TOOLBOXの便利師・柘榴です。

 

まもなく梅雨が明けるとの予報で、本格的な夏の到来ののようですが、皆様お身体は大丈夫でしょうか?

 

今日はシリンダーブロックの状況の書き込みです。

 

外観上なんともなく、ピストンやコンロッドも破損がないため、比較的損傷は少ないのではないかと予想をしていましたが・・・

 

#1clyの状態です。

ピストンのモリブデンコートの剥がれ具合とピストンの損傷状態からこれぐらいであってほしいと思っていましたが、まあまあ的中でした。

 

因みに先回も載せましたが#4clyのピストンの状況です。

 

ピストンがアルミなので削れていてもブロックへの致命的なダメージは少ないですね。

 

ピストンスカッフによるスラップ音※も出ていなかったのでこんな感じでしょう。

 

※ピストンスカッフによるスラップ音

ピストンが削れたり等してシリンダーの隙間が広くなりピストンがブロックを叩いて「カンカン」音が出る現象。

 

#2clyです。

#3clyです。

#4clyです。

 

ピストン同様シリンダー内の傷も均等ですね。

 

エンジンの回転方向の関係上、排気側の傷のが吸気側より若干深いようですね。

 

このレベルならホーニング若しくは0.25㎜程度のボーリングで再使用できそうですが、いかんせんオーバーサーズのピストンが入手できないようなのでホーニングで誤魔化すしかないでしょう。

 

ま、シリンダーブロックは全損にならず再使用出来る望みがありそうです。

 

では、今日はこの辺で♪

ご無沙汰しております。

 

TOOLBOXの便利師・柘榴です。

 

毎日真夏日が続いていますが皆様お身体は大丈夫でしょうか?

 

少し間が空きましたが、PCの置いてある自分の部屋にエアコンがなく、もう部屋で暮らせる状態でなくなってしまったので少しサボっていましたww

 

今回はピストンを抜き取り検証していこうと思います。

 

今回ピストンを抜き取ったのですが・・・

 

ほわい?

全ピストンオイル焼けが酷いです。

 

TOPリングと2ndリングは問題ないのですが、オイルリングが完全固着しています。

 

下の画像は#1#2の拡大です。

 

って事はシリンダーに付着したオイルを掻き落としてないと云う事。

 

さらに真ん中のスペーサエキスパンダーの穴が詰まってる?!?!

 

全くオイル消費してなかったんですよね・・・

普通ならこの状態だと白煙モクモクになるのですが・・・

余程TOPと2ndリングの当たりがよくてそっちで掻き落としてたのかな?

 

確かにブローバイも殆ど出てなかったからなぁ。

 

取り敢えず#4のピストンをメタルクリンに付け込んで清掃してみました。

状態は非常に綺麗でTOPランドも2ndランドも棚落ちしてないし、ピストンTOPの溶解も無くて、高ブーストや燃調、進角の設定ミスによるノッキングや燃焼温度異常等は起こしていないと判断します。

このカーボンのこびり付きはやはり油温のせいなのだろうか・・・

 

赤い枠の部分は本来両面にモリブデンコートがされているのですが綺麗になくなっています。

ま、これは過走行による摩滅でしょうね。

その結果ブロックと直当たりし縦筋が発生してます。

 

オイルリングのスペーサーエキスパンダーですが、3日間メタルクリンに漬けてたのですが完全には除去できていないですね(汗)


ピストンのランドはオイルランドの穴が詰まってます。

 

燃調、点火時期、ハイブースト掛けても燃焼温度が最大で800℃を超えることが無いので問題はないのですが、ピストンを冷却するオイルジェットがあるにもかかわらずこうなってしまうのはやはり油温が高いせいなのかな?

 

通常で高速等走行しこの季節だと95℃位まで上がり、サーキットでは125℃まで一気に上がるので、熱いオイル掛けてもピストンは冷えてこないってことでしょうね(==;;)

 

結果、その熱で細部のオイルが乾き詰まらせているのでしょうね。

 

あとコンロッドの大端部ですが、焼き色が無いので焼き付きでは無い事が伺えます。

 

取り敢えず今日はここ迄です♪

 

でわでわ♪

TOOLBOXの便利師・柘榴です。

 

今回はコンロッドメタルをの分解・検証していこうと思います。

 

先ずは#1シリンダーのコンロッドキャップを外します。

はい、逝ってますね

 

次に#2です。

 

そして#3

 

最後に#4

 

と云う事で画像を見て頂いた通り”全ての”シリンダーのコンロッドメタルがお亡くなりになっていますorz

 

そしてクランクジャーナルも外して行くのですが・・・

 

#1#2メインジャーナル

 

#3#4メインジャーナル

 

そして最後に#5メインジャーナル

 

はい、すべてのクランクジャーナルもメタルもコンロッドと同じように均等に逝ってると云う事で、

 

「オイル偏りによる焼き付きではない」

 

と云う事だけはわかります。

 

例えばサーキットのコーナー時のオイル偏りでメタルが逝く場合、クランクよりコンロッドのがメタルが小さいので先に焼き付く傾向があり、また何処か1か所ないし2か所が酷く、残りは軽傷ってケースが多いと思いますが、今回このエンジンに付いては、焼き付きは見られず、異常摩耗も偏って無い事より、以前よりメタルの摩耗限度が来ていて、最終的にメッキ部分が無くなり、メタルの母材が剝き出しになって摩耗が急速に進み、その摩耗粉がオイルジャーナル全てに回ったのではないかと推測します。

 

これがクランクメインジャーナルが先なのか、コンロッドが先なのかは解りません・・・

 

ま、結局の所、メタルはもとより、クランクは使い物にはならないって事はハッキリしました・・・

 

もしオーバーサイズのメタル(標準より厚いもの)があれば、クランクシャフトのジャーナル部の焼き入れは1mm位の厚みがあるそうなので0.3mm位なら研磨して使えそうな気がしますが、この4G15エンジンは中古でかなり安いのでエンジンごと買った方のが安くつきそうですからねww

 

では、今日はここ迄で、次回はヘッド周りを分解していきます。

TOOL BOXの便利師 柘榴です。

 

載せ替えが終わり1,000km以上走行し、購入したエンジンに問題ないので、ここからはブローしたエンジンの分解・検証をしていこうと思います。

 

降ろしたエンジンをエンジン台に固定しました。

外観は全く綺麗でオイルシール類やヘッドガスケット、水周りもオイル漏れ、LLC漏れは全く見られません。

唯一水冷オイルクーラーの合わせ目とEXカムの後ろのサーキュラーパッキンから若干の滲みがある程度ですね。

 

社長と話してて

「ヘッドとオイルパンどっちを先に剥がして中を見てみたいですか?」

 

と聞いてみたら

 

「オイルパン」

 

と即答だったのでオイルパンから剥がしたんですが・・・

oh(´・ω・`)・・・

見事な迄のアルミと思われる粉が・・・

 

#1#2のシリンダーの下側

こちらは#3#4の下側

 

もうね、この時点で絶望しかないのですよww

それもエレメントもあんなんでしたしね・・・

 

そしてクランク回り見てみましたが、バッフルとオイルポンプ周りが少々オイル焼けしてますね。

 

まあ、しっかりオイル管理してるとは云え40万kmオーバーですからね、この辺は想定内でしょうが・・・

スクリーンに何か付着してます・・・

綿のような、不織布のようなモノが・・・

後でじっくり観察しようと思って取っておいたのですが、外した部品の山に埋もれて行方不明・・・

 

取り敢えずバッフルを外してクランク回りを見てみます。

完全に焼き付いてロックした訳ではないので特にクランク周りは焼けた感はないですね。

 

こちらは左から#4#3のコンロッドキャップ部と#5#4#3のクランクャップです。

 

こちらは右から#1#2のコンロッドキャップと#1#2#3のクランクキャップです。

手感では特にガタ付きやネジの緩みはなく、回すとクランクが少し重いなってレベルです。

 

特にオイル管理に問題があるとコンロッドのナットが緩むケースがありますのでその辺りは安心です。

 

取り敢えず今日はここ迄として、次回はコンロッド&クランクのキャップを外してメタルやジャーナルを見ていきたいと思います。

 

でわでわ♪

TOOLBOXの便利師 柘榴です。

 

今回はエンジンを降ろす&載せる所ですね。

各部養生してエンジンルーム上側の作業をしていきます。

バッテリーや配管や配線、パイピング、ミッションのケーブル類をエンジン本体から切り離していきます。

 

自分でやってるので文句は云えませんが、色々社外品パーツ等が付いているのでめんどくさいですww

 

インジェクターは現状部品を使うのでエンジンルームに残します。

※中古エンジンのインジェクターの良否を見てないので後日清掃&良否判定して予備として保管でもします。

 

そして、上の作業が完了したら下回りに移行し、ロールストッパー、フロントパイプやナックルとショックアブソーバーの締結を外し、クロスメンバーをパワステのギヤボックスとナックル等をついた状態で降ろします。

 

そしてここで失態!

 

途中から写真を撮り忘れてます・・・

 

そしてST185の3S-GT&ミッションセットを降ろす時に作った土台を台車に乗せ、エンジンの下にセットして少しリフトを降ろし、土台にしっかりと乗ったらエンジンマウントとミッションマウントの締結ナットを切り離し、エアコンコンプレッサーの固定ボルトを外しコンプレッサーを配管繋げたままエンジンルームに残して固定後、リフトで車体を持ち上げればこのように降りてきます。

 

見た目は全く綺麗なのになぁ・・・

 

そしてここからミッションとフライホイール、タービン等載せるエンジンに移植する物を外して行きます。

昨年年末に取り付けたCOLTSPEEDのクラッチキット

君とこんなに早く再会するとは思わなかったよ・・・

 

因みに、ブローしてオイル交換を一回してるのですが、交換後数メートル&数分しか回していないエンジンオイルですww

 

本来は綺麗な透き通った赤色なんですけどね・・・

抜いてから二週間程経っているのですが、底にはドロドロの何かが居ます・・・

 

そしてブローした時に付いていたエレメントを分解してみましたが、しっかりキラキラしてますね。

 

おそらくフィルターが鉄粉等で完全に目詰まりして、右下のバイパスバルブが開き、ろ過しない鉄粉混じりのオイルがオイルラインに回り各部を削って行ったのでしょう・・・

 

そして載せるエンジンに移植する物は移植していきます。

 

元のエンジンから移植したもの。

・タコ足

・タービン類(O2センサー含む)

・エンジンコントロールハーネス

・フライホイール

・クラッチキット

・イグニッションコイル

・インジェクター(搭載後に取付)

・ロッカーカバー(搭載後に付替)

 

後のセンサー類やスロットルボディー等は信用してそのまま使いました。

 

そしてこれはエンジン降ろした時のお約束ですww

一生の内に自分の車のエンジンルームに入るなんてなかなか出来ないですww

 

そしてこの後ミッションをエンジンとドッキングさせて、車に搭載し、逆手順で組付け。

 

色々ありましたがちゃんと始動し、エンジンの状態も問題なかったです。

 

その後毎日冷却水&オイル漏れの確認をし、一般路と富山往復で1,000km程走行しました。

そして特に問題なかったので取り敢えずここで終了。

 

因みに一つ気付いたことが・・・

 

昨年末、クラッチOH時にエンジンのロールストッパーを強化品に変えたのですが、2000rpmを通過する位でエンジン振動が大きくなるので、強化ストッパーだからこんなに振動するんだって思っていたのですが・・・

 

エンジン載せ替え後では物凄く振動が減ったのです。

 

と、なると年末辺りから予兆があったのでしょうか・・・?

 

さて今日、オイルとエレメント交換したので、月曜日に幸田サーキットさんに走りに行こうと思ってます。

 

そして、次回からはブローしたエンジンの分解に入りますので乞うご期待!!ww

 

では、今日はここまで♪