サンショウウオの話40/礼子 |  ZEPHYR

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― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

これは物質の話です。誤解なきように。
ある生物学者が酒場で叫びました。「私は2人の兄弟か8人のいとこのためなら死ねる」
人間を形作るタンパク質の組み合わせは一人一人違い、同じ組み合わせを持つ人はいません。その人個人の組み合わせは唯一無二その人だけのものです。その人と同じ組み合わせのタンパク質を持つ人はいませんが、部分的に近似値を持つ人はいます。それで最初の生物学者の言葉になります。2人の兄弟か8人のいとこ、それがその人の組み合わせを大体補完すると考えられます。

ある日帰るとドーモーがまた1匹増えていました。どうも売れ残っていた他の兄弟が気になったと。あーのーねー、兄弟2匹にしたからって亡くなった1匹分にはならんぞ。