昆虫 | 抑鬱亭日乗

抑鬱亭日乗

複数の精神疾患を抱える者の独言を忌憚なく収録する
傾いた視線からこの世はどのように見えるのか

 地方紙の京都新聞と日経新聞を購読している。

 毎年、この時期になると、京都新聞に難関私立中学の入試問題と解答が掲載される。

 今年はセンター試験と中学受験の日程が重なったためか、私立中学の問題は一部抜粋しただけである。

 

 今年は難関私立中学の理科の問題が掲載されていた。

 例年は他の科目も掲載されるが、今年は紙面の事情からだろう、掲載されていない。

 

 朝飯を喰った後、ニュース番組を視聴しつつ、理科の問題に目を通す。

 計算が必要な物理関係は無能な小生にはわからない。

 唯一、解答できたのが生物の問題だった。

 

 トンボが成虫になる前の状態を次の選択肢から選べと述べている。

 田舎の少年には、解答の選択肢は一つしかない。

 他の選択肢を選びようがない。

 他にも、入試問題以前のレベルの問題が問われている。

 

 いつから子供は昆虫が好きでなくなったのだろう。

 ジャポニカ学習帳の表紙から昆虫は駆逐された。

 「気持ち悪い」という理由らしい。

 売る方からすると、その意見に従うのが賢明である。

 近年、虫取りをする少年を見かけなくなった。

 

 入試問題で採り上げられる程、昆虫は遠い存在になってしまったのか。

 時代の変化と指摘されると、返答できない。

 かつての子供は昆虫が好きだった。全員とは言わない。