なぜ太陽星座の特質が出にくいケースがあるか |  ZEPHYR

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 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

昨日の続きで、ちょっとだけ。

12星座占いでいうところの生まれ星座で人を判断することは、どっちかというと慎んだ方がいいかなという気がします。

これまでの経験からいっても、その星座そのものズバリというような性格を持っている人は、100人中10人もいない。
せいぜいが4、5人ではないかという気がします。

コメント頂いた方々がそうであるように、一人一人のホロスコープは生まれ星座と違った側面を、必ず持っていて、そっちの方が強く出ていることが多い。

結構笑える組み合わせとしたら

引きこもりっぽい牡羊座

とか。

心変わりしやすい牡牛座。

おしゃべり下手な双子座。

エゴイスティックな蟹座。

控えめな獅子座。

鈍感な乙女座。

戦闘モードの天秤座。

執着心のない蠍座。

執着しまくりの射手座。

やる気のない山羊座。

感情的な水瓶座。

ドライで超冷たい魚座。


なんていう人は、ざらにいます。

こういった人たちにとって、12星座占いのレッテルは、鬱陶しいだけではなく、時には迷惑にも働くかもしれません。

まあ、お遊びというのか、害のない程度のおもしろいお話としてならいいのですが。

12星座の定義は宗教の教義じゃないんで。


ところで、太陽星座の特質は、なぜ強く出たり、弱くなったりするのでしょうか?

簡単な目安が二つほどあります。

一つはアスペクトです。

太陽がとっているアスペクトが、太陽自身の働きを阻害するようなものであれば、その星座の特質は当然発揮されにくくなります。

私は以前、「誕生日大全」という本を購入し、読んでみるといろいろと深いところまでつっこんでいるようで感心しました。

星座ではなく、誕生日ごとの運勢や性格を書いているのですね。

この本です。

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割と有名な本なので、ご存じの方も多いでしょう。
ところが、この本に書いてある誕生日の特質を、強く反映している人もいればそうでない人もいる(このことをは以前、記事に書きました)。

そこで私がホロスコープを持っている何人かに読ませ、当人に自分と合っているかどうかチェックしてもらったところ、どうも太陽がハードアスペクトを強く持っていると、その誕生日の特質が出にくくなっている(ゆがめられていたり抑圧されていたり)のではないかということがわかってきました。

これは本当はもっと多くの人に試して統計を取るべきなのですが、そこまでのことはできていません。
しかし、理論的にもあり得る話です。

したがって太陽のアスペクトをよくチェックしてみることです。


もう一つの目安は、ホロスコープの中でも太陽の位置がどこにあるかということです。

アセンダントを中心とした東側の1ハウス付近は、自分のエリアです。

逆にディセンダント(アセンダントの対称点・通常のプラシーダスなどでは7ハウスのカプスと同じ)を中心とした西側のエリアは、主人公である私に対する他者のエリアです。

他者エリアの太陽がある場合、その太陽は本人の特質ではなく、それが入っているハウスの何かであったり、周囲の環境を示す傾向も出てきます。

たとえば7ハウスの太陽は、女性の場合は自分自身よりも配偶者のことを表示しているケースがとても多い。

こういった判断も重要なのです。

ただ、西寄りのハウスに太陽があっても、1ハウスの天体とアスペクトを強く取っていたりすれば、その天体を通じて太陽が自己表現されたりします。

また12ハウスは東側なのですが、ここに太陽があると自己表現を隠す傾向が強くなります。
これは、私は自分というものに強くこだわるからこそ、世間と隔離された環境にいたいという欲求なのだと解釈していますが、ここに太陽があってもとても個性が強い人もいます。

まあ、そのへんはやはり全体的な解読をしないといけないのですが、こういったことも目安になりますよ、という記事でした。

占星術を勉強される方は参考になさってくださいですし、そうでない方々もこれを読めば12星座への決めつけがいかに曖昧なものか、よくお分かりいただけるのではないでしょうか?