「伊達と高木の手帳~」前より
「博士!見舞いに来てやったぜ」
「皆すまんのぉ、心配掛けて」
「本当に驚いたんですからね、大丈夫なんですか?」
「あぁ、まだ松葉杖で歩くのに慣れんが…。哀君にも迷惑掛けてしまって、申し訳ない」
「…」
引率の昴が黙ったままの哀の背を軽く押す。入院に必要な荷物を入れた鞄をぎゅっと握り締め、俯いて吐き捨てるように言う。
「本っ当に馬鹿なんだから…。入院生活で少しは痩せるんじゃない?あの広い屋敷、しばらく私独りで快適に住まわせて貰うわ」
「…哀君…、すまんのぉ、すぐに帰るから」
「…哀ちゃん…」
僅かに震える肩、俯いて泣かないように必死なのは、皆分かっていた。
「歩美の家に泊まっても良いよ?」
「俺達が泊まっても良いしな」
「そうですよね、皆で料理したり、夜までゲームしたりして楽しみましょう!寂しくなる暇なんてない様に」
「…」
ポン、と軽く肩に大きな手が置かれた。見上げることは出来なかったが、見守っている、着いているから大丈夫だ、と無言でその手が語っていた。
「…博士が死んだら、私も死ぬから」
「それは長生きせんとなぁ」
ベッドの上の博士に抱き着き、静かに泣いた。皆もマネして後ろから抱き着く。
「大丈夫だよ、皆一緒だよ」
「寂しくなんかないですよ、僕達がついてますから」
「灰原のことは任せとけ!変な奴が入ってこないように、俺が見張ってやるからな」
「…皆…」
博士も遂に泣き出し、皆をぎゅっと抱き締める。昴は一歩下がって、微笑んで見守っていた。本当に本当に、素晴らしい家族と友達に恵まれて、良かったな志保…。最近色々あったが、問題はない。この命にかえても、必ず守るから…。
新年アニメ冒頭の哀ちゃん顔が可愛すぎる。百巻以降組織VSFBI、姉のタイムカプセルで同級生やラムに怯える、博士が撃たれて入院、独り暮らし。哀ちゃんとんでもない精神状態じゃん!そんな中何独り暮らしさせてんの?!?!雑魚相手にジンの幻覚まで見てるし。普段からそうなのかな…。
今頃まぴリョの終りの始まり…。