変えてみたいのは、知的好奇心ゆえ |  ZEPHYR

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変えれるなら、過去?未来? ブログネタ:変えれるなら、過去?未来? 参加中
本文はここから
セラピスト菅原チハルのハワイ暮らし


興味深いテーマです。
過去と未来。どっちを変えたいだろう……?
過去は変えられない。
これは一応、絶対的な決まりのように思えます。
しかし、このネタは「変えられるのなら」という条件が付いています。
つまり過去を変えたら、現在も当然変わる型のタイムパラドックスで良いわけですよね。

もし過去を変えることによって現在も変わるのなら、私にも変えたい過去はいくつかあります。
あのときの痛恨の言葉、とか。
恥ずかしい失敗とか。
醜態とか。
数々あります。

が。
占星術師として、時折感じることの中には、たとえばこんなことも含まれます。
「あのとき、今の妻を選択しなかったら、今の人生はどうなっているだろう? 今の私の元に生まれている子供たち2人、彼らはどうなっているのだろう? たとえ別な誰かと結婚しても、やはり私の元へ(DNAの混ざり具合とはともかくとして魂としては)生まれて来ているだろうか? そして今の自分の人生はどう変わっているだろうか?」
言っておきますが、今の生活が嫌とか不満だとか、そういうことはありません。
私の奥さんにも子供たちにも愛情を感じています。
これは純粋に知的なシミレーションみたいなものです。

チャートを解読してゆくと、私たち夫婦が結婚した1988年当時、妻には人生最大と言えるチャンスが巡ってきていました。
少なくとも一般的に言う適齢期の範疇では、「結婚」がもっとも生じやすい、非常に幸運度の高いアスペクトが生じていました。
それは進行の木星が、出生の金星に合になるという、非常にゴージャスなものでした。ほかにも補足的なアスペクトがあり、おそらく妻はこの一時期を除くと、生涯結婚しなかった可能性があります。
というのは、もともと男縁が薄い女性だったから。
本人も結婚しない可能性を認めていました。

そこへ私という男が乱入してきて、ガードの堅い彼女を無理矢理(?)に結婚させてしまったわけです(一応、ちゃんと合意の上です)。
ところが。
私の当時のチャートには、結婚の「け」の字もないのです。
それどころか、ハードアスペクト。
どーゆーこと? みたいな気はします。
唯一、明瞭にあるのは土星と冥王星のトラインです。幸運角ですが、土星も冥王星も非常に重たい星で、それぞれに現世的な宿業、前世的な宿業を示す場合もありますから、私にとってこの結婚は「宿縁」によるものと解読することができますが、私にとっての「真の婚期」ではなかったはずです。
チャート上、私の婚期の最も高いポイントは、1997年~1998年にかけて確認できます。
つまり実際に結婚した10年後だったわけです。

もし妻と結婚しなかった場合、おそらく私はここで別な女性と結婚していたはずです。

私がもし変えてみたいとしたら、この過去の部分です。

えー?! と思われるかも知れませんね。

ただ、誤解のないように繰り返し申し上げておきますと、これは単純に自分の知的好奇心です。
こうでなかったら、どうなっていたか知ってみたい、という意味合いです。
決して今の生活や妻に不満があるわけではありません。

もしこれが現実に可能だとしても、では、そうして19998年頃に結婚した誰かと、今ほど充実した家族関係や夫婦関係が築けているかというと、それはやや疑問です。
かなり高いハードルになってきます。
無理かも知れません。

それと、もう一つ。
過去の方をいじってみたいというのは、過去が変えられないものとしてそこにあるからです。
ぶっちゃけた話、未来はいくらでも変えられます。
これからの自分の生き方で。

つまんないことかも知れませんが、私は今日で禁酒14日目です。
もしかしたら日常的な飲酒とは、これで本当に切れてしまうかも知れません。
しかし、これまで通り毎日飲んでいたら、この先にどうなってゆくか?

占星術上でも、たしかにチャート上に生じてくる星のタイムスケジュールには、何の変更もありません。
50才のときにはこんなアスペクト、60才にはあんなアスペクト。
決まっています。
しかし、決まっているアスペクトの中のどの部分と関わってゆくか、そのアスペクトとどう関わってゆくかは本人次第なのです。

最近、ある人から友人が今、借金だらけで首が回らなくなっているという話を聞きました。
本人は今、大殺界だからこんなに運が悪いんだと言っているそうです。
しかし、ギャンブルばかりにのめり込んで借金をしたのは自分です。大殺界のせいではありません。
その中でどう生きてゆくかは、本人次第なのです。
(大殺界は受ける人と受けない人がいます。詳しくは過去記事を参照ください。<大殺界は本当にあるの? 1><大殺界は本当にあるの? 2>

詰まるところ、「運気は決まっているが、運命は決まっていない」のです。
基本的には自分次第でいくらでも変えられるのが未来ですから、思う存分、自分の思い通りにしていったらいい。
「未来が変えられたら」という設問自体が、「未来が決まっているとしたら、どう変えたい?」ということなわけで、私はこの未来が決定されている型の運命論には与しません。
なので、変えたいなら過去!

あ~、こんなこと書いちゃって、帰ってきたら奥さんに怒られる~~~(大汗)。

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補足1。
未来は変えられる。
これは私の基本的な考え方です。
しかし、自分の人生は自分の魂が計画を立てています。魂が絶対にこれをやっておこう、押さえておこうという体験は、必ずあると思われます。
それがとても辛いものでも。
こういったことはいかに努力しても、キャンセルできない可能性はあります。
しかし、どれがそれに該当するかは事前にはわかりません。
だから、人間は基本的に未来は自分の思い描くところのものなんだと思い、光を目指して歩いていけばよいと考えます。
起きる前から、心配するな、ということですね。

補足2。
私は恐妻家ではありませんし、私の奥さんは優しい人です。実際には怒りません。