運命の人は誰ですか? 5 |  ZEPHYR

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― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

<運命の人は誰ですか? 1>
<運命の人は誰ですか? 2>
<運命の人は誰ですか? 3>
<運命の人は誰ですか? 4>
の続編です。

このシリーズ最後の記事(の予定)です。
今日二回目のUPですが、そろそろこれを終わらせておいた方がよいので。


最初にA子さんの太陽とB夫さんの冥王星がトラインになっているくらいで運命の人とは言えないということを申し上げました。

が。
これは論旨を理解してもらいやすくするために、あえて取り上げたわかりやすい例でした。
けれど、この組み合わせでもある程度、有意なものになる可能性はあります。

それはこの冥王星が、B夫さんの1ハウス、それもアセンダントと合になるような位置関係であれば、B夫さんはこの冥王星的な気質を強く受けたり、冥王星の運気を強く持つことになり、冥王星自体がB夫さんの象徴そのものとなる可能性があります。
またアセンダントの支配星が冥王星である、とか。

つまり動きの遅い星でも、その人自身の象徴として扱える場合、この星とA子さんの太陽や月、アセンダントとの関係などは、ある程度運命的なものとして扱えるようになる、というのが私の考えです。

この場合、必要なのは、B夫さんである冥王星、これに対して正確なトラインになる出生太陽を持つ女性は、この世にどの程度存在しているだろうか、という考え方です。
許容角を含めれば、一年の内の何日間、あるいは20日程度は効力のあるものとしてピックアップできるかも知れません。

この場合でも、私が最も重視しているのは「関係性」です。

相互のホロスコープの中で、それぞれの配偶者像を、どれだけ相手が満たしているか。
A子さんの配偶者になりそうな男性が強く土星で表示されていれば、相手となる男性は土星的な要素をどこかに持っているべきで、その片鱗もないと ? ということになります。

その関係性を強く表示してくれそうなのは、太陽と月、アセンダント、アセンダント支配星(この場合は動きの遅い星もすべて候補に入る)などです。
私は基本的にこれらの相関関係を解読することを心がけ、その上で前世的な因縁を表示する月のノードやアラビック・パートなどをチェックするようにしています。

もし上記の関係性がしっかり確認でき、アラピック・パートや月のノードなどもそれらの中に組み入れられているのなら、これはもう「運命の人」に限りなく近いと言えるでしょう。

それでも、限りなく近い、という表現に留めるべきかな、と現在は思っています。
そのように確信させてくれる二人というのもたしかにいます。
けれど、占星術師はその問題に断定を下せる立場にはないのではないか、というのが私の考えです。

ここまでに述べたような関係性はほとんどないのに、結婚されているケースもあります。

近いのは、私と妻のケースです。
私と妻は、じつはここに述べたような強い接点は、あまり認められません。
また私のチャートから、妻のようなチャートを持つ女性像が結婚相手となる可能性は認められますが、妻のチャートから私のようなチャートを持つ男性が結婚相手となる可能性は、ほとんど認められません。
これは前にも書いたのですが、妻はもしかすると結婚しない人生を選択していた可能性もある、という解読も可能なのです(本人もそう言っていましたし)。

だから、ここまで書いてきた要素が認められないから、運命の人ではない、という断定も危険です。
私と妻の場合は、ハーモニクス9の図面の中で、はじめて強力な結びつきが確認できるようになります。
ハーモニクス9では相互の配偶者が表示される可能性もあるように思えますが、これも研究中です。


しかし、最後に一つ、これは時間がかかることなのですが、縁のある相手かどうかの重要な判断材料にプログレス(年運・進行運)を突き合わせてみる、という技法があります。

もし結ばれて一緒に生きて行く二人なら、人生の中で何か重要なポイントで同じような星の巡りになっている可能性が高い。
たとえば5年後、同じように土星のハードアスペクトがある、とか。
10年後に木星のソフトアスペクトが共にある、とか。

こういうものがまったくないと、二人が共に生きていく可能性はやや下がるでしょう。

こうしたことも大きな判断材料として使えます。
もうここまでやると、結構な時間も労力もかかり、普通の占星術師はそこまでやっていないかも知れないのですが。

しかし、どこまで努力したとしても、運命の人である、運命の人ではない、という断定はすべきではないだろうと、私は思います。

やっぱ、神様じゃないんで。


さて、ここでご質問にあったことにお答えしなければなりません。

自分とある公人とのチャートを突き合わせてみたら、私が挙げたようなつながりが自分とその公人の間に認められる。

冗談みたいな(関連性が認められる)結果に。でも、その公人とは住む世界が違いすぎて出会う可能性すらなさそうなんですが(笑)
出会う運も含めての運命なんでしょうか?それとも出会ってからの運なんでしょうか?


少し分かりやすく加筆させて頂きましたが、このようなご質問でした。

はい。
お答えします。

この世には最高の相性の異性というのが存在します。
西洋占星術でも四柱推命でも、それなりに時間がかかりますが、逆算していけば何年の何月何日、何時頃の生まれの人なら相性は最高、という結論を得ることができます。

縁の深さという観点でも(これは多くは相性とかぶっていますが)、逆算が可能です。
縁の深さをとことん追求していけば、それは同時に相性の良さにもつながりやすい。
つまり分かり合いやすい、理解しやすいということにもなってくるでしょう。

が、どこかに存在するその女性を捜し出し、私がいきなり「あなたは運命の人です。結婚してください」と言って、はたしてうまくまとまるものでしょうか?(まあ、アプローチはいろいろあるでしょうが)
私はたいがいうまく行かないと思うんです。

まず、そこまで完璧な結婚相手と結婚するように、そもそも計画していないことが多い。
この世に生まれて誰かと結婚するということも、多くは魂の体験と学びに結びついています。
その相手との関係で苦しむことや悲しむこともあるかも知れないけれど、その中で歩み寄ったり、理解しがたい部分を理解できるようになったり、ということが、この世に生まれてくる前提としてあると考えられます。

もちろん例外として、何か別な大きなことを成し遂げるためのパートナーとして、最高の相性や縁を持つ相手を選択し、そういう約束をしているケースもあるでしょう。
でも、これは非常にまれなケースです。

たとえばランダムに選んだ芸能人の誰かと、自分が最高の縁や相性を持っていそうだとしても、その人との間に結びつきが生じる可能性は、限りなく低いでしょう。
ゼロではないですが。

これは、まず人間が生まれるときに「自分が生きていく世界、環境を選んでいる」ということに関わっています。つまりブループリントという人生の設計図を作っている、ということですね。
ややまれに、その生きる環境が広い人もいます。
世界を股にかけるような人。
大きく、何度も住居を変える人。
世間から注目されるような世界で生きようと計画している人。

でも、大多数の人はこの日本で生きようと思って、この日本を選択して生まれてくるし、もう少し限定された環境の中で生きています。
たとえば東京で。
北海道で。
沖縄で。
その中で自分の学びをしようとしているわけです。
魂が行いたい体験と学び、それが前提にあるので、もしその計画の中に「最高の縁と相性を持つ芸能人となっている女性と結婚する」というプランを持っていない限り、それが実現することはないでしょう。
そのようなプランニングが行われていれば、その男性のチャートには結婚相手に関してそのような暗示が出ているはずです。

極端な話。
日本の私と、アフリカのケニアの女性の間に、強い縁を示しそうなチャートが確認できたとしても、それにどのような意味があるでしょうか?

つまり、ここでも出生チャートに何が示されているか、ということが問題になるわけです。

私は出会うべき人はかならず出会うようになっていると思います。
自分自身がその出会いにふさわしい学びを行ってさえいれば。


皆様に、良き出会いと、良き縁が巡ってきますように。

それを願いながら、この稿の筆を置きたいと思います。


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