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リプレイスメント・キラー

将軍の娘/エリザベス・キャンベル      ≪公開時コピー≫
     映画史上、
     最も美しい銃激戦。


       製作国:アメリカ
       製作年:1998年
       公開年:1998年

 【監督】   アントワーン・フークア

 【製作】   ブラッド・グレイ
         バーニー・ブリルスタイン

 【出演】   チョウ・ユンファ (ジョン・リー)
         ミラ・ソルヴィノ (メグ・コヴァーン)
         マイケル・ルーカー (ジーコフ刑事)
         ケネス・ツァン (ウェイ)
         ユルゲン・プロフノウ (コーガン)
         ティル・シュヴァイガー (リカー)
         カルロス・ゴメス
         クリフトン・ゴンザレス (地元の子)
         ランドール・ダク・キム (アラン)
         ダニー・トレホ (コリンズ)
         A・J・マートン

 【Zero的評価】 100円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   アクション・シーン…?

 【鑑賞本数】  年間:119作目  通算:280作目


 【 感 想 】

 アントワーヌ・フークアが監督なので手にとった「リプレイスメント・キラー」。フークアらしさが出し切れず惜しい作品だった。どの監督も初期の作品には見受けられる傾向だけに仕方がないのかもしれないが、頭でっかちになってしまったのが残念だ。

 チャイニーズ・マフィアのお抱えヒットマン、ジョン・リー。仕事をしくじった事から命を狙われる。自分の身も危ないが、中国に残した母と妹の命も危ない。その為に今すぐにでも中国に飛び立ちたいが、パスポートもなく、命も狙われている。偽造パスポートを入手するべく訪れたメグを巻き込み、逃亡がはじまる。

 パスポートに執着したために異様にアクション・シーンが長くなったようにも見えるが、アクションを見せるには制作費が足らなかったようにも見えなくはない。一つ一つのシーンは悪くないが、絶対的不利な状況で逃亡するにはムリがある。生きているおかしく、怪我をしている癖に元気すぎて、興醒めだった。

 ジーコフに息子を殺されたウェイの悲しみ、憎しみもわからなくはない。そして、ウェイがとった非道で残酷な仕返しも方法としてはありかもしれない。だけど、本筋はウェイの復讐劇なのか、ジョンの逃亡劇なのか。そこら辺から方向性があやふやになったように思われる。

 ベースにあるチャイニーズ・マフィア・ウェイと刑事ジーコフの確執、巻き込まれたジョンとメグとでストーリーが展開すればよいのだが、ジーコフとメグ、メグとウェイの右腕コーガン等思わせぶりなやりとりが多く、あれもこれも詰め込みすぎてストーリーの整合性が取れていない。

 設定、着眼点等、ベースになるものは悪くないだけに、もう少しアクション控え目でジョンの内面を掘り下げたらよかったと思われる。それから、メグというヒロインがストーリーに絡みきれていないのが惜しかった。パスポートさえ作れば用済みのメグをあれだけ引っ張り回すには、少しお粗末なストーリーではあった。



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隣のヒットマン

隣のヒットマン      ≪公開時コピー≫
     人生はコメディ
     なんとか生き抜くだけ


       製作国:アメリカ
       製作年:2000年
       公開年:2001年

 【監督】   ジョナサン・リン

 【製作】   デヴィッド・ウィリス
         アラン・カウフマン

 【出演】   ブルース・ウィリス (ジミー・チュデスキ)
         マシュー・ペリー (オズ)
         ロザンナ・アークエット (ソフィ)
         マイケル・クラーク・ダンカン (フランキー)
         ナターシャ・ヘンストリッジ (シンシア)
         アマンダ・ピート (ジル)
         ケヴィン・ポラック (ヤンニ)

 【Zero的評価】 200円

 【リピート率】  ★★★★

 【見所】   ブルース・ウィリスのコメディ!

 【鑑賞本数】  年間:118作目  通算:279作目


 【 感 想 】

 ライトなコメディアクション。ストーリーはよくあるようなアクション映画らしい内容で、シリアスに作ってもそれなりに無難な出来になるだろう。復讐、裏切り、浮気、愛。そんなキーワードの入った映画だ。それをあえてコメディにした監督のセンスが好きだ。

 ブルース・ウィリス演じるジミー・"チューリップ"・チュデスキ。マフィアお抱えのヒットマン。その首には高額な賞金がかかっている。マシュー・ペリー演じるオズは借金持ちの歯医者。ジミーが隣に引っ越してきたことから、騒動に巻き込まれてしまう。何事にも動じないジミーと、些細なことに怯える小心者のオズ。この二人のやりとりが笑わせるつもりはないのだろうが、コミカルで一々おかしい。

 脇を固める役者も変でおかしい。オズの妻ソフィはオズが死ねば多額の保険金が入り、借金は返済でき、リッチな生活ができると踏み、とんでもない阿呆なことを考える。頭の中にはお金のことしかない打算的な女だが、根本はただのバカ女。

 チュデスキの妻シンシアはクール・ビューティで、金の為に生かされている。怯えや恐怖は見せずお高くとまっている外見と中身のギャップがあり、おかしいがキュート。オズの歯科医院に勤めるジル。自由気ままの可愛らしい人。見た目とは裏腹のはっちゃけった発言をする中身が面白い。

 そんな女達に囲まれているオズの行動がかなり笑える。ソフィにいじめられ、何も言い返せず車のハンドルに怒りをぶちまける姿や、緊張のあまり挙動不審になる所などはどこにでもいそうな小心者。それもごく自然に振舞う中で起きるので、笑いがとまらない。

 肝心要のジミーはあの皮肉っぽい笑いを浮かべ、裏切ったマフィアのヤンニの考えることなどお見通しで、裏の裏をかいた行動を取る辺りが憎い。冷徹なのか、そうでないのかが最後までわからず、目が離せなかった。

 くだらないといえば、くだらないがここまで徹底してくだらないと笑いもとまらない。



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ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ      ≪公開時コピー≫
     キューバから届いた至福の音楽、
     至福の映像、至福の瞬間


       製作国:ドイツ/アメリカ/フランス/キューバ
       製作年:1999年
       公開年:2000年

 【監督】   ヴィム・ヴェンダース

 【製作】   ライ・クーダー
         ジェリー・ボーイズ

 【出演】   イブライム・フェレール
         ルベーン・ゴンザレス
         オマーラ・ポルトゥオンド
         エリアデス・オチョア
         ライ・クーダー
         コンパイ・セグンド
         ヨアキム・クーダー
         オルランド・“カチャイート”・ロペス
         アマディート・バルデス
         マヌエル・“エル・グアヒーロ”・ミラバール
         バルバリート・トーレス
         ピオ・レイバ
         マヌエル・“プンティジータ”・リセア
         フアン・デ・マルコス・ゴンサレス

 【Zero的評価】 200円

 【リピート率】  ★

 【見所】   No Music No Lifeなところ

 【鑑賞本数】  年間:117作目  通算:278作目


 【 感 想 】

 公開当時、かなり盛り上がった「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」。友人、知人の間でひどくはやり、合言葉のようにタイトルが飛び交っていた。はやれば、はやるほど興味が失せる天邪鬼な性格から、今の今まで見るのを先送りにしていたのだが、素直な感想は「なぜ、これがそれほどまでにはやったのか理解し難い」だった。

 確かに音楽はすごい。音楽には詳しくないが、「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」の曲はどれもよい。サントラは欲しいと思う。70歳、80歳のじい様ばかりだというのもすごい。隠居するような年なのに、年相応にヨボついているが、おしゃれでしゃっきりしている。特にメイン・ヴォーカルのイブライム・フェレール。細い体のどこにそんなパワーがあるのか。年と共に渋みが増したであろう声はかっこいい。一度、現役から退いたとは思えないパワフルさはすごい。現役に負けず劣らず、それ以上の姿は感心する。

 フェレールを見ていて彼は心底音楽を楽しんでいると思った。どんな生い立ちであっても、音楽を楽しみ、セッションを楽しんでいる。音楽があるのが当たり前。特別なことをしているのではなく、呼吸するのが当たり前のように、音楽が当たり前のように見えた。そういう姿勢はかっこいいと思う。オールドスタンダードに固執するのではなく、古い良いものを尊重しつつ、新しいものを取り入れていく貪欲さは国民性なのか、自然体で少しもムリしていない。

 感謝する。生きていること、音楽ができること、アルバムが作れたこと、アメリカに行けたこと、ライブができたこと、全てに感謝の気持ちを表すフェレールは人としてかっこよかった。

 だけど、素人臭いカメラワークやフィルムの編集の仕方は正直見ていて疲れた。見せてやっている根性が垣間見えて、鼻についた。もう少し、じっくり音楽を聞かせて欲しかったし、次から次へと表れるプレイヤーのインタビューは長すぎると思った。



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ノックアラウンド・ガイズ

ノックアラウンド・ガイズ      ≪公開時コピー≫
     マフィアの世界に生まれたオレたちの、
     これがデビュー。


       製作国:アメリカ
       製作年:2002年
       公開年:2003年

 【監督】   ブライアン・コッペルマン
         デヴィッド・レヴィーン

 【製作】   ローレンス・ベンダー
         ブライアン・コッペルマン
         デヴィッド・レヴィーン

 【出演】   バリー・ペッパー (マティー・デマレット)
         ヴィン・ディーゼル (テイラー・リース)
         アンドリュー・ダヴォリ (クリス・スカルパ)
         セス・グリーン (ジョニー・マーブルズ)
         ジョン・マルコヴィッチ (テディー・デザーブ)
         トム・ヌーナン (デッカー保安官)
         デニス・ホッパー (ベニー・チェインズ)

 【Zero的評価】 100円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   ヴィン・ディーゼルは主役ではない!

 【鑑賞本数】  年間:116作目  通算:277作目


 【 感 想 】

 ヴィン・ディーゼルが主役のような作品紹介に惹かれて手にとったら脇役だった。ひどく騙された気分になって、納得がいかない思いをしている。キャストがぱっとしないから仕方がないにしろ、もう少しまともな作品紹介をしてほしいものだ。それはさておき。

 マフィアのボスの息子マティーが、自立し、自分の足で歩み始めるストーリー。どこにでもありそうなストーリー、どこかで見た事があるような展開で面白味はないが、無難な作品ではある。

 マティーはスポーツエージェントになりたいという夢がある。だが、面接にいくと、父がマフィアのボスであることを理由に不採用となってしまう。そこであきらめずに自分の夢を貫ければかっこいいが、くじけてしまう心理はわからなくもない。父のベニーは充分な金を与え、生活にも困っていないのに何が不満なのだと思っている節がある。成り上がり者によく見受けられる発想だが、そう思う気持ちもわからんくはない。マティーが二代目として生き延びていける性格であれば、仕事を任せただろう。良く言えば優しいが、悪く言えば小心者だ。それでも、父に認めてもらいたい一心で仕事を引き受けたのが、全てのはじまりだった。仕事をしくじり、挽回するために友人、テイラー、クリスとともに田舎町へと乗り込む。

 マティー、タイラー、クリス、ジョニーのこの4人の力関係が「スタンド・バイ・ミー」を彷彿とさせる。いい子のマティー、不良のテイラー、どん臭いジョニーと、道化のクリス。アメリカで男4人で、こういう力関係が一般的なのだろうか。

 ヴィン・ディーゼル演じるテイラーがかっこつけているが、言動がかっこ悪く、がっくりとはした。それはさておき、単純に生きるか死ぬかの世界で生きている。4人の中では一番肝が据わっており、その肝の座り方はかっこよかった。マティーの相談役でもあり、助言者でもあり、兄貴のような存在でもある。こういう役はハマると思ってみる。



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13階段

13階段      ≪公開時コピー≫
     追いつめたのか
     嵌められたのか


       製作国:日本
       製作年:2003年
       公開年:2003年

 【監督】   長澤雅彦

 【製作】   宮内正喜

 【出演】   反町隆史 (三上純一 / 元受刑者)
         山崎努 (南郷正二 / 松山刑務所刑務官)
         田中麗奈 (南郷杏子 / 南郷の娘)
         笑福亭鶴瓶 (杉浦弁護士 / 樹原の弁護士)
         宮藤官九郎 (樹原亮 / 冤罪の死刑囚)
         別所哲也 (中森検事 / 樹原の担当検事)
         大杉漣 (安藤紀夫 / ホテル陽光のオーナー)
         井川比佐志 (佐村光男 / 恭介の父)
         水橋研二 (佐村恭介 / 3年前死亡)
         石橋蓮司 (阿部所長 / 南郷の上司)
         崔洋一 (武藤所長 / 南郷のかつての上司)
         木内晶子 (木下友里 / 純一の恋人)
         寺島進 (岡崎刑務官 / 南郷の元部下)
         螢雪次郎 (藤本巡査部長 / 勝浦北警察署)
         深水三章 (三上俊男 / 純一の父)
         河原さぶ (室戸英彦)
         西田尚美 (三上和子 / 純一の妹)
         大滝秀治 (久保 / 僧侶・純一の保護司)
         宮迫博之 (寺田 / 160番)

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★

 【見所】   囚人160号

 【鑑賞本数】  年間:115作目  通算:276作目


 【 感 想 】

 原作を読み進めていくうちに、これは映画を先に見ないと絶対後悔すると思いながら一気に読みきってしまった。正直、映画は観なくてもいいと思ったが、あの長編がどう映像化されるのかという好奇心と、反町隆史と山崎努という配役に対する興味心から観ることにした。

 原作を読まずに映画を先に見たら、違う感想を持ったかもしれないが、読んでしまったので、原作を前提にした感想しか持てない。それが、残念ではある。文庫本の解説で、原作者は映画の出来に満足していないと目にしたから、観る時の期待値は低かった。実際、見てみたら原作者には納得がいかないのもわかる気がする。ラストは真逆で、察するに作者が一番こだわったであろう死刑制度の在り方は割愛されている。粗はあるにしても、原作物の映画化としてはよくできている。

 受刑者の三上純一と刑務官の南郷正二。この二人が死刑囚、樹原亮の冤罪を晴らすために事件をもう一度洗う。人を殺し、刑に服した三上だから考えられることというのは確かにあるだろう。人を殺すことは絶対悪いことだ。一般常識ではそうなっている。だけど、果たして、そうなのか。三上の殺人は過失だ。たまたま、運が悪かっただけだと第三者的には見える。真実は純一の胸の内にある。

 そして、純一に息子を奪われ悲しみと憎しみに暮れる父、佐村光男。奪われた者の悲しみや憎しみは計り知れないが、法外な慰謝料を請求したその心の内に同業者に対する情けや容赦はないのか。それだけの価値が息子にあったのかと、本当に思っているのだろうか。

 人はその仮面の下に般若と菩薩と二つの顔を持つ。善人面でも、心はけだものであったり、その逆もある。人ほど怖い生き物はない。そういう人のどうしようもなさとか、えげつなさが、原作にはあったが、映画はあまり見えなかった。人の中にあるどろどろとした感情よりも、サスペンス風の謎解き映画になってしまったのが、惜しい気がしなくもない。



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雲の中で散歩

雲の中で散歩      ≪公開時コピー≫
     男は捜し 女は求める
     これは運命のラブ・ストーリー。


       製作国:アメリカ
       製作年:1995年
       公開年:1995年

 【監督】   アルフォンソ・アラウ

 【製作】   デヴィッド・ザッカー
         ジェリー・ザッカー
         ジル・ネッター

 【出演】   キアヌ・リーヴス (ポール・サットン)
         アイタナ・サンチェス=ギヨン (ビクトリア・アラゴン)
         アンソニー・クイン (ドン・ペドロ・アラゴン)
         ジャンカルロ・ジャンニーニ (アルベルト・アラゴン)
         アンジェリカ・アラゴン (マリー・ホセ・アラゴン)
         エヴァンジェリーナ・エリゾンド (グァドロペ・アラゴン)
         フレディ・ロドリゲス (ペドロ・アルベルト・アラゴン)
         デブラ・メッシング (ベティ)

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★★★

 【見所】   ワインとチョコレート。

 【鑑賞本数】  年間:114作目  通算:275作目


 【 感 想 】

 ボジョレー解禁で世間的にワイン祭風の雰囲気になると見たくなる映画が『雲の中で参歩』。カリフォルニアのぶどう農園「ラス・ヌベス(雲の中)」が舞台の、甘いテイストのラブ・ストーリー。ロマンスだけど、家族の話でもある。

 第二次世界大戦が終わりカリフォルニアへ戻ってきたポール・サットン。妻のベティとは出兵直前に結婚した。甘い結婚生活、一軒家に家庭的な妻と可愛い子ども。裕福ではなくても、幸せな家庭を築く。夢のような夢を抱くポールを迎えるベティは夢とはかけ離れた女性。チョコレートを片手に旅に出るポール。現実を受け入れ難く呆然とした感じがキアヌ・リーヴスはうまい。こういう巻き込まれ型の役がはまる。

 列車の中で知り合ったメキシカーナ。ヴィクトリアを助けるために夫のふりをすることとなったポール。アラゴン一家の夕食へ呼ばれ、目の前にある家族の絆に、居心地が悪い思いをする。孤児院育ちのポールは家族の温かみを知らない。だから、家庭にあこがれ、夢見ている。その夢が目の前にあり、戸惑っている姿がかわいらしい。そして、アラゴン一家を、騙していることを心苦しく思う生真面目さが愛しい。

 アルベルトがポール以上に不器用だ。家族を、娘を、農場を、全身全霊で愛し守ろうとしている。だけど、言葉が足りなかったり、思いと裏腹の態度をとったりしてしまい、娘との仲は険悪になる。アルベルトの妻も、両親もアルベルトの性格、思いをわかっているから、温かい眼差しで見守っている。こういう家族が素敵だと思う。特に祖父のドン・ペドロがユーモラスに和やかに場をとりなす様子が温かい。ラテンならではの歌と踊りが溢れていて、優しい気持ちになる。

 ラス・ヌベス=雲の中という名の通り、ふわふわとした異世界に紛れ込んだような農場の雰囲気がいい。夢物語のような話ではあるが、あえてどっぷりと、ワインとチョコレートをお供に物語の世界へ浸かるのもたまにはよいだろう。



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タイタンズを忘れない

タイタンズを忘れない      ≪公開時コピー≫
     アメリカが最も愛した
     “友情の実話”に、世界が涙する。


       製作国:アメリカ
       製作年:2000年
       公開年:2001年

 【監督】   ボアズ・イェーキン

 【製作】   ジェリー・ブラッカイマー
         チャド・オマン

 【出演】   デンゼル・ワシントン (ハーマン・ブーンコーチ)
         ライアン・ハースト (ゲリー・バーティア)
         ウィル・パットン (ヨーストコーチ)
         ウッド・ハリス (ジュリアス・キャンベル)
         ドナルド・アデオサン・フェイソン (ピーティ・ジョーンズ)
         クレイグ・カークウッド (ジェリー“レフ”ハリス)
         イーサン・サプリー (ルーイ・ラスティック)
         キップ・パルデュー (ロニー・サンシャイン・ベース)
         ヘイデン・パネッティーア (シェリル・ヨースト)
         ケイト・ボスワース (エマ・ホイット)
         ライアン・ゴズリング (アラン・ボズリー)
         ニコール・アリ・パーカー (キャロル・ブーン / 妻)
         バージェス・ジェンキンス (レイ・バッズ)
         アール・ポワチエ (ブルー・スタントン)
         グレゴリー・アラン・ウィリアムス (コーチ・ドク)
         ブレット・ライス (タイレルコーチ)
         プレストン・ブラント (ジェリー)
         デヴィッド・ジェファーソンJr. (クック)
         クリステン・リー・ジョーンズ (ニッキー)

 【Zero的評価】 1500円

 【リピート率】  ★★★★★

 【見所】   ブーンコーチの手腕

 【鑑賞本数】  年間:113作目  通算:274作目


 【 感 想 】

 実在のフットボールチーム「タイタンズ」をモデルにした作品。どこまでが真実で、作り話かはわからないが、ブラッカイマーらしいこだわりが随所にちりばめられた作品。あまりのすごさに「何故、今まで見ていなかったのだ!?」と悔しい思いをした。セリフ、言動、行動、どれをとってもすごいと感心しっぱなしだった。

 ブーンはヘッドコーチとして厳しく指導していくが、勝つためだけではなく、人間形成にも一役も二役もかっている。真の教育者だと思った。白人と黒人混合チームというだけでもひどいハンデを背負っている。人間関係のいざこざだけではなく、コーチが黒人であれば不当な審判等の嫌がらせ行為は想像できる。勝てば実力で、負ければ黒人コーチのせい。そういうハンデとプレッシャーに屈せず戦い続けるブーンがかっこよい。

 白人選手も、黒人選手も危惧しているのは、チームが合併することによって、自分のポジションがおびやかされること。そういう状況下で、肌の色で差別も区別もせずに、ただ勝つ為に完璧なチームにする目的で、半端でなく厳しい練習、発言をすることは半端な気持ちではできない。人はどうでもよかったら、何も言わないし、しない。勝つ。勝たせるという信念があり、それができるという自信がなければできない。

 「タイタンズ」が勝てば勝つほど、生徒やその親だけではなく、地元の人皆が変わっていく様子が端から見ていて気持ちがよかった。お互いにお互いを認め合えば、変わっていく。変わることに早いも遅いもない。時間がかかっても、変わっていく姿は嬉しい。

 選手たちが、コーチの言いなりでしか行動ができなかったのに、自分達の頭で考えて、行動するようになっていく様子にニヤリとさせられた。ヨーソンコーチはブーンを認めてはいるけれど、最後の一線で、認めきれていない。そんなヨーソンよりも遥かに選手たちがブーンの真意を汲み取っていたのが、傍目に見ていても嬉しかった。



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ムーラン・ルージュ

ムーラン・ルージュ      ≪公開時コピー≫
     ふたりの愛、
     ひとつの運命。


       製作国:アメリカ
       製作年:2001年
       公開年:2001年

 【監督】   バズ・ラーマン

 【製作】   フレッド・バロン
         マーティン・ブラウン
         バズ・ラーマン

 【出演】   ニコール・キッドマン (サティーン)
         ユアン・マクレガー (クリスチャン)
         ジョン・レグイザモ (トゥールーズ・ロートレック)
         ジム・ブロードベント (ジドラー)
         リチャード・ロクスバーグ (ウースター公爵)
         ギャリー・マクドナルド (医者)
         ジャセック・コーマン (アルゼンチン人)
         ケリー・ウォーカー (マリー)
         マシュー・ウィテット (サティ)
         キャロライン・オコナー (ニニ)
         デヴィッド・ウェンハム (オードリー)
         カイリー・ミノーグ (緑の妖精)

 【Zero的評価】 50円

 【リピート率】  ★

 【見所】   ジドラー、トゥールーズ他脂っこいモブ。

 【鑑賞本数】  年間:112作目  通算:273作目


 【 感 想 】

 根本的にミュージカルが得意じゃないのかもしれないと思い始めた今日この頃。ニコール・キッドマン、ユアン・マクレガーという2大スターに惹かれたものの、見るのがちっとも進みやしない。

 おとぎ話のようなファンタジーのような世界観も、歌い踊りながら進む展開も嫌いではない。「ムーラン・ルージュ」といういかがわしい娼婦館で、毎日のように繰り広げられるバカ騒ぎ。あでやかだけど刹那的な雰囲気も嫌いではない。だが、子どもみたいな恋模様に何だかなぁな気分。ミュージカル版『ロミオとジュリエット』なのだろうか。

 クール・ビューティー、ニコール・キッドマンが真面目な役柄が多いイメージが強いだけに娼婦役は意外だった。時にはキュートに、小悪魔っぽく、妖艶に演じわけている姿はさすがだ。歌唱力にも意外に思った。スタイルいい人が惜しげもなく体をさらして踊る様に見ほれもしたが、サティーンの性格は受け入れ難かった。

 稼ぎがいいから、ある程度自由を与えられているが、彼女の身柄はオーナーのジドラーの手の中。クリスチャンと愛し合ったとしても、ジドラーが公爵の元へ行けと命じれば従わなくてはいけない。だから、悲劇で、ロマンティック。娼婦である立場で、望んでも叶わない恋だから、そこに切ない思いをしたりするのもわからなくはない。だけど、自分の立場をわきまえず、自分のために生きているサティーンがうっとうしかった。でも、こういう風に思う自分が本当に恋や愛というのを知らない寂しい人間なだけかとも思ってみる。

 ラテン系美女がサティーンに嫉妬して取る行動が、女のどうしようもなさを表していてやるせない気分になる。自分よりいい思いをしている女がいる。足元をすくうチャンスがあったら、そのチャンスを生かせるかどうか。悩む所だが、隙あらばで蹴落としてやろうとする強かさが好きだ。公爵の結論を待っている間にダンサー達と踊るシーン。あのシーンだけは唯一好きだ。



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ハリウッド的殺人事件

ハリウッド的殺人事件      ≪公開時コピー≫
     ハリウッド
     ―それは、すべての≪夢≫を叶える街・・・


       製作国:アメリカ
       製作年:2003年
       公開年:2004年

 【監督】   ロン・シェルトン

 【製作】   ロン・シェルトン
         ルー・ピット

 【出演】   ハリソン・フォード (ジョー・ギャヴィラン)
         ジョシュ・ハートネット (K・C・コールデン)
         レナ・オリン (ルビー)
         マスターP (ジュリアス・アーマス)
         ブルース・グリーンウッド (ベニー・マッコ)
         マーティン・ランドー
         ロリータ・ダヴィドヴィッチ
         ルー・ダイアモンド・フィリップス
         キース・デヴィッド
         イザイア・ワシントン
         ドワイト・ヨアカム
         グラディス・ナイト
         メレディス・スコット・リン
         エリック・アイドル
         スモーキー・ロビンソン
         ロバート・ワグナー
         クライド草津
         アンドレ・ベンジャミン

 【Zero的評価】 0円

 【リピート率】  ★

 【見所】   日本人にはわからないアメリカン・ジョーク

 【鑑賞本数】  年間:111作目  通算:272作目


 【 感 想 】

 ハリソン・フォードとジョシュ・ハートネット。新旧豪華スターが売りのこの映画。キャストにだまされては行けないとしみじみと思った。

 何をしたいのかがさっぱりよくわからない。ストーリーもアクションもどれも中途半端な作品だった。面白おかしくするために、あれもこれも突っ込んで失敗したっぽい。これがハリウッドらしさであれば、未来は暗いなと大げさなことを思ってみる。

 刑事モノ好きとしては納得のいかない思いがこみあげてくる。刑事は刑事らしく、事件を追ってほしいものだ。やる気のない刑事が偶然と棚ボタで解決していく事件がここまでつまらないと思わなかった。もっとも最近CSIにかぶれているので、余計にそう思ったのかもしれない。個人的に警察はこうあってほしいという理想があり、それにほど遠いからがっかりしているというのもあるかもしれない。それにしてもひどかった。

 どうもここ最近のハリソン・フォードは好きになれない。二枚目は二枚目らしくかっこつけてほしいと思う。ベテラン刑事のジョー・ギャヴィラン。副業は不動産業。刑事の仕事より不動産業のほうが忙しいのが皮肉だ。

 相棒には新米刑事のK.C・コールデン。俳優になることを夢見、ヨガ・インストラクターを副業に持ち、女に不自由したことはない男。亡くなった父親が刑事で、母親に強く言われ、しぶしぶ刑事になったように見えなくもない。

 ギャヴィランの身に起きるトラブルや同僚ベニー・マッコイの確執等で伏線をはっているようなのだが唐突に見え、ストーリーについていけず。真面目に展開しているようで、コメディとしか思えないやりとりがあり、ずっこけてしまう。後から知ったがコメディだったらしい。

 「何でもあり」がハリウッドなのかもしれないが、ありすぎてついていけない。殺人事件の犯人にたどりつくまでの証拠があったかと考え、推測と憶測で追い詰めたようにも見えた。しかも、そんな結末あり?呆然となる。



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ラブ・アクチュアリー

ラブ・アクチュアリー      ≪公開時コピー≫
     19人が織り成すそれぞれの愛のカタチ
     それはあなたの物語(ストーリー)。


       製作国:イギリス/アメリカ
       製作年:2003年
       公開年:2004年

 【監督】   リチャード・カーティス

 【製作】   ティム・ビーヴァン
         エリック・フェルナー
         ダンカン・ケンワーシー

 【出演】   ヒュー・グラント (英国首相デヴィッド)
         リーアム・ニーソン (ダニエル / サム義父)
         エマ・トンプソン (カレン)
         アラン・リックマン (ハリー)
         コリン・ファース (ジェイミー)
         ローラ・リニー (サラ / ハリー部下)
         キーラ・ナイトレイ (ジュリエット)
         ローワン・アトキンソン (宝石店員ルーファス)
         ビリー・ボブ・ソーントン (米国大統領)
         ビル・ナイ (ビリー)
         アンドリュー・リンカーン (マーク)
         マルティン・マカッチョン (ナタリー)
         ジョアンナ・ペイジ (ジュディ)
         クリス・マーシャル (コリン)
         ルシア・モニス (オレーリア)
         マーティン・フリーマン (ジョン)
         トーマス・サングスター (サム)
         ロドリゴ・サントロ (カール / サラ)
         ハイケ・マカッシュ (ミア)
         キウェテル・イジョフォー (ピーター)
         アブダル・サリス (トニー)
         グレゴール・フィッシャー (ジョー)
         オリヴィア・オルソン (ジョアンナ)
         シエンナ・ギロリー (ジェイミーの恋人)
         エリシャ・カスバート (キャロル・アン)

 【Zero的評価】 1800円

 【リピート率】  ★★★★★

 【見所】   ビリーのエピと、ジェイミーのエピ。

 【鑑賞本数】  年間:110作目  通算:271作目


 【 感 想 】

 19人の恋模様を描いた恋愛映画。クリスマスにむけて展開するので、これからの季節にピッタリかもしれない。ハートフルで、笑いあり、涙あり、切ない愛や可愛い恋、お下劣さもあり、お色気もあり、何でもあり。ハッピーだけではなく、ちょっぴり悲しい切ないストーリーもある。全く無関係の様な19人がどこかしらでリンクしている。山盛りの内容をここまでまとめた脚本と監督のセンスは中々いい。

 ビル・ナイ演じる往年のかつてのロック・スター、ビリーが個人的に一番好きだ。マネージャーのジョーのやる気と、ビリーのやる気のなさがちぐはぐでおかしい。その上、自らをけなす身削りぶり、どこに行っても下ネタ、セクハラでくそじじぃぶりを発揮していて鼻つまみ者なのに、どこかユーモラスで笑いがこみあげてくる。

 妻を亡くしたダニエルと継子サムとのやりとりも心が温まる。サム少年が生意気でおませなだが、ものすごくキュート。母親を失い気落ちしているのかと励まそうとしたダニエルに恋をして苦しいと訴える姿がかわいい。この2人のちょっとずれたやりとりがハートフルで好きだ。血のつながりがなくても、家族であろうとする努力が、家族になるのだとぼんやりと思った。

 売れない作家ジェイミーとお手伝いさんオレーリアとの恋模様もキュート。言葉が通じなくても、心が通じている様子がほほえましい。オレーリアの家族と近所の人たちが一筋縄で行かなくてニヤリとさせられる。

 どの恋も愛も―純粋に男と女の愛だけではなく、家族や友の広意義の―愛にあふれていて、見終った後に心がポカポカする。どの人たちも「クリスマスだから」勇気を出して、様々な形で告白する様子に本来のクリスマスの意味を思ってみる。

 ストーリーももちろんよいのだが、それぞれのストーリーに絡めた選曲が心憎い。それからイギリスのクリスマス風景、様々な職種の人たちの様々なファッションも楽しめて、一粒で二度おいしい映画だ。



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