切符 | 抑鬱亭日乗

抑鬱亭日乗

複数の精神疾患を抱える者の独言を忌憚なく収録する
傾いた視線からこの世はどのように見えるのか

 昨年9月、法衣姿で自動車を運転し、坊さんが青切符を切られた。

 これに抗議するため、同業者が次々とネットで「法衣で動ける」ことを証明して見せた。

 舞妓さんが着物を着てポックリを履いて運転するなら危険かもしれない。

 

 限界集落のように寺に坊さんが常駐していないところへ住民からオファーがあると断りにくい。

 そのような地域には、自動車が必要である。

 到着し、すぐに仕事にかかるには、法衣姿で運転するしかない。

 京都ではスクーターに乗る坊さんが多い。

 スクーターに乗った坊さんの法衣がヒラヒラし、どこかで引っ掛かりはしないかと危惧している。

 

 青切符を切った警察官は何を考えていたのだろう。

 法衣ではアクセルとブレーキの操作に支障をきたすとでも思ったのだろうか。

 法衣を着て事故を起こした事例はあるのだろうか。

 

 違反切符を取り消し、書類送検しないこととなった。

 なぜ、法衣姿で運転する坊さんに青切符を切ったのか。

 どうして、違反切符を取り消したのか。

 その判定基準は何なのか。

 

 権力を持ったアホはどうすることもできない。