野鳥は野に |  ZEPHYR

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ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

久々に風邪を引いてしまったらしい。
昨日、身体の節々が妙に痛みはじめ、おかしいなと思っていたら急激に発熱。
一挙にノックダウン状態になってしまった。

たぶん最高時には9度くらいは熱が出たのだろう。
8度台の熱が続き、身体がバラバラになるような苦しさだった。
このところちょっと無理をしていたので、疲れが出たのかもしれないし、気が抜けたのかもしれない。

じつは私の転職は、不調に終わった。
先月の後半から、新しくお世話になる会社のM社長と動いていたのだが、さまざまな問題が発生して、私がその会社に留まることは困難になった。
私が留まれば、私の代わりに誰かが(2人くらい)辞めさせられたろうし、それは現実的に会社そのものに不利益をもたらすだろうと思えた。

私の就労条件も、いざそのときになっていろいろと変わってきた。
約束が違うのである。
当初の計画が頓挫して、私がその会社でなすべき最初の仕事がなくなってしまったので、当然といえば当然かもしれない。
しかし、こちらも家族を養う身。
あまり妥協するわけにも行かない。

そもそも今回の転職には、家内は最初から反対とまでは行かないが、嫌がっていた。
それはどちらかというと感情的なものだったが、家内が嫌がることは我が家ではたいていうまくいかないことが多い。
家内的にはM社長そのものが好きではなかったということが大きいのだろうが、そればかりでなく私がその人に拘束されるのが嫌だったようだ。

私が身を引くことにしたのは、私がその会社に留まれば他に辞めされられる人が出てくること、M社長の言うことに結果的に嘘が多く、言うことがころころ変わること、就労条件などの問題だが、根本的にはこういうことなのかもしれないと思った。

野鳥は鳥籠には入れない。

ということだ。
家内は私がフリーでいることのほうが好ましいと感じるようだ。
これは彼女の性格からすると、不思議に思える。
彼女は基本的に保守的で、カタいことの方が性に合うはずだ。
夫にももっとちゃんとした仕事に就いてもらった方が嬉しいはず。
転職するに当たっては、そういう考えもあった。
が、実際は転職が現実的になると、彼女からは強い抵抗感が示された。

不思議な話である。
私は15年、SKホテルで働いたが、それは長期のパート、アルバイトという身分でしかない。小説という本業があるからこそ、それが可能だったのだが、生活の安定という意味では多くの不安を家内に与えてきたはず。
今回の転職話は、多少、「怪しいな」と思う部分があっても、リスクを冒して試してみる価値はあった。
それは間違いない。
なぜなら私には、長期パートという職以外、失うものはなにもなかったのだから。

しかし、今回、私もたぶん家内と同じような感触は持った。
所詮、自分は野鳥だ。
飼われることはないのだと。
そっちの方が無理がある。
飼われてしまったら、死んでしまう。

今後の身の振り方は決まっている。
だから、読者の皆様、ご心配には及びません。
その件については、またすぐにご報告致します。