通信 | 抑鬱亭日乗

抑鬱亭日乗

複数の精神疾患を抱える者の独言を忌憚なく収録する
傾いた視線からこの世はどのように見えるのか

 電話は突然かかってくる。

 何の前触れもなしに。

 

 固定電話が+から始まる電話番号を表示している。

 出ようかどうか迷ったが、好奇心が刺激され、出てしまった。

 無機質な自動音声が流れる。

 このままでは2時間後に電話が使えないようになる旨を伝えてきた。

 やれるものならやってみよ。

 

 自動音声が最後にオペレーターと会話するなら、「1」を押せという。

 放置するとどうなるのか知りたくなってしまったので、数秒間、放置した。

 すると、「1」を押していないにもかかわらず、オペレーターが登場した。

 「1」を押しても押さなくてもオペレーターにつながるらしい。

 

 オペレーターは「総務省通信~」と名乗る。オペレーター氏との会話を記しておく。

 

 小生 「どちらさんですか?」

 オペ 「わたくし、総務省通信~と申します」

 小生 「要件は何ですか?」

 オペ 「先程、自動ガイダンスで案内しましたが・・・」

 小生 「総務省っちうことは、国家一種の試験合格したん?あ、今は国家総合職か、まあええわ。どこの大学出てんの?

     めっちゃ、賢いんとちゃうん?東大?京大?早稲田?慶応?同志社?案外、立命か?え、どこ出てんの?どこや?」

 オペ 「あのぅ、間違えました」

 小生 「ん?何を間違えたん?ちうか、総務省の人間が電話してくるわけないやろ」

 

 本当はもっとオペ氏と会話をしたかったが、一方的に電話を切られてしまった。

 報道によれば、所属を総務省と名乗り、個人情報を聞き出そうとしているらしい。

 オペ氏は筋書きにないことを矢継ぎ早に言われたら、それに対応できないらしい。アドリブに極端に弱いのだ。

 

 総務省を名乗る御仁から電話があったら、こちらから一方的に質問攻めをすることを推奨する。相手に考えさせる時間を与えずに話し続けるだけで先方が勝手に電話を切る。ケンカを売っておいて何だその対応は。

 

 詐欺電話は犯罪である。