サンショウウオの話4/礼子 |  ZEPHYR

 ZEPHYR

ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

私は金魚を飼っていましたが、旦那は川魚に力を入れていました。
川魚の水槽がよく汚れるので水槽掃除になるというエビを入れたものの、そのエビがちっとも働かない。
こうなればもっとエビを増やしてやると、むきになった旦那がその金魚屋さんへ行きました。エビを10匹と頼んだところ魚屋の大将がえらく困っていました。
エビをすくった網に一緒にサンショウウオが引っ掛かってしまったようです。いくら捕ろうとしても捕れない。旦那が声をかけようとしても必死です。待っているとやがて大将はあきらめて「安くするから買ってくれんか」と。旦那はサンショウウオごとエビを買って来ました。