二つの七夕と神の夢 |  ZEPHYR

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― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
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 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

今日は私の住むK地域で最大の祭りの日だった。
方々からだんじりが出て、町中を練り歩き、中心となる八幡宮に集結する祭りだ。
それはそれは勇壮なもので、毎年、大変な賑わいとなる。
あいにく天気は曇りだったが、雨が降ることもなく、無事に終了した様子。
昔は喧嘩祭りの様相を呈し(地区地区のだんじり同士での)、けが人も出たとか。
今はさすがにそのようなことはないが、本来はもっと荒々しいものだったようだ。

そこだけではない。
近隣の村でも、氏神の神社ののぼり旗が立てられている。

ちょっと前にはうちの村の氏神の祭りがあって、それには出席させて頂いたのだが、Y神社というその神社の祭神、誰に聞いても不明のままだった。わりと年の行った人に聞いてもわからずじまい。
自分ところの氏神がわからないのでは恥ずかしいと思っていたら、もう十何年も前に叔父からもらっていた古書のコピーが、ひょんなことから出てきた。
Y神社の祭神は、大山祇命(おおやまつみのみこと)と記されていた(本当は祇はしめす辺です「示」)。
祇の文字は、神を天神を表すものとし、それに対比させるものとしての地神、国津神(くにつかみ)を表しているそうな。
とすると、オオヤマツミという神様は、大いなる山の地神ということになる。

神話の中でも、ちらほら名前が出てくるのだが、どうも記述者のご都合の良いように使われている感があり、正体は不明。しかし、うちの村のY神社も境内に素戔嗚尊(すさのおのみこと)を祭った荒神社が同居しているように、そのあたりにルーツがある神様なのではないかと思う。
一説によると、素戔嗚尊そのものという仮説を出していると研究者もいる。

実は、我が家はO峰という山の中腹よりやや上に建てられているのだが、このO峰、K地域から隣のT市を含め、もっとも高い山の一つなのだ。
一番高いのはT市のT山。
それに次ぐ高さのがO峰で、これは近隣でもっとも信仰を集めているY権現から見て鬼門に位置している。
そして、このO峰が祭っている神様が、やはり天神ではないのだ(はっきりとは、ここでは申し上げられない)。
そしてY神社は、このO峰からの続きの峰が落ちくぼんだところにある神社で、じつは我が家は昔、この神社のすぐ隣に家があったそうだ。
だから本籍地もそこになっている。

うちの神棚には、Y権現の神社のお札と、氏神のY神社のお札が二つ上げられている。

ここに符号を報告しよう。
今年の7月7日、七夕の朝、私は以下のような夢を見た。

我が家の神棚に二つある男女の首が私に向かって何事か言いたげに口を動かしている。
私は神の首だと思った。
その顔にはマスクのようなものがかぶせられていて、私になにか文句を言っていた。
私はそのマスクを取り替えようとした。
男の首が私に噛みつこうとしているところで夢が覚めた。

今年の8月19日、旧七夕の日、私はSKホテルを辞した。
薫葉君が旧七夕に出たのだから、戻ってくることがあるかもしれないと言っていたその日。

今ならこの神棚の夢の意味がはっきりわかる。
私は警告を発せられていたのだ。その少し前に私は転職の話を受けていた。
そうすることは、はっきり神意に背くことだったのだろう(というと宗教的なので、自分自身の潜在意識から発せられた予告だったと見ても良い)。

今回のK紹介への登録と、K産業から身を引くことは、同一の日に話し合いが行われたのだが、その日の朝、私はたまたま通りかかった神社ののぼり旗に気持ちを惹かれ、その神社にさしたる意味もなくお参りをした。
素戔嗚神社だった。

まったくの無意識の行動だった。
しかし、無意識とは怖い。