花笑みを観る |  ZEPHYR

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 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

昨日は、岡山の天神山プラザに観劇に行きました。

劇団SOFT GEARによる「花笑み」を。



この「花笑み」
二年前に初演されて以来、再演を期待する声が殺到したほどのお芝居で、脚本・演出は福井美保さん。
うちの芝居をやっている娘からも、「良いお芝居よ~」と力説されていました。

今回、舞台美術は東京を中心に活躍されている専門家である鈴木健介さんに依頼。

また昨年3月に上演した創作ミュージカル「最後の五匹」(この作は私)の主演キャスト二人も、この「花笑み」に出ていましたし、音楽はミュージカルで担当してくださっていた亀井先生がバックアップしてくださっているという。

これは絶対見にいかねば、と思っていました。

物語は江戸時代、仇討ちを中心に据えたストーリーです。

しかし。

主人公が親の仇を討って、満願成就する大団円ストーリーなどではない。

仇を見つけられぬまま十年放浪してきた主人公。

主人公に付き従う、病に冒された妻。

取り巻く市井の人たち。

生きる人間の悲哀。
生きているからこそ生まれる絆。

そして生まれる悲劇と、悲しみの中でも消えないもの。

終幕を迎えたとき、観客の多くは涙し、感動の拍手を惜しみなく送っていました。

もちろん、私も泣かされました。


すばらしいお芝居を見せて頂きました。

もちろん脚本と演出の土台が優れているからこそですが、舞台も非常に合理的、かつ印象的。
亀井先生の音楽もまた心に染みるもので、皆さんのプロのお仕事に感嘆。

当然のことながら、俳優さんたちの演技も、さすがだなと。

良いものを体験させて頂きました。

SOFT GEARの皆さん、お疲れ様でした。

そして、ありがとうございました。