ただ、できること。 |  ZEPHYR

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ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

悲しみや苦しみの中にあるとき、真にその人を慰める言葉などない。
悲しみや苦しみを生み出す元となった出来事、そのことになんらかの意味づけをするのも、しないのも、その人自身の作業だ。
ほかの人間がなすべき作業ではない。
なぜなら体験は、その人個人のものだからだ。

我々にできるのは、望まれたときに必要とされるものを携えること。
真に慰めることができなくても、それは言葉かもしれない。
抱擁かもしれない。
ただ黙って寄り添うことかもしれない。
何も望まれないかもしれない。

しかし、ただそれを携えることだけが、我々にできること。
それは思いを携えること。

あなたは独りではないと伝えること。