子供たちの未来に希望を与えたい教育再生を願う本ブログを閲覧いただき、ありがとうございます。
日本の教育正常化と美しい日本人の心を育む教育をめざす一般社団法人・全国教育問題協議会(中尾建三理事長)は戦後教育で大きな問題点を残している学校教育、教科書問題、教育環境の正常化(健全化)を目指し、憲法改正を推進して美しい日本人の姿を体現する教育再生を活動の指針としています。
今回は文部科学省が行った自由社の中学校歴史教科書について一発不採用処分になった問題について、全国教育問題協議会が客観的な立場から見た具体的な検証内容を古代編から昭和時代までを3つに分けて紹介します。
1回目は古代編です。
教科書調査官が自由社の教科書を不合格にした検定意見
―― 中学校歴史教科書 古代編 ――
調査官の偏見、決めつけの事例が多数露見
自由社版教科書は基準を上回る検定意見がつけられ、不合格となりました。しかし、その多くが「生徒が理解しがたい表現、誤解するおそれのある表現」であるとされています。この理由は、調査官の歴史観、価値観、偏見による決めつけによる検定池としか言えないものが多い具体的な事例を紹介しますので、左右にとらわれないでご理解ください。
一般社団法人・全国教育問題協議会
「祀られている」×⇒「葬られている」に直せの怪
天皇への畏敬の念、意図的な骨抜きに
■仁徳天皇の陵
【自由社が表記した内容】
第一章の「古代までの日本の登場人物紹介コーナー「仁徳天皇を世界一の古墳に祀られている」
【検定した教科書調査官の意見】
生徒が誤解するおそれがある表現であるから「葬られている」が正しいとして×
【説明】
仁徳天皇陵の内部調査は行われておらず、周辺部から出土している土器などから葬られている人や建造時期については様々な説があります。仁徳天皇の陵であるとの確たる証拠はなく、学問的には「大山古墳」などと呼ばれています。
しかし、仁徳天皇の命日にあたる二月八日に「正辰祭」が行われており、今も祈りの場であり続けています。宮内庁も皇室の祖先をお祀りする陵墓と説明し、正面に鳥居も建てられています。従って仁徳天皇がお祀りされているのは明らかな事実であり、検定意見の「葬られている」の表現では天皇への畏敬がない。
例えば聖徳太子は冠位十二階を定め、官僚制度の基礎になった。
仏教や儒教伝来以前の日本古来の神道を否定
■神道とは何か
【自由社が表記した内容】
「仏教や儒教などの外来の思想が伝来するはるか以前から、日本にあった宗教が神道です。」
【検定した教科書調査官の意見】
「神道の宗教としての体系化が仏教や儒教などと誤解するおそれがある」
よって欠陥箇所とされ×
【説明】
仏教の伝来よりも前に、わが国には自然と神を一体として崇拝するとともに祖霊を崇拝する信仰である民族宗教が存在したことは明らかです。それは「惟神道」とも言われるが、仏教伝来後に体系化された神道に繋がれるものであり、中学生に日本国有の信仰を神道と教えることは当然です。
仏教や儒教の教義を知らない中学生が体系化などの認識があるはずがなく誤解などのおそれはありません。
戦前に神道が教育現場に大きな影響を与えたことから、神道をわが国の宗教と位置付けることを忌避する心理が調査官にあると考えられる。
聖徳太子の古代律令国家での指導ぶり無視
■聖徳太子の功績
【自由社が表記した内容】
「聖徳太子と仏教徒古来の神々」の中の聖徳太子は、「内政でも外交でも八世紀に完成する日本の古代律令国家の方向を示した指導者でした。」聖徳太子が制定した一七条憲法は官僚や貴族に対する規範が示されており、検定意見こそ聖徳太子の功績を認めない意見と言えます。
【検定した教科書調査官の意見】
「生徒にとって理解し難い表現である」
との検定意見で×
【説明】
学習指導要領は律令国家の確立に至るまでの過程については「聖徳太子の政治、大化の改新から律令国家の確立に至るまでの過程を、小学校での学習内容を活用して大きく捉えさせるようにすること」と明記している。
■神話と皇室コラム
【自由社が表記した内容】
神話と皇室コラムの中の「日本の皇室は神話の時代から現代まで続く世界で最も古い王朝です。」
【検定した教科書調査官の意見】
このコラムの中の説明文は「生徒が誤解するおそれがある表現である」との検定意見がついて×
【説明】
学習指導要領には小学校6年の社会科で「(前略)むらからくにへと変化したことを理解すること。神話伝承を手掛かりに国の形成に関する考え方などに関心をもつこと」としている。
知識の乏しい生徒に対して、複雑な歴史を、限られたページ数の中、短文章で誤解招かずに記述することは不可能です。検定意見の多くが「生徒が誤解するおそれのある表現である」と×にしたが、教員が一言説明すればよいのではないか。
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【新しい歴史教科書をつくる会】
自虐史観を排し、日本に誇りが持てる教科書で学べるようにすることを目的とし、藤岡信勝・東京大教授(当時)らが平成9年に設立。メンバーらが執筆陣となった扶桑社発行の歴史・公民教科書は13年の検定に初めて合格した。だが、編集方針の対立から18年にメンバーが分裂。つくる会のメンバーらが自由社の教科書を、新たに発足した「日本教育再生機構」のメンバーらが扶桑社やそれを継承した育鵬社の教科書を、それぞれ執筆した。つくる会が推進する教科書は、自由社で過去3回、扶桑社時代も含めれば過去5回、検定に合格している。
【教科書検定】
教科書会社が編集した原稿段階の教科書を文部科学省が審査する制度。小・中・高校ごとにおおむね4年に1度行われ(1)学習指導要領に則しているか(2)範囲や表現は適切か-などを、文科省の教科書調査官が調査した後、さらに文科相の諮問機関である教科書検定調査審議会が審査する。不適切な記述などには検定意見が付く。審議会の委員は大学教授や小中高校の教員らが務め、審査に合格しないと教科書として認められない。
【全国教育問題協議会の今後の活動内容】
一般社団法人・全国教育問題協議会は例年5月、8月、2月に役員会、5月に総会、8月に研究大会を開催しています。今年は新型コロナウイルスの影響で2月の役員会が延期となり、2月の役員会と5月の総会を6月をめどに一緒に行う予定です。
【全国教育問題協議会が目指す活動の具体目標】
1.学校教育の正常化
(1)道徳教育の充実
(2)教科書採択・副読本使用の正常化
(3)ジェンダーフリー運動の阻止
(4)教職員団体及び教職員の違反行為の摘発
2.教育環境の正常化
(1)青少年健全育成基本法の制定
(2)有害情報を規制する法律の制定
(3)教育委員会制度の正常化
3.日本社会の正常化
(1)憲法改正運動の実践
(2)教育正常化を目指す政党・候補者の支援
(3)情報宣伝活動の充実
文科省に教育施策に関する要望書を提出 全国教育問題協議会
大学入試の早期改善、教員の働き方改革を
国づくりに「教育の日」制定を要望
一般社団法人・全国教育問題協議会(中尾建三理事長)は2月13日、文部科学省の篠原誠事務次官に「教育施策に関する要望書」を提出しました。全国教育問題協議会(全教協)は昭和52年(1977)結成以来、43年間にわたって教育正常化を目指して全国の民間人が集い、活動を展開しています。
以下は要望書の内容です。
1.日本国憲法第26条、教育基本法第4条(教育の機会均等)に基づき、大学入試に関する選抜方法について再検討し、新制度について実現に向け、取り組んでいただきたい。
2.教員の働き方改革については、教育基本法第9条(教員)にある専門職として崇高な業務に見合った法の改正を実現していただきたい。
3.教師の勤務条件の悪化、その他の理由で全国的に教員志望者が激減する傾向ですので教育施策の重点対策として取り組んでいただきたい。
4.全教協は、結成以来、教育を尊重する国づくりを目指して、国を挙げて「教育の日」の制定を希望します。
5.日本国憲法第21条(表現の自由)と12条(濫用の禁止)の接点が不明確であったり、現憲法には、家庭や家庭の重要性の条文が見当たりません。これからの人づくりに対する憲法の条文改正を希望いたし、各政党へもお願いしています。このことにもご理解を賜りますようお願い申し上げます。
※国づくりのために、一人一人が教育に対する関心を高め、教育について見つめ直し、次代を担う子供たちの教育について共に考えていこうというのが「教育の日」制定の意義です。「教育の日」については、各都道府県レベルでは制定運動を行い、自治体レベルでは制定されているケースもありますが、国や文科省のレベルではまだ制定に至っていません。各都道府県や市町村では、地方自治体レベルでの「教育の日」を制定し、啓発活動を展開しています。ここでは、その一部のポスターなどを紹介しました。
一般社団法人・全国教育問題協議会は、いわゆる保守とか革新、右とか左と二分してとらえられがちですが、特定のイデオロギーを主張している団体ではありません。
日本の教育を通じて美しい国にしようと集う団体です。
このたび、全国教育問題協議会は同会顧問の日本教育史研究の権威である杉原誠四郎・元武蔵野大学教授の監修をたまわり、総力を挙げて「教育に関する勅語Q&A」を発刊しました。
一人でも多くの方々がご一読いただければ光栄です。
お問い合わせ、ご購読、ご注文は全国教育問題協議会のオフィスまで。
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【いま日本の教育問題は何か】
昨年、一般社団法人・全国教育問題協議会は全国の役員、会員、全日本教職員連盟の役員など400名を対象にアンケート調査を実施し、その結果は下記の通りでした。数字は関心の高い順です。
■学校教育
1 道徳教育の欠落
2 いじめの多発化
3 教員の反体制運動
4 教科書の採択
5 ジェンダーフリー運動
■教育環境
1 家庭の教育力の低下
2 性情報の氾濫
3 スマートフォンの乱用
4 対教師暴力の増加
5 教育行政の形骸化
■社会風潮
1 偏向するマスコミ報道
2 親の教育観の欠落
3 忙しすぎる教員勤務
4 不完全な日本国憲法
5 教育軽視の風潮
※全国教育問題協議会は「人づくりなくして国づくりなし」をモットーに日本の教育正常化を目指して結成して41年となる一般社団法人です。
◆一般社団法人・全国教育問題協議会 (全教協)は昭和52年に結成され、40年以上、要望活動、提言活動、研究活動、情報宣伝活動をしている「美しい日本人の心を育てる教育」を推進する民間人による全国組織です。
とくに自民党の教育公約について「青少年健全育成基本法」の制定実現を核に要望しました。
【教育問題についての要望書】
■青少年健全育成基本法の制定
■教員の政治的中立の徹底をはかり、教員の過剰な政治活動に罰則規定を設ける
■教育長を教育委員会の責任者とし、教育委員会制度を抜本改革する
■教科書検定基準を抜本改善し、近隣諸国条項を見直す
■道徳教育の徹底を図り、道徳教育の教科化を実現する
【文教予算ならびに税制改正に関する要望書】
■教育への支出を未来への先行投資として文教関連予算を確保する
■義務教育費の全額国庫負担制度の実現
■児童・成都の学級定数の改善と教職員定数の改善
■いじめ防止対策法に関する財政措置を講じる
■新しい教科書発刊の際、見本本の配布費用は国庫負担にする
■教育・文科・スポーツ介護などのボランティア活動に対する寄付行為に対し、税控除の対象とする
■教員(公務員)への締結権を与えたり、人事院を廃止することに反対する
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