霧山修一郎よ、もういっぺんカムバーック! |  ZEPHYR

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― the field for the study of astrology and original novels ―
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 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

zephyrです。
紫月君の後を受け、ちょっと思うことを。

ちょっと前になりますが、「帰ってきた時効警察」が終了しました。
あの深夜の刑事推理ドラマは、かなり好きでした。
霧山修一郎に扮するオダギリ・ジョーは、「仮面ライダー・クウガ」以来のファンなのですが(そんなもん、お前は見とったんかい!)、このドラマは時効になった事件を趣味で捜査する霧山刑事の推理が冴える、ミステリー・ドラマの中でもかなり高水準なもの。
彼を取り巻くキャラクターも皆、変人ばかり(?)。

矢継ぎ早に繰り出されるギャグや掛け合いの中に、いつもひっそりと伏線が織り込まれたりしているスタイルに、ちょっとくすぐられるものがありました。
3、4週前だったか、温泉宿の回でも、あるワン・シーンが重要な謎解きの鍵となっており、もちろん私は推理作家の端くれとして、その見せ方に気づいたのですが、なるほどこういうやりかたもあるのだと感心しきり。

ミステリー・ドラマは毎日のように放映される現状ですが、そうした中で見せるミステリーの作り手たちも、あまりにも同じようなことを繰り返してしまい、すでに飽和状態に達し、そこから新しい手法が生み出されようとしているような気もします。

小説と映像では、当然、仕掛けも違ってきているのですが、小説の世界でも似たような革命が起きるのではないかと、ふと想像を巡らせている今日この頃。
なにしろ、ミステリーはもう飽和状態。
様々な変化球が投じられている。
しかし、変化球は変化球。
ストレートがやはり力がなくては、変化球も生きないものです。

小手先でない、質的な変化。
そういう担い手になりたいものですね。