エッセイ 池波正太郎の銀座日記(全) 池波正太郎  | てんつぶ

てんつぶ

tengenのブログ

「銀座百店会」会員店店頭にて無料で配布されている「銀座百点」。 
この小冊子へ池波氏が急逝2カ月前までの8年間に執筆したモノ全てを纏めた完全版。 

 

15歳で初めて入った銀座の鮨屋など昔から通う店、そして新たにできた店、デパ地下での買い物。 
やはり食に関する話が多い。

時に日本の行き過ぎた近代化に憂い警鐘を鳴らす。 

全編にわたり銀座の街への想いが溢れている。 
数多くの試写と寸評からも映画や舞台に対する情熱が伝わる。 

 

近しい中に物故者が増えて少し弱気になっていかれる感じが何か寂しい。 

そして終盤。

食欲が出ず、67歳を迎えるもホテルの部屋や自宅の書斎で何度も転倒する。

 

体調不良が顕著になる様が痛ましい。 

いま執筆時の池波さんくらいの年齢、身につまされる。