCinema -27ページ目

Mr.インクレディブル

Mr.インクレディブル      ≪公開時コピー≫
     彼の名は、
     Mr. インクレディブル。


       製作国:アメリカ
       製作年:2004年
       公開年:2004年

 【監督】   ブラッド・バード

 【製作】   ジョン・ウォーカー

 【出演】   クレイグ・T・ネルソン (Mr.インクレディブル)
         ホリー・ハンター (インクレディブル夫人)
         サラ・ヴォーウェル (ヴァイオレット)
         スペンサー・フォックス (ダッシュ)
         エリザベス・ペーニャ (ミラージュ)
         ブラッド・バード (エドナ・モード)
         サミュエル・L・ジャクソン (フロゾン)
         ジェイソン・リー (シンドローム)

 【Zero的評価】 100円

 【リピート率】  ★★

 【見所】   子どもたちの適応力の高さ。

 【鑑賞本数】  年間:59作目  通算:220作目


 【 感 想 】

 予告や広告が飽きるほど流れており、見る前から食傷気味ではあった。ピクサー×ディズニー製作なので普通に面白いだろうと思っていたが、本当に普通に面白くてそれだけの映画だった。

 スーパーヒーローも家族一致団結映画も好みではないので、冷めた目で見てはいた。元ヒーローのMr.インクレディブルの性格が好きになれないのが冷めた目で見る原因の一つかもしれない。確かにスーパーヒーロー、Mr.インクレディブルの活躍は目を見張るものがある。だが、自分の力を過信し、小さなミスが大きなトラブルとなり、スーパーヒーローの身を追われる。自業自得としか思えないのだが、彼は自分の過失に気がつかず、かつての華やかな過去を懐かしむ情けない人間に成り下がる。これっぽっちもかっこいいと思えない。己の自己中心ぶりに笑えるやら、情けなくなるやら、痛々しいような苦々しい思いがこみあがってきた。

 インクレディブル夫人がいるからMr.インクレディブルは父であり、夫であり、社会の一員でいられる。それにも関わらず、自分の立場を考えずに、今の立場を捨ててでも、スーパーヒーローである自分に戻りたい心がわからなくはないが、わかりたくない。それは「月を取って」とだだをこねる子供と次元が同じで、大人が何を言っているのだと思った。

 過去を懐かしむのは構わないが、過去に固執するのはひどく格好悪い。そういう姿を子どもに見せるから、少なからず悪い影響を与えているのだと思う。自分に自信をもてない長女ヴァイオレット。自己顕示欲の塊、長男ダッシュ。どちらもMr.インクレディブルが持っている性質だと思われる。

 自分が可哀想だと思っている人間はろくなことをしない。可哀想なのは皆同じで、生きていかなければならないから、前向いて生きているのにMr.もシンドロームも過去にこだわりすぎで見ていてうっとうしかった。現実をきちんと受け入れている人間もいるのにみっともない。



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マリー・アントワネットの首飾り

マリー・アントワネットの首飾り      ≪公開時コピー≫
     私の野望が、
     あらゆる悪と手を結ぶ。


       製作国:アメリカ
       製作年:2001年
       公開年:2002年

 【監督】   チャールズ・シャイア

 【製作】   ブロデリック・ジョンソン
         アンドリュー・A・コソーヴ
         レッドモンド・モリス
         チャールズ・シャイア

 【出演】   ヒラリー・スワンク (ジャンヌ)
         サイモン・ベイカー (レトー)
         エイドリアン・ブロディ (ニコラ)
         ジョナサン・プライス (ロアン枢機卿)
         ブライアン・コックス (ブルトゥイユ男爵)
         ジョエリー・リチャードソン (マリー・アントワネット)
         クリストファー・ウォーケン (カリオストロ伯爵)

 【Zero的評価】 0円

 【リピート率】  ★

 【見所】   ジャンヌの腹黒さとマリー・アントワネットのあほさ。

 【鑑賞本数】  年間:58作目  通算:219作目


 【 感 想 】

 フランス史が苦手ななことをすっかり忘れ、うっかり手にとってしまった「マリー・アントワネットの首飾り」。見終わった後にどどっと疲労感が押し寄せた。フランス王朝最後の王妃マリー・アントワネットを失墜させる原因となった「マリー・アントワネットの首飾り」事件。その首謀者ジャンヌの物語。

 漫画「ベルサイユのバラ」を読んでいたので事件の概略は知っていたが、つまらないことがきっかけでアホらしいと心底思った。失った名誉を取り戻す。ただ、それだけの為に愛のない結婚をし、陰謀を巡らせる。結局、ジャンヌの自己満足でしかなく、巻き込まれたほうはいい迷惑だ。

 ヴァロア家が取り潰されたのは時代の波だったのか、庶民派の肩を持ったことが原因なのか、それだけではない何かがあったのか、事実はわからない。判らないから余計に、自分の思い込みだけで家を復興させようとするその心意気が気に入らない。自分だけが可哀想で、自分しか見えていなく、愚かしいと思う。ジャンヌに乗ったレトーやカリオストロ男爵も愚かだが、彼等は退屈していたのだろう。

 端から見て18世紀のフランスにおいて、庶民は貧乏暇なし、働けどわが暮らし楽にならず。貴族は庶民から搾取したモノで贅沢をし、暇を持て余していた。ロクな政などせずに、自分の見栄と名誉を埋めようと画策して…。それは国が崩壊するだろう。自業自得だろう。中には真っ当な貴族がおり国政を考えていたから、革命後にも国が成り立ったのだろうとは思う。

 生まれとか階級とかくだらないものにしがみついて、暇つぶしで人の気持ちをもて遊んでいた。結果としてそういう時代にしてしまったのは他でもない「女」たちなのだが…。だから、「女は怖い」というつまらないことは言いたくないが、そういう一面も確かにある。

 ジャンヌは鼻持ちならない女だが一つだけ良い事を言っている。「名誉は心の中から生まれる」まさしくその通り。そこにだけは同意する。



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閉ざされた森

閉ざされた森      ≪公開時コピー≫
     真実ほど、
     疑わしきものはない。


       製作国:アメリカ
       製作年:2003年
       公開年:2003年

 【監督】   ジョン・マクティアナン

 【製作】   マイク・メダヴォイ
         アーニー・メッサー
         マイケル・タドロス
         ジェームズ・ヴァンダービルト

 【出演】   ジョン・トラヴォルタ (トム・ハーディ)
         コニー・ニールセン (ジュリー・オズボーン大尉)
         サミュエル・L・ジャクソン (ネイサン・ウエスト軍曹)
         ジョヴァンニ・リビシ (リーヴァイ・ケンドル)
         ブライアン・ヴァン・ホルト (レイモンド・ダンバー)
         テイ・ディグス (パイク)
         ティム・デイリー (ビル・スタイルズ大佐)
         クリスチャン・デ・ラ・フエンテ (カストロ)
         ダッシュ・ミホク (ミューラー)
         ロゼリン・サンチェス (ニューネズ)
         ハリー・コニック・Jr (ピート・ヴィルマー)

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★★★

 【見所】   狐と狸の化かしあい的な作り。

 【鑑賞本数】  年間:57作目  通算:217作目


 【 感 想 】

 マクティアナン監督でトラヴォルタとサミュエル・L・ジャクソンが出ているのであれば、はずれはないと半ば確信して手にとったが、予想通りで満足。久々の期待を裏切らない一作でした。

 密林での訓練に出たレンジャー隊と教官が行方不明になる。生還した二名から何が起こったかを取り調べていくのだが、皆、嘘をついて、何が本当かわからない。少しずつ謎はとけていくのだが、嘘だとわかって振り出しに戻る。

 撮り方というか作り方は英雄-HERO-、g@me.路線で、見終わった後にしっかり、すっかり騙されていて、うわー、やられた!!と心底悔しい思いをした。

 嘘の中に少しだけ真実がある。それは言葉の使い方だったり、仕草だったりで、その少しの真実から、本当の真実を見極めていく。ハーディとオズボーンの二人のやりとりや、生き残った隊員レイ、リーヴァイとのやりとり、どれもがパズルにピースで、最後の最後で、それがしっかりはまって一つの絵になる。一言一句見逃しちゃいけなくて、そういう作りはマクティアナンらしい。ダイ・ハード3の流れを汲んでいる気がする。

 元レンジャー隊の麻薬取締局捜査官のトム・ハーディ。ジョン・トラヴォルタが演じているのだが、見れば見るほどブルース・ウィリスでみたいと思った。ブルース・ウィリスだとダイ・ハードになるから、トラヴォルタなのだと思うけれど。ジョン・マックレーンに似通っているところがあった。マックレーンほど堅くないが、頭はよくて、茶目っ気と色気があって、トラヴォルタだからよかったのかな。

 トラヴォルタとサミュエル・L・ジャクソンの二人はビッグネームで貫禄がある。余裕がある。安心して見られるところがあって、見せて当たり前みたいな感じがある。だから、余計にオズボーン役のコニーや、レイ役のブライアン、リーヴァイ役のリビシがいい味だしていた。特にコニーはトム・ハーディの次に重要な役で、それをよくこなしたと思う。



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キリクと魔女

キリクと魔女      ≪公開時コピー≫
     なぜ?
     どうして?


       製作国:フランス
       製作年:1998年
       公開年:2003年

 【監督】   ミッシェル・オスロ

 【出演】   ドドゥ・ゲイエチャ
         アウ・セヌザー
         マイモウナ・エヌジャイエ
         マリー=オーギュスティーヌ・ディエッタ
         ウィリアム・ナディラン=ヨツンダ
         セバスチャン・エブラン
         チロンボ・ルバンブ

         浅野温子 (カラバ)
         神木隆之介 (キリク)

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   魔女とキリクの知恵比べ

 【鑑賞本数】  年間:56作目  通算:217作目


 【 感 想 】

 一時話題になったアニメ。フランス発のアフリカが舞台の話。日本でも、アメリカでも作れない。話も独特であれば、色使いも独特で新鮮だった。ストーリーはシンプルで魔女とキリクの知恵比べ。

 魔女は村人を虐げる。男を取り上げ、黄金を取り上げ、水を止め、あらゆる限りの嫌がらせをする。村人たちはこれ以上ひどいことをされぬよう、魔女を怒らせぬよう、怯えて、我慢して暮らしている。キリクは好奇心からなぜ魔女は意地悪をするのかと問う。村人に聞いても誰も知らない。魔女本人に聞いても教えてくれない。時として子どもは無邪気に残酷なまでに真理をつく。誰も本当のことを知らないから、本当のことを聞きに山の賢者の元へ行く。

 魔女は意地悪というより、男を憎んでいる。それなりの理由がある。でも、誰も知ろうとせず怯えて暮らしている。どんな理由があれ、人を虐げることは悪いことで、魔女が悪い。だけど、黙って怯えて言いなりになる村人も悪い。

 現実社会においても魔女のような人はいる。でも、そういう人に「どうして?」とは聞き難い。我慢すればいいと思ってしまう。本来であればキリクのように、なぜ、意地悪するのか。その原因になっているものは何か。どうすれば解決できるのか。きちんと考えなければならない。

 お山の賢者に会って、なぜ魔女が意地悪をするのか、なぜ水が枯れたのか、真実を知る。「どうして」と問うキリクに賢者は「お前は賢い」と口にする。「どうして。」知りたがる心は人の基本仕様。知る心を忘れてはいけない。そんなことを思ってみる。

 キリクの賢さや勇敢さを称賛できるが、釈然としない。それは村人がキリクを禍の元のように口にしながら、キリクが活躍する度に褒め称える姿に身勝手さを感じるからかもしれない。自分たちの手では何もしないのに、踊ったり、歌ったり、その姿が何となく美味しい所どりをしているだけのように見えて、大人ってずるいと思ってしまった。



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ミニミニ大作戦

ミニミニ大作戦      ≪公開時コピー≫
     小さなヤツほど、華麗に決める。
     油断してろよ、デカイやつ!


       製作国:アメリカ
       製作年:2003年
       公開年:2003年

 【監督】   F・ゲイリー・グレイ

 【製作】   ドナルド・デ・ライン

 【出演】   マーク・ウォールバーグ (チャーリー・クローカー)
         エドワード・ノートン (スティーヴ・フレゼリ)
         シャーリーズ・セロン (ステラ・ブリジャー)
         セス・グリーン (ライル)
         ジェイソン・ステイサム (ハンサム・ロブ)
         ドナルド・サザーランド (ジョン・ブリジャー)
         モス・デフ (レフト・イヤ)
         フランキー・G (レンチ)

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★★

 【見所】   きりきり走る新旧ミニ

 【鑑賞本数】  年間:55作目  通算:216作目


 【 感 想 】

 オーシャンズ・11系の泥棒達の話。オーシャンズ・11より段違いで面白かった。ミニミニ大作戦というタイトル通り、ミニがキリキリ走っている。青、白、赤。三台のミニがかわいかった。

 首謀者ブレーンのチャーリー、運び屋ハンサム・ロブ、爆薬係レフトイヤ、コンピューターの天才ライル、金庫破りのジョン、見張りのスティーブの6人で、金塊を盗みだす所から話ははじまる。スティーブの裏切りでジョンが死んで、金は奪われる。チャーリーたちが、その金塊を盗み直す。ジョンのかわりにジョンの娘、ステラをメンバーに加えて計画を練って実行していく。6人ぐらいが見せ方としては丁度いい人数なのかもしれない。

 はじめにジョンとステラのやりとりがあって、盗みのシーンに続いて、何が起きるのだろうと見入ってしまう。はじめは誰が誰なのかわからなくて、どうなるのか目が離せなかった。そこにステラが合流して、一人一人の自己紹介があってそこでようやく顔と役割が一致して、これから起こることが見えて・・・という作り方がスマートでうまいと感心した。

 ステラとメンバーのやり取りが面白い。はじめは互いに反発しているが、金塊を運び出す手段にミニを使うことにしてから、徐々にチームとしてまとまりはじめる。それはステラの愛車がミニという複線があるのだが、そういう細かい細工がうまい。

 メンバーそれぞれかなりの曲者でキャストと設定が絶妙で、それもまたおかしい。細かく設定がなされているのだろうが、こだわりが全面的に主張していないのが好感を持てた。

 ジョンとステラが口にする「怖いのは人ではなくて、人の中にひそむ悪魔」というセリフが印象に残った。確かに人そのものより魔がさした瞬間が怖いと妙に納得した。このセリフがポイントになっており、セリフの使い方もうまい感心した。

 全体的にスマートでオシャレな映画で、程よい展開スピード。最初から最後まで楽しめた久々に面白い映画でした。



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ティアーズ・オブ・ザ・サン

ティアーズ・オブ・ザ・サン      ≪公開時コピー≫
     それでも私は、
     あなたたちを守りたかった――。


       製作国:アメリカ
       製作年:2003年
       公開年:2003年

 【監督】   アントワーヌ・フークア

 【製作】   イアン・ブライス
         マイク・ロベル
         アーノルド・リフキン

 【出演】   ブルース・ウィリス (A.K.ウォーターズ大尉)
         モニカ・ベルッチ (リーナ・ケンドリックス)
         コール・ハウザー (ジェームズ・“レッド”・アトキンズ)
         イーモン・ウォーカー (エリス・“ジー”・ペティグルー)
         ジョニー・メスナー (ケリー・レイク)
         ニック・チンランド (マイケル・“スロー”・スロウェンスキー)
         チャールズ・イングラム (デミトリアス・“シルク”・オーウェンズ)
         ポール・フランシス (ダニー・“ドク”・ケリー)
         トム・スケリット (ビル・ロード)
         フィニュラ・フラナガン (グレース)
         マリック・ボーウェン (サディック大佐)
         サンミ・ロティビ (アーサー・アズーカ)

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★★

 【見所】   「ティアーズ・オブ・ザ・サン」な瞬間

 【鑑賞本数】  年間:54作目  通算:215作目


 【 感 想 】

 米海軍特殊部隊シールのウォターズ大尉が「女性医師リーナ・ケンドリックスを救出せよ」という任務を受け内戦下のナイジェリアへ降り立つ。

 ブラック・ホーク・ダウンを観た時の「我々はアメリカ人は決して仲間を見捨てない」という繰り返されるセリフを思い出し、何があっても仲間を見捨てない立派なアメリカ人のストーリーだと早とちりした。ご都合主義アメリカのつまらない戦争映画だと誤解していた。

 ところがケンドリックス女医と合流してから意外な方向へ傾きだした。ウォターズは命令違反と知りながらも難民をおいてきた合流地点へヘリを戻す。そこから物語がはじまったように思える。

 何故、ウォーターズは難民を助けようと思ったか。その本心はわからない。上空から見た惨状に心を動かされたのは間違いない。本当はあの光景を見ても心動かされてはいけないのだと思う。それは外交問題に発展しかねないことであるし、秘密任務を遂行する軍人としてもあってはならない。

 だけど、人として一瞬でも時を過ごしたものをみすみす見殺しにはできない。非戦闘員を犯し、殺し、いたぶる光景を黙視することはできない。なまじ、自分に守り、対抗する力と手段があれば、余計にそう思うだろう。

 ラストシーン、助け出された難民の一人がウォーターズに「部下を死なせてしまって・・・(ごめんなさい。)(助けてくれて)・・・ありがとう。」と口にする。生きる為に犠牲になった兵士がいる。それでも生きていたいという気持ちが切ない。こんなにも生きることに純粋で貪欲で、生きていることが嬉しいと思う人がいる。

 人はいつだって肌の色が違う。宗教が違う。土地がある。智恵がある。そんな理由で殺しあってきた。この映画の中で起きている戦いは、一部誇張されているのだろうが実際に起きている事でもある。同じルーツ、同じ色の肌を持つ人が殺しあう姿に心が痛む。何故話し合いができない。そんなことを思ってみる。



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ミシェル・ヴァイヨン

ミシェル・ヴァイヨン      ≪公開時コピー≫
     輝け、愛と激突の頂点で
     


       製作国:フランス
       製作年:2003年
       公開年:2003年

 【監督】   ルイ=パスカル・クーヴレール

 【製作】   ピエランジュ・ル・ポギャム
         リュック・ベッソン

 【出演】   サガモア・ステヴナン (ミシェル・ヴァイヨン)
         ディアーヌ・クルージェ (ジュリー・ウッド)
         ピーター・ヤングブラッド・ヒルズ (スティーブン・ウォーソン)
         ジャン=ピエール・カッセル (アンリ)
         フィリップ・バス (ジャン・ピエール・ヴァイヨン)
         ステファノ・カセッティ
         フランソワ・レヴァンタル (ボブ・クレイマー)
         ステファーヌ・メッツガー (ダン・ホーキンズ)
         リサ・バルブシャ (ルース・ワン)
         ジャンヌ・モラン (オデッサ)

 【Zero的評価】 1800円

 【リピート率】  ★★★★★

 【見所】   音のオン・オフ

 【鑑賞本数】  年間:53作目  通算:214作目


 【 感 想 】

 リュック・ベッソン脚本、レース、カーアクション。この3点揃った時点で期待値は高かった。ただし、ベッソンは時としてこけることがあるので、過度な期待を抱かぬよう自制した。

 だが、そんなものはどこへやら。好みのストライク・ゾーンど真ん中に入った。先に言っておけば、そんなアホなと思う所はかなりある。それが許されてしまっていいのか?と思うこともある。(ラリー戦での八百長めいた行為、ル・マン戦でのドライバーすり替え等)そういった諸々のことに全て目をつぶり、これは映画だ。作り物だという頭で見れば、充分に楽しめる。

 ミシェルは周囲に家族や友達が常にいる人に恵まれた人。親を大事にし、友人を大事にし、ドライバーとしての腕前もあり、自信にみちあふれている。それなのにひどく独りな雰囲気がある。温度差というか、身にまとっている空気が違う。ふとした瞬間見せる表情が死神に取り付かれているようで怖い。

 ミシェルは速くて腕のあるドライバーで、チーム・ヴァイヨンの看板で、ドライバー達の兄貴で、ものすごく人間が出来ていて嘘臭いなとも思う。特にチーム・ヴァイヨン自体が異常に仲が良くて、家族のようにほんわかとした雰囲気が漂っているから。だけど、ミシェルが一人何もかも全てを背負って、トップドライバーの孤独めいたものを感じたのも事実。そういう細かい所までこだわっている気がした。

 そして何よりもアメリカ映画にはないこだわりとセンスがある。レースシーン一つとってもアメリカ映画であれば、エンジン音をカットしてレースシーンにぴったりの音楽を使うだろう。それをせずにレースシーンではあえてエンジン音を鳴り響かせる。音をカットして時計の音を使う。そうかと思いきや違うシーンではゆるいフレンチポップスをかける。そういった音のオンオフや、空とか雲とか太陽とかそういうムダなショットをムダでなく見せる作り方が全て「かっこいい」と感心しっぱなしだった。



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フラッシュダンス

フラッシュダンス      ≪公開時コピー≫
     さあ!感覚のフラッシュ・アップ!
     


       製作国:アメリカ
       製作年:1983年
       公開年:1983年

 【監督】   エイドリアン・ライン

 【製作】   ドン・シンプソン
         ジェリー・ブラッカイマー

 【出演】   ジェニファー・ビールス (アレックス)
         マイケル・ヌーリー (ニック)
         リリア・スカラ (ハナ)
         サニー・ジョンソン (ジェニー)
         カイル・T・ヘフナー (リッチー)
         リー・ヴィング (ジョニー・C)
         ロン・カラバトソス (ジェイク・モービー)
         ベリンダ・バウアー (ケイティ)
         シンシア・ローズ (ティナ)
         リズ・セイガル
         ロバート・ウール
         モニーク・ガブリエル

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   アレックスの部屋。

 【鑑賞本数】  年間:52作目  通算:213作目


 【 感 想 】

 製作が1983年。今から22年前に公開されたフラッシュダンス。20年も昔の映画で古くて、青臭くて見られないかと思ったら意外と普通に見ることができてびっくり。青春映画の王道と言われるだけのことはあると変な所で感心した。

 昼は溶接工。夜はフロアダンサー。プロのダンサーを夢見るアレックス。基礎がないことを言い訳にダンス・カンパニーのオーディションを受けることを先延ばしにしている。本心はプロのダンサーになりたい。だけど、失敗したら、恥をかいたら、そういうことばかり考えて今の現状に満足しているフリをする。そうやって自分に嘘をついて、自分が楽になるようにしむけて自分をごまかして生きていく。そうやって生きているのはアレックスだけじゃない。それこそ世界中にごまんといる。

 本気で夢や目標にむかって、精一杯ベストを尽くして、それで成功しても失敗しても悔いも未練も残らない。反対にそうじゃない人がどうなるかは言うまでもない。どちらになりたいかと言えば、断然前者なのに後者になる人が多いのは何故だ。

 「夢を捨ててはダメよ。」アレックスのダンスの恩師ハナはそうアドバイスする。アレックスの彼氏ニックはアレックスの為に力を貸す。多少姑息な手だが、ニックはアレックスに、アレックスが一番輝けるアレックスでいるために、力を貸す。アレックスは恵まれている。でも、アレックスが純粋にダンスが好きで、努力している。それを周りの人が見ていて、応援したくなるのかなとも思う。本人の資質の問題なのかもしれない。

 周囲の人が背中を押したり、勇気をくれたり、そうやって後方援護というか。ともかく手助けしてくれる人たちがいたから、アレックスは頑張れたんだなと思う。ありきたりだけれど、周囲に力を貸してくれる人がどれだけいるかで、夢を切り開いてく力が増えていくのかなとも思ってみる。好きなことを好きだと胸張って言えるアレックスがちょっぴりまぶしい。



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トーク・トゥ・ハー

トーク・トゥ・ハー      ≪公開時コピー≫
     そのときあなたは、
     究極の愛を知る。


       製作国:スペイン
       製作年:2002年
       公開年:2003年

 【監督】   ペドロ・アルモドバル

 【製作】   アグスティン・アルモドバル

 【出演】   ハヴィエル・カマラ (ベニグノ)
         ダリオ・グランディネッティ (マルコ)
         レオノール・ワトリング (アリシア)
         ロサリオ・フローレス (リディア)
         ジェラルディン・チャップリン (カタリナ)
         パス・ベガ (サイレント映画のヒロイン)
         ピナ・バウシュ
         カエターノ・ヴェローゾ

 【Zero的評価】 100円

 【リピート率】  ★★

 【見所】   ベニグノのまっすぐすぎる愛。

 【鑑賞本数】  年間:51作目  通算:212作目


 【 感 想 】

 二人の昏睡状態の女性と彼女を愛する男のラブ・ストーリー。何だかよくわからないままに手にとってしまったが、ゆるやかな時間の流れている優しい不思議な映画だった。愛の国スペインならではのテイストで、恋人や家族や友への愛で溢れていた。

 ベニグノはアリシアに一目ぼれしてずっと見続けている。ひたすら見続けて、アリシアが事故で昏睡状態になってからは看護を志願して、献身的に彼女に仕えている。マッサージをしたり、話しかけたりその様子は異常にも思える。ベニグノの愛が正しいか、間違いかはわからないけど、アリシアの面倒を見ることが生きがいで幸せすら感じている。狂っているようでもあるが、そういう幸せもあるのだと思った。

 もう一人の男マルコはジャーナリスト。仕事がらみで知り合った女闘牛士リディアと故意におちる。だが、リディアは競技中の事故で昏睡状態に陥る。マルコはリディアの植物死をうけいれられない。愛しているはずなのに、眠っている彼女が不気味に思える。その心もわからないではない。

 リディアの入院する病院でマルコとベニグノは言葉を交わす。それぞれの愛し方で愛する女の話をする。考え方も愛し方も違う二人が友情を交わすようになるのが不思議だった。愛し方は人によって全然違う。ベニグノのようにまっすぐゆがんでいる愛。マルコのように報われない愛。どの愛も愛で、なんだかよくわからなくなってくる。愛というのは目に見えない心だけのことだから。

 ベニグノのしたことはエスカレートしたストーカー行為意外の何者でもないのだが、苦しむぐらいに、狂おしいぐらいにアリシアを愛していて、愛しすぎて出した結論。そこまで人を愛せることは実は幸せな事なのではないかと思う。アリシアの髪留めもなしに僕は生きていけない。そう涙するベニグノが痛々しいけれど、ほんの少しいとおしかった。方法はゆがんでいるけれど、思いは純粋で切なくて、痛くてちょっぴり涙が出た。



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ニキータ

ニキータ      ≪公開時コピー≫
     泣き虫の殺し屋、
     ニキータ。


       製作国:フランス
       製作年:1990年
       公開年:1991年

 【監督】   リュック・ベッソン

 【製作】   パトリス・ルドゥー

 【出演】   アンヌ・パリロー (ニキータ)
         ジャン=ユーグ・アングラード (マルコ)
         ジャンヌ・モロー (アマンド)
         チェッキー・カリョ (ボブ)
         ジャン・レノ (ヴィクトル / 掃除屋)
         ジャン・ブイーズ
         フィリップ・ドゥ・ジャネラン
         フィリップ・ルロワ
         マルク・デュレ
         パトリック・フォンタナ
         ジャック・ブーデ
         ロラン・ブランシェ

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   ボブのゆがんだ愛情

 【鑑賞本数】  年間:50作目  通算:211作目


 【 感 想 】

 10年ぶりぐらいに見た。懐かしい思いとこんな映画だったかと記憶のずれに驚いた。生きることに貪欲で泣き虫。手におえない不良娘のニキータが、美しい殺し屋へと変わっていく。教育係のボブ、先輩のアマンド、恋人マルコに愛され、愛を知ったニキータの心が壊れていく様子が切なかった。生きていたい、誰かに必要とされたい。そう願う気持ちと現実に待ち受けている殺し屋業とのギャップが悲しくなる。

 ニキータが必死に生きて痛いと体全身で訴える様子に心打たれる。泣いて、叫んで、喚いて、暴れて、19とか20とか、それぐらいの大人に分類される年なのに、子どものようにまっすぐに生きていたいと訴える姿がまぶしくもあった。

 チェッキー・カリョ演じる教育係のボブが斜めにまっすぐニキータを愛しているのも切ない。純粋にまっすぐ愛したくても、仕事の立場上できない。ボブのやり方は残酷だけどそういう愛し方しかできない不器用さが愛しい。ニキータの恋人マルコに、ニキータの少女時代を語るシーンがある。全て偽りなのに、本当に見てきたかのように語る姿にニキータへの愛を感じる。そんな愛し方しかできないのが切なくて悲しい。

 ボブの愛、マルコの愛、二人に愛されたニキータは幸せだと思った。

 殺し屋なんて職業につかなければ、もっと幸せでいられたのに、それを思うと悲しい気持ちになる。ボブもマルコも愛しているから、だから、二人の元から去らなければならないニキータが痛々しい。もっとちゃんと真っ当に生きていたらこんなことにもならなかったのに。でも、それを言ってしまったら二人に出会うこともないから、運命というか、ニキータの不器用さが痛々しい。

 ラストのボブとマルコが会うシーンが悲しくて切ない。質とか方法とかは違うんだけれど、同じ女を愛した二人が顔をあわせてお互いを責めるわけでもなく、寂しくなるなと言葉を交わす。静かで穏やかでニキータの平安と幸せを願う姿が切ない。



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