魔王80 | 青のパラレルワールド物語

青のパラレルワールド物語

青さんが登場する空想小説を書きます。ご本人様とは一切関係ありません。
腐話もありますので苦手な方はご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「櫻井君か、岸田だ。」

「あっ・・あっ・・

す、すみません。室長。」

 

電話の相手は、

俺の上司だった。

 

「怪我をして休んでいるところ悪いね。

早急に対応が必要な案件が出てね。

申し訳ないが連絡させてもらった。」

「は、はい・・何でしょうか?」

 

何だ?俺が芹沢邸に行って、

怪我をしたことが悪かったのだろうか。

今度こそ、始末書?いや、首になる?

俺は、最悪の事態を想像して、

思わず、その場に正座した。

 

「実は君が主で進めていた、

新規プロジェクト広報と、

企業イメージ戦略だが・・」

「な、何か不備が

あったのでしょうか?」

 

ストームを起用した、ほぼ脅されてだが・・

一大キャンペーンをしてきたことだろうか。

不味いぞ、

カズが起こした九州のイベントでの

ギャラ横領?がばれたのか、

いや、俺とカズの癒着がばれたのか?

どちらにしても、

表には出せないやばいことばかりだから、

思い当たる節が多すぎる。

腹をくくるしかないのかよ・・・

 

ゴクリと唾をのみ込んで、

上司の次の言葉を待つ。

 

「実は、君が広報イベントの

メインに起用したストーム・・・」

 

ああ・・き、きたか・・

バレた、カズの件だろうな・・

 

「解散するようなんだ。

まだ内部情報で

たしかではないのだがね。

わが社の顔として売れてきたはずだが、

理由は不明だ。」

「えっ・・」

 

自分の事ではなかったが、

思いもよらないことに頭が混乱する。

 

「担当である君に後任のことも含め

今後の処理を任せたい。

いつから始められるか?」

「あ、明日にも、出社します。」

「体は大丈夫なのか?

在宅の業務でもかまわない、

実働は他の・・」

「いえ、自分で・・自分で処理します。

任せてください。」

 

室長の言葉にかぶせるように、

言い切ると、

室長は、君に任せると、

低く答えて電話が切れた。

 

な、なんでだよ?

解散って・・

カズ・・・おまえ何があったんだよ・・

俺は、震える指で

カズの電話番号をタップしていた。