得な性格 1 |  ZEPHYR

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― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

得な性格をしている人間というのはいるな、と思います。

今日の記事の主題の中では、私も間違いなくその一人なんですが。


たとえばホテルで働いているとき、私はほとんどのケースで、「自分に都合のいい」考え方をしています。

「じゃ、今日はこれから二時間抜けて。次は6時入り」

二時間抜けると、連続勤務ではなくなるので(配ぜんは基本、一回の勤務が4時間保証)、割り増しも付かなくなりますし、早く帰ることも出来ません。

このためそれを嫌がる人もいるのですが、私の場合

「あ、じゃ、これからたっぷり二時間、パソコンを開いて仕事しよう」
とか考えます(←ほとんどいつも、PCを持ち歩いている人)。

逆にわずかしか休憩が取れないケースも、状況次第ではあり得ます。
また「最後まで残って」と頼まれることもあります。
そのようなケースでは仕事が深夜に及ぶことも。

「ラッキー。これはこれで稼げる」
と、私は考えます。

まあ、早く帰って片づけたい仕事があるようなときは別ですが、仕事場に行くと、そのときそのときで与えられた仕事や指示に対して、不平に思うことはほとんどありません(こういった勤務そのものに関わる指示では。現場の理不尽な出来事は別です)。

これがもし何かを言われたとき
「今日はしっかり休憩取りたかったのに」とか「早く帰れると思ったのに」とか、いちいち不満に思う性格だったら、人生をものすごく損失するなと感じます。

不満に思うだけで、すでに思考力をロスしていますし、蓄積された鬱憤はかならずどこかで爆発するときが来るでしょう。

日常的に憤懣を爆発させる人間もいますが、そんな態度を続けていたら、やがて人間関係で損失を受けることも多い(よほど寛容な人間関係の中にいられれば別ですが)。


何でも自分に都合よく考える、というのは、へたをするととんでもない自己中心に思われるかも知れないのですが、実際には人生を

まるまる得している

ようなものです。

もちろん自分に都合のいいことばかり考え、他人のことを思いやらないというのは論外で、これこそが悪い意味での自己中心でしょう。

都合よく考えるというのは、置かれた自分の立場や状況を、そのときそのときで良い受け止め方をしていくこと、という意味です。

これが結局、自分を大事にすることにつながる。

長年、ホテル勤めが出来ているのは、この得な性格が寄与するところが大きいのではないか。

サービス業というのは、様々なストレスが多い職業で、接客作業そのものにも場合によってはストレスがありますし、時には職場の人間関係そのものにストレスがある場合もあります。

身体が資本の仕事ですから、肉体的なストレスも大きい。

性格的に接客が向かない人というのも確かにいて、もしそうだと、この世界に身を置くことは、ものすごいストレスになります(その人はその人なりに合った世界があると思いますが)。

そんな状態で、自分に都合のいい考え方ができないと、さらなるストレスを背負うことになります。

そりゃ、もう、そんな状態で仕事を続けていたら身体もこわします。


このある意味で得な性格は、私の人生の中でいろいろな面で役立っています。

ホテルのお話というのは、わかりやすい一例に過ぎません。


明日は、得な性格、その2

許せる気質について。