12星座はどれもすばらしい |  ZEPHYR

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ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

私の過去記事の中には、人間のある側面をす説明するために、特定の星座のことを取り上げているものもありますし、今年の運勢では個々の星座別に記事にしていたりします。

私には特定の星座に愛着を持ったり、逆に嫌ったりということはありません。

まったく、ありません。

強いて言えば、自分の生まれ星座である射手座は、やはり好きな度合いが強いくらいでしょうか?

しかし、射手座だからひいきにするかというと、そういうことでもありません。

私が好きなのは、射手座の持つ「自由を愛する気風」と「精神性」の部分です。
けれど、どの星座にも欠点はあります。

射手座的な自由な気風は、場合によってはひどい無責任さと映る場合もあります。


どの星座にも長所と欠点がある。


しかし。

生まれ星座で人を類別することは、かなり乱暴な話です。

よくよく考えてください。
人間を12種類に分けることなど可能なのでしょうか?

絶対に無理です。


これは血液型占いのお話と同じです。

私は鑑定でいろんな人にお会いするので、よく聞かされることがあるのですが、世の中全般に一種のB型偏見のようなものがあり、B型だというだけで色眼鏡で見られる、というのです。

私は血液型は人間の肉体がもつタイプの一つで、肉体的な特徴が性質面にも影響を与えることはあるだろうと思っているのですが、かといって人間を四つのタイプに分けることなど、とんでもない乱暴な話です。

B型でも几帳面な人は几帳面ですし、O型でもかぎりなくA型っぽく見える人もいます。
ずぼらなA型だって、ごまんといます。

血液型は4種類。
星座は12種類。

たしかに3倍になっていますが、人間を類別する方法としては、きわめてずさんなものです。

そもそも生まれ星座とは何か?

太陽が入っている星座のことを言います。

太陽は1日に約1度ずつ天宮を移動し、365日で元の場所に戻ります。
一つの星座は30度エリアと決まっています。
だから、何月何日から何月何日までが○○座、という言い方ができる。


月はこの天宮12星座をひと月もたたないうちに一周します。

太陽は一年かけて一周。

火星以遠の天体はもっと時間をかけて。

それぞれの天体の軌道や速度は異なります。まして占星術は地球を中心にしてみた宇宙の図ですから、その計算方法も複雑です。

10個の天体。

それがどこの星座の中にあり、ほかのどの星と関係を結び、どのような機能を有しているか。
あるいは、その人にどのような性質として表現される可能性があるか。

といったことをすべて判定しなければ、個人のキャラクターや運勢はわからないのが普通です。

太陽だけに絞っても、星座だけで12種類ですが、それが入っているハウスによっても影響は違ってきます。
ハウスも12種類。

つまり射手座太陽の人でも、1~12ハウスの類別ができる。

12×12=144

太陽だけでも本当は、144種類の類別を行わないといけません。

ほかの月も、水星も金星も火星も木星も。

その類別を行った上で、天体と天体が持つ関係性まで読み取っていかないといけません。


性格面だけでも、月やアセンダント、1ハウスに入っている星なども重要で、そっちの性格の方が強く出ているケースも見られます。

12星座占いというのは、西洋占星術という大きな体系の、ほんの一部分でしかありません。

生まれ星座だけで人の中身を判断するのは、あまり感心しないことです。


12星座は、どれもすばらしい。

それらは人の魂の成長プロセスです。

その星座でなければ表現できないこともある。

どれもが輝いているし、どれもが重要です。


すばらしい皆様の人生。

それぞれの星座の中で、それぞれの天体をより輝かせることを、私は願います。

(小説・満天の一つ星は、だからこそ天体を中心題材として取り上げています。12星座にスポットを当てると、その星座への偏見にもなり得ますが、天体はどの人も等しく、かならず持っているからです。そしてどの星が強く出る人なのかは、ホロスコープを解読しない限り、わからないから)