全日本東京倶楽部バンド -36ページ目

凱旋門賞の勝ち方

昨日に引き継いて凱旋門賞のことを書く。というのは一部報道において非常に気になる記述を見たからだ。それは「ディープインパクトをもってしても凱旋門賞に勝てなかったということは日本の競馬界に深い衝撃を与えた」という記事だ。おいらが見たのは日経新聞だから、所謂門外漢が知ったかぶりで書いているんだと思う。昨日書いた「期待が大きかった分の反動が怖い」というのはこういうことだ。散々騒いだあげくストンと興ざめしてしまった素人が、訳知り顔でいろいろ悲観的なことを述べるのが怖い。別にそれが単なる一ファンなら構わないが、報道機関となると話は別だ。

あらためて言おう。ディープインパクトの敗戦は確かに残念だったが、全く通用しなかったわけではなくむしろ潔いぐらいの正攻法で挑み、結果として伏兵に足をすくわれての三着だ。全く悲観すべきものではない。当面のライバルと目されていたハリケーンラン(昨年の凱旋門賞馬!)にはアウェーで先着しているわけだし、2強3強といわれているレースでの伏兵の台頭は穴馬券を取るための常道でもある。何が言いたいかというと勝負は時の運と胸を張って言えるレベルまで日本競馬は来ているということをディープインパクトは証明したということだ。すでにドバイワールドカップで勝馬(ハーツクライ)を出しているんだから、凱旋門賞もブリーダーズカップもそのうち勝てるだろう。大事なことは挑戦し続けることで、その点日本のホースマンの挑戦意欲は旺盛だと感じる。その意欲をそぐような悲観論はやめてもらいたいものだ。

で、昨日も書いたけど凱旋門賞は3歳馬に圧倒的に有利なレースになっている。春シーズンならともかく3.5kgもハンディをもらえるなんて他のG1レースでは考えられない。ヨーロッパ陣営はこのレースの特徴をよく理解していて、狙って3歳馬を投入してきているわけで、今回勝ったレールリンクはハリケーンランやシロッコと同厩舎だということが如実に物語っている。アウェーの日本馬が凱旋門賞に勝ちたければやっぱり同じようにしなければ勝てない。つまりその年のダービー馬を遠征させるのが一番可能性があるいうことだ。ディープインパクトだって昨年挑戦していたらおそらく勝っただろう。今年だって同斤量でハリケーンランに勝っているんだから。

で、昨日も書いたけど(しつこいか?)失うものがないほうが思い切った挑戦ができるはずだから、とくにディープインパクトクラスの10年に一頭の逸材ではなくても(むしろないほうが)、おそらく凱旋門賞に勝つ可能性がある。毎年日本ダービー馬が挑戦するようになれば10年のうちに勝つことが出来るだろう。まあやみくもに挑戦するのは無謀でもあるから、ダービー → 宝塚記念のローテーションを奨励し、結果を出した3歳馬にはJRAが遠征援助金を出す、ぐらいのことをすれば勝てるはずだ。だって血統的にはすでにヨーロッパ馬にそん色ないほどなんだから。


ジ・ダービーを勝つほうがむずかしいだろうな。