ZeroCinema -22ページ目

パールハーバー

パール・ハーバー      ≪公開時コピー≫
     ただ愛だけが、
     若者たちに残された最後の楽園だった・・・。


       製作国:アメリカ
       製作年:2001年
       公開年:2001年

 【監督】   マイケル・ベイ

 【製作】   マイケル・ベイ
         ジェリー・ブラッカイマー

 【出演】   ベン・アフレック (レイフ・マコーレー)
         ジョシュ・ハートネット (ダニー・ウォーカー)
         ケイト・ベッキンセイル (イヴリン・ジョンソン)
         ウィリアム・リー・スコット (ビリー)
         グレッグ・ゾーラ
         ユエン・ブレムナー
         アレック・ボールドウィン (ジミー・ドゥーリットル)
         ジェームズ・キング (ベティー)
         キャサリン・ケルナー (バーバラ)
         ジェニファー・ガーナー
         ジョン・ヴォイト (ルーズベルト大統領)
         キューバ・グッディング・Jr (ドリー・ミラー)
         マイケル・シャノン
         コルム・フィオール (キンメル大将)
         ダン・エイクロイド (サーマン大尉)
         ピーター・ファース
         ベス・グラント
         デヴィッド・カウフマン
         マコ (山本五十六大将)
         ケイリー=ヒロユキ・タガワ (源田実中佐)
         リーランド・オーサー
         トム・サイズモア (アール軍曹)
         ガイ・トーリー
         スコット・ウィルソン
         トマス・アラナ
         ウィリアム・フィクトナー

 【Zero的評価】 200円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   いつもと同じはずの一日が、戦争になる瞬間

 【鑑賞本数】  年間:109作目  通算:270作目


 【 感 想 】

 公開当時、酷評ばかり耳にしていた『パールハーバー』。中々どうしてよくできた映画だった。日本人の描き方やラスト、史実に基づいているかと問われれば疑問を感じる。そういう粗探し的なことはさておき。戦争のどうしようもなさ、巻き込まれた側のやるせなさはうまかった。

 主人公のレイフとダニー。彼らは幼なじみで、弟を思いやる兄のようにレイフはダニーを少しでも安全な場所に、少しでも守ってやりたいと思っている。子どもの頃はそれでうまくいっていたのに、大人になり人を愛することを知った時、うまくいかなくなってしまうのが悲しくて切なくてやるせない。

 ダニーもレイフも飛行機乗りで、兵士として戦うのではなく、飛行機乗りとして戦争に参加する気持ちのずれが、よくある戦争映画と違ってよかった。悲壮感、使命感はあるにはあるが、小さい子どもが世界はどうなっているのか知りたい、好奇心の延長線上のような思いのほうが強いように思えた。

 戦争は戦場ではなく参謀本部で起きている。兵士達は上層部の駒でしかないのだと思った。兵士達は、いつか戦地に赴くが、先のことで正式に辞令がおりるだろうと漠然と思っていたのではないだろうか。それが、何の前触れもなしに、巻き込まれるようにして戦争がはじまり、目の前でさっきまで笑い、話していた友や仲間が死んでいく。戦争なんて案外こんなものかもしれない。

 レイフら下っ端の兵士にも、イヴリンら看護婦にも、ごく普通の日常があり、恋もし、酒も飲み、喧嘩もする。そういう極々平凡な日常がある所に、いきなり襲われ、戦争に巻き込まれてしまった人たちがいる。憎しみよりも呆然とした感じが先で、その呆然とした感じが今までにあまりなかったように思える。

 東京襲撃のくだりは正直蛇足だとは思ったが、愛する人よりも国の為に戦わずにいられなかった男たちの気持ちもわからなくはない。そうせざるをえない時代だったのだろう。その事実が物悲しい。



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ゴースト/ニューヨークの幻

ゴースト/ニューヨークの幻      ≪公開時コピー≫
     マンハッタンに星が流れた夜-
     不思議な愛のファンタジー・ドラマは始まった・・・


       製作国:アメリカ
       製作年:1990年
       公開年:1990年

 【監督】   ジェリー・ザッカー

 【製作】   リサ・ウェインスタイン

 【出演】   パトリック・スウェイジ (サム・ウィート)
         デミ・ムーア (モリー・ジャンセン)
         ウーピー・ゴールドバーグ (オダ・メイ・ブラウン)
         トニー・ゴールドウィン (カール・ブルーナー)
         スーザン・ブレスロウ
         マルティーナ・デグナン
         リック・エイヴィルス
         ヴィンセント・スキャヴェリ

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   可憐ですらあったデミ姐さんと、やっぱりGoodなウーピー。

 【鑑賞本数】  年間:108作目  通算:269作目


 【 感 想 】

 思い入れと思い出がたっぷりつまっていて、セリフも口にできるぐらい見飽きるほど見ている『ゴースト/ニューヨークの幻』。今見ると、古い映画だと思う。デミ・ムーアが若い。サム、カールの着ているスーツ、パソコン、走っている車のデザインが古い。時代に流れには逆らえない古さはいたしかたない。そこは目をつぶってしまえば、今でも充分に楽しめるから骨組みがしっかりしているのだろう。

 ともすればコメディになりかねないオダ・メイの存在だが、笑いを取りつつもしっかりとストーリーを進めていくウーピー・ゴールドバーグはさすがとしか言えない。見るからに胡散臭い黒人の霊媒師。安っぽい服、店の胡散臭い雰囲気漂うインテリア。こういう細かい所はさすがのアメリカ映画。芸が細かい。そういえば、サムとモリーの新居となったアパートのインテリアセンスもよかった。

 ラブ・ストーリーだけどファンタジーでもあり、設定そのものに現実味はない。だからこそサムは銀行員という堅い職業で、サムが巻き込まれる事件は現実に問題にもなっていることで、そこで現実味を持たせたのかと思ってみる。

 モリーが健気で失った最愛の人を思いながら生きている姿が痛々しい。生きるしかない現実を必死に受け止めている姿が生身っぽくていい。強くて賢い。悲しみにおぼれないタフさが好感をもてる。

 サムのほうが死んだことを受け入れられずに、モリーの周囲をうろうろしていて弱い。突然、命を奪われて納得なんて到底できない。そういう弱さ、脆さと、自分が殺された真実を突き止めようとする感情のうねうねとした感じをパトリック・スウェイジは好演している。モリーを愛する心と同じ心で人を憎しむ。人間のどうしようもなさがやるせない。

 殺されたことは許せないことで、カールは自業自得だが、「ざまぁみろ」的な気持ちにはなれず後味が悪い。サムとモリーの二人のやりとりが切ないラブ・ストーリーだから余計にそう思う。



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バタフライ・エフェクト

バタフライ・エフェクト      ≪公開時コピー≫
     きみを救うため、
     ぼくは何度でも過去に戻る。


       製作国:アメリカ
       製作年:2004年
       公開年:2005年

 【監督】   エリック・ブレス
         J・マッキー・グルーバー

 【製作】   クリス・ベンダー
         A・J・ディックス
         アンソニー・ルーレン
         J・C・スピンク

 【出演】   アシュトン・カッチャー (エヴァン)
         メローラ・ウォルターズ (アンドレア)
         エイミー・スマート (ケイリー)
         エルデン・ヘンソン (レニー)
         ウィリアム・リー・スコット (トミー)
         ジョン・パトリック・アメドリ (エヴァン / 13歳)
         アイリーン・ゴロヴァイア (ケイリー / 13歳)
         ジェシー・ジェイムズ (トミー / 13歳)
         サラ・ウィドウズ (ケイリー / 7歳)
         ジェイク・ケーゼ (レニー / 7歳)
         キャメロン・ブライト (トミー / 7歳)
         エリック・ストルツ (ジョージ・ミラー)
         カラム・キース・レニー (ジェシー)
         ロレーナ・ゲイル (Mrs.Bodwell)
         ナサニエル・デヴォー (ドクター)
         ローガン・ラーマン (エヴァン / 7歳)
         イーサン・サプリー

 【Zero的評価】 200円

 【リピート率】  ★★★★

 【見所】   選べる過去があるのか、ないのか。

 【鑑賞本数】  年間:107作目  通算:268作目


 【 感 想 】

 もし、過去に戻って過去、現在を変えられるなら、少なからず考えたことがある。だけど、それは半端でなく大変なことだ。自分の私欲の為に、自分に都合よく変えて、友人や親、関わった人の幸不幸に干渉してまでなる幸せに意味があるのか、そんなことを考えた。

 考えてみればモチーフは使い古されている。タイムトリップやいわゆるバタフライ・エフェクト、似たようなモチーフの映画はいくつか挙げられる。だけど、そのどれよりもテーマを絞り込み、ここまで見せた映画はあまりないように思える。面白いか面白くないかはさておき、映画の作りを見れば、大変よくできましただと思う。シンプルにケイリーの幸せを思って過去に戻るエヴァンと、友人や母の幸不幸にだけ絞った脚本のセンスはいい。

 大学生になったエヴァンは自分に過去に戻る力と、過去に干渉して、今、未来を変えることができることを知ってしまう。それは幸せなことなのか、不幸なことなのか意見は分かれそうだが、自分は不幸だったように思える。知らない時に知りたいと思う気持ちは誰にでもあるが、知らないほうがよかったことが世の中にはたくさんある。知ってしまったが故に、泥沼にはまったり、100%楽しめるものが70%しか楽しめなくなったりということもある。

 エヴァンは知った為に、次から次へと違う今、未来へと過去を書き換えなければいけなくなってしまう。書き換え後の今、全ての記憶があるエヴァンだから、受け入れ難いことも多々起きる。ケイリーが幸せであっても、誰かが不幸だったり、時には自分が不幸だったりする。ケイリーの幸せだけを望んでいるが、幼馴染や家族、自分も幸せでありたいと願う。人には色々な可能性があり、選択を間違えなければと後悔はつきないが、失敗を含め全てを受け入れなくてはならないものらしい。

 切ない、やるせない、もどかしい、そんな気持ちで胸苦しくなった頭の中で「誰かの願いが叶うころ」が回っていた。



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シャンプー台のむこうに

シャンプー台のむこうに      ≪公開時コピー≫
     失った家族とプライドを取り戻すため、
     伝説のハサミが復活する。


       製作国:イギリス
       製作年:2000年
       公開年:2001年

 【監督】   パディ・ブレスナック

 【製作】   ルース・ジャクソン
         ウィリアム・ホーバーグ
         デヴィッド・ルービン

 【出演】   ジョシュ・ハートネット (ブライアン・アレン)
         アラン・リックマン (フィル・アレン)
         ナターシャ・リチャードソン (シェリー・アレン)
         レイチェル・グリフィス (サンドラ)
         レイチェル・リー・クック (クリスティーナ・ロバートソン)
         ビル・ナイ (レイ・ロバートソン)
         ヒュー・ボネヴィル (ルイス)
         ウォーレン・クラーク (市長トニー)
         ハイジ・クラム (ジャスミン)


 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★★

 【見所】   フィルの足の裏!

 【鑑賞本数】  年間:106作目  通算:267作目


 【 感 想 】

 イギリスの田舎町が開催地となった「全英ヘアドレッサーコンテスト」がストーリーの舞台。町で床屋を営むフィル、ブライアン親子。その向かいで美容院を営むシェリー、サンドラのレズビアンカップル。シェリーとフィルは元夫婦。息子ブライアンは父と母に気を使いいたたまれない。人に振り回される役は万年困り顔のジョシュによくはまる。

 コンテストに出場する美容師達が個性的で、ユーモラスで、エキセントリック。天才と何とかは紙一重。自己陶酔型か自己顕示欲型に分かれるのが面白い。前者の典型レイは道化。自分がナンバー1だと口にしている割に周囲はレイを認めていない事と、自分に酔いしれて大きいことを言う割には姑息な手段を使う人間の器の小ささがおかしい。

 シェリーが担当したナイト・ヘア部門が、ストーリーの中では好きなシーン。カットモデルがいなくなって、シェリーが連れてきたのは病気に苦しみながら、しぶとく生きる80歳のデイジー。その前振りからニヤニヤしていたのだが、ブロー後のヘアスタイルにニヤリ。他の挑戦者たちが現代的で斬新なヘアスタイルを次々と披露する中、バロックスタイルのデイジーの雰囲気にぴったりの髪型に仕上げる。その人の持ち味を引き出すのが美容師の仕事とはいえ、コンテストで賞を狙うのであれば、多少奇抜なものを作り上げそうなのに、そうしないシェリーにイギリス人らしい頑固さを感じた。

 頑固一徹、皮肉屋のくそ親父だと思っていたフィルがはさみを手にした瞬間、急速にフィルにほれた。真っ当なフリしてこいつも変人だったという思いがふつふつと沸き上がった。注目個所は足の裏。

 ハートフルなヒューマンドラマ仕立てで、家族の絆や様々な愛の形を淡々と描く一方で、コンテストは派手に見せる映画の作りにイギリスらしい骨太な堅実さが伺える。色々と詰め込んで話が散漫になりかけた部分もあるが、根っこがしっかりしているからゆるがないようにも思えた。



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グラン・ブルー/グレート・ブルー完全版

グラン・ブルー/グレート・ブルー完全版      ≪公開時コピー≫
     10ANS
     


       製作国:フランス/イタリア
       製作年:1988年
       公開年:1992年

 【監督】   リュック・ベッソン

 【製作】   パトリス・ルドゥー

 【出演】   ロザンナ・アークエット (ジョアンナ・ベイカー)
         ジャン=マルク・バール (ジャック・マイヨール)
         ジャン・レノ (エンゾ・モリナーリ)
         ポール・シェナー
         グリフィン・ダン
         セルジオ・カステリット
         マルク・デュレ

 【Zero的評価】 200円

 【リピート率】  ★★

 【見所】   ヒトがもぐれる限界の海の色

 【鑑賞本数】  年間:105作目  通算:266作目


 【 感 想 】

 何故かジャック・マイヨールとエンゾ・モリナーリの、二人の男の友情の話だと勝手に思い込んでいた。実際はジョアンナとジャックの愛と、エンゾとジャックの友情の話で、肩透かしを食った気分。勝手な思い込みから来る期待はずれの行き場のないやるせなさをどこにぶつけよう。

 陽気なエンゾと寡黙なジャック。エンゾは自分の力を誇示する嫌な男だが、ジャン・レノがユーモラスに演じている。自意識過剰だが家族思いで、どこか憎めない。ジャックはストイックで孤独で掴み所がない。誰もよせつけない頑なさを体ににじませている。

 男はどうしようもない。バカで、子どもで、誰よりも深いところまで潜るなんてくだらないことに夢中になって・・・と思わないでもないが、そういうどうしようもなさがあるから、男なのかもしれない。

 エンゾとジャックのやりとりは端から見たらバカみたいで幼稚な行為にも見えるが、どちらが深く潜れるかという事に夢中になっている姿は愛らしくもある。ジャックに勝てないエンゾは、悔しさを隠さず、何かとジャックに絡む。でも、ジャックが心底好きで、構わずにいられないようにも見えてほほえましい。

 ジャックに一目ぼれし、偶然を装って近づくジョアンナ。彼女がジャックのことを知ろうとすればするほど、わからなくなる。独り相撲で、むなしくなり、嫌な女になり、そんな自分に嫌悪感を抱く。ジャックが好きで、ジャックに好きになってほしい。ただ、それだけ。とびっきりの美人ではないが可愛らしい。

 エンゾもジョアンナもジャックのことが好きで仕方ないのが目に見える。そんな二人に少し困ったような顔でつきあうジャックが可愛い。自分の中にある孤独と、その孤独から引っ張り出そうとする二人と、どちらも大事でとまどっている姿が小さい子どもみたいだ。

 ものすごく面白い映画では決してないが、風景や海等の映像の美しさには見とれる。こういう美的センスはさすがフランス人だと思う。



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ベッカムに恋して

ベッカムに恋して      ≪公開時コピー≫
     女の子がサッカー!?
     でも、夢は絶対あきらめない。


       製作国:イギリス/アメリカ/ドイツ
       製作年:2002年
       公開年:2003年

 【監督】   グリンダ・チャーダ

 【製作】   ディーパック・ナヤ
         グリンダ・チャーダ

 【出演】   パーミンダ・ナーグラ (ジェス・バームラ)
         キーラ・ナイトレイ (ジュールズ・パクストン)
         ジョナサン・リス=マイヤーズ (ジョー)
         アヌパム・カー (ジェスの父)
         アーチー・パンジャビ (ピンキー・バームラ)
         シャズネ・ルイス (メル)
         フランク・ハーパー (アラン・パクストン)
         ジュリエット・スティーヴンソン (ポーラ・パクストン)
         シャヒーン・カーン (ジェスの母)
         アミート・チャーナ (トニー)
         デヴィッド・ベッカム

 【Zero的評価】 200円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   「キラキラ」してるジェス。

 【鑑賞本数】  年間:104作目  通算:265作目


 【 感 想 】

 主人公のジェスはイギリス系インド人。サッカーが大好き。厳格なインド文化を重んじる封建的な家庭に育ち、女の子が足を出してボールを追っかけるだなんて、もってのほかと両親に反対されている。家族は大切で、大事だけれど、インド人であることや、文化風習を疎ましく思うこともある普通の思春期の女の子。

 ジェスにとってサッカーをすることは親の反対を押し切ってすることで、親のいいなりになってサッカーをあきらめるか、親の反対に逆らって絶縁状態になってでも続けるかの二者択一。親を説得して、サッカー堂々とプレーするという選択肢がない。それをコーチのジョーや、チームメイトのジュールズは理解し難く「一緒に行って説得してあげる。」と軽く口にする。

 親に隠れてサッカーをするジェスの気持ちを理解できないでいる。外から見たらすごく簡単なことのように思えるが、ジョーもジュールズもサッカーすることを理解されているからできる発想である。そこに他意も悪意もないだけに、ジェスは困るし、悩む。

 ジョーもジュールズも、ジェスに才能があり、練習と試合次第で名プレーヤーになるのは目に見えているから何とかしたいと思っている。だから、手を貸したいし、力になりたい。3人の思いはどれも真っ当だけにもどかしい。あきらめようとするジェスの背中を押し続けた二人は、山もあり他にもあるがまっすぐで気持ちがいい。

 ジェスとジュールズの家族がそれぞれに勝手に早とちりして、勝手に勘違いして騒ぎ出す。お互いにきちんと確認をすれば、勘違いだということはすぐわかることなのに、悪い答えが怖くて聞けなかったり、親戚の言葉を鵜呑みにしてしまったりで、中々うまくいかない。

 ジェス、ジュールズ、ジョー。3人の恋愛あり、青春ありの話であると同時に、家族の話でもある。文化や風習が違えども家族は家族。親は子どもの幸せを願い、子どもはそんな親を疎ましく思う姿をさわやかに描いている。



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監禁

監禁      ≪公開時コピー≫
     
     


       製作国:イギリス
       製作年:2000年
       公開年:未公開

 【監督】   ジョン・ダイガン

 【製作】   ポール・トリビッツ

 【出演】   ジェシカ・アルバ (クロエ)
         イアン・グレン (スタン)
         ジーン・トリプルホーン (レイチェル)
         ユエン・ブレムナー (ゴードン)
         ミーシャ・バートン (テレサ)
         ゲイリー・ラブ (ネッド)
         オリヴァー・ミルバーン

 【Zero的評価】 50円

 【リピート率】  ★

 【見所】   恐怖におびえるジェシカたん。

 【鑑賞本数】  年間:103作目  通算:264作目


 【 感 想 】

 ジェシカ・アルバ狙いで手にとった『監禁』。タイトル通り監禁される内容なのだが、原題の「PARANOID」(偏執症患者)のうほうが、内容には即している。

 ジェシカ演じるクロエは売れっ子モデル。連日の撮影、移動で忙しい毎日を送っている。困ったことに無言電話をかけてくるストーカーに付きまとわれている。困っている割には、携帯の番号を変えるわけでも、警察に通報するわけでもないらしい。モデルとしての挑戦的な目つきとは裏腹に、家に帰ると寂しげな視線。アンバランスさがリアルっぽくもある。慕ってくる彼氏のような男がいながら、プロデューサーらしい男とお泊りに行く強かさもある。警戒心が強いのか、無防備なのかよくわからない。ただのバカ女なのか?と突っ込みたくもなる。

 監禁されている理由が最後までよくわからない。監禁者であるスタン達があの家で何をしていたのか。パーティーと称して集めた女の子たちに薬を飲ませ、乱交パーティーをしていたのは間違いないのだが、切れ切れに見せるために伝わりにくい。夢と現実があいまいで、何が真実なのかもよくわからない。イギリス映画特有の暗さがあり、オチがあるようなないような…。イマイチ感がぬぐえない。

 スタンは狂っているのかもしれない。音楽家という肩書きと割といい男(好みかどうかはさておき。)で、女には不自由しなさそうではある。そういう男が何故、はじめたのか、なぜ、家族の誰もが止めようとしないのか。妹レイチェルが傍観し、昼から酒を飲むしかないほど、スタンはひどい男なのか?スタンの偏狂ぶりをもう少し掘り下げてくれれば、ストーリーに深みがでたかもしれない。

 もっとも手錠につながれ、微妙な露出のジェシカ・アルバは目の保養にはなったのでよしとする。そして、意外なところでストーカー男が役にたったのでよしとする。そういうわかりにくい伏線のはり方はどうかと思ったし、オチもどうかとは思ったけれど…。



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ドミノ

ドミノ      ≪公開時コピー≫
     私だけのスリリングな行きざま
     


       製作国:アメリカ/フランス
       製作年:2005年
       公開年:2005年

 【監督】   トニー・スコット

 【製作】   サミュエル・ハディダ
         リドリー・スコット
         トニー・スコット

 【出演】   キーラ・ナイトレイ (ドミノ)
         ミッキー・ローク (エド)
         エドガー・ラミレス (チョコ)
         ルーシー・リュー (タリン・マイルズ)
         クリストファー・ウォーケン (マイク・ハイス)
         ミーナ・スヴァーリ (キミー)
         デルロイ・リンドー (クレアモント)
         ジャクリーン・ビセット (ポーリーン)

 【Zero的評価】 1500円

 【リピート率】  ★★★★★

 【見所】   裏か表か。

 【鑑賞本数】  年間:102作目  通算:263作目


 【 感 想 】

 チラシのキーラ・ナイトレイに興味がひかれて、観たいと思っていた「ドミノ」。残酷で残虐なシーン、途切れ途切れに繰り返され少しずつ進むストーリー。オーバーコントラスト気味のフィルム・トーン。どれが真実でどこまでが本当の話なのか惑わされる。場違いな所に足を踏み入れた気まずさ的な居心地の悪さ。そういう作りの映画だから好き嫌いは分かれそうだ。

 観終わった直後はつまらない映画だと思った。だけど、時間が経てば経つほど、記憶に残っているシーンがフラッシュバックしてくる。後からムダだと思っていたシーンがちゃんとつながってくる。意外と侮れない映画だ。

 実際のドミノ・ハーヴェイと、「ドミノ」のドミノ・ハーヴェイとが全く同じ人物ではないだろうが、ドミノはかっこよかった。凛として誰にも従属しない意志の強さと野良っぽいしなやかさと、ふとした瞬間に見せる弱さ。そういう全てが全部かっこよかった。刹那的で、死ぬ為に生きている。そういう生き方は嫌いではない。

 『コインの表がでれば生、裏が出れば死。』
 そういうシンプルな生き死にの世界に憧れる自分はどこか狂っているのかもしれない。ドミノもどこか狂っていたのだろう。退屈していただけか、親の七光がうっとうしかったのか・・・。そういうドミノの内面はほとんど描かれていないので、物足りなく思わないでもない。だけど、内面を描かなかったトニー・スコットの勝ちだと思う。

 バウンティ・ハンターとして仲間のような、家族のような存在であるベトナム帰りのエド、シャイなラティーノ、チョコ。この2人と一緒にいるドミノは、母親といるよりも「家族」を感じていたのだろうと思ってみる。エドとチョコ。どちらもたくましい男くさい男でありながら、優しさや弱さを持ち合わせている不完全さが魅力的である。特にチョコは危険なにおいをさせていながら、本音をスペイン語でしか言えないシャイな部分があり、キュートですらある。



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クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち

クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち      ≪公開時コピー≫
     最後の審判の日、
     目覚めるのは神か悪魔か


       製作国:フランス
       製作年:2004年
       公開年:2004年

 【監督】   オリヴィエ・ダアン

 【製作】   アラン・ゴールドマン

 【出演】   ジャン・レノ (ニーマンス警視)
         ブノワ・マジメル (レダ)
         クリストファー・リー (エメリッヒ)
         カミーユ・ナッタ (マリー)
         ジョニー・アリディ
         ガブリエル・ラズール
         オーグスティン・ルグラン (イエス)
         セルジュ・リアブキン (ヴァンサン神父)
         アンドレ・ペンヴルン (ドミニク神父)

 【Zero的評価】 200円

 【リピート率】  ★★

 【見所】   背景の使い方、緩急の付け方

 【鑑賞本数】  年間:101作目  通算:262作目


 【 感 想 】

 ストーリーのベースに宗教があり、興味の対象外だったという事もあるが期待はずれだった。元々、クリムゾン・リバーはタイトルの出所がきちんとある。2は決してそのタイトルに絡んだ内容ではない。それから、全く異なる違う事件が、真相を追い求めていくうちに1つの事件になるという作り方。得体の知れない猟奇的な不気味さと人間のどうしようもなさを描いていただけにそれを求めて2を見るとがっかりする。

 ニーマンスがはじめに扱う事件は確かに不気味だった。壁の中に埋め込まれた人間。はりつけのイエスと同じ姿勢。そして、見つかった場所は修道院。始まり方は悪くなかった。もう一つのレダの扱う事件がイマイチだった。麻薬の売人と、壁の中に埋め込まれた死体が絡むのかと思いきや捜査とは別物で、車でひいてしまった謎の男が本筋に絡む。見た目がイエスそっくりで病院に運んだ後、何者かに狙われる。偶然が事件をつないだ感じを受けた。

 全般的に1を踏襲した作り方をしている。レダの登場の仕方、ニーマンスと女性とを絡ませようとした辺りなどは1そのものだ。それはそれで見せ方としては一つの手ではあるが、そこに執着してしまったが為に中身がおざなりになってしまったようにも見えた。

 ニーマンスは頭脳派と勝手にイメージしているから、宗教に詳しいマリーの手を借りた事 が受け入れがたかったというのもある。だけど、一番はオチが少しどころでなくいただけなかったというのもある。

 黙示録とは、フランスとドイツの間に何があるのか、基礎知識が欠落しているから、世界に入り込めなかったというのもある。これはフランス本国、キリスト教圏では面白さがわかる映画なのかもしれない。

 映像の綺麗さはさすがのフランス。フィルムのトーン、コントラスト、背景の使い方はきれいで見入ってしまう。明と暗、緩と急のつけ方、音の使い方もうまい。だから、ストーリーとは別の次元でよくできた映画だとは感じた。



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コン・エアー

コン・エアー      ≪公開時コピー≫
     雲の上に、地獄はあった。
     史上最悪のエアジャック


       製作国:アメリカ
       製作年:1997年
       公開年:1997年

 【監督】   サイモン・ウェスト

 【製作】   ジェリー・ブラッカイマー

 【出演】   ニコラス・ケイジ (キャメロン・ポー)
         ジョン・キューザック (ラーキン)
         ジョン・マルコヴィッチ (サイラス・グリサム)
         ヴィング・レームズ (ダイヤモンド・ドッグ)
         ミケルティ・ウィリアムソン (ベビー・オー)
         モニカ・ポッター (トリシア)
         ランドリー・オルブライト (ケイシー)
         レイチェル・ティコティン (ビショップ)
         コルム・ミーニイ (麻薬捜査官マロイ)
         ダニー・トレホ (ジョニー23)
         ジェス・ボレッゴ (シンディーノ)
         スティーヴ・ブシェミ (ガーランド・グリーン)
         デイヴ・チャペル (ピンボール)
         M・C・ゲイニー
         ニック・チンランド
         ケヴィン・ゲイジ
         ビル・キューザック

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   ジョンマルのあくどさ。

 【鑑賞本数】  年間:100作目  通算:261作目


 【 感 想 】

 囚人輸送飛行機を囚人達が乗っ取ってしまう。勝手に期待はずれしただけなのだが、てっきりニコラス・ケイジはテロ一派で、FBIから逃げる役回りだと思っていた。だから、囚人達の中でも善人の部類で、刑務所仲間を助けるために、コン・エアー奪還するという全く逆の役に、正直、驚いたし、がっかりもした。

 だが、ジョン・マルコヴィッチ演じるサイラスに心奪われてしまった。頭のいい悪人には弱い。しかも、ハゲ。好みのドンピシャリ。残忍で残酷で残虐なのに、見た目はスマートなサイラスの一挙一動に目が離せなかった。変な吸引力がある。絶対、この人に逆らったら殺されるオーラがでているのに平気で逆らうキャメロンにハラハラした。

 キャメロンの見た目にはものすごく騙されるが、実はこの男サイラスよりやばいかもしれないと気がついたのは観終わってややしばらくたってからだった。サイラスを首謀とした囚人達は元々が極悪非道な犯罪者なので見た目も雰囲気もそれなりにヤバくて当然。だが、キャメロンは見た目に害のなさそうな模範囚そのものなのに目的のために手段を選ばない様に狂犬の匂いを感じた。腹の据わり方がサイラスと同類のヤバさをもっている。

 ラーキンは無駄に走り回って、今一つストーリーに絡みきれていないように見えた。なぜ、コン・エアーに執着するのか。ラーキンが麻薬捜査官マロイと一悶着おこした理由。この辺りに疑問は残る。麻薬捜査局のおとりとサイラス達との絡みがわかりづらかったのも惜しい。ついでに、なぜサイラスがコン・エアーを奪ったのかもわかりづらかった。

 だが、それはそれとしてキャメロンの人間臭さは充分に見応えがあった。「俺は一人の人間しか信じない」一匹狼を自称するキャメロンが最後にラーキンにむかってはくセリフまでの過程にそれなりの説得力もある。アクション映画であり、家族の話であり、男の友情でもある出来はそれなりに面白かったのでよしとする。



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