全日本東京倶楽部バンド -11ページ目

車内マナー~メールってマナー違反?

おいらはこのブログ原稿を通勤中の電車内で書いている。とはいってもB5サイズのノートパソコンを持ち歩いているわけではなくて、携帯電話のワープロ機能を利用しているのである。だから傍目から見ればゲームをやっているか、メールを書いているように見えることだろう。

ところで、今朝は普段より早い時間に家を出たもんだから、電車が来るタイミングがちょっと違っていて、乗った場所がたまたまシルバーシートの前で、しかも偶然前の席が空いたのでラッキーと思って座ったのだが、実はこれが全然ラッキーじゃなかった。いつものように親指プッシュで原稿を書き進んでいると、いつもの車内アナウンスが流れた。「優先席付近では携帯電話の電源はお切り下さい」っていうあれだ。その時におやっと思ったのだが、隣の親父がどうやらこっちを気にしている。それでもおいらは気にせずに原稿を書いていたんだけど、とうとう隣の親父はおいらに向かって壁に貼ってあるステッカーを指指しながら言った。「あそこに携帯電話の電源は切れと書いてあるからやめてくれ」「はあ、すいません」とおいらは覇気なく言って原稿書きを終了した。

結局その親父はおいらより先に降りたが、明らかにおいらのほうを見ようとはしなかった。やっぱり怖かったんだろうし、他人に注意する勇気には敬服するけれど、どうにも腑に落ちないのが、ああいう輩(たいてい五十ぐらいの親父だが)は何故注意をするのかという点だ。実はおいらのすいませんの後に「うるさくてかなわん」っていう一言があった。通話をしていたわけでもないし、うるさいっていうけど当然操作音はオフだし、電車の中でキーを押す音なんか聞こえるわけがない。要は単純に気にいらないだけなのだ。この間も車内で通話をしていたおばさんを注意していたオヤジがいたが、受けた感じとしては、そのオヤジの注意する口調のほうがヤな感じだった。おばさんは小声で話していただけでうるさくもなかったし、別に大目に見てやれよって周りの人はみんな思ってた。それより親父の世論を後ろ建てにした正義感に胡散臭いものを感じずにはいられなかった。

今朝のオヤジも同じだ。優先席付近での携帯電話禁止ってのは、心臓ペースメーカーに電磁波が影響するからっていうのが理由のはずで、もちろんそのオヤジはペースメーカーなんかもちろん使っていないし、単にこの場所で電話を使っていることが許せん、っていうことなんだよね。すいませんの後の「うるさくてかなわん」はこの「単に許せん」っていう心情を吐露した言葉だ。マナーを守りなさいって諭しているのではなく、気に食わんってかみついてきているわけで、それをこっちも感じるから素直に聞けるわけがない。「うるさくてかなわん」はほんとに余計な危ない一言で、もしおいらが二十歳そこそこの小僧だったら切れちゃってるかもしれない。おいらが携帯を閉じたのは、確かにそこは優先席で本来なら電源を切らなければならない場所だったからであって、うるさいからやめろと言われたら、うるさいのがイヤなら電車になんか乗るなって言い返してるところだ。この世論を後ろ建てにしたと勘違いしている正義を振り回す輩がホントに多い(続く)