幸せについて、ちょっと考えてみる 1 |  ZEPHYR

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ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

人間、だれでもそうですが、幸せになりたいと思っています。

その幸せの内容は個人によって異なります。

たとえば結婚すること、というのが幸せだとしても、その内容は多様です。

ただ愛する人と小ぢんまりとしてでもいいから家庭を持ち、子供と一緒に平穏な人生を生きたいというのが幸せな人もいれば、

ある程度以上の年収がある夫と結婚し、世間的にも恥ずかしくない程度の暮らしをすることが、幸せの最低ラインの人もいます。

これは個人の価値観ですから。


私は先日「永遠の0」を観て、同時に戦時中の小説を読んでいると、ブログで書きましたが。

その当時の生活状況のことを考えたら、一般的な家庭では、まず
「食べていけること」
というのが、幸せの第一条件にあったように思われます。

結婚した人がどうとか、その人の性格に少々難があるとかないとか、自分のことをわかってくれるとかくれないとか、優しい言葉をかけてくれるとかくれないとか。

そんな現代人が、声高に叫んでしまうことは、わりと陰に隠れ、不満に思うことがなかったはずはありませんが、結婚して子供を得て、食べていける、ということのほうが、価値が高かったように思います。もちろん、これは全体風潮の話です。個人のお話とは違います。


天王星は離婚の原因となりやすい星なのですが、この天王星がハードアスペクトを作る確率は、今も昔も「同じ」です。

しかし、現代のほうがはるかに離婚率は高い。

これはなぜか?

「時代」が違うからです。

昔の人は天王星の効果で、夫を戦地に送り出して死なせたり、事故や病気で亡くすということも多かった。
が、現代は医学も発達し、なかなか人は死ななくなったり、日本は長く戦争もしていない。

このような状況の中で、天王星が引き起こす「離別」は、離婚が最も大きなものとなってしまったと考えられます。

またこれには、やはり考え方、価値観の問題も深くかかわっています。

女性は忍従するもの、というのが当たり前の風潮だった時代と、今では女性の立場そのものがまったく異なります。

すでに女性は男性が支配する存在ではなく、共にあるものなのです。


天王星が離婚として最も多く使われるようになった現代は、当然、幸せの考え方も異なります。

つまり時代や地域、国、宗教観などによっても「幸せ」は違うということです。

ましてや現代は、個人によっても違いを強く主張できます。

人それぞれに違う幸せ。

現代では、これがかえって問題が大きくしているケースがよく見られます。


たとえば

一日中、ゲームをすることが俺の幸せ、みたいな夫
子供と一緒に家族で出かけたりするのが幸せ、みたいな妻


これは、当然、これは離婚に至りました。

この二人のケースだと、多くの人はこの夫のほうを非難するでしょうね。
私もどうかと思います。
いい大人が、家にいる時はずっとゲームばかりで、妻や子供のことも構わないなどというのは、はなはだしく幼稚です。
この生活をしたいのなら、結婚しないのが一番です。

もしこの男性に、一切変化が訪れないのなら、彼にとっての幸せは、「自分の楽しいゲームを侵されない暮らし」のはずです。

彼個人が生きていくに限っては、この彼の抱く幸せは、何も問題はありません。

どうぞ、やってください、という話です。


世の中には、何が何でもあらゆることを自分の思い通りにしたい、とくに妻や子供に対しては思うようにしたい、と望む男もいます。

このケースだと、彼は世間とのお付き合い、仕事などでは自分の思い通りに行かないことは、一応、最低限理解しています。
自分の力では人を思い通りにさせることはできないからです。

しかし、自分が暴力的な行為や威嚇を行えば従わせることができる妻や子供に対してなら、その「思い通り」を実現でき、それをやり続けることが彼の満足、安心、幸せだったりします。

これは妻や子供にとっては、かなり迷惑な話です。

極論、彼の言い分を言葉にすれば
「お前は自分のことばかり言うが、俺の気持ちはどうなんだ! 俺はちっとも幸せじゃないんだ!」
ということになります。

この彼の幸せは、果たしてどうなんでしょうか?

この彼の幸せは、本当に彼を幸せにするのでしょうか?


そうではないと思います。

私は現実に、「自分の幸せしか考えない」人物をそばに置いたことがあります。

この人物は周囲にどんなに迷惑をかけても、自分のやりたいことを止めようとしませんでしたし、やりたくないことはやろうとしませんでした。
たとえそれが、みんなのためになるとわかっていても。

その結果、信頼や愛情は失われ、その人のまわりは次第に空虚になっていきました。


さびしいものです。


幸せとはなんなのでしょうか。


続く…


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