公立小・中学校、高校のトレの洋式化がなかなか進みません。
都道府県立高校のトイレの洋式化率も全国平均で35・8%にとどまることが11月20日、国会議員や地方議員らでつくる「学校トイレの洋式化を推進する議員ネットワーク」の調査で明らかになりました。
文部科学省の初の全国調査で判明した公立小中学校の43・3%を大幅に下回りました。
メーカーの出荷ベースでは洋式が9割を超えるのに、文部科学省の調べでは学校の洋式率は4割にとどまっています。和式の利用経験がない外国籍の子どもが増え、災害時の避難所として高齢者のニーズも高まるなど、社会の変化を背景に洋式化を急ぐ自治体も出てきています。
洋式は高度成長期に整備された公団住宅で採用され、1964年の東京オリンピック後、急速に広がりました。このため、今では和式に慣れていない子どもが多く、和式を残しても使われず、洋式に順番待ちの列ができてしまう実態もあります。また、和式を使ったことがない外国籍の児童生徒が増えたこともあります。
原則今年4月1日時点で、宮城県を除く全国約3200校にある約22万5千の便器のうち洋式は約8万、和式は約14万5千。都道府県別の洋式化率は岐阜(62・4%)が最高、最低は愛媛(18・6%)で自治体間の格差が目立ち、予算の制約が大きいことが明らかです。
文部科学省が16年に初めて公表した公立小中学校のトイレ実態調査によると、洋式化率は43.3%。
国は、自治体が公立小中学校のトイレを改修する場合、コストの3分の1を補助しているが、高校は対象外。
文科省によると、大規模校では洋式化費用が数億円に上り、予算がネックになっているとみています。校舎自体の耐震化が優先され、トイレ対策は後手後手です。
小中学校のトイレに関する文科省の調査は、多くの小中学校が避難所となった今年の熊本地震を機に、全国の自治体の公立小・中学校約3万校を対象に初めて行われ、4月1日現在、校舎や体育館に設置されたトイレの便器は全体で140万個あり、うち約79万個が和式、残り約61万個が洋式で、比率は6対4。洋式化が一気に進まない理由は予算の制約が大きい。
大手便器メーカーTOTOの出荷ベースで1963年に83%だった和式は2015年には0.7%に減少。和式が日本工業規格(JIS規格)から除外され、製品として今後改良されない可能性もあります。
自由民主党政務調査会長 組織運動本部長 団体総局長様
平成29年11月7日
平成30年度予算・税制・一般政策に関する要望
一般社団法人 全国教育問題協議会
理事長 中尾健三
わたくしたち全国教育問題協議会(全教協)は1977年(昭和52年)に全国の民間人が日本の教育正常化を目指し結成し、今年で満40年間活動して参りました。その間、貴党ならびい各関係機関をはじめ多くの方々のご指導ご協力を賜り、深く感謝申し上げます。
さて、現在、安倍内閣は教育の再生を目指して取り組まれておりますが、わが国をめぐる情勢も日々変化し、国づくり、人づくりの施策も臨機応変に対応しなければならないと存じます。この機にあたり、本会として下記の内容を会としてまとめ、要望させていただきました。よろしくご高配いただきたくお願い申し上げます。
記
1. 文教予算に関する要望
(1) わが国の公財政支出に占める教育費をせめて各国の平均水準に引き上げていただきたい。
日本の教育費の割合は、3.5%でOECD加盟国最低です。せめて平均値である4.5%~5%の目標まで引き上げていただきたい。教育財政の拡充強化は日本の将来にとって不可欠な条件であり、国民の支持は得られると思います。そのことは教師が教師の質を高めることにつながると思います。
(2) 教育関係者の勤務条件の改善に取り組んでいただきたい。
OECD国際指導環境調査(TAIS)2013によると、中学校の場合、一学級当たり参加国平均24人に対し、日本は31人です。また、教員の一週間の仕事時間は、参加国平均33.8時間ですが、日本は53.9時間と長時間労働であることが現実です。文科省として「チーム学校」の実現などに取り組んでいることに私たちも評価していますが、教師をめぐる条件の改善の実現を期待申し上げます。
(3) 30人学級実現のチャンスですので工夫していただきたい
平成29年度概算要求で、定数改善について平成37年度までの10年間で約3万人の定数改善を目指すとしていますが、児童生徒の自然減による教員の定数減も同時に進行している現状ですので、私どもが念願している30人学級の実現に向けご尽力をお願い致します。
(4) 義務教育費を現行の3分の1負担から全額国庫負担の制度改正を切望します。
都道府県の財政力格差が教育の質的格差にならないように義務教育は、国が責任を負う制度にすべきでしょう。
(5) いじめ、不登校の増加の教育現場の現実に一層の対応をしていただきたい。
平成27年度のいじめ件数は、約20万件。不登校件数も15万件を越え、暴力行為も55000件と最高件数です(学校基本調査)。特に「いじめ」の予防を目指し、「いじめ防止法」制定後もいじめに起因する自殺も後を絶ちません。とにかく学校に必要なあらゆる種類の担い手を配置すると同時にこの問題に対する教師の更なる特別な研修を行うなど、具体策を期待します。
(6) 貧しい家庭に育ってもやる気があれば挑戦できる社会を目指していただきたい。
経済的な理由で進学できない仕組みは不健全な社会です。私たち全教協は、財政を幼児教育、義務教育の無償化(私学も含む)と高等教育にも経済的に厳しくともやる気のある生徒、学生には学業に専念できる教育環境をつくることが人づくり革命の課題と考えます。返済を不要とする奨学金制度の創設を期待します。
2.教育政策に関する要望
(1)教員の中立を確保するための新教育三法を制定していただきたい。
A 教育公務員特例法の改正
第18条第1項の「当面の間」を削除、第2項で罰則規定を新設し刑事罰を新設する。
B 義務教育諸学校における政治的中立の確保に関する臨時措置法の改正
臨時措置法でなく恒久法に改正し、教育委員会に調査義務を課すなど本来の効果を発揮させるための改正。
C 地方公務員法の改正
教職員組合による政治献金の防止のため、収支報告書の提出など公開を義務化
(2) 新しい学習指導要領を遵守した教育を推進していただきたい。
来年(平成30年)新学習指導要領が実施されます。実践にあたり、教育基本法を遵守するよう指示して下さい。特に道徳教育の教科化の徹底を図っていただきたい。
(3) 現在、音楽の教科書から文科省唱歌や童謡が少なくなっています。日本人の心を歌ったこれらを教材にした指導をしていただきたい。
(4) 家庭教育支援法を制定していただきたい。
核家族化の進行、地域社会の絆の希薄化など、家庭をめぐる社会的な変化には著しいものがあります。そのため過保護、放任、さらには児童虐待など家庭の教育力の低下が強く指摘され、極めて憂慮される事態となっております。早期制定を期待します。
(5) 教科書採択制度刷新と一体化した新しい教科書法を制定していただきたい。
教科書採択の不正が起こり、文科省が省令改正をしましたが、これだけでは独禁法が定める不公正取引の抑止力にならないと考えます。教育基本法に基づく教科書を採択する制度をつくりましょう。
(6)青少年健全育成基本法を制定して下さい。
昨年6月、選挙権年齢が18歳に引き下げられました。もとより、18歳以下の青少年は保護の対象としてきましたので、この機に」あたり青少年健全育成基本法を制定し、健全に育成することを期待します。
(7)時代の変化に対応する憲法改正の実現を望みます。
全教協は、次世代のためにわが国」の」独立と平和が保たれる保障として、第9条の改正はもとより、現憲法に欠落している家庭の価値、伝統文化の継承、人間形成の土台となる倫理道徳を育む人格教育を推進していくことが最重要だと思われます。
一般社団法人・全国教育問題協議会では8月19日、平成29年第2回理事会を開き、今後の教育問題に関する活動方針について活発な意見交換を行い、同日行われた教育研究大会を通して、美しい日本人の心を育てる教育に向けた活動を行っていくことを再確認して決議しました。
平成29年 全国教育問題協議会 教育研究大会 決議文
私たち全国教育問題協議会は1977年(昭和52年)結成以来、約40年間、日本の教育正常化を願う全国の民間人が結集し、活動してきました。安倍内閣が教育こそ国づくりの原点として教育の再生をめざし、取り組んでおりますが、この機にあたり、本会として下記の通り、決議をまとめる。
(1) 教育基本法、新学習指導要領に基づいた道徳教育の推進
(2) 政治的に変更しない自虐的な記述のない教科書が作成され、良い教科書が採択されるように教科書法の制定を推進する
(3) 教育の政治的中立へ向け、法改正、新教育三法の制定
① 教育公務員特例法(教特法)の改正、第一項の「当分の間」の削除。第二項で罰則規定を新設する(例として国家公務員のように三年以下の懲役又は100万円以下の罰金)。
② 「義務教育緒学校における教育の政治的中立の確保に関する臨時措置法」(中確法)の改正、恒久法に改めるとともに、処罰請求権者に対して、調査義務を課す。
③ 地方公務員法の改正。教職員組合を含む職員団体に対して収支報告の提出及び公開を義務づけるなどの改正を行う。
(4) わが国の公財政支出に占める教育費の割合が3.5%とOECD加盟国中、最低であり、少なくとも各国平均の水準とすべきであるとの指摘がなされていますが、平均値である4.5から5.0%の目標の達成をめざす。児童生徒の自然減による教職員の定数減も同時に進行している現状から、標準法の抜本的改善の好機でもあり、30人学級実現に踏み出す。
(5) 憲法改正に関しては、美しい日本人の心を体現できるよう、憲法審議会において熟議を重ね、成案を得る努力がなされることを立法府に期待します。
平成29年8月19日 一般社団法人 全国教育問題協議会
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◆一般社団法人・全国教育問題協議会 (全教協)は昭和52年に結成され、37年以上、要望活動、提言活動、研究活動、情報宣伝活動をしている「美しい日本人の心を育てる教育」を推進する民間人による全国組織です。
とくに自民党の教育公約について「青少年健全育成基本法」の制定実現を核に要望しました。以下が要望内容の要旨です。
【教育問題についての要望書】
■教員の政治的中立の徹底をはかり、教員の過剰な政治活動に罰則規定を設ける
■教育長を教育委員会の責任者とし、教育委員会制度を抜本改革する
■教科書検定基準を抜本改善し、近隣諸国条項を見直す
■道徳教育の徹底を図り、道徳教育の教科化を実現する
【文教予算ならびに税制改正に関する要望書】
■教育への支出を未来への先行投資として文教関連予算を確保する
■義務教育費の全額国庫負担制度の実現
■児童・成都の学級定数の改善と教職員定数の改善
■いじめ防止対策法に関する財政措置を講じる
■新しい教科書発刊の際、見本本の配布費用は国庫負担にする
■教育・文科・スポーツ介護などのボランティア活動に対する寄付行為に対し、税控除の対象とする
■教員(公務員)への締結権を与えたり、人事院を廃止することに反対する
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