乗り越えた星の数だけ |  ZEPHYR

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ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

過去のブログにも書いたことはあるのですが、人生のある時期、特定の天体のアスペクトが発生することがあります。

これは特別なことではなく、毎年毎年、なんらかのアスペクトは発生し続けています。

そのときに発生する出来事というのは、その星のアスペクトが反映されたものであることが、よく見られます。

たとえば私の場合、現在、進行の土星が出生太陽に対してハードアスペクトを取っていますが、この間に土星をそのまま表示するような「老人」との関わり合いが増えました。

それも非常に嫌な形で。

これはつい最近、ほぼ解決を見ただろうと思われるのですが、渦中にあるときには本当に「土星のハードアスペクトだな、これは」というようなリアルな感じ方をしました。

ホロスコープの動きと現実を付き合わせていくと、それはもう見事なくらい符合しているものです。


ところで。

自分がそうであるように、自分に近づいてくる相手。

たとえば恋愛の対象とか、あるいは友人関係とか、そういう相手。

これはどうなの?

じつはたとえば前述の例で言えば、ある一時期に非常に接近する人間関係があるとすれば、その二人の間には共有するアスペクトがあってもまったくおかしくないし、そのような実例は過去の鑑定の中で山ほど見てきました。

たとえば海王星のハードアスペクトを自分が持っているとすると、自分に接近してきた相手、その相手がまさに海王星的な人物ということもあり得るし、そうでないにしてもまったく同じ時期に、海王星のアスペクトを持っていることもあるのです。

このような時期に男女として出会ってしまうと、これは「不倫」とかそのような関係に発展してしまうことも起こりえます。

海王星のハードとは、そのような傾向ももつからです。


また金星と天王星のハードアスペクトなどは、典型的な悲恋のアスペクトです。

結果はたいてい悲しい別れ。

ある時期、それを共有する男女が出会ってしまうと、その厳しさ故に強く引かれ合ったりします。

もちろん、ほとんどの場合、うまく行かないのですが。


しかし、じつはハードアスペクトだとうまく行かないというのは、確かに傾向としてはあるものの、断定はなかなかできない部分もあります。

たとえば前述の海王星ハードを、人生の同時期に持つ男女。

この二人はその時期に急接近するかもしれません。

互いに配偶者がいたりすることもあるでしょう。

しかし、その時期にこの二人がかろうじてうまい具合に「不倫」という形を避け得たとします。

すると、その海王星は二人の間では、「違った歴史」が刻まれることになります。

普通なら不倫に落ち、やがてはぐだぐだになって、海王星の持つ力で「解消」という結末を迎えたかもしれない二人は、ここで海王星を「互いに思いやる」とか、非常によい形で使えたことになります。

とくにトランスサタニアンは、コントロールが難しいのですが、そのハードアスペクト時でも、相手への対応の仕方、同じ星の共有のし方などで、その後も関係を存続させたり、良い方向へスイングバイできると余地はあります。

そのような実例も、私は知っています。

かなり難しいことではあります。

しかし、夫婦などは同じ天体のハードアスペクトを共有することはよくあります。

添い遂げられる夫婦は、そのようなものも無難にクリアしてきていることになります。

つまりこのようなスイングバイを、無意識にうまくやっていることにもなります。

会社の仕事の関係、同僚などでも、友人でも、また他の男女関係などでも、ある星を共有しながら乗り越えれば、その星は二人の間の絆ともなる。

私はそう思っています。

その共有した星の数だけ、歳月を重ねると、心の空に星座は増えていく。

その人と結んだ星の数だけ。

その形と物語を。

乗り越えた星の数だけ。



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