サンショウウオの話25/礼子 |  ZEPHYR

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― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

夕飯後旦那に懐中電灯とプラスティックケースを渡されます。
「さあ、行くぞ」
一応町中なので緑はあまりありません。
まずは暗いところにある自動販売機。小さな羽虫がいっぱい。ピンセットを渡されます。
「隊長どうすればよろしいのでしょうか」
「生きたまま捕獲せよ、以上」
以上って…。意外とすばやい。案の定次々つぶしてしまいます。旦那は必死でとっている。宮本武蔵か。次は市営駐車場の植え込み。落ち葉を払い分けてワラジ虫を確保。
いや、いいんですけど。端から見ると私達とてもあやしくないかい?ここで職務質問受けたらちゃんと答える自信ないです。