それは、リロケーション・チャートに関する考え方、捉え方の問題です。
人は生まれ持った運勢を携えて生きて行きます。
しかし、生まれ育った土地や生活している土地が、本人に与える影響はないのでしょうか?
もちろん、あります。
それがリロケーション・チャートです。
単純にいうと東京で生まれた人が、ニューヨークに移住した場合、そのチャートをニューヨーク・バージョンに直して考えなければならなくなるということです。
これは過去に何度か取り上げたことがあります。
先日も移動して10年経過したら、出生チャートの影響は何割ぐらい残っていると思うか? というご質問をコメントで頂きましたが、これはじつは非常に微妙な問題です。
そもそもリロケーション・チャートの裏付け調査がどれくらいできているか?
たとえば何年後に移動した先の効果が現れたとか、10年経過したらどの程度変わったか、というようなこと。
一体どれくらいの占星術師が、リアルに統計を取り、データを分析できているでしょうか?
正直なところ、私もこれに明確にお答えできるだけのデータは、手元にありません。
しかし、たとえばプロスポーツ選手などが渡米したとかいうようなケースでも、わりとすぐにその効果が出ていることを考慮すると、土地が変わるとその効果は速やかに出ると考えて良いと思います。
ただ、一時的な旅行などではさしたることはないと思います。
仕事などである程度の長期滞在される場合、かなりの期間の留学。
こういったケースではリロケーション・チャートを適応できると思います。
リロケーション・チャートを適応して考えるべきかどうかは、その「移動」が一時的なものなのか、それとも長期にわたるものなのか、その目的はなんなのか、ということも考慮すべきではないかという気がします。
ある程度長期であっても、ただのバカンスと、手がけている仕事の取材のためにとか、何かの手がかりを得るため、とかいうのでは意識がまったく違っています。
また、たとえば生後1年で出生地を離れて、別な土地Aで暮らし始めたとします。
そしてそこで20年間暮らしたとします。
この場合、出生チャートを重視するのか、Aでのチャートを重視するのか。
これなどいうまでもないことだと思います。
たしかに出生チャートは最も重要です。
生まれた瞬間のもので、たとえお母さんが実家に帰って生んだとしても、その土地で生まれたことは変わりありません。
この世に生まれ、息をした瞬間のチャートが重要ならば、その場所が重要でないことなどありません。
たとえ2~3日しかそこにいなくても、出生図はその土地によったものです。
しかし、その後の人生でその土地が本人の中にしめる割合は意識しておくべきだろうと思います。
出生図は先天運。
リロケーション・チャートは後天運。
そのように考え、使い分けて効果を常に確認してみることも大切です。
しかし、もうアメリカに永住しました、とか、生後3年でその土地を離れて、今は東京で暮らしている、といったケースでは後天的な運勢、プログレスやトランジットに関してはそのチャートを使えばよいのではないかと思います。
もちろん、これは確定的な結論ではありません。
やはり、人は住む土地によっても影響を受ける。
これは当然のことだと思います。
なのですが。
出生図はどんな場合にでも、かならずチェックしなければなりません。
極端な話、たとえば海外に移住するとかいうのも、出生図の中に示されていることが多いからです。
だからこそ、海外へリロケートする。
ということを考えたら、リロケートする運気も含んでいるのが、じつは出生チャートだったりします。
出生チャートを120%くらい解読できたら、リロケーション・チャートすら必要でないかも知れない。
というような疑いも、あったりします。
それでも、土地が大きく変化すれば、その人の運気が変わるというのは、非常に分かりやすく私たちに何かを教えてくれることがあります。
パースに住んでいらっしゃる空さん。
日本での出生チャートとはどう違うのか。
彼女にとって人生上有利な土地って、あるのか。
この後、空さんをサンプルに解読していこうと思います。
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