スピード
≪公開時コピー≫絶対絶命、男と女、
とびきり熱い胸騒ぎ…。
製作国:アメリカ
製作年:1994年
公開年:1994年
【監督】 ヤン・デ・ボン
【製作】 マーク・ゴードン
【出演】 キアヌ・リーヴス (ジャック・トラヴェン)
デニス・ホッパー (ハワード・ペイン)
サンドラ・ブロック (アニー・ポーター)
ジョー・モートン (ハーブ・マクマホン)
ジェフ・ダニエルズ (ハロルド・テンプル)
アラン・ラック (スティーヴンス)
グレン・プラマー
リチャード・ラインバック
【Zero的評価】 200円
【リピート率】 ★★★
【見所】 タイトル通りのスピード感
【鑑賞本数】 年間:34作目 通算:330作目
【 感 想 】
公開当時は画期的なアクション映画だったと記憶している。実は最後まで観たことがなかった。最後まで観て、こんな映画だったのだというのが素直な感想。今観ても楽しめる映画ではある。
S.W.A.T.隊のジャック。高層ビル爆破事件を未然に食い止めたことから、爆弾魔の怒りを買う。S.W.A.T.隊員らしく正義感あふれてはいるが、どこかぼぅっとした雰囲気がある。賢さと行動力があり、人当たりもよく、あまり警官らしさはない。キレずに悪態もつかず、育ちのよさがにじみ出ている。だから、バスの乗客はジャックのいう事を割と素直にきくのかと思ってみる。配役はうまい。
乗客同士のやりとりが面白い。アニーをナンパする観光客は、最終的にまた、空港に戻ってしまうのが皮肉だ。はじめはジャックに反抗的な態度を取っていた男たちが、ジャックを信じ、力を貸すようになる。爆弾魔に絶対に負けない。絶対全員助け出す。その姿勢を貫くジャックに心動かされないわけがない。
ただの乗客でしかなかったアニーがハンドルを握る。運転できるかと問うジャックに免停中だと答える。理由が「Speedy」スピード違反なのが笑えるような、笑えないような。出来すぎた話であるが、目をつぶれる程度のものではある。
爆弾魔ハワードは爆弾魔らしい身勝手で狂っている。犯罪心理学的に爆弾魔は自己顕示欲が強いらしいが、その感じは出ている。逆恨みだけで生きているとしか思えない思考回路。見つけられるなら、見つけてみろという仕掛けは自己顕示欲の象徴である。賢いのだが、己の力量を慢心するあまりにミスを犯す辺りは愚か者である。
「スピード」とタイトルをつけた以上、スピードを売りにするのは仕方がないが、バスで一息ついて地下鉄でもう一勝負は、正直、見飽きる。バスシーンを引っ張りすぎたためにラストがとってつけたようになったのが惜しい。もう少し、ラストに時間をかけてもよかったように思われる。
私の頭の中の消しゴム
≪公開時コピー≫死より切ない別れがある。
製作国:韓国
製作年:2004年
公開年:2005年
【監督】 イ・ジェハン
【出演】 チョン・ウソン (チョルス)
ソン・イェジン (スジン)
ペク・チョンハク
パク・サンギュ
クォン・ビョンギル
キム・ヒリョン
【Zero的評価】 200円
【リピート率】 ★★★★
【見所】 チョルスのひたむきな愛。
【鑑賞本数】 年間:33作目 通算:329作目
【 感 想 】
「死より切ない別れがある」ハンカチとティッシュは必須アイテムのこの映画。斜め見してしまったが為に結果としては泣けなかった。映画館と自分の家以外の所で、さらに人がいると泣ける映画も泣けない天邪鬼な自分のことはさておき。
チョルスとスジンの二人のラブ・ストーリー。前半は甘く切なく出来すぎな感じで展開する出会い編。ドラマのような恋なのだが、それを許せてしまう雰囲気があり、とやかく言うだけ野暮だと思った。
いい意味でも、悪い意味でもお嬢様育ちのスジンは本当に真っ直ぐ。怖いぐらいに真っ直ぐで、その真っ直ぐさに惹かれると同時にためらうチョルスの気持ちはわからなくもない。自分の思いを認めるまでのやきもき加減が可愛らしい。負けを認めるという表現は的確ではないかもしれないが、チョルスを好きだということを認めたくない心と会いたくて行動している体とのチグハグさ加減が恋する乙女で見ていてほほえましい。
チョルスは自分の育った環境や母親のことなどスジンを前にすると引け目を感じてしまうのか、どこか頑なな印象を受ける。素直ではない姿がほっとけない。スジンの父という試練を乗り越えたと思ったら、今度は若年性アルツハイマーという試練が立ちはだかる。それでも、負けずに一途にスジンを愛し、守り抜こうとする姿勢は、男らしくてかっこよい。
覚えていたいのに忘れる。自分が誰かも忘れ、愛する人すらも忘れる。どうにかしたいのに、どうにもできないことほどもどかしいことはない。悲惨さを主張せず、ひたすら愛の物語に仕上げた脚本のセンスは好きだ。
今まで韓国映画をまともに見たことがなかった。はじめてきちんと見て、意外と面白いと思った。女がちゃんと女していて、男がしっかり男していて、一昔前の映画を見ている気分になる。決して嫌な気分ではなく、どこか懐かしい感じがした。
とりあえず半年後ぐらいに、今度は一人でゆっくりじっくりこの映画を見直そう。
南極物語
≪公開時コピー≫もう一度逢いたい人がいる。
もう一度聴きたい声がある。
製作国:アメリカ
製作年:2006年
公開年:2006年
【監督】 フランク・マーシャル
【製作】 パトリック・クローリー
ダグ・デイヴィソン
デヴィッド・ホバーマン
【出演】 ポール・ウォーカー (ジェリー・シェパード)
ブルース・グリーンウッド (デイビス・マクラーレン博士)
ジェイソン・ビッグス (クーパー)
ムーン・ブラッドグッド (ケイティ)
ジェラルド・プランケット
オーガスト・シェレンバーグ
ウェンディ・クルーソン
ベリンダ・メッツ
ダンカン・フレイザー
【Zero的評価】 320円
【リピート率】 ★★★
【見所】 犬たちの演技
【鑑賞本数】 年間:32作目 通算:328作目
【 感 想 】
リメイク版南極物語。試写会で鑑賞。オリジナル版、リメイク版ともに製作に関わった角谷優氏が舞台挨拶に来ていた。曰く、オリジナル版は事実に基づきドキュメンタリー色強く作られたが、リメイク版はモチーフにし作られたドラマ。オーディションで勝ち抜いた演技のできる犬達なので、その犬達の演技力にも注目して欲しいというようなことをおっしゃっていた。
オリジナルはまともに見たことがなく、「タロー!ジロー!」の名場面しか知らないのだが、リメイク版を見ていると、「ドラマ」だというのがわかる。作られた感動。作為的な匂いがプンプンとする作りで、不自然な感じがして違和感がある。
確かに犬達の演技は目を見張るものがある。ジェリーが最も可愛がっているマヤが匍匐前進でマクラーレン博士を救出に向う所は賢いと関心した。生きる為に力を合わせ、鳥を襲う所もすごいと思った。すごいとは思うのだが、実際、自分で仕留めた獲物をリーダーに差し出すほど物分りがよいのかと思わなくもない。
不本意な形で犬を置き去りにしてしまったジェリーの苦しむ姿は、意外とポール・ウォーカーは見事に演じていた。苦しみ、八つ当たりし、助けに行く。ものすごくセオリー通りな感情の変遷ではある。物語の展開上、ものすごく真っ当なのだが、次の行動が読めすぎ、子ども騙しだと思った。置き去りにした犬をあきらめ、やけ気味なジェリーに、犬への愛情はそれだけなのかと思わなくもない。助けてくれなかった人が悪い。助けに行く力のない自分が悪い。誰かに責任転嫁したくて、ぐずぐずしている姿が人間臭くもあるが、情けない。
犬好きとポール・ウォーカー好きは楽しめるだろうが、話としては今一つ。ラストが何とも…。それは不法侵入でしょうと激しく突っ込みをいれたかった事この上なし。お膳立てされすぎとも思った。リメイクする以上はオリジナルを超えるものを作って欲しい。二番煎じなら作るなといいたい。
ストーリー・オブ・ラブ
≪公開時コピー≫愛に賞味期限はあると思いますか?
製作国:アメリカ
製作年:1999年
公開年:2000年
【監督】 ロブ・ライナー
【製作】 アラン・ズウェイベル
ジェシー・ネルソン
【出演】 ブルース・ウィリス (ベン)
ミシェル・ファイファー (ケイティー)
コリーン・レニソン (エリン)
ジェイク・サンドヴィグ (ジョシュ)
ティム・マシスン (マーティ)
ロブ・ライナー (スタン)
リタ・ウィルソン (レイチェル)
ジュリー・ハガティ (リタ)
ポール・ライザー
レッド・バトンズ
【Zero的評価】 320円
【リピート率】 ★★★★★
【見所】 High and Low?
【鑑賞本数】 年間:31作目 通算:327作目
【 感 想 】
倦怠期を迎えた夫婦の話。愛はあるのにお互いのアラが目について喧嘩ばかりの毎日。変えたいのに変えられなくて、苦しむ姿はどこにでもありそう。派手さにはかけるものの、ストーリーと俳優の演技力で見せるオーソドックスな作りは好きだ。
恋愛と結婚は別物。愛しているだけではどうにもならない。元々、異なる育ち方や習慣、家の中のルール等を持つ二人が一緒になるということは、思いやりを持ち、我慢をし、時にはあきらめないとうまくいかない。はじめはうまくいっても慣れてきたら、嫌味を言ったり、揚げ足を取ったりしてしまう。言われたほうは面白くないし、怒りもする。言ったほうは後悔し、みじめな思いをする。そういう些細な事が積もり積もったギクシャク感は、伝わるものがあった。
ベンは誰よりもケイティを愛している。だが、口やかましいく、束縛されているように感じ、うんざりもしている。人生を楽しみたいベンには、時としてケイティは鬱陶しい存在となってしまう。
一方のケイティは真面目で常識屋。ベンのやることなすことが、不真面目で非常識に見えてしまう。それは、子どもの手本となる親でありたいという気持ちが強くあり、それをベンに求めてしまうのが原因だろう。楽しいだけでは家族は成り立たないというのも事実ではある。
別居をして、どれだけ互いが互いにとって必要としていたかを思い知る。離れて自分にむきあう時間ができ、どれだけ自分勝手だったかを思い知る。後悔や反省をし、失いたくないと心から思って素直に自分の非を認め、謝り、許しあう。そう出来るのが理想ではある。
ベンが子どもたちに今日の最高と最低は何?(High/Low?)と聞くやりとりがある。人生を楽しむベンらしいやりとり。最低のことに対し、アドバイスをして最低ではないものにしようとする発想の転換を見習いたい。しかも、このHigh/Lowのやりとりは、ラスト近辺でうまいこと使われていてニヤリ。
ゴッドファーザーPART2
≪公開時コピー≫巨大な組織を若い新しいゴッドファーザーが
受け継いだ-
製作国:アメリカ
製作年:1974年
公開年:1975年
【監督】 フランシス・フォード・コッポラ
【製作】 フランシス・フォード・コッポラ
グレイ・フレデリクソン
フレッド・ルース
【出演】 アル・パチーノ (ドン・マイケル・コルレオーネ)
ロバート・デュヴァル (トム・ヘイゲン)
ダイアン・キートン (ケイ・アダムス・コルレオーネ)
ロバート・デ・ニーロ (ヴィトー・コルレオーネ)
ジョン・カザール (フレド・コルレオーネ)
タリア・シャイア (コニー・コルレオーネ・リッジ)
リー・ストラスバーグ (ハイマン・ロス)
マイケル・V・ガッツォ (ランキー・ペンタンジェリ)
マリアンナ・ヒル (フレドの妻)
ハリー・ディーン・スタントン (FBI捜査官)
ダニー・アイエロ (トニー)
ジェームズ・カーン (ソニー・コルレオーネ)
トロイ・ドナヒュー (ジョンソン)
ジョー・スピネル (ウィリー)
【Zero的評価】 1500円
【リピート率】 ★★★★
【見所】 マイケルのドンぶり
【鑑賞本数】 年間:30作目 通算:326作目
【 感 想 】
コルレオーネファミリーを継いだマイケルのその後。ヴィトーの若かりし頃と対比させることで、マイケルの孤独が浮きぼられていく。必死にファミリーを守り大きくしていった過程があるだけに、結果がひどく悲しくて涙がでそうになる。
ヴィトーを愛し、尊敬し、ドンの名に恥じぬよう必死に生きているマイケル。本人は自覚のないまま、道をはずれてしまう。父と何が違うのか。父の偉大さに追いつけなくて、焦り、苛つき、もがく姿は例えマフィアであっても、一人の生身の人間であり、生々しく、痛々しくもある。
ヴィトーは庶民の声を聞き、受けた恩は必ず返す男だった。学はないかもしれないが、頭はよく、何よりも人望が厚かった。困っている人を助けることでドンという地位を築いていったように見える。
幼い日に受けた屈辱を忘れず、いつか見返してやると野望を抱き、だが、それを表に出さない賢さを持つヴィトー。度胸も思い切りもあり、そのヴィトーの資質を一番引き継いだのは間違いなくマイケルではある。
そのマイケルが何故・・・とも思えるのだが、力で人を抑え付けてしまったことが最大の原因なのだろう。野望家で野心家。経営者としての手腕は確かかもしれない。だが、人を恐怖で支配しようとすれば、その反動はどこかで自分に返ってくる。それが部下の裏切りだけで済んだのは、よくはないがよかったようにも思える。
マフィアという世界は常人には計り知れない義理と人情の世界で浮世離れした世界なのかもしれないが、命がかかっている分、信頼して、命を預けられる人がいないとしんどい。大事に思うからトムを遠ざけたマイケルではあるが、トムにしてみれば寂しい思いを抱く。
誰一人考え方は間違ってはいないけれど、そこにある思いと考え方が少しずつ食い違い、亀裂を生んでいる様が悲しい。誰よりも家族を、ファミリーを愛したマイケルではあるが、その思いが一方通行なのがもどかしく、やるせなく、切ない。
リーサル・ウェポン2/炎の約束
≪公開時コピー≫愛のため、友情のため、
男はふたたび炎となる。
製作国:アメリカ
製作年:1989年
公開年:1989年
【監督】 リチャード・ドナー
【製作】 ジョエル・シルヴァー
リチャード・ドナー
【出演】 メル・ギブソン (マーティン・リッグス)
ダニー・グローヴァー (ロジャー・マータフ)
パッツィ・ケンジット (リカ・ヴァン・デン・ハース)
ジョー・ペシ (レオ・ゲッツ)
ジョス・アックランド (ラッド)
デリック・オコナー (ヴォルステッド)
ダーレン・ラヴ (トリッシュ・マータフ)
トレイシー・ウルフ (リアン・マータフ)
スティーヴ・カーン (エド・マーフィ)
マーク・ロルストン (ハンス)
ジャネット・ゴールドスタイン (ミーガン・シャピロ)
ディーン・ノリス (ティム・キャヴァノー)
ジュニー・スミス (トム・ワイラー)
ネスター・セラノ (エディ・エステバン)
グランド・L・ブッシュ (ジェリー・コリンズ)
【Zero的評価】 1500円
【リピート率】 ★★★★
【見所】 マーティンの抜け縄
【鑑賞本数】 年間:29作目 通算:325作目
【 感 想 】
ことリーサル・ウェポンシリーズに関しては語りだしたら止まらない自信がある。何度見ても楽しめる。わかっているから面白い。するめのような映画だ。
マータフは前作に引き続きリッグスに振り回されている。「被害者はわたし」という一言が、いかに迷惑をかけられているかをあらわしている。家では夫であり父である。署では上司である。守りたいもの、守らねばならないものが山ほどある。家でも職場でもお父さん的役割を勤めなくてはならない要領の悪さがマータフの魅力である。だが、マータフがいるから、皆好きなようにやることができるのも事実であり、その存在は大きい。
リッグスは独り身で気楽に気軽に無茶苦茶している。子どもみたいにやりたいことをやっており、署では率先して悪ふざけするようなガキ大将みたいなところもある。だが、どこか憎めない。マータフをおちょくることで、チームとしてまとまっているという側面があり、計算ではなく素でやっているリッグスはおいしい性格だと思ってみる。
新顔のレオ・ゲッツは3、4に比べるとおとなしいが存在そのものがおかしくて笑いがこみあげてくる。口八丁、手八丁が原因で組織に追われる身になってしまったのが、一目瞭然でこのわかりやすさが好きだったりもする。
リーサル・ウェポンの良さはマータフとリッグスのやりとりもあるが、場面の切り方、つなぎ方、音楽の使い方もある。シーンが切り替わる所で必ずといって入る音楽があり、「次シーンが切り替わる」とわかる仕組みになっている。アクション・シーンも見せ方いろいろで伏線の貼り具合が絶妙。冒頭のリッグスが拘束衣を30秒で脱げるかどうかという賭けも、後のシーンにしっかりいかされている。マータフ邸での大工とのやりとりもアクション・シーンにからんでいる。小細工の仕掛け方がうまくて、見る度にうなってしまう。
リーサル・ウェポンに関して言えば、少なくとも2度は見て欲しい映画である。
マーシャル・ロー
≪公開時コピー≫見えない敵。厳戒態勢下の国家。
対処不可能の危機。
製作国:アメリカ
製作年:1998年
公開年:2000年
【監督】 エドワード・ズウィック
【製作】 リンダ・オブスト
エドワード・ズウィック
【出演】 デンゼル・ワシントン (アンソニー・ハバード)
アネット・ベニング (エリース/シャロン)
ブルース・ウィリス (ウィリアム・デヴロー将軍)
トニー・シャルーブ (フランク)
サミ・ブアジラ (サミール)
アーメッド・ベン・ラービー (タラル)
モスレー・モハメッド
デヴィッド・プローヴァル
マーク・バレー
【Zero的評価】 1500円
【リピート率】 ★★★
【見所】 現実にありそうでなさそうで、あっちゃった事実。
【鑑賞本数】 年間:28作目 通算:324作目
【 感 想 】
よくこのご時世にこの映画を作り、公開を許したというのが素直な感想。そう思った理由は見て確認してもらえればと思う。
FBIテロ対策部長のハブ。善であるアメリカを象徴するかのような存在。統率者であり、絶対に悪を許さない。肌の色もルーツも民族も異なる人たちを束ね、犯人を捕まえるという一つの目的の為に強い意志をもって立ち向かう姿は正義そのもののように思えた。それをデンゼル・ワシントンはうまいこと演じている。彼個人がどんな人柄であるかはさておき、黒人である彼が役者という仕事を通して、少なからず黒人達に勇気と希望を与えている。そのことを考えるとハブという役はデンゼル・ワシントンが演じることによって、意義や意味を持つように思える。
CIAのエリースやアメリカ陸軍ダヴロー将軍が100%悪だというわけではないが、悪の要素を持っている。それはアメリカという大国の闇の部分を象徴するようでもある。ハブが必要とする情報を隠している。それは国防や外交といった面での切り札として隠している側面が強くて、大人の世界なのかもしれない。力と知能で世界を操ろうとする大国アメリカ。そんな姿が垣間見える
時にはつかなくてはいけない必要悪的な嘘もあるのかもしれない。大人の世界でも、子どもの世界でも、嘘をつけば、その代償は払わなければならない。はたして代償に見合う嘘だったのか。人は嘘をつくとき、自分を守る為、人を守る為、人を笑わせる為、人を貶める為、そこに何がしかの利害を求める。エリースも、ダヴロー将軍もわざとついているわけではないから、余計にたちが悪いかもしれない。
FBIもCIAも陸軍も、テロリストを捕まえるという大義を元に力を合わせなければならない。だが、不当な情報操作をするCIAと陸軍のせいで、本来であれば身内であるべき者を裁く羽目になる。信じていた悪が存在しないという事実が残酷だ。道化でしかなかったハブが痛ましい。
ブロークン・アロー
≪公開時コピー≫核弾頭、紛失。
誰が世界の危機を救うのか。
製作国:アメリカ
製作年:1996年
公開年:1996年
【監督】 ジョン・ウー
【製作】 マーク・ゴードン
ビル・バダラート
テレンス・チャン
【出演】 クリスチャン・スレイター (ライリー・ヘイル)
ジョン・トラヴォルタ (ヴィック・ディーキンス)
サマンサ・マシス (テリー・カーマイケル)
ハウイー・ロング (ケリー)
フランク・ホエーリー (プレンティス)
ボブ・ガントン (プリチェット)
カートウッド・スミス (ベアード国防長官)
デルロイ・リンドー (ウィルキンス大佐)
ジャック・トンプソン
クリス・マルケイ
ヴォンディ・カーティス=ホール
【Zero的評価】 100円
【リピート率】 ★★
【見所】 ヴィックのタバコの吸い方。
【鑑賞本数】 年間:27作目 通算:323作目
【 感 想 】
面白くないわけではないのだが、C級よりのB級アクション映画になってしまった。次から次へと繰り広げられるアクションにおなか一杯、胸いっぱい。見応えはあるが、加減の二文字をジョン・ウー監督に教えてあげたい。
ステルス機から盗まれた核弾頭を追えというストーリーはさておき。そんなにあっさりと盗まれていいのか?訓練とは言え、ゆるくていいのか?核弾頭は本物だろう?と、激しく突っ込みをいれたかった。
ジョン・トラヴォルタは相変わらずの変さ加減でこういう癖のある悪役がハマると心底思った。上から人を見下したイヤなヤツを演じさせたらうまいと思う。鼻持ちならない男なのに、なぜか魅力的ではある。
ジョン・トラヴォルタという役者も演じる役のタイプが似ている。善人でも悪役でも、頭の良さがかわらない。自信満々で野心家。ディーキンスもそういう人間で、甘く見ていたら意外としぶといヘイルとの知恵比べを楽しんでいるようでもある。悪人ではあるが、やんちゃ坊主めいた所があり、そんな姿に笑いがこぼれた。
国立公園の監視員テリーを巻き込んで核弾頭奪還の為、ディーキンスを追うヘイル。いい男は善人だと関係ないことを思って見る。見た目がイケていて、空軍のパイロットという肩書きがあるから、テリーも巻き込まれるのか。意外と単純だとそんなことも思って見る。
こんなご時世だから金儲けの為に、核を盗み出すという発想はありだがディーキンスには愛国心はないのかと思って見る。アメリカ人がどんな国民性を持つのか詳しくはないが、金儲けの為に国を売るようなマネはしなさそうに見えるだけに意外な感じがした。ゆがんだ愛国心の裏返った表現なのだろうか。
たとえ、絶対大丈夫であっても、核弾頭を爆発させるという行為はちょっと疑問。映画という作り物の世界だから、アリなのかもしれないけれど・・・。もし、万が一を考えたらできそうにないが、そもそも盗み出さないよなと自己完結。
頭文字[イニシャル]D THE MOVIE
≪公開時コピー≫下り最速の伝説。
製作国:香港/中国
製作年:2005年
公開年:2005年
【監督】 アンドリュー・ラウ
アラン・マック
【製作】 アンドリュー・ラウ
【出演】 ジェイ・チョウ (藤原拓海)
鈴木杏 (茂木なつき)
エディソン・チャン (高橋涼介)
ショーン・ユー (中里毅)
アンソニー・ウォン (藤原文太)
チャップマン・トウ (立花樹)
ケニー・ビー (立花祐一)
ジョーダン・チャン (須藤京一)
リュウ・ケンホン (岩城清次)
【Zero的評価】 200円
【リピート率】 ★★★
【見所】 この人が一番のはまり役!な文太。
【鑑賞本数】 年間:26作目 通算:322作目
【 感 想 】
たいして期待もしていなかったが、あのイニシャルDをよく実写でやる気になったと感心はする。マンガの世界をあれだけの映像にしたなと感心もする。だが、一度見たらおなかいっぱいの映画ではあった。やはり設定は日本なのに、中国語をしゃべるタクミらに違和感はある。
ほぼ原作通りの展開であわよくば、第二弾、第三弾と続けようとしているのではないかと勘ぐりたくなる作りではある。マンガの時はあまり思わなかったが、樹が実写になるとかなりうっとうしい。そこまで、樹を主張しなくてもいいだろうにと思った。それと、チャップマン・トゥは高校生を演じるにはとうが立っているだろうともツッコミたかった。
全体的にツッコミどころは満載な映画だが、できとしては良く頑張ったと思う。タクミのぼ~っとした感じをジェイ・チョウは出していたと思う。物足りなさはあったけれど、あえてあのチョイスというのも、原作のイメージを大事にしたと思えば、許容範囲内。
意外だったのが文太。アンソニー・ウォンは前から気になっていたが、文太は好みのストライク・ゾーンど真ん中。毎日飲んだくれていようと、くわえタバコだろうと、パンツ取り替えてくれ言われても、あの顔でニヤリと笑われたら腰砕ける。しかも、それで最速だったら、ほれること間違いなし。見るからにロクデナシ風なのに、ハンドル握ったら人が変わったように男前になる。そのギャップにクラクラする。実際にいてホレるかどうかは微妙だが、画面の中の人として見る分には目の保養(?)になった。
それ以外はこれといって記憶には残らなかった。免許を持っていないので、走りについてはノーコメント。中途半端にエンジンが燃焼するシーンを入れるとか、そういう小細工がなく、単純に走り屋さんとして見せたのはよかったように思われる。アジア版ワイルド・スピードともいえるかもしれないが、シンプルに速さを競う様が男の子っぽくてよいんじゃないの?
マーキュリー・ライジング
≪公開時コピー≫少年は知り過ぎてしまった…
製作国:アメリカ
製作年:1998年
公開年:1998年
【監督】 ハロルド・ベッカー
【製作】 ブライアン・グレイザー
カレン・ケーラ
【出演】 ブルース・ウィリス (アート・ジェフリーズ)
ミコ・ヒューズ (サイモン・リンチ)
アレック・ボールドウィン (クドロー中佐)
チー・マクブライド (トム・ビッツィ)
キム・ディケンズ (ステイシー)
ロバート・スタントン (ディーン)
ボディ・パイン・エルフマン (レオ)
ピーター・ストーメア (シェイズ)
キャリー・プレストン (エミリー)
L・L・ギンター (ピーター)
ケヴィン・コンウェイ (ローマックス)
ジョン・リンチ (マーティン・リンチ)
ケリー・ヘイゼン (ジェニー・リンチ)
【Zero的評価】 320円
【リピート率】 ★★★★
【見所】 どこ行っても「ダイ・ハード」なブルース・ウィリス
【鑑賞本数】 年間:25作目 通算:321作目
【 感 想 】
ブルース・ウィリスが好きだという割に未見の映画が多い。この映画もその一つ。ホステージと内容的にかぶるところがあり、混乱しかけている。若い(といっても、40歳は過ぎているが・・・)分、人柄が違うけれどベースにある正義感や悪に立ち向かう姿勢が似ていて、ブルース・ウィリスの俳優としての思いめいたものを垣間見た気がする。それはさておき。
話の作り方は一昔前のよくあるアメリカのアクション映画。見ず知らずの女性を巻き込み、恋におち、全て解決。そういう作り方が、一つの型だった時代があった。時代が変われば作りも変わるのも当然だが、映画がまだ、作りモノでそこに作りモノだからこそのロマンスがあるのも、今見れば悪くはない。
FBIのやり手捜査官アート。やり手で自信に満ち溢れてはいるが、一匹狼臭が漂っている。独断専行型。目的を遂行する為に手段を選ばないような意志の強さは見られる。基本的に頭の回転が早い仕事のできる男ではある。決して、俺様なわけではないが人に誤解させてしまう不器用な所がある。サイモンにてこずりながら必死に守る姿が、今までと違う路線でほほえましい。
自閉症のサイモンがパズル誌に掲載されているパズルを解いてしまったことから、大事件に巻き込まれる。国家の一大事を司る暗号を安易にパズル誌に掲載するなといいたい。自閉症について「敏感すぎて情報を処理しきれない」と説明する看護婦の一言に納得。だからこそ、特殊な能力を発揮するのだろう。そういう着眼点は面白い。
サイモン暗殺を指示するクドロー大佐の安直さが愚かしい。サイモンが極秘コードを解読した=国家の脅威という発想しかできない。たったの9歳の少年に脅かされる国などとっとと滅びてしまえと思わなくもない。逆の発想で、保護してコード解読に使えば反対に国を守るべき存在になりえたかもしれない。それを、侵略とみなし排除しようとする姿が大国アメリカそのものとかぶった。
