純恋(すみれ)さんのチャートを読む |  ZEPHYR

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― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

たまたまお昼ご飯の時にTVを見ていたら、一年前に亡くなったファッションモデル、純恋さんのことが取り上げられていた。
ドキュメンタリーのような形で、彼女の人生について触れた番組を見ていて、涙がこぼれそうになりました。

21才。
若すぎる死。
キャバクラ嬢→ファッションモデル。
そんなきらびやかな人生の裏側で、ボランティア活動や難病を抱えた子供たちのために、自分にもできることがあるという気持ちで活動していた彼女。

イルカセラピーを開催するための資金にすべくオリジナルアクセサリーをみずからデザインし、障害児たちのために尽くそうとしていた彼女。

その生い立ちなども含めて、貴い魂ほど早くにこの世を去ってしまうのかなあ、という悲しみと感慨を抱きました。

そして、占星術師として、どーしても彼女のチャートが見たくなってしまった。

性(さが)ですね。

ただ好奇心とか、そういう動機ではないです。
いや、それも正直あるのかもしれませんが、

こんな人のチャートはいったいどういうものなんだろう?
なにを私たちに教えてくれるだろう?

そんな衝動に駆られました。

ネットで調べると、すぐに生年月日は分かりました。
1987年7月28日 岩手県胆沢に生まれています。

母子家庭であったこと。
お母さんが看護士をされていたこと。
幼少期、その病院に母と一緒に行って、子供の出産に数多く立ち会い、そして障害児の存在を早くから知っていたこと。

ボランティア活動をしていたこと。
脳内出血で亡くなったこと。

そして彼女の写真。

与えられたこれだけの情報から、出生時間を逆算してみました。
おそらく午前6時台。

太陽は12ハウス。
土星や天王星は4ハウス。
アセンダントは獅子座か乙女座かという二種択一を迫られたら、おそらく顔立ちから獅子座ではないかと推定。

以上のことから、6時47分以前だろうと推定されます(もちろん少ない情報からの推定なので、間違っている可能性はあります)。

一応、6時30分という推定でチャートを作成してみました。

12ハウスに太陽と月、火星が入っています。
月はもしかすると1ハウスかも知れませんが、アセンダントと合と思われます。

これらの配置で、母子家庭であったこと、お母さんが看護士であることなどが無理なく説明できるのですが、月は木星とトラインで伸びやかで自由闊達な精神の持ち主です。

火のエレメントが強い。

太陽も獅子で、火。アセンダントも月も獅子。

情熱家の火のエレメントの中でも獅子座は、不動宮で、頑固な面もあります。
これらが彼女に少女時代から抱き続けた、「障害者のためになること」「人のためになること」というのを、きらびやかな世界に身を投じた後も変えさせなかったのだと思われます。

獅子座は自己中心で我が強いのが普通ですが、彼女は人が前に出るとき自分が下がるといった、控えめなところが強く出ていたという話です。
これらも身を隠す12ハウスの特性かも知れません。

12ハウスであればこそ、人のために、ということも考えます。

太陽は冥王星と厳しいスクエア。

普通ではない死も、若干暗示されていそうです。

もしこれだけ12ハウスに重きが置かれているなら、自分自身が人生というステージから「身を隠す」という暗示にもつながります。

5ハウスの海王星は、キャバクラに勤めていたことからもありそうに思えますが、アクセサリーをデザインするという才能にもつながっていそうです。
MCにもっとも近い木星は、幸運の導きを得て、社会的に頭角を現す暗示。

しかし、その社会運と彼女自身の本質的な望み(運気)は、かなりかけ離れていた印象を抱きます。

社会的に華やかに活躍することも、すべては方便。

人のため、自分にできることをする。

そんな目的のために、短い人生を一瞬の炎のように燃やし尽くしたチャートにも思えます。

上記の出生時間を採用すれば、一年前の死の当日。

彼女の進行の太陽は、母の象徴でもある月に合になっているはず。
アセンダントとも合。
それらが、トランジットの天王星、進行の海王星らとヨッド……。

太陽、月、アセンダント、天王星、海王星で構成されるヨッド。

10日の夜には亡くなっていたようですが、命日は11日(死亡宣告された日?)。
お母さんは東京に奇跡的に駆けつけることができたようなのですが、そのときトランジットの月(母)が進行海王星と合になり、そのヨッドに参加していた……というのは、占星術師の放恣な空想でしょうか?

しかし、そのように思えてなりません。

彼女の死によって、多くの人がイルカセラピーと障害児へのボランティアにこぞって参加するようになりました。
それまで無関心だった人たちも。

大きな流れを作った純恋さん。

その死をもって、世の中を変えることが魂の計画だったとは私は申しません。
もっと他の人生もあったかもしれない。
家族だって、その方が……。

しかし、死の瞬間のヨッドの前に、言葉をなくします。

やはり運命的、宿命的な何かを感じずにはおれません。

すべてはここにある結果だけで判断すればいいと思う。
彼女はもう帰ってこないのだから。
というよりも、私たちもいずれ逝く世界にいるのだから。

貴い命と行動で、世の中と人の心を変えた純恋さん。

あなたの魂に敬意を表すると共に、私も今自分にできることをやってゆこうと、そう思います。

ご冥福を祈ります。

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