アスペクトについて |  ZEPHYR

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― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

時折、思い出したように書いているブログ・ガイドですが。

今日はアスペクトについて触れておきます。

日本語では座相という言葉で、よく表記されます。

ある天体とある天体が、それぞれのサイン(星座)やハウスの中で相互に結ぶ関係。

占星術というのは平たく言うと「天動説」みたいな世界観で、あくまでも私たちが住むこの地球を中心に、「見た目」の12星座と10天体の位置関係を問題にしています。

そこに距離はほとんど関係なく、地球から観測して、たとえば今日だったら、

太陽は魚座28度か29度あたりを運行中。

火星は双子座8度。

木星は牡牛座10度。

冥王星は山羊座9度。

など、このように360度の天宮の中のどこに天体があるかを問題にします。

このような観測結果、たとえば上記のものだと火星と木星はトラインという120度のソフト・アスペクトで結ばれている、ということが分かります。
地球を中心にして120度ということですね。
(この度数は、正確なポイントがもっとも強く働きますが、オーブ(許容角)といって前後にある程度の誤差を許します。)

冥王星と火星もトラインで、木星と冥王星もトライン。

するとこれはグランド・トラインという、トラインが三つ組み合わさった複合アスペクトになっている、ということも出てきます。

このようなアスペクトには、さまざまなものがあり、それぞれの解釈についてはテーマ別で「アスペクト論」を検索してみてください。

ここでは総括的に取り上げておきます。

アスペクトにはメジャー・アスペクトとマイナー・アスペクトがあります。

メジャーは以下のようなもので

0度 コンジャンクション

60度 セクスタイル(ソフト)

90度 スクエア(ハード)

120度 トライン(ソフト)

180度 オポジション(ハード)


マイナーは以下のようなものがあります。

30度 セミ・セクスタイル(ソフト)

36度 デサイル(ソフト)

45度 セミ・スクエア(ハード)

51.43度 セプタイル

72度 クインタイル(ソフト)

135度 セスクイコードレート(ハード)

144度 バイ・クインタイル(ソフト)

150度 クインカンクス(ハード)


ほかにパラレルやカウンター・パラレルという、赤緯の合などもあります。

マイナー・アスペクトも二種類に分けられることもあるのですが、まあ、そこまではここでは触れません。

(ソフト)(ハード)というのは、それぞれのアスペクトがソフトアスペクトなのか、ハードアスペクトなのかということを類別したものですが、一般的にはソフトが吉座相、ハードが凶座相という表現も昔から使われてきました。

このソフトアスペクトは、「イージィアスペクト」と呼ばれることもあり、ハードアスペクトは「ディフィカルトアスペクト」と呼ばれることもありますが、私は現在では「ソフト」と「ハード」で統一することにしています。

たんに便宜上のものです。

このブログの過去記事の中には「イージィアスペクト」という表現も使っているところがあります。

しかし、ソフトが吉でハードが凶というのは、非常に短絡的な考え方で、非常に大きな成功や達成を成し遂げる人には、意外にハードアスペクトが多かったりします。

つまりハードの方が、アスペクトの力としては強いという認識で正しく、その強い力のコントロールが難しいとも解釈できます。

要するに軽四の運転は誰にでもできるが、F1の運転はそうそう誰にでもできるものではないということですね。

ただ、やはりハードアスペクトが進行運の中で発生するとき、やはり好ましくない事態が生じやすいのは確かで、吉凶というやや乱暴な解釈が成り立ってきたのにも、それなりの理由があります。



通常の鑑定では、メジャー・アスペクトだけを扱っている人も多いようですが、私はマイナー・アスペクトの中でも重視しているものがいくつかあります。

またマイナー・アスペクトでも誤差の少ないときには、メジャー・アスペクトの誤差の広い状態よりも、明らかに強く働きます。

そもそもマイナー・アスペクトは、オーブを少なく設定していることが多く、ピンポイントの観測にならざるを得ないので、これを軽視するのも危険です。

基本的にはメジャー・アスペクトが主で、とくに初心者の方はこの観測や解釈から着眼していくのがよいでしょう。


このブログでは、これらのアスペクトについてあまりいちいち解説することは、日常的には行っていません。

コンジャンクションやオポジション、スクエアなどの言葉を使用することも、できるだけ避けています。

というのは、私が電気屋さんに行って、パソコンの説明などを受けるとき、もののよく知った店員さんにカタカナの用語を羅列されてしゃべられてもいっさい理解できないのと同じで、ほとんどの読者の方はこのような専門用語に抵抗感しか持たれないと思うからです。

そのため、ブログ上ではハードアスペクト、ソフトアスペクトという最低限の表記と、ハードにもソフトにも属さないコンジャンクション=0度については、イメージしやすい「合」という言葉を使っています。

太陽と木星が合、などと表記すれば、「ああ、一緒の場所にあるんだな」というようなイメージをしやすいでしょう。

ちなみに皆さん、今は日没後、西の方の空を見上げてみてください。

ひときわ大きく輝く星が二つあることに気づくでしょう。(2012/03/19現在の話)

金星と木星です。

もうピークは過ぎましたが、この二つの星は合です。

愛情の星の金星と、幸運の星の木星。

恋人がほしいな~と思ってらっしゃる方は、この二つの星に願いなどかけてみるのも、ロマンチックかも?