「当意即妙」 | ~声優のたまご達~アクセルワン付属養成所「アクセルゼロ」のブログ

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アクセルワン付属養成所「アクセルゼロ」~熱血講師と声優を目指すたまご達の成長記~

アクセルゼロ選抜クラス所属の清水川と申します。

 

先ごろのお話ですが、特別講義を受ける機会がありました。

 

レッスン内容は、第一線でご活躍される音響監督様をお呼びしての外画の吹替です。

 

外画の吹替そのものは通常レッスンの回でも何度か取り組む機会はありましたが、今回のレッスンで再確認、および普段とは異なる教訓、その両方が得られたと感じました。

 

さて、いざレッスンが始まってみると、その場で台本を渡されて簡単な場面説明のみ受け、あれよあれよと映像に向き合う運びとなったのですが、普段のレッスンと趣が異なると感じた点は、いつものようにレッスンの中で逐一頂ける演技への具体的な指導は極力少なく、演者にはどうあって欲しいという「要求」についての実感が強かったということです。

 

森川先生も見守る中でのレッスンだったということもあってか、殊更に対比に考えを巡らせられたのかもしれません。

 

演者とは、場面場面の詳細な説明や、登場人物の細かな心情や境遇などの解説を、現場で手取り足取り教えて貰えるものではなく、それらは渡された台本と映像から自分で瞬時に拾はなくてはならない、まさに演者とは要求に応える存在であるのだと、改めて突き付けられた思いです。

 

実は、それは基礎クラスからに現在に至るまで、作品を演じる側である「声優」としてのお立場の先生、作品を制作する側である「音響監督」としてのお立場の先生方に度々言及されていたことではあったのですが、ただ、どうしても普段「生徒」として「講師」に教えを乞う機会のほうが多いことから、ついついきちんと意識せずにレッスンを受けてしまっていたのかもしれません。

 

当たり前の話ではありますが「立場が違えば視点も異なる。」

 

これをちゃんと意識すると、自ずと前述した教訓が湧いて来るなと感じたわけです。

 

それを裏付けるように、レッスン中に講師の方より、とかく「声優とは瞬発力が要求される仕事」というお言葉をいただきました。

 

前述したような、台本と映像から瞬時に要求されているものを拾い、それを全身全霊で出力する一連の力、謂わば「当意即妙」が要求される世界であり、それはまさに自身の大きな課題であると再確認出来たことは、今回の特別講義を受けて本当に良かったなと感じるところです。

 

しかし、それは生半には身につく力ではないことも実感するところでもあります。

 

研究クラスの頃に担当していただいた先生からいただいた大切な教えに、小さな子供のように感性を目一杯広げて物事に触れて欲しい旨のお言葉があるのですが、普段からそういった意識を持っていなくては、なかなか養うことの出来ない力だと思うのです。

 

とにもかくにも今回のレッスンから課題がより明確になりましたし、こうして実りの多い特別講義を定期的に設けていただけるのは、本当に感謝ですね。

 

プロの声優に成って活躍出来るよう、今後も精一杯励んで行きたいと思います。

 

選抜クラス 清水川