研究クラスの村田です!
先日、大変ありがたいことに初めてのお仕事をさせていただきました。
お仕事当日、戦いはスタジオに入る前から始まっていました。
スタジオ前には集合時間の1時間前からついていたのですがここで一考。
「新人としてできるだけ早く先についたほうがいいのだろうか…いやいや、今はこのコロナ禍だ。あまりに早く到着して密になるとそれはそれで迷惑をかけるだろう。15分前くらいに着くのがベストか?」
…と傍から見ればそんなことで悩むのかと言われそうですが、経験のない自分にとっては一大事でした。
結局15分前に入り事なきを得ました。
スタジオに入り挨拶をするとスタッフの方々も役者の先輩方も暖かく迎え入れてくれ、時にはジョークで場を和ませ緊張を解いてくださいました。
今回、お仕事に加えて収録の見学もさせて頂いたのですが、感想は
「すべてが段違い」でした。
収録スピードからお芝居の質までとにかくすべてが自分の想像を遥かに超えていました。
現場で次々と変わっていくセリフに対しての対応力、ディレクションに瞬時に応える瞬発力、表現の引き出しの多さ、そのどれもが自分には足りていないと痛感し
「レベルが違いすぎる。あぁ、自分はなんて未熟なんだ」
と心の底から感じました。
しかし、不思議なものでそう感じたからといって心に抱いたのはマイナスの感情ではなく
「絶対に追いついてやる!超えてやる!」
という野心とも取れるプラスの感情で、その力をいつか自分のものにするんだと強く思いました。
生意気だと思われるかもしれませんが、実際にそう感じてしまったのです。
野心を燃やして待機していると遂に自分の出番が回ってきました。
1つ目のセリフは「距離感が離れすぎている」2つ目のセリフでは「今度は近すぎるからもっと遠くに」とご指摘を受け、日頃のレッスンでは意識していることでもいざ本番となると緊張ですっぽりと頭から抜けてしまい
「間違えないようにしなければ」「うまくやらなければ」
そんな邪念に無意識に頭が支配されていました。
実は出番前に「緊張するだけ損だから楽しんでおいで」と声をかけて頂いたのですが、その意味がその時わかりました。
それからは一度深呼吸をし自分をリラックスさせ楽しみながら役に徹することだけを考えお芝居をしたところOKを貰うことができました。
人間生きていれば様々な感情が湧きます。
でもその感情は演じる役には関係ないのです。
そこをきちんと切り離して今自分がどんな状況であろうとも集中して役になりきる。
使えそうな感情ならしっかり使う。
「集中力と瞬発力」
それが大事だと実感しました。
初めての現場を終えプロの偉大さと自分の未熟さを痛感した一日でしたが、今回の経験を糧にいつの日か諸先輩方に追いつけるようこれからも日々精進して参ります!
最後に、今回のお仕事で関わってくださった皆様、本当にありがとうございました。
また次回もよろしくお願い致します!
研究クラス 村田