ディズニー映画語り リトル・マーメイド(2023)① | すきなものしか語れない

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元ディズニーシー長年単パサー。今はおもにディズニー映画中心に好きなものだけ勝手に語るつまらないブログです。Dヲタだった頃の記事は思い出として残してます。


はいどうも。


今回は【ディズニーのアニメーション実写化映画作品】を一本語っていきます。


個人的な見解なんですが、実写映画に関してはアニメーション映画程「これはこうで、あれはこうで、」不用意に語れるものでもないと思っているんですよね。


それとやはり基本的にディズニーの最近のアニメーションの実写化押しには正直抵抗があります。

アニメーションに比べて諸々事情要素が複雑であり、作品単体のみと向き合えない作品が多い気がするんですよね。


ただもちろん中には全てを超越するくらい素晴らしい作品も沢山ありますし、アニメーションではなく実写という手法で表現されるディズニーの世界というのはやはりまた違った広がりや魅力を持っているのも事実です。



という事で今回はそんなディズニーアニメーションの実写化シリーズの中から、圧倒的人気を誇るあのプリンセスムービー実写化作品について語っていきたいと思います。


(※当ブログは基本ネタバレありです。ご了承下さい。)


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  リトル・マーメイド(2023)

(原題:The Little Mermaid)

2023年

監督

ロブ・マーシャル


データ


1989年に公開され大ヒットを記録したディズニーの代表的アニメーション映画「リトル・マーメイ」及びアンデルセン童話「人魚姫」独自の解釈やアレンジを加えて実写化したリメイク作品


ディズニーを代表する人気アニメーション映画の中でも特に実写化が難しいと言われていたリトル・マーメイドですが、2019年頃からコロナ禍の撮影延期等も挟み約4年の歳月多額の予算を投入して制作が行われました。


基本的な大筋アニメーション映画忠実であるものの、いくつかの設定変更追加ストーリーテーマの拡大等、オリジナル要素も多く取り入れられています。



監督は「シカゴ」「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」「メリー・ポピンズ リターンズ」でも有名はロブ・マーシャル


脚本はおなじく「メリー・ポピンズ リターンズ」デビッド・マギー。とマシュー・ヴォーン作品でも知られる脚本家のジェーン・ゴールドマン


音楽はオリジナルから引き続きディズニーが誇る偉大なソングライターであるアラン・メンケン

さらに「モアナと伝説の海」「ミラベルと魔法だらけの家」数々の名曲を生み出した事でも知られるリン=マニュエル・ミランダ楽曲制作プロデューサーを担当しました。

又、オリジナルをアランと共に手掛けた故・ハワード・アッシュマンクレジットされ、今作は彼に捧げられています。



主人公アリエルを演じたのはシンガーソングライターとして知られ、テレビ作品を中心に役者としても活躍していたハリー・ベイリー

何百人もの候補者の中、その歌声が決め手となり監督のロブ本人によって選出されました。


エリック王子役には同じく何百もの候補者の中から選ばれたイギリスの俳優ジョナ・ハウアー・キング


ヴィランのアースラ数々の賞を受賞する名女優メリッサ・マッカーシーが演じました。



又、オリジナルを含め30年以上に渡りアリエル役を演じてきたジョディ・ベンソンもゲスト出演を果たし、新旧のアリエルの共演が実現しています。



ディズニーのプリンセスムービーの中でもトップクラスの人気を誇るリトル・マーメイドの実写化ということで、公開前から注目度は非常に高くその情報が解禁される度に大きな話題を集めました。


興行収入では世界合計で5億ドル以上の数字を記録し、コロナ禍の影響を受けた作品でありながらもしっかりとした収益を上げる大成功を収めます。


評価面ではそのキャスティング、特にアリエル役がアフリカ系アメリカ人であるハリー・ベイリーである事に対して映画の公開前にも関わらず世界中で賛否吹き荒れる大論争が巻き起こる事態に。


これまでのディズニーポリコレへの傾倒アリエルのキャラクターとしての人気の高さも相まって、映画の内容よりもこの1トピックのみが悪目立ちしてしまった印象が強くありますが、実際の作品に対しての評価としては一般評価・批判家レビュー共に実は非常に高い支持を獲得しており、数あるディズニーの実写化作品の中でもトップクラスの完成度オリジナルへのリスペクト追加要素とのバランス音楽等が多方面から高く評価されています。


現在でもキャスティングやポリコレ表現に関しては賛否の火が消えきっていない今作ではありますが、作品を鑑賞したファン達からの満足度は高くネット配信開始後は特に着実にその評価を上げている作品でもあります。



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あらすじ



海底王国アトランティカ。

18歳の人魚アリエルは国王であるトリトンの好奇心旺盛な末娘。

彼女は地上の世界や人間に強い興味を持っており、父親に黙って禁止されている水上に上がり人間を観察したり、沈没船等から人間の持ち物を集めて暮らしていた。

7つの海でそれぞれ暮らす姉妹達が集うコーラルムーンの祭りにも顔を出さず、地上や人間に夢中になるアリエルを父親のトリトンは心配し執事であるカニのセバスチャンを彼女の見張り役として派遣する。

そんなある日、アリエルは水上で航海中の一隻の船を観察し、そこに居たエリックという人間の王子に一目惚れをする…。

しかし船は嵐により難波。

アリエルは咄嗟に海に投げ出されたエリックを救出する。

しかしこの出来事がやがて、アリエルとエリック、そして海底王国を揺るがす大きな事件へと発展していくのであった…。


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感想




リトル・マーメイド実写化作品としてディズニー制作実写映画として、間違いなく渾身の傑作だと思います。

少なくとも自分が観てきたディズニーの【実写化映画】の中では断トツで素晴らしい作品です。

劇場にも観に行って、早くこの気持ちを語りたかったんですが、燃えに燃えていたあの時期に何を言っても…というのが正直どうしてもあったもので。。

アンチ様達の関心がウィッシュに移行した今ならと思い、今回はひっそりと語っていきたいと思いますw

個人的にこの作品の最も素晴らしいと思う部分【オリジナルを最大限に尊重しながら「現代に実写リメイク化する意味」をしっかりと内包させている点】です。

これまでのディズニー実写化作品は【作品の核となる大事な部分】をわりと容赦なく改変してしまってる事が多く、個人的にはどうしても否定的な気持ちが勝ってしまっていました。

作品の持つテーマ的な部分もそうですが、やはりあちこちで話題になった楽曲の歌詞の変更もそうです。

中でも90年代ルネサンス期の作品は特に楽曲とその歌詞が映画において非常に大切な部分を担っているミュージカル作品なので、ここはどうしても気になりました。
(様々な理由があるのは理解していますが…)

アラジン美女と野獣は特にそうです。
今は亡きディズニーの大レジェンドハワード・アッシュマン命を削って作品と向き合い完成させたその楽曲は、やはり多くの人達にとって特別なんです。

なのでこれまで実写化作品に関して自分は一度も劇場に観に行ってませんでしたし、このリトル・マーメイドもそのつもりでした。

気持ちを変えたきっかけは、今作ではハワード・アッシュマンが作り上げたその楽曲の歌詞が、一部を除いて変更される事なくそのまま使用されていたこと。

そして新曲及び改変を担当したのがアラン・メンケンと、おときちが今ディズニーミュージッククリエイターの中で最も信頼しているリン=マニュエル・ミランダだったこと。

そしてミランダが今作の自分の仕事について聞かれ応えたとされる「ハワード・アッシュマンには到底敵わないよ。」という言葉。

これで劇場に観に行く事を決めました


そしてその結果…本当に観て良かったと心底思いました。

その全てがオリジナルへの大きな愛ハワード・アッシュマンへの敬意に溢れていたからです。

そしてそれだけではなく、現代に実写化するにあたって必要な改変的確に加え、この作品が持っているそもそものテーマ上手に拡大する事で【リメイク化した意義】をしっかり作品として見出していたからです。

オリジナルこの映画も間違いなくテーマ「part of your world」なんです。

そこは変えずにこの言葉を少しだけ広げただけなんです。

しかしそれだけでオリジナルにはない今作だけのメッセージ意義がしっかりと表現されているんですよ。

これが本当に素晴らしかったし、こういう実写化を待ってた!と心から思ったんですよね。


愛に溢れた実写化



アリエルがキャラクターとして大好きな人にとっては複雑な心境になる事は間違いありませんし、仕方ないことだとは思いますが、それと同時に今作は「リトル・マーメイド」という作品が大好きな人あればあるほど楽しめる心を揺さぶられる作品である事もまた間違いないんですよね。

まず、本当にオリジナルへの並々ならぬ敬意とリスペクトをその内容から半端なく感じるんですよ。

ストーリーも改変というより追加がメインで、大事な部分根底の核となる部分何一つ変えていないんです。
本当に何一つ変えていない部分も沢山あります。

ハワード・アッシュマン提案で実現したあのオリジナルの重要な名セリフ達もほぼそのまんま全部再現されています。


セバスチャン「〜一生惨めに暮らすことになりそうだ」トリトン「一つだけ問題が〜」ちゃんとあります


もちろん時代の流れに対応して現代化した部分も多々ありますし、実写化において不自然にならないように変更されたシーンもあります。

それでも根底は何も変わらない、紛れもないリトル・マーメイドです。

そして逸品だったのが今作ならではのテーマの拡大

アリエルが憧れる「こことは違う世界」

人魚の世界人間の世界隔たり

この部分を見事に拡大しているんですよね。

姉達はアトランティカの箱入り娘からそれぞれ7つの違う海に住む設定となり、アリエルとエリックが惹かれ合う決定的な理由が「こことは違う世界への憧れ」という共通点だったり、そしてそこを多人種と巧みに繋げ「世界は一つ」という着地点あのラストシーンに巧みに繋げています。

それともう一つ。
冒頭にテロップされるアンデルセンの原作童話からの一節
これがオリジナルで言われていた原作無視へのさり気ないフォローアップにもなっており、ラストへの見事な伏線にもなるんです。


これらは本当に本当に見事

何が見事って、これが決して改変ではなくあくまで拡大だからなんです。

リトル・マーメイドという作品の根底にある大きなテーマをしっかりと現代の解釈見事に拡大しているんです。

だってこの「広い世界」というテーマは、オリジナルの監督であるジョン・マスカーロン・クレメンツがこのリトル・マーメイドをはじめどの作品でも大切にしてきたテーマそのものじゃないですか。

「アラジン」「トレジャー・プラネット」「モアナと伝説の海」「ヘラクレス」も、彼らの作品はどれもこのテーマが根底にあるんです。

だからこそ、ここに着目しこの部分をさらに強調し拡大したこの作品は、オリジナルからの見事な継承作品であり、紛れもなくリトル・マーメイドへの愛に溢れた渾身の作品になっているんです。

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いやぁ。。。


ちょっと自分でも信じられない事なんですけど………語りたい事がありすぎて文字数が足りません!w

割愛しようか迷ったんですが、どうしてももう少しだけ語りたい事があるので…




申し訳ないですが次回に続きます!!w





という事で一旦この辺で、、。


スミマセンね、、、


いつもながら長文駄文失礼致しました。


「リトル・マーメイド(2023)」は現在ディズニープラスで配信中です♪


本当にリトル・マーメイドが好きな人であればある程観て絶対に損をしない素敵な作品になっていますので、未見の方是非一度ご覧になってみて下さい!




ではまた次回!




しーゆーねくすとたいむ〜。