A.離婚相って、一度離婚すれば、それで解消しちゃうものなんでしょうか? つまり、再婚には出生チャート上の離婚相は影響しないのか?
B.親御さんが離婚されていると子供の結婚運にキズがつくと読んだ覚えがあります。両親仲が良いと、その子供の出生チャートには離婚相が生じない確率が高いのでしょうかね?
いずれも、ちぃさんが潜在している皆さんの疑問や意見を代弁していくれているものと理解し、お答えしたいと思います。どれも重要なものです。
ただし、前回と同じようにあくまでも私個人が占星術の鑑定上、経験的に得た一つの意見としてお受け取り下さい。絶対的なものではございません。
まずAについて。
いわゆる離婚相にも、「程度」というものがあります。
軽いものなら一度離婚したら解消されるケースもあります。が、非常にそれが強力に機能していると、二度三度ということが起こってきます。つまり再婚にも離婚相は影響を及ぼすことがあります。
藤原紀香さん程度のものなら、離婚は一度で済むのではないかというのが、個人的な予測です。少なくとも一般人なら、そのように思えますが、くっついたり離れたりが多い芸能界での出来事にまで適応できるかどうかは、今後を見ていかないと分からない部分があります。
離婚相と一口に言っても、かならずしも皆が「同じ」離婚相ではありません。たとえば犬は「添い遂げ型運気」、猫は「離婚相」としましょうか? しかし、猫には三毛猫もいれば、黒猫もいる。キジトラもいれば、ブチも、ペルシャもシャムも、アメショーもいるわけで、それぞれに毛並みや眼の色が違っています。
「離婚相がある人」の中にも、その出方、程度の強弱には個性があります。
それに離婚相とは何かということを考えたら、これは対人関係運の一つの表現に過ぎないのです。だから、本当は「離婚相」の有無で分けること自体が結構乱暴なのです。でも、一応分かりやすいし、昔から使われている表現なので、それをとっているに過ぎません。
この点については、近いうちに稿を改めて記事に致します。
結婚・離婚を何度も繰り返す人の出生チャートには、たいがい離婚相は非常に強く出ているものですが、それ以外にも複合的な理由が存在している可能性があります。
性格にもろに出ている場合もあれば(1人の異性では満足できず、次々に刺激を求めてしまうとか、異常に偏った性格で自分でその制御ができない等)、外的な要因に左右されてしまう場合もあります(配偶者運そのものが悪く、ひどい相手に当たってしまいやすい場合や、嫁姑問題など)。
つまり離婚相は単独でも存在しますが、それ以外の総合的なチャート解読を行わなければ、それがどの程度の影響をその人の人生に及ぼすか、本当は読めないものです。
たとえば女性の場合、配偶者の象徴である太陽が天王星とハードアスペクトを造っている場合、離婚相があると見ます(男性の場合は月と天王星)。ほかにも結婚運を司る7ハウスに天王星が深く関与すると、離婚は起きやすくなります。
太陽と天王星が強い関係を持つ、ある極端なケースでは、相手の男性に「変人」ばかりを求めてしまう女性がいました。一般常識に欠けたかなり性格的に偏りのある男性ばかりを選んでしまうので、世間的な意味合いでの平和な家庭というのは維持できなくなります。結局、結婚・離婚を繰り返してしまいます。
また自分自身、非常にエキセントリックなところが強く、タイトロープのような刺激の強い人生を無意識に求めてしまい、結果、平穏な生活の中に不倫や家庭を顧みずに行動するといった爆弾要素を常に抱え込む女性もいました。
いずれにせよ、こういった女性の場合、自身に作用している天王星的な力とどう向き合っていくか、ということが重要な問題となります。
そして、この天王星的な力を自身の中に取り込んで、それを我がものとしてしまえば、コントロールできるようになりますから、その時点でその星の作用は、「離婚」という形では終焉を迎えるはずです(=つまりもう離婚する必要がなくなる)。
そのときには、場合によっては、「もう結婚はいいや。独りで生きていこう」と思うのかも知れませんし、単純に一度、あるいは二度の離婚を繰り返したら、天王星のエネルギーが消化されてしまい、1人の男性との間に永続的な関係を結ぶことができるようになるのかも知れません。
どちらにせよ、重要なのは、その人の魂がこの現世で、とくに結婚に関わってなにを学びたかったのか、なにを体験したかったのか、ということです。その学びや体験がクリアされることが、天王星を自身の中に取り込むということです。
幾度も結婚・離婚を繰り返す人は、その学びが十全に行われていないために、同じ体験を何度も必要としてしまうのだ、ということを考えてみなければなりません。平穏な、世間的にいう幸せを得たいなら、ですが(それだけが幸せのありようとは私は考えておりません)。
ただ体験として、「一度誰かと別れた後に、本当に生涯を共にできるパートナーと巡り逢う」というプログラムを組んでいる女性は、離婚相も比較的軽く、その経験を通じて、「自分は相手に対して思いやりが足りなかったな」とか「なぜあんな人を選んでしまったんだろう」ということなど、自身への理解と目覚めが済めば、次なるステップへ簡単に進めてしまうと考えられます。
離婚相が非常に強いから、二度三度ということが法則的に決まっているとは私は考えません。
重要なのはその学びというか目覚めに関わる部分です。
離婚相が非常に強い女性でも、たった一度の離婚で非常に深いところまで自身への理解と目覚めが進めば、二度三度と繰り返す必要はなくなります。
またこれもある人の実例ですが、非常に強い離婚相を持つ女性がいて、若い頃にやはり離婚なさったのですが、そのときに「もう二度と結婚はしない。すればまたきっと離婚する」と悟ったようになり、ずっと女手一つで子供を育ててきたというようなケースもあります。
このようなケースでは、その人は離婚という苦い経験から、独りで生きる人生を選択する強さを身につけたのだといえるでしょう。そしてそれこそが、彼女がこの人生で得たかった体験であり、目覚めなのだと私は考えます。
また、これも実例ですが、二度の結婚と離婚を繰り返した男性がいます。
二度の結婚それぞれで子供を作っていますが、キャバクラ通いや浮気をやめることができず、家庭に居着くことができず、結局、相手の女性に愛想を尽かされる形で離婚に至っています。
この男性のチャートを見ると、月と天王星はクインカンクスという、やや程度としては弱いハードアスペクトがあり、これだけでは離婚相と決めつけられませんが、結婚運の7ハウスに破壊と創造を繰り返す冥王星が入っていて、そして太陽と水星は、海王星、土星などとTスクエアという非常に強い複合ハードアスペクトを形成しています。また愛情の星、金星は天王星とオポジションという配置で、刺激を求め続け、離別を繰り返しやすい運気。
夢想と現実の間で揺れ動き、嘘をつき、その時々でいい加減な言動に終始し、新しい女性への欲求を抑えられない。こういった現実的なその人の姿が、残念ながら出生チャートには露骨に表れていました。月と天王星だけのセオリー通りの読み方だと、離婚相は「まあ、4割くらいはあるかな」なのですが、トータルで解読したときには、ありきたりな幸福というものを構築しにくい運気の持ち主後いうことが分かります。
チャート全体で見たときには、たとえば自分の知り合いの未婚の女性などに、ちょっと紹介するのをためらうような感じです。
結果、二度の離婚という現実に至っています。
この男性の場合も、自身への理解へと目覚めが訪れなければ、まだ同じことを繰り返してしまうだろうと考えられます(注・占星術を学び始めて解読経験の浅い方は、チャートの星の関係だけを短絡して、その人の人格を決めつけるのは危険ですから、ご注意なさって下さい。星のハードアスペクト=人格の低さとは限りません。ハードが多くても、高潔な人もいて、現実的にその人の身に起きる出来事として表現される場合も多いのです)。
というところで、次のご質問への回答。
Bの「親御さんが離婚されていると子供の結婚運にキズがつく」というのは、ちぃさんの記憶違いもあるかと思います。
正確にはこのように書いたはずです。
「両親が離婚していると、その子供の家庭運が傷ついている」
これは現実的にもそうでなければおかしいのです。両親が離婚している子供の出生チャートの家庭運には、その両親の離婚を示すなんらかの影が出ていなければ変でしょう? 子供が生まれたとき、どんなに仲良しであっても、やがて離婚する夫婦の子供は、家庭運に何かしらの傷を負っています。
ただ、これも程度があります。たとえば物心ついたときにはお父さんはすでにいなかった、というような状況で育った子供のチャートの中には、家庭運はほぼ良好で、ただ「父の不在」を示す事柄が別な項目で示されている場合もあります。
出生チャートはその人と外的な要因の「関わり」を示すものなので、たとえば精神的にまったくダメージを受けていない両親の離婚などは、そう家庭運に影響をもたらさないことがあります。
離婚した夫婦に3人の子供がいたら、それぞれの子供たちの中で両親の離婚がどう受け取られているか、ある程度違いを読むこともできます。やはり多感な時期に両親が離婚するようなケースでは、ダメージが大きいようです。
そして家庭運はわりと一生ものなのです。
これは生まれた家も、自分が将来配偶者との間に作る家庭も含まれます。
ここに不穏な要素が強いと、永続的な結婚生活に支障が出ることもあります。そういう意味において、両親の離婚が、ダイレクトではないですが、間接的にその子の結婚後の生活に影響を与えてしまうことがあります。
これは占星術的な一種の「負の連鎖」になりやすいのです。
また結婚を支配する7ハウスと家庭運を支配する4ハウスは角度的に90度の位置関係になりやすく、ここにそれぞれ星が入っていると、スクエアというハードアスペクトを形成してしまうことがあります(形成しない場合もあります)。
このようなケースでは、結婚運と家庭運の間になんらかの克服すべき障害が表れやすいようです。たとえば配偶者の家族と自分、配偶者と自分の家族の関係が悪いとか、結婚時に認めてくれなかったとか、結婚後に家族が原因となる問題が起き、それが配偶者との関係にも影を落とす、など。
また自分が親に対して抱いているイメージが、そのまま配偶者へ投影されてしまい、親を馬鹿にしていると夫を馬鹿にしてしまうとか、なんらかの転写が生じている場合もあります。
離婚した夫婦の子供によく見られるのが、家庭運の4ハウスに試練の星・土星や離別の星・天王星が入っていることです。入っている星によっても出方、あるいは本人の受け取り方は異なるのですが、土星の場合は、着実で地道な努力を続けることによって克服できるはずです。
天王星は本人にはどうしようもないアクシデントとして、現実を突きつけてくることが多いですから、まずそのような環境さえも自身の魂の計画、ブルー・プリントには含まれていると、受け止めることが有効です。なぜなら、これを「自分に降りかかった災厄」と認識し、「あいつのせいだ」などという恨みに転化されてしまったとき、4ハウス(家庭)に憎しみを抱き続けることになるからです。
私が生まれ変わりの研究などを、度々、皆さんにお知らせしているのは、こうした情報と理解が、憎しみすら解かす可能性があるからです。
知恵が「負」を解かすのです。
そしてチャートの上の星は、具体的な出来事も示しますが、その人の意識のありようも示していると考えられます。
ならば、その意識は本人次第で変えることができる。
根本が変われば、起きる出来事も変わってくる。4ハウスに傷を負った人でも、一般的な意味での「家庭の幸せ」を手に入れることができます。
私がもっともお勧めしているのは、4ハウスに傷を負っていらっしゃる方は、それが原因で配偶者との関係にもなにがしかの不具合不都合が生じていることがあるので、まず自分と親との関係を修復することです。無理解や無関心があるのなら、愛や感謝を送るべきです。たとえそれが感情的に納得できなくても、無理矢理やったほうが、自身の人生をよく方向へ確実に変えます。
これは請け合います。
もし当の親が他界していれば、天国の親に感謝を送って下さい。その祈りが、いつかやがて本物になるまで。
どんなに自分にとってひどい親と思えても、その親はあなたが選んでいるのですし、その人がいなければあなたは生まれていないのですから。
ここまで書くと、「両親仲が良いと、その子供の出生チャートには離婚相が生じない確率が高いのか」というご質問の答えは、もうご想像がつくと思いますが、
もちろん、そうです。
家庭運がまず安全に守られます。これは将来、配偶者との永続的な関係を保つ場所が安泰であることを意味します。
が、人の計画は千差万別です。
両親は仲がよくても、将来その子が離婚してしまった、というケースもあります。
これは家庭運と結婚運が、同一のものを示すわけではないからです。家庭運は良好、結婚運には離婚相が、という人も数多く存在します。
ただ、もう少し別な観点で、チャートを見る方法があります。
それは太陽と月の関係です。
太陽と月は、幼少時はとくに父母の象徴として機能します。これが長ずると、自身と配偶者の関係の象徴にもなっていくのです。
太陽と月の関係が良好な人は、両親の仲が良いことが多いです。そしてこれは、確実に自身の配偶者との関係にもつながっていく要素です。
そういう意味において、やはり「両親の仲が良いと、その子には離婚相が出にくい」のです。
もう一つ、述べておかなければならないことがあります。
<結婚願望と離婚率の関係は?>の中で、「自分の結婚に関わる動機が、天王星的な部分(何かからの離反など)から出ていないか、注意しなければ」ということを書きました。
めしぁぁんさんのコメントにもあったように、何かからの離反が結婚動機や行動となった人は多いと思います。
結婚を逃げ場にしてしまった、というケースですね。
しかし、この動機がかりに「離反」から出ていたとしても、すでに起こったことならそれはいっこうに構いません。くよくよしないで下さい。
それでたちまち結果が悪くなると考えてはいけません。
天王星や海王星など、トランスサタニアンが結婚動機に絡むと、いろいろと後で問題は起きやすいです。
たとえば陣内さんと結婚したとき、紀香さんには海王星が強力に作用していたわけですが、ここにはこの結婚自体に「嘘」がある可能性を示しています。
現実に「永久に共に」など、嘘だったのですが、では、この二人には本当に未来はなかったのでしょうか?
そうではありません。
嘘から出た誠という言葉もありますが、嘘なら嘘でも良いから「つき続けろ」と、私なら陣内さんに言ったかも知れません。
つき続ければ、それはいつかそれは真実になります。
それでいいではありませんか。
離反から起きた結婚でもいいじゃありませんか。
それはあなたのプロセスであり、計画です。そこから真実を見つけたり、作り出していくのが、あなたの人生です。
なぜなら人は愛するためにこそ生まれてきているので。
そして、さらにプロセスが進んでしまい、離反から起きた結婚がすでに破局していたとしても、悲観する必要などありません。
あなたはすでに知ったのです。
だから、もし望むのならかならず「次」があります。
なぜなら人は愛するためにこそ生まれてきているので。

蛇足。
ちょうどタイムリーに、あるところで酔った男性のお客さんが、紀香・陣内問題を話していて、「紀香にだって悪いところがあるんだよ」といって、あれこれ挙げて、陣内さんを擁護しているのを聞きました。
私はとくに陣内さんを悪く言うつもりはなく、単純にチャートを解読していくと、現実の情報や「自分に責任がある」という彼自身の言葉に符合している、ということに過ぎません。
みんなに悪く言われて、かわいそうとか、同情する気持ちは私にはないです(笑)。どっちかいうと、自業自得だろう、という感じですね。
離婚に関して、一方だけに責任があるとは考えないという、ちぃさんのコメントが前にありましたが、私も基本的には同感ですが、私のこの考えは普通の常識的な言い回しとは、かなり意味が異なっています。これについては、また書きます。
紀香さんの未来を読んだり、ということをなぜしたのか、といいますと、それは私がホロスコープ・フェチだからです(笑)。
要するに彼女のチャートを見て、「おお、すごい。きれいだ」と思ったのです。
藤原紀香さんは私にとっては、あまり好みでもなく、以前は「ただ綺麗な女優さん」だったのですが、チャートを拝見するとその星位に好感を持ってしまったのです。
なので、幸せになってもらいたいな、と。
きわめて単純な動機です(特殊な動機?)。