占術を学ぶ方へ その2 |  ZEPHYR

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― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

9日の記事の続きです。


自分に合った占術を見つけ出すこと。

そして、それを究めようとすること。

これが第一であることは述べました。


しかし、プロとしてこの世の中で生きていくためには、非常に現実的な問題があります。

そう、それで生計を立てるということです。

こんなことを言うと、占術家にこれから相談しようとしている人を、「なんだか所帯じみているなあ」と、げんなりさせてしまうかもしれないのですが、

占い師も人間です。

この世に生きているかぎりは、食べて行かねばなりませんし、住むところも必要ですし、最低限、怪しまれない程度の衣類だって必要です。

これは占術家を志す人への記事ですが、そうでない方、相談しようと思っていらっしゃる方にお願いしたいのは、占い師への期待を神仏への信仰(その御言葉に絶対に間違いはない)と一緒くたにしないでくださいということです。

当たり前のことですが、占い師も人間です。

同じホロスコープを見ても「あなたは超幸運です」と断言するケースもあれば、「あなたは大変な生きにくい、厳しい人生です」とアドバイスしてくれるケースもあります。

これは、実際にあります。

同じホロスコープなのに?

と疑問に思うかもしれませんが、怖いことですが、そうなのです。

それはその占術家の研究の進み具合にもよりますし、経験値や知識にもよります。

当たり前に研究を進めていれば、当然分かっているであろうことも、世間で言われているセオリー、教本通りの読み方を、「絶対」と信じている占術家は、「いや、そんなことはない」「そんなはずがない」と拒絶している場合もあります。

しかし、私たちに本当に必要なのは、自分が研究する占術の基盤となるものと現実の対応、その解釈です。

占星術で言えば、ホロスコープと現実のその人がどうであるか、という問題です。

セオリー(その中には正しいものが多いはずですが、中には間違った解釈を打ち出した人がいて、それがまかり通っているケースもあるし、まだ正しい解釈に至っていない問題もある)が絶対に正しいという思い込みは危険です。

常に現実を受け止めるだけの柔軟性が必要です。

真実を見極めるためには、プライドを捨てて謙虚になる必要があります。


こういったことができているかいないかによって、占術家もそのレベルが異なってきます。

非常に単純な言い方をすれば、未熟な占術家もいれば高度なレベルに達している占術家もいるということです。

また、自分はその道を究めた! というようなことは、おそらく永久にありません。

真の意味で「究める」ということはない。

占星術でも、他の占術でも、知れば知るほど深まっていくし広がっていく。

もう自分は大丈夫、すべてを知っている、なんていうのは、永遠にないと思います。


そうやって実力を養成することが、占術家にとってはほとんどすべてです。

自分が人様の人生に対して貢献できるだけのものを備えてくれば、自然に道は開けます。

なぜ、開けるのか?

実はそれには理由があります。


もう一回だけ、続きを書きます。