綱渡り状態のアベノミクス | 経世済民を考えるブログ(毎週月曜更新中!)

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緊縮カルトの嘘を打破し、財政出動、国土強靭化により日本の経世済民の実現を目指します!

安倍首相が日銀に行わせた大規模な金融緩和により、
日本は円安になり、株価は上昇し、これを受けて主に大企業が賃上げを実施した。
その結果名目賃金は一応上昇した。

しかし何がしたいのか訳がわからない増税により実質賃金は低下し、GDPは大幅に下落し、景気は事実上後退局面に入ったと言える。

安倍首相がやりたいことは分かるし、アベノミクスを全否定している訳ではない。
要するに彼は円安により輸出企業を儲けさせ、そのおこぼれで国全体が潤うことを狙っているのだろう。
しかし輸出企業は円安のメリットをまだ価格転嫁できておらず、
原発の稼働停止の影響もあり貿易赤字は過去最大となってしまった。
更に2017年には更なる消費税増税が控えている。
国民の実質賃金が上昇するのはまだまだ時間が掛かりそうだ。

「それでもいつかはきっと実質賃金が上がるはず!」
と考えている方の希望を打ち砕くようで気が重いが、
もしギリシャの財政破綻や中国のバブル崩壊が起こればどうなるだろうか?
投資家達は焦って信頼性の高い円を買い、大幅な円高になり株価は暴落、輸出企業も大打撃を受けるだろう。
そして増税で国内需要を減らし続けた日本経済は再びデフレ化するだろう。
実際に外需に頼り切り、内需の弱かった韓国は、
円安の影響を受けたウォン高により貿易赤字が拡大し、大打撃を受けているのだ。

こういったリスクを考えると円安による外需に頼り切る安倍首相の政策には非常に疑念が残る。
民主党のように一切何もしないよりはマシかもしれないが、
内需を軽視したアベノミクスは正に綱渡り状態の財政政策と言ってよいだろう。
今本当に安倍内閣がすべきなのは公共投資等に大規模な財政出動を行い、
拡大した国内の需給ギャップを埋めることなのだ。
そうすれば勝手に軽度のインフレになり、円安株高になり、輸出も自然と増えていくだろう。
金融緩和の程度については意見が分かるだろうが、少なくとも
「金融緩和で円安にしときゃ全部解決する!」
という発想は馬鹿げた危険思想と言っていいだろう。

「安倍内閣はまず内需をなんとかしろ!」
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