選抜クラスの松岡です。
この一年を振り返って、一番大きく変わったと感じるのは演技との向き合い方です。
森川さんの前で外郎売を披露した際「綺麗には出来ている」と言っていただいたことが、自分にとって大きな転機になりました。
それまでの私は、噛まないことや正確に台詞を言うことに意識が向きがちで、それができれば良いと思っていた部分もあったように思います。
でも、その言葉をきっかけに「ここからもう一歩先へ進まなければいけない」と強く感じました。台詞を成立させるだけでなく、言葉の奥にある感情や背景まで考え、声で表現することの難しさに初めて向き合えた気がします。
それ以降、他の方への講評や演技を聞いている時も「これは自分にも言われていることかもしれない」と考えることが増えました。今の自分に足りないものは何だろう、と立ち止まって考える時間が自然とできるようになった気がします。
その視点はレッスンの外にも広がり、趣味だった読書にも影響を与えています。
以前は観客の立場で物語を読んでいましたが、今は登場人物の目線で考えながら読むことを意識し、分からない単語はすぐに調べられるよう、国語辞典と印を付けるためのペンを本と一緒に持ち歩いています。
(紙の辞書は物語の世界観から離れすぎない感覚があるので、個人的には辞書アプリよりおすすめです。)
一冊読み終えるまでの時間は倍以上になりましたが、その分、登場人物の感情や言葉の選び方を深く考えるようになり、演技への理解も少しずつ変わってきたと感じています。何より、本を読むことが以前よりもっと好きになりました。
こうして文章にしながら振り返っていると、授業内で森川さんから教わったことが次々と思い出され、まるで大切にしまっていた宝石の欠片を一つずつ取り出しているような感覚になります。アクセルゼロで過ごした時間や学びは、私にとって大切な宝物です。この積み重ねた欠片がいつか大きな輝きになるよう、これからも精進していきたいと思います。
選抜クラス 松岡