この厳しい時を乗り切るため 3 |  ZEPHYR

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ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

前回の記事で、トランスサタニアンが個人や、時には社会の枠さえも超えた機能を持つことをご理解いただいたと思います。

そして、天王星と冥王星のスクエアが、非常に顕著な変革と枠組みの破壊などを引き起こすことも。
変化が生じ、新しい発見があり、それが否定され、しかしまた生み出され、時にはそれまでの常識が覆され……。

大きなカオスが生じ、それが国家や企業や、もちろん個人生活にも及んでくることがある。

そういった運気は2008年ごろから発生し、2018年あたりまで続くが、ピークは今年と来年であろということ。

では、私たちはどうすればよいのでしょうか?


私は以前より、「スイングバイ」ということを占星術の鑑定でも申し上げてきました。

星のハードアスペクトがあっても、それを回避しようとするのではなく、積極的に良い形で使うことで、そのハードを消化して行く、天体の重力を利用して加速したり、方向転換する宇宙技術のように、それを使って人生を良いほうへ転進させる……

そんな概念のことです。

非常にわかりやすい例を挙げると、たとえば火星のハードアスペクトがあるとします。
これを放置すれば、火星はその人に「痛みや熱」というような症状を与えるかもしれませんし、怪我とか、あるいは怒りやもめごとを引き起こしてしまうかもしれません。

そこで、たとえば体を動かすというスポーツを、無理のない範疇で行うことで、この火星の力をうまく逃がすどころか、健康にも役立てられる、というわけです。
※ ただ、これを行うにしても、火星という星の特質からして、安全を確保できるやり方をするということが必要になります。

そのようなスイングバイで、この天王星と冥王星のスクエアを乗り切って行けるのでしょうか?




……

じつは100%のYESはありません。

スイングバイできれば大丈夫、ということを、私も申し上げたいのは山々なんです。

たとえば天王星は「新しいこと」「変えること」などで生かすこともできますし、冥王星は非常に強い創造力を持つので、クリエイティブな活動や事態の再建などにも使うことができます。

けれど、出生のホロスコープにあるこれらの星でさえ、これらを十全に使えているというケースは少ない。

もちろんかなりの部分、使いこなしている人は存在します。

けれど、持て余している人も多いのが現実です。

天王星が変革の星だからといって、安定的な職を過ごしてきた人が、多少の問題があるからといって天王星ハードアスペクトで「転職」という天王星的な行いをすればうまく行くのか、と言われたら、それはむしろ、よけいに悪い状況を招くことも考えられます。

こういった判断は個人のホロスコープをしっかりと検証しない限り、判断は下せないのです。

天王星や冥王星は、それだけ扱いが難しい星なのです。


ましてや今問題にしている天王星と冥王星のスクエアは、個人のホロスコープの話ではありません。
トランジット=リアルタイムのホロスコープで生じている話で、これは個人の力では非常に操作しにくいのです。

トランジット天体のアスペクトは、たとえるなら天候のようなものです。

雨が降る、というのを、個人の努力で止められるのか、と言われたら、それは無理です。
イエス・キリストや空海のような存在なら別かもしれませんが、私たちはそうではありません。

天で今生じているアスペクトを、私たちは雨のように受けて行くしかない。

私たちに許されているのは、傘をさすのか、合羽を着るのか、あるいは雨の中を走って行くのか、それとも家にいるのか、というような選択の問題になってきます。


それでも尚。

スイングバイは有効です。

今のたとえで言えば、今の天王星と冥王星のスクエアは、豪雪のようなものかもしれません。
しかし、雪国で生活している人は、雪に慣れていますし、何をどうしたらいいのかという方法も知っています。なにをすべきなのかということも。

これがつまり、日ごろからその天体の力を使っている、ということなのです。

天王星や冥王星をクリエイティブに活用している人は、今の時期も多少は被害を受けにくいと言えるでしょう

こういった人でも自重してほしいのは、この天王星・冥王星スクエアの時期に、無理やりに事態を変えようとして、人を傷つけたり、人の迷惑も考えずに行動しない、ということです。

常に周囲との関係を大事にすることです。

そして、これは次なる対処法へつながっていきます。

これこそが、今回私が書きたかったことで、しかも誰でもやることができる対処法なのです。

次回、最終章。





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