ZeroCinema -20ページ目

Mr.&Mrs. スミス

Mr.&Mrs.スミス      ≪公開時コピー≫
     一瞬で恋に落ちた、ふたり
     おたがい、その正体は秘密。


       製作国:アメリカ
       製作年:2005年
       公開年:2005年

 【監督】   ダグ・リーマン

 【製作】   ルーカス・フォスター
         アキヴァ・ゴールズマン
         エリック・マクレオド
         アーノン・ミルチャン
         パトリック・ワックスバーガー

 【出演】   ブラッド・ピット (ジョン・スミス)
         アンジェリーナ・ジョリー (ジェーン・スミス)
         ヴィンス・ヴォーン (エディ)
         アダム・ブロディ (ベンジャミン・ダンズ)
         ケリー・ワシントン (ジャスミン)
         キース・デヴィッド
         クリス・ワイツ
         レイチェル・ハントリー
         ミシェル・モナハン

 【Zero的評価】 1800円

 【リピート率】  ★★★★★

 【見所】   服の色!

 【鑑賞本数】  年間:129作目  通算:290作目


 【 感 想 】

 正直、ブラッド・ピットはどうでもいいが、アンジェリーナ・ジョリーでアクション映画とくれば、これは劇場で見なければ後悔する。好きか嫌いかでいったら大好き。ライトでエンターテイメント色の濃い作品はわかりやすくていい。随所に遊び心とこだわりがちりばめられている。

 プロの暗殺者で互いに身分を偽っているジョンとジェーンのスミス夫妻。いわゆる倦怠期を迎えている。仕事の上でニアミスしたことから、正体がバレる。端から見たらただの夫婦喧嘩。それにしては派手で手加減ナシ。頭からコメディと見ればかなり楽しめる。根本的に考え方も性格も違う。普通なら結婚まで辿り着かないような二人。結婚5~6年目にして、ようやくお互いを知り始めた。

 ジョンとジェーンの人となりを徹底して対比させているのが面白い。例えば、ジョンは目の前の塩すら妻にとらせようとする男であり、対するジェーンは手を伸ばせば届く所にある塩ぐらい自分で取りなさいというような女である。その他、仕事の仕方も、一貫して二人を対比させている。それがおかしくて面白い。

 二人の名前にも遊び心が垣間見える。ジョン・ドゥ、ジェーン・ドゥ(身元不明人につけられる名前)のジョン、ジェーン。暗殺者という裏社会に生きる二人だが、身元不明人=身元を偽っているということかと深読みしてみる。

 全体的にオシャレな映画で、会話や服装などにもそれは表れており、統一感があり、こだわっているのがよくみえる。服の色にも要注意。二人がラブラブな所は白い服、雲行きが怪しくなってくるあたりから黒い服。服の色でシーンの意味合いを演出している。二人の服の色に注目すると、二人の気持ちのすれ違い加減が違うのが見えてくる。

 取り澄ました仮面夫婦ジョンとジェーンが、本当の夫婦になれるのか?!というのが、本題なのだと思われるが、そこに至るまでがとにかく派手でめちゃくちゃ。こういうものは頭空っぽにして、楽しむに限る。



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ダイ・ハード3

ダイ・ハード3      ≪公開時コピー≫
     世界一、運の悪い奴。
     機転を利かせろ


       製作国:アメリカ
       製作年:1995年
       公開年:1995年

 【監督】   ジョン・マクティアナン

 【製作】   ジョン・マクティアナン
         マイケル・タドロス

 【出演】   ブルース・ウィリス (ジョン・マクレーン)
         ジェレミー・アイアンズ (サイモン・ピーター・グルーバー)
         サミュエル・L・ジャクソン (ゼウス・カーヴァー)
         コリーン・キャンプ (コニー・コワルスキー)
         グレアム・グリーン (ジョー・ランバート)
         アンソニー・ペック (リッキー・ウォルシュ)
         ラリー・ブリッグマン (ウォルター・コブ)
         サム・フィリップス (カティヤ)
         ニコラス・ワイマン (タルゴ)
         ケヴィン・チャンバーリン (チャールズ・ウェイス)
         シャロン・ワシントン
         スティーヴン・パールマン

 【Zero的評価】 1500円

 【リピート率】  ★★★★

 【見所】   カティヤ!

 【鑑賞本数】  年間:128作目  通算:289作目


 【 感 想 】

 映画としての出来は上々だが「ダイ・ハード」シリーズである必要性は微妙。ダイ・ハード=クリスマス+対テロ。ジョン・マックレーン=孤高のヒーローという図式が1、2で定着してしまったので3は受け入れがたかったのかと思われる。

 舞台をマックレーンの本拠地N.Yへと移した3作目。定職中のジョンの下へテロリストより直々のご指名。ホリーと別居中の間に仲がこじれた模様。落ちぶれたアルコール&ニコチン中毒者となったジョンに今までの魅力がないのが残念。愛するホリーの為に危険を顧みないのがジョンのいい所なだけにがっくりくる。

 今回は一般市民のゼウス、仕事仲間のジョー、コニー、リッキーらの全面バックアップをえてテロリストと戦う。チームワーク物は好きだが、ことマックレーンに関しては、ぼやきながら戦う孤高のヒーローでいて欲しいというのは個人的希望。

 テロリストのサイモンからだされるなぞなぞに振り回されるジョンとゼウス。素直に言うことを聞かないジョンの持ち味はかわらず。思わずニヤリ。やっぱりジョンは一筋縄でいかないのがかっこいい。

 「ダイ・ハード」シリーズを観るたびに思うが3も観るたびに発見がある。連邦準備銀行でのやり取りの中で、テロリストたちが、一見ビジネスマンらしい様相で入ってくる。受付の男に彼らの足元がアーミーブーツであることに気付かせ、そこに不穏な空気を感じさせる。こういう言葉ではなく映像の見せ方で、不穏な空気を醸し出すのがマクティアナンはうまい。

 字幕、吹替版だとわかりにくいが、会話のはしばしにも、センスはきらりと光る。ジョンがゼウスの名前を「ジュース」と呼ぶくだりだったり、なぞなぞの中身であったりは、脚本のセンスはよいと感じる。

 だが、全体的に見ると、着眼点は面白いがご都合主義的なありえなさが多すぎるのが惜しい。しかし、何度観ても5ガロンと3ガロンの容器を使って4ガロンにするなぞかけが理解できない。



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ダイ・ハード2

ダイ・ハード2      ≪公開時コピー≫
     また、戦場へ来てしまった
     運の悪い奴!


       製作国:アメリカ
       製作年:1990年
       公開年:1990年

 【監督】   レニー・ハーリン

 【製作】   ローレンス・ゴードン
         ジョエル・シルヴァー
         チャールズ・ゴードン

 【出演】   ブルース・ウィリス (ジョン・マクレーン)
         ボニー・ベデリア (ホリー・マクレーン)
         ウィリアム・サドラー (スチュアート大佐)
         ジョン・エイモス (グラント)
         フランコ・ネロ (ラモン・エスペランザ将軍)
         アート・エヴァンス (レスリー・バーンズ)
         デニス・フランツ (カーマイン・ロレンツォ)
         ウィリアム・アザートン (リチャード・ソーンバーグ)
         レジナルド・ヴェルジョンソン (アル・パウエル)
         フレッド・ダルトン・トンプソン (トルーデュー)
         ロバート・パトリック
         ヴォンディ・カーティス=ホール
         コルム・ミーニイ
         ジョン・レグイザモ

 【Zero的評価】 1500円

 【リピート率】  ★★★★★

 【見所】   走るジョン・マックレーン!

 【鑑賞本数】  年間:127作目  通算:288作目


 【 感 想 】

 クリスマス映画で忘れちゃいけない「ダイ・ハード」。孤高のヒーロー、ジョン・マックレーンがまた、暴れる。世間的にシリーズ物の2作目は評価が厳しい。「ダイ・ハード2」もご多分に漏れず、かなりたたかれているが、個人的には1も2も甲乙つけがたい。1をふまえてのジョンとアル、ホリーとソーンバーグ(TVリポーター)のやりとりにニヤリとさせられる。

 高層ビルから空港へ、ロスからD.C.へ舞台を移し、規模も大きくなり、金もかけているのが見えるこの作品。粗を探せばいくらでも見つかるが、1を超えるものを作ろうとした気概は見えるのでよしとする。

 ただ、1を踏襲することにこだわりすぎた為、ジョン、テロ、ホリーの三者の視点へ飛び飛びになり、テンポが出せていない所は惜しかった。監督の持ち味はそれぞれ異なるので、あえて作り方に執着しなくてもよかったのではと思わなくもない。とはいえ、1を見ていると尚、楽しめる仕掛けがあり、監督の遊び心が見えなくもない。比較すると、違う面白さが見えてくる。

 ダイ・ハード2もしつこく観ているが、何年かぶりに見て、納得行かない点が一つだけある。空港の指揮権をテロに奪われ往生するのだが、パトカーを出動させれば誘導灯の変わりになるのではと思った。そこれはそれ、テロリストの予測不可能な行動と報復を恐れて…ということで、一応納得はしてみるものの釈然としない。それはさておき。

 今回もエレベーターの裏、ダクトの中をかけずり回り、空港警察と一悶着起こすジョン。クリスマスにそれも2回も…と愚痴るが、そのセリフが後にしっかり生きているのが心憎い演出だ。

 1回、2回だと見落としがちな細工があちこちにちりばめられている。何度も見るうちに発見のある不親切設計は難点だが、だからこそ、余計に何度も見てしまう。今回の発見はテロリストの一人にロバート・パトリックがいたという事。全くもって気がついておりませんでした。



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セブン

セブン      ≪公開時コピー≫
     「7つの大罪」は
     7人の死で完成する。


       製作国:アメリカ
       製作年:1995年
       公開年:1996年

 【監督】   デヴィッド・フィンチャー

 【製作】   アーノルド・コペルソン
         フィリス・カーライル

 【出演】   ブラッド・ピット (ミルズ)
         モーガン・フリーマン (サマセット)
         グウィネス・パルトロー (トレイシー)
         ジョン・C・マッギンレー (カリフォルニア)
         リチャード・ラウンドトゥリー (タルボット)
         R・リー・アーメイ (警部長)
         マーク・ブーン・Jr (グレイシー / F.B.I.)
         ケヴィン・スペイシー (ジョン・ドゥ)
         ダニエル・ザカパ
         アンドリュー・ケヴィン・ウォーカー
         ジョン・カッシーニ
         ボブ・マック
         ピーター・クロンビー
         レグ・E・キャシー
         ジョージ・クリスティ
         リチャード・ポートナウ
         ハイジ・シャンツ
         エミリー・ワグナー

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   大罪の締め。

 【鑑賞本数】  年間:126作目  通算:287作目


 【 感 想 】

 7つの大罪「憤怒・嫉妬・高慢・肉欲・怠慢・強欲・大食」。着眼点は斬新ではある。中身はむしろショッキング。残酷で残虐。何度見ても気分のいい映画ではない。2~3回見ているが、見終わった後のやるせない気持ちの行き場所に困ってしまう。

 ストーリーに触れてしまうのは良心がとがめる。未見の方はまっさらな状態で見たほうがよいと思われる。余談だが、犯人とオチをばらされ、怒り狂った記憶がある。だから、当り障りのない所を書いてみよう。

 着任したばかりの若手刑事ミルズと、引退間近の刑事サマセット。肌の色も人柄も、考え方も全く違う二人が事件を担当する。一見、単発の殺人と思われる事件が次々に起こる。入念に時間と手間も暇もかけた極悪非道な事件。人の命をおもちゃにしたような自分本意で勝手過ぎる内容は目を覆いたくなる。

 ミルズは事件そのものにも、警察をなめきった犯人にも、子どもみたいに真っ直ぐに怒りをむける。その一方で単純な殺人事件だと高をくくっている。善か悪かしかないシンプルな思考で、良くも悪くも育ちがいいのだと思う。白人の中流階級に育ち、伸び伸びと育ったからこそ、屈託なく怒りを口にできるのだろう。

 サマセットは憂いを秘めたベテラン刑事。老兵は去るのみと口にしながら、事件を調べる。黒人であること、育ちや、刑事になってからの苦労があったのだろう。その辺の経験からにじみ出ている含蓄がアクセントになっている。犯人は許せない。だが、なぜ、こんなことをすると、犯人の気持ちに近寄ろうとする。それは様々な苦労や悲しみを体験したからこそ、考えられることなのだろうと思う。

 ミルズがいるからサマセットの切れ具合が見えるのだろうし、サマセットがいるからミルズの真っ直ぐな怒りが映えるのだろう。そう考えるとどちらがかけても成立しないコンビだ。そして、七つの大罪という宗教要素をいれながら、宗教色を強くださなかった脚本のセンスは悪くない。



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シビル・アクション

シビル・アクション      ≪公開時コピー≫
     「この事件は金になる」
     一本の電話が弁護士の運命をかえた・・・


       製作国:アメリカ
       製作年:1999年
       公開年:2000年

 【監督】   スティーヴン・ザイリアン

 【製作】   スコット・ルーディン
         ロバート・レッドフォード
         レイチェル・ファイファー

 【出演】   ジョン・トラヴォルタ (ジャン・シュリットマン)
         ロバート・デュヴァル (ジェローム・ファッチャー)
         トニー・シャルーブ (ケヴィン・コンウェイ)
         ウィリアム・H・メイシー (ジェームズ・ゴードン)
         ジェリコ・イヴァネク (ビル・クロウリィ)
         ブルース・ノリス (ウィリアム・チーズマン)
         ジョン・リスゴー (ウォルター・スキナー判事)
         キャスリーン・クインラン (アン・アンダーソン)
         ピーター・ヤコブソン (ネイル・ジェイコブス)
         メリー・マラ (キャシー・ボイヤー)
         ジェームズ・ガンドルフィーニ (アル・ラブ)
         ダン・ヘダヤ (ジョン・ライリー)
         デヴィッド・ソーントン (リチャード)

 【Zero的評価】 100円

 【リピート率】  ★★

 【見所】   弁護士の矜持。

 【鑑賞本数】  年間:125作目  通算:286作目


 【 感 想 】

 タイトルは「民事訴訟」の意。実話を元にした裁判映画だった。ある家族から持ち込まれた訴訟依頼は、金にならなそうな地味な案件。白血病で子どもを失った親たちが、工業から出される排水が原因ではないかと疑い、裁判を起こす。親達が望むことは原因の究明、そして、謝罪。それのみ。

 相談を受けるのは民事訴訟を得意とするやり手弁護士ジャン。自信と野心に満ち溢れたジャン演じるのはジョン・トラヴォルタである。ブランドもののスーツを身にまとい、スポーツカーを乗り回し、ユーモアとウィットに富み、人当たりもいい。その一方で、多少あざとい手でも勝つためには手段を選ばないような強引さが姿からにじみ出ている。成り上がり者であるのが見え見えではあるが、ゲームを攻略するように裁判を楽しんでいるようにも見えなくもない。

 原告側が求める物とジャンがだそうとしている結論が根本的に異なるから結果がついてこない。莫大な調査費用をかけても証拠につながらない。つながるわけがない。そのことに気がつかないジャンは信頼を失い、今まで築きあげてきた土台が足元から崩れていく。じわじわと崩れていく様は、決して他人事ではない。明日のわが身かもしれない。

 ファッチャーやチーズマンら企業弁護士は企業を護ることが第一である。「会社」は護らなければならないものである。従業員とその家族が路頭に迷わないために、利益をだし、会社を存続させなければならない。だが、その為に環境や人体に影響を及ぼす行為は許されるのだろうか。目先の利益ばかりを追い求めた結果がこの映画につながるのだろう。そう考えると何だかやるせない。

 話の題材は悪くはないが焦点が絞りきれず、散漫になってしまった印象を受ける。見せ方は悪くはないし、パーツパーツで見ると丁寧に作りあげたのが見えるだけにチグハグさが余計に目立つ。裁判に縁の遠い日本人だから…なのかもしれないが、今ひとつ面白さがわからなかった。



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ブロンド・ライフ

ブロンド・ライフ      ≪公開時コピー≫
     キャリアあり。オトコあり。
     水曜日までは、完璧な人生だった。


       製作国:アメリカ
       製作年:2002年
       公開年:2003年

 【監督】   スティーヴン・ヘレク

 【製作】   ジョン・デイヴィス
         トビー・ジャッフェ
         アーノン・ミルチャン
         チリ・ウォン

 【出演】   アンジェリーナ・ジョリー (レイニー)
         エドワード・バーンズ (ピート)
         トニー・シャルーブ (ジャック)
         クリスチャン・ケイン (カル)
         ジェームズ・ギャモン (レイニーの父)
         メリッサ・エリコ (アンドレア)
         ストッカード・チャニング (デボラ)
         リサ・ソーンヒル
         グレッグ・イッツェン

 【Zero的評価】 100円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   「Satisfaction」を歌うアンジー。

 【鑑賞本数】  年間:124作目  通算:285作目


 【 感 想 】

 量産されるB級ラブコメディに埋もれてしまいそうなライトでオシャレな映画。アンジェリーナ・ジョリーがブロンドというのは珍しくはないが、富と名声に重きをおくステレオタイプな役を演じるのは珍しいかもしれない。

 ローカル局の人気レポーター、レイニー。ボーイフレンドのカルはMBA選手、仕事は順風満帆。人生の勝ち組へと邁進中だった。ある日、ニューヨークの大手テレビ局の新番組へ抜擢の話が舞い込む。その為の準備、勉強と称してカメラマンと同行するよう命令される。それは別れた昔のボーイフレンド、ピートだった。

 レイニーはコンプレックスがあり、それを隠すように取り繕っている。毎朝、エクササイズをかかさないのも、髪の手入れや着飾るのも完璧な自分を演出する道具。テレビ局勤めもボーイフレンドも、仕事の後の同僚との食事も、憧れていた理想の生活で、それを手に入れ、幸せだった。そして、その生活にこれっぽっちも疑念など抱いていなかった。

 ピートはすました顔の下にある本当のレイニーを引き出そうとする。今のままではそこそこ成功するかもしれないが、いずれはつぶれると感じていたのかもしれない。外見にばかりこだわるレイニーをおちょくり、ペースを乱す。二人のやりとりがコミカルで、痴話喧嘩のようで面白い。

 そして、山場。預言者ジャックに「1週間後に死ぬ」と断言されたことから、レイニーは変わっていく。今のままでいいのか?と、目を背けていた事に向き合うようになる。ビン底眼鏡の不細工な高校時代の自分、出来のいい姉へのわだかまり、一週間で何かが劇的に変わるわけではないが、変えようとする努力は少なからず実る。

 カルとの関係はただ居心地がいいだけで、悩みを打ち明け、一緒に考えるような相手ではないことに気がつく。おままごとみたいな生活から、地に足のついた生活へとスライドしていく。そういう内面の変化をアンジェリーナ・ジョリーはうまく演じている。



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恋のトリセツ ~別れ編~

恋のトリセツ ~別れ編~      ≪公開時コピー≫
     
     


       製作国:アメリカ
       製作年:2004年
       公開年:未公開

 【監督】   ダニエル・タプリッツ

 【製作】   リサ・トーネル

 【出演】   ジェイミー・フォックス (クインシー・ワトソン)
         ガブリエル・ユニオン (ニッキー)
         モリス・チェスナット (エヴァン)
         ピーター・マクニコル (フィリップ)
         ジェニファー・エスポジート (リタ)
         ビアンカ・ローソン (ヘレン)
         ジル・リッチー (エイミー)

 【Zero的評価】 200円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   別れの手引書とは?

 【鑑賞本数】  年間:123作目  通算:284作目


 【 感 想 】

 気楽に気軽に楽しめるライトな、どこにでもあるようなラブ・コメディではある。全体的にオシャレ仕立て。登場人物それぞれのファッションや、アパートや会社のインテリアなどに注目してみても楽しめる。それぞれの設定にあわせたファッションで、インテリアなので手が込んでいる。

 主人公クインシーは雑誌社勤務の編集者。婚約者もいて幸せな毎日。それが突然の婚約破棄でどん底に落とされる。失意のどん底で納得のいかない思いが一冊の本を産む。「別れの手引書」。元々は社長に頼まれたリストラマニュアルから派生したものだが、リストラも失恋も「別れ」。言い渡されるほうは理不尽な思いをする。それをいかに必要最小限の痛みですませるか。というような手引書。これがベストセラーとなり、クインシーは一躍有名人になる。

 恋愛の教祖様。と世間で勝手に騒がれるクインシーだが、一人だけ「別れの才能なんて、さびしい人ね。」と本質を見抜いてしまったのは…。確かに、いかに後腐れなく、上手に別れるかをきわめた人=さびしい人かもしれない。

 ストーリーはクインシーの元へ別れの相談に来た社長のフィリップと、従兄で悪友のエヴァンと、クインシーの3人の恋愛模様。

 クインシーはとことん真面目で一途に彼女を思い、大切にする。エヴァンは恋なんて遊び、楽しければそれでいい。3ヶ月ごとに彼女を取り替えるロクデナシ。ルールは自分でふる。マジにはならない。フィリップは社長夫人になりたい彼女と別れたいが、彼女の尻にしかれている小心者。やることなすこと裏目に出てしまう。性格も考え方も違う3人だからこそ、やりとりがコミカルでおかしい。

 些細な所作振る舞い、言動に勘違いして、勝手な思い込みで一喜一憂する。皆、いい年した大人だが、年と恋愛は関係のないものと相場は決まっている。都合よくハッピーエンドなのが出来すぎだが、オチとしてはマニュアル通りにことは進まないということだろう。



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クローサー

クローサー      ≪公開時コピー≫
     カラダを重ねるたび、
     唇が嘘を重ねる。


       製作国:アメリカ
       製作年:20004年
       公開年:2005年

 【監督】   マイク・ニコルズ

 【製作】   ケイリー・ブロコウ
         ジョン・コーリー
         マイク・ニコルズ
         スコット・ルーディン

 【出演】   ジュリア・ロバーツ (アンナ)
         ジュード・ロウ (ダン)
         ナタリー・ポートマン (アリス)
         クライヴ・オーウェン (ラリー)
         コリン・スティントン
         ニック・ホッブス

 【Zero的評価】 100円

 【リピート率】  ★

 【見所】   アリスのしたたかさ。

 【鑑賞本数】  年間:122作目  通算:283作目


 【 感 想 】

 話題作なので観ておくか程度の気持ちで手にとった。豪華キャストの割には可もなく、不可もなく、無難な出来。時間軸があいまいで、突如、未来に進む作りはわかりにくいが、何ヵ月後と文字をいれても野暮なだけかもしれない。アンナ、ダン、アリス、ラリー。この4人の恋愛模様を描いたラブ・ストーリー。

 アンナとラリーは大人。ダンとアリスは子ども。そういう区切りで描かれているように見える。だが、四人は四人とも、大人で子ども。あえていうならばダンだけが子どもかもしれない。

 アリスは愛とはこうあるべきだ的な子どもみたいな理想を持っている。浮気をし、別れを告げるダンへ「出て行くならあたしが、あたしの意志ででていく。」と、実際に出て行くアリス。こういう行動もどこか幼稚だ。その一方でストリッパーとして働きもする。大人なのか、子どもなのかをはかりかねるが、大人子どもな大人は多いかもしれない。

 アンナは写真家として成功し、ラリーという恋人(夫)を手にいれ、幸せなはずなのに、寂しげで物欲しげ。彼女が満たされるのは何だろう。医者のラリーはとにもかくにもセックス。下品な男だが、あそこまで自分の欲望に素直にいられるなら、それもいいかと思わなくもない。

 ダンは「本当のことを知りたい」知りたがり屋で、オープンな関係こそが真の信頼と思っているようでもある。だけど、信頼している事と、オープンな関係である事は、似ているようで違う性質のものだ。恋人や妻、夫に対して、嘘や隠し事なくオープンな関係でありたいと望むのは当たり前だが、信頼していると口にしながら、信頼していない態度に、底の浅さが見えた。

 全体的に作りが不自然な感じがするので調べたら、この作品、元々の出自は演劇らしい。空間が閉鎖的なのも納得。映画にするには演出がまずい印象が残る。あえてイギリスが舞台である必要性も見えず。ただ、ラスト10分ぐらいのアリスに関するシーンだけはよかった。



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プライドと偏見

プライドと偏見      ≪公開時コピー≫
     すれ違う恋が、
     こんなにも切ないなんて・・・


       製作国:イギリス
       製作年:2005年
       公開年:2006年

 【監督】   ジョー・ライト

 【製作】   ティム・ビーヴァン
         エリック・フェルナー
         ポール・ウェブスター

 【出演】   キーラ・ナイトレイ (エリザベス・ベネット)
         マシュー・マクファディン (Mr.ダーシー)
         ロザムンド・パイク (ジェーン・ベネット)
         サイモン・ウッズ (Mr.ピングリー)
         タルラ・ライリー (メアリー・ベネット)
         ジェナ・マローン (リディア・ベネット)
         ケイリー・マリガン (キティ・ベネット)
         ルパート・フレンド (Mr.ウィッカム)
         ドナルド・サザーランド (Mr.ベネット)
         ブレンダ・ブレシン (ベネット夫人)
         クローディー・ブレイクリー (シャーロット・ルーカス)
         トム・ホランダー (Mr.コリンズ)
         ジュディ・デンチ (キャサリン夫人)

 【Zero的評価】 1000円

 【リピート率】  ★★★★

 【見所】   Mr.ベネットの男気

 【鑑賞本数】  年間:121作目  通算:282作目


 【 感 想 】

 完全なラブ・ストーリーと小耳にはさみ、苦手な映画かもしれないと不安を抱いた。苦手といえば苦手な、逃げ場のない恋愛映画だったが、全編を通して奏でる音楽、壮大なイギリスの風景、豪華な屋敷が良く、そして、ダーシーが好みのストライクゾーンど真ん中だったという理由で意外と楽しんできた。

 舞台は古いイギリスの田舎町。貴族がいて、女性に財産の相続権のない時代。ベネット一家―父、母、長女ジェーン、次女エリザベス、三女メアリー、四女リディア、五女キティー―の近所に、貴族のピングリー兄妹とMr.ダーシーが引っ越してきたことから物語ははじまる。

 お互いに一目ぼれするジェーンとピングリー。ジェーンは内気でシャイで自分の思いを口にできず受身な態度をとる。ピングリーは積極的なアプローチをするが、彼も負けず劣らずシャイな為、二人は思いあっていながら思いを口にできずすれ違っていく。

 エリザベスとダーシーは意地を張り合う素直になれない男女。エリザベスは誤解、勘違いから、ダーシーは言い訳や弁解をしないのが紳士である的な紳士である自分を曲げない頑固さから、心がすれ違っていく。だけど、お互いにひかれあっていて、観ているものをやきもきさせる。

 エリザベスは賢い女性で物事の本質を見極める聡明さがある。だが、賢い自分に自惚れている所もある。ダーシーを「イヤなヤツ」と思い込む。元は賢い女性なので、誤解、勘違いだと解るが、頭で理解はしていても素直になれない不器用さにもどかしい思いをさせられる。

 ダーシーは無愛想で歯に衣着せない物言いに誤解されやすいが、彼もまた、不器用なのだ。紳士であろう、貴族であろうという意識がプライドの高い鼻持ちのならない冷徹な男に見せてしまう。本質は話すのが苦手で、人見知りが激しいだけ。インテリで、金もあり、頭もいいが、それをひけらかすこともない、趣味のいい男だ。そういう男が周りに少ないだけ、新鮮に見えた。



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将軍の娘/エリザベス・キャンベル

将軍の娘/エリザベス・キャンベル      ≪公開時コピー≫
     彼女の殺人はほんの始まりに過ぎなかった・・・
     嘘を辿ると真実が見えてくる


       製作国:アメリカ
       製作年:1999年
       公開年:1999年

 【監督】   サイモン・ウェスト

 【製作】   メイス・ニューフェルド

 【出演】   ジョン・トラヴォルタ (ポール・ブレナー)
         マデリーン・ストー (サラ・サンヒル)
         ジェームズ・クロムウェル (キャンベル将軍)
         ティモシー・ハットン (ケント大佐 / 憲兵司令官)
         ジェームズ・ウッズ (ムーア大佐 / ベス上司)
         レスリー・ステファンソン (エリザベス・キャンベル)
         クラレンス・ウィリアムズ三世 (ファウラー大佐 / 将軍側近)
         ダニエル・ヴォン・バーゲン (ヤードリ署長)

 【Zero的評価】 200円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   密室ではない密室サスペンス

 【鑑賞本数】  年間:120作目  通算:281作目


 【 感 想 】

 軍隊が舞台の密室系サスペンス。観終わった後にひどく後味の悪さが残った。米軍基地内で殺人事件が起きる。被害者はエリザベス・キャンベル。キャンベル将軍の娘。事件の捜査を担当するのはCID(軍犯罪捜査部)のポール・ブレナーとレイプ事件を扱うサラ・サンヒル。この二人は元恋人なのだが、それに気づくまでのやりとりがまだるっこしい。何故、こういう設定にしたのかは不明だが、あえて恋人であった必要性が見えない。ポールの考えている事をよく知る相棒としてであれば、その辺の駆け引きがうまく作用していないように見えた。

 美しく聡明なエリザベスにパンクを修理してもらったことのあるポール。エリザベスに心を惹かれていた。知りたい、お近づきになりたい。そんな矢先の殺人事件に、軍人としての任務であると共に、個人感情の含んだ犯人探しがはじまる。エリザベスのプライベートを知れば知るほど、ポールの心境は複雑になる。見た目のエリザベスを信じたいポールとは裏腹にスキャンダラスな私生活。軍隊中のほとんどの男と寝ていた事実。証拠が語る真実と暴かれる過去とにポールの怒りは募る。ムーア大佐が口にする「レイプよりひどいこと」にはやるせない気持ちになる。

 世間一般的に男女平等、男女同権という建前がある。だがそれはあくまでも建前で実状は異なる。軍隊という男社会に足を踏み入れたエリザベスは、軍キャリアの娘であり、美人、優秀、聡明。そういう彼女を疎んじる男が多いのは簡単に察せられる。彼女に何かが欠けていれば、起きなかったかもしれない。

 男の愚かしさ、軍隊という閉鎖社会、名ばかりの男女同権。どれも腹立たしいことばかりでやるせない気持ちになる。だけど、男だけが悪いかという問題ではない。男社会に安易に踏み込んだ女も悪い。男も女も謙虚さと、相手を尊重する思いやりをもって、接したいものである。いずれにしても、暴力ではなく、実力で競争したいものだ。



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