みなさま ざまねこへようこそ。
事務局Mよりお送りします。
本日は悲しいお話です。。
(消化管の病気のためお食事中の方はご注意下さいね)
保護された子猫たちのほとんどは元気にざまねこを卒業していきますが、虹の橋へ旅立ってしまう子猫もいます。
8月24日の早朝、サチは駆け足で旅立ってしまいました。。
預かりメンバーAの悲しみはきっとまだまだ癒えないと思いますし、サチのことを想うと悲しくて涙がこぼれてしまいます。
悔しくて悲しくて苦しいですが、私たちはこの痛みを背負って、次にもし同じような子猫が来たら必ずこの経験を生かしていきます。
サチへ 助けてあげられなかったせめてもの償いだと思います。
保護したばかりの小さなサチ
サチが生まれたのはK地区の広大な畑の一角。
これまで年単位であっちの場所こっちの場所と、TNRと子猫の保護を続けてきました。
この広い広い畑にいったいどれだけの猫たちと餌やりさんがいるのか、あっちで10匹こっちで10匹‥餌やりさん情報が掴めず途方に暮れたことも、捕獲が進まず無力感に襲われる日もありました。
けれど、メンバーたちがあきらめることなく声かけを続け餌やりさんを見つけて、TNRの大切さを懇々と説明し協力を取り付けてくれたのです。
連日の捕獲活動のおかげで、サチの母猫は無事に避妊手術が終わりサチたちは保護され里親さんを探す予定でした。
先に兄弟猫のチロ、次に身体の小さいサチ、一番身体の大きいエドがあとから保護され、ざまねこメンバーに入ったばかりのメンバーAが、はじめての預かりでチロとサチのお世話を頑張ってくれました。
サチは保護した時より、肛門が膨らんでいてメンバーAに受診をお願いしました。そのときの診断名は「肛門腺炎」。成猫ではたまに聞きますが、子猫でもあるのだなぁと、でも、治療すればよくなるはずと思っていました。
それから毎日続く投薬とお尻洗い、ウンチで汚れるケージ内の清掃がメンバーAの日課に。そんな献身的なお世話でサチはきれいにちょっとずつですが体重も増えて安心していました。
まだ手のひらにおさまってしまうサチ
兄弟のチロやエドはどんどん大きくなり、お見合いや卒業が決まっていきます。この2匹のことはまたの機会に。
ひとりになっても、元気に遊び体重もちょっとずつ増えてることに、きっと良くなるはずと期待していました。
しかし、1ヶ月が過ぎても安定しないのでセカンドオピニオンをお願いすることになりました。そこまではメンバーA近くの病院でしたが、野良猫手術でいつもお世話になっている先生へ。
診断名は「鎖肛」
生まれつき肛門がしっかり作られない病気だったのです。サチは当初より、細長いウンチが出ていたので穴が狭くウンチを出したくてもなかなか出ない状態であったことがわかりました。
鎖肛を治すには外科手術しかないのですが、子猫のこの病気は生存率が低くとても厳しい手術であることを知りました。でもその前に、肛門の穴を広げる処置をしてもらったところ、溜まっていたウンチがたくさん出てサチはすっきりニャーと一声。
しかし、しっかり出せなかった時間があまりにも長すぎました。これまでに溜まっていた毒素が一気に身体を巡ってしまったそうです。
その後、ショック状態に‥先生も手を尽くしてくれましたがサチの小さな身体は耐えることができず、翌日の早朝に旅立ってしまいました。
メンバーAが病院へ迎えにいった際、サチは安らかな寝顔であったことが、せめてもの救いです。
最初の段階で適切な診断がついていたら・・・。
あのとき、子猫の肛門腺炎なんて珍しいのだから、すぐにサチを連れてセカンドオピニオンを受けていれば・・・・。そう思うと悔しくて悲しくて後悔ばかりが残ります。
でも、保護されなければもっと短い命だったでしょう。そして、メンバーAのもとで兄弟と楽しく過ごした時間は本物だったし、短かったけどきっと幸せだったよね。
それでも サチ、ごめんね。
この思いはずっとずっとずっと忘れない。
サチ。たくさんのことを教えてくれてありがとう。メンバーAはサチをおうちの子として火葬してくれて遺骨は寂しくないようにみんなが見えるところに置いてくれたそうです。心より感謝しています。
不幸に散ってしまう野良猫として生まれてくる子猫を増やしたくない。それには、生まれる前の避妊去勢手術を進めること。そのための活動を今後も続けていきます。
そして、保護できた子猫たちを元気に卒業させられるように研鑽も積んでいきます。
事務局M





