はーいどーうもーぉ。
今回は恒例のディズニー・トゥーン・スタジオ回です。トゥーン・スタジオについてはこちらの記事を参照。
いっとき巷に溢れた所謂「ディズニーヒット作のひどい続編」の主犯格としても名高いこのスタジオですが、これまでも語ってきたように実はとても素敵な作品もいくつも世に送り出しています。
まぁ同じディズニーでも運営からスタッフ、アニメーターまで全てが違うわけで、このスタジオが作る続編というのは言ってしまえば公式公認の二次創作なわけで、、
そりゃまぁ難しいと思いますよね色々と。
(※当ブログは基本ネタバレありです。ご了承下さい。)
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![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240704/22/yuzupill/bd/11/j/o0720108015459378812.jpg?caw=800)
アトランティス 帝国最後の謎
(原題:Atlantis: Milo's Return)
2003年
監督
ビクター・クック
トビー・シェルトン
タッド・ストーンズ
データ
2001年に公開された長編映画「アトランティス 失われた帝国」のトゥーン・スタジオ及びディズニー・テレビジョン・アニメーション制作による正式続編作品。
2003年にOVAとしてソフトリリースされました。
元々企画されながら中止となってしまった「アトランティス」の続編テレビアニメーションシリーズ用に製作されていた3つのエピソードを、オリジナルエピソードで繋いだオムニバス長編アニメーション。
純粋な長編ではなくテレビ用エピソードを繋いだ物となっている為、予算やアニメーション等のクオリティは基本的にテレビ仕様の作品となっています。
前作同様ベースとなったのは古代ギリシアの哲学者プラトンが提唱した「アトランティスの伝説」並びにフランスの小説家ジュール・ヴェルヌによる「海底二万里」。
但しストーリーに関しては前作以上にディズニーによるオリジナル要素が強い内容となっています。
監督は「リロ・アンド・スティッチ」や「ターザン」「101匹わんちゃん」「アラジン」等のテレビシリーズを多数手掛けるビクター・クック。
さらに「チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ」を手掛けた事でも知られるタッド・ストーンズ、「プリンセスと魔法のキス」のストーリークリエイトも手掛けたトビー・シェルトン。
音楽は「トワイライト・ゾーン」等で知られ、東京ディズニーシーの「ファンタズミック」楽曲にも携わったドン・ハーパー。
主人公のマイロ役は前作のマイケル・J・フォックスからスター・ウォーズシリーズ等様々なディズニーのテレビボイスを演じるジェームズ・テイラーへバトンタッチ。
日本語版もV6の長野博さんから
ヒロインのキーダ役にはテレビ作品を中心に数々のディズニーキャラクターを演じるクリー・サマーがオリジナルから続投。日本語版は木村佳乃さんから朴璐美さんへ変更。
他にもオリジナルからドン・ノヴェロ、ジョン・マホーニー、フィル・モリス、コーリー・バートン、などがカムバック。
一方日本語吹き替えでは前作のV6の長野博さん、木村佳乃さん、DREAMS COME TRUEの吉田美和さん、俳優の内藤剛志さん等が降板し、それぞれ竹若拓磨さん、朴璐美さん、宮島依里さん、小山力也さんが代役を務めました。
企画されていたテレビシリーズがオリジナル映画の収益低調の為中止となってしまい、製作中だった3つのテレビ用エピソードを一本の長編作品として編成した「シンデレラⅡ」や「美女と野獣 ベルのファンタジーワールド」等と同じ構成の続編作品ですが、それらの作品と同様評価面では一般評価・批判家レビュー共に厳しいものとなり、アニメーション、ストーリーの質の低下、続編としての必要性の希薄さ等に批判が集まりました。
しかし、お馴染みのキャラクター達の前作では見られなかった活躍や各エピソードのカートゥーン的小粒な魅力は一部から支持されており【テレビシリーズがもしも実現していたら名作になっていた】とする声も少なからずあがっています。
現在でも「アトランティス」の続きの世界線を垣間見れる数少ないアイテムとしてファンから重宝されている作品です。
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あらすじ
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感想
他の同系統の所謂【テレビ用作品によるオムニバス続編】と同様に、実質的には低品質の簡易続編という事になるので基本ファン向けのおまけエピソードとして捉えるのが妥当だと思います。ストーリーとしては決してトンチンカンなわけではなく、前作で残った課題をちゃんと汲み取ってミニエピソードでうまく繋いだ結構巧みな構成になっています。
無視できないトータルの低品質
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240707/11/yuzupill/4b/97/j/o0730044715460301533.jpg?caw=800)
ただ、、上記のストーリーの良さをかき消してしまう程残念な部分が多いのはどうしても否めません…。
やはりまずは肝心の脚本と演出。
説明台詞がやけに多いのに説明出来ていない感じで、、展開やキャラクターの心情描写がかなりわかりにくいです。
色々言ってるんだけどなんか繁雑で要点を絞れていないというか。。
せっかくSFミステリとして面白い要素は結構あるのに要所要所整理しながら見ないと全体的にごちゃっとしててよくわかんないんですよね。
そして…そこまでして集中して見れる程のクオリティかと言われればそれは間違いなく否なわけでして…。
アニメーションと作画の致命的な雑さが大いに邪魔をしちゃっているんです。
特に前作が最新CGを大規模に組み込んだ見事な映像世界だっただけに…その落差はどうしても…ね。
そして特殊効果系だけではなく、何よりも厳しいのは純粋な手描き部分。
背景描写やキャラクターの表情、モーションのぎこちなさはちょっとフォロー出来ないレベルで、観ていてどうしても目についてしまいます。
それこそストーリーに集中できないくらいに…。
テレビアニメーションとして観たとしても、かなり質は低い方じゃないかと思いますね…。
紛いなりにもOVA商品として、人気映画の続編としてリリースするわけですから、この辺の品質にはせめてもう少しだけでも力を入れて欲しかったです。。
折角のストーリーを全く引き立たせてあげられてなかったのが…勿体なかったですね。
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