ディズニー映画語り ディセンダント2 | すきなものしか語れない

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元ディズニーシー長年単パサー。今はおもにディズニー映画中心に好きなものだけ勝手に語るつまらないブログです。Dヲタだった頃の記事は思い出として残してます。

はいどうも!


今回はディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービーの作品について一本語っていきたいと思います。


ディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービーとはその名の通り衛星放送ディズニーチャンネルオリジナル作品として制作されたテレビ映画作品郡のことです。


衛星放送専用のオリジナルテレビ用ムービーでありながら非常に凝った作りのハイクオリティな作品も多く、「キャンプ・ロック」「ハイスクール・ミュージカル」ヒット作も多く排出しています。


その他の配信用や劇場用の作品と違い、衛星テレビシリーズ用ならではのコアでマニアックな作風、もしくはティーンが活躍する青春劇が多いのも大きな特徴です。



ラインナップとしては実写映画が圧倒的に多いのですが、その中でも「キム・ポッシブル」「フィニアスとファーブ」といった人気アニメーション作品の長編等も制作されています。


実に多作なコンテンツ力が武器で1997年にシリーズが始まってから現在までで実に100を有に越える作品を公開し、コンスタントにヒット作も生み出す、ディズニーのもう一つの作品ラインとして長年秘かに一定の注目を集め続けているパッケージでもあります。



今回はそんなディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービーの中でから、若者を中心に絶大な人気を誇り続けるディズニーチャンネルの看板作品の第二弾について語っていきます。




(※当ブログは基本ネタバレありです。ご了承下さい。)


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  ディセンダント2

(原題:Descendants2)

2017年

監督

ケニー・オルテガ


データ


2015年ディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービーとして公開され大ヒットを記録したミュージカルファンタジーテレビ映画「ディセンダント」正当続編となるテレビ映画。


ディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービー(以外DCOM)103作目として2017年に同チャンネルで初放送されました。


マレフィセント白雪姫歴代ディズニー映画のヴィランズの子孫達を主役とし、DCOMの得意分野であるダンスミュージカルおとぎファンタジーを組み合わせたオリジナルストーリーによる青春ミュージカルファンタジー映画の第二弾です。


主要な制作陣はほぼ前作からの続投


監督は「ホーカス・ポーカス」マイケル・ジャクソン「THIS IS IT」「ハイスクール・ミュージカル」シリーズ等の名作を手掛けてきたケニー・オルテガ


脚本は「プリティー・ブライド」「ブラッド・ピットのヒミツのお願い」等の90年代映画作品で知られているサラ・パリオットジョサン・マクギボン



音楽は「ハイスクール・ミュージカル」シリーズのデヴィッド・ローレンス

楽曲に関しては第一線で活躍する様々なジャンルのミュージックアーティスト達が10を越える総数のオリジナルナンバーを提供しています。



キャスト陣も同様にほぼ全員が続投



マレフィセントの娘である本作の主人公マルを演じるのはうわさのツインズ リブとマディ」クラウド9」等以前からディズニーチャンネルの主力若手であったダヴ・キャメロン

今シリーズをきっかけにその人気は一気に爆発する事になります。


白雪姫に登場する王妃の娘・イヴィにはソフィア・カーソン。ダヴ同様今シリーズをきっかけに大きな躍進を遂げた女優さんです。


101匹わんちゃんのヴィランであるクルエラの息子・カルロス役はキャメロン・ボイス

他のレギュラーメンバー同様今シリーズで大きな注目を集めますが2019年持病の為なんと20歳という若さで他界「ディセンダント3」が遺作となりました。


アラジンに登場するジャファーの息子ジェイは子役として2004年から多数のドラマや映画で活躍していたブーブー・スチュワートが演じています。


さらにマルの恋人となるベン王子役のミッチェル・ホープムーランの娘ロニー役のダイアン・ドアンジェーン役のブレンナ・ダミーコ等レギュラーキャラクターも健在。


その他にもフェアリー・ゴッドマザー役のメラニー・パクソン(ウォルト・ディズニーの約束)ベル役のキーガン・コナー・トレイシー(ワンス・アポン・ア・タイム:ブルー・フェアリー)等今回もベテラン陣が脇を支えています。


さらに新キャストとして今回の敵役であるアースラの娘・ウーマをスピンオフアニメーションでフレディ役を演じたチャイナ・アン・マクレーン

フックの息子ハリー役にトーマス・ドハティ

ガストンの息子ギル役をディラン・プレイフェアが演じました。

さらに、ウーマの母親アースラ役として大女優であるウーピー・ゴールドバーグが声のみでゲスト出演し話題となりました。

前作がキッズ・10代20代の女性を中心に爆発的な人気を獲得し、その直後に制作が発表された正当続編。


その勢いと人気は全く衰える事無く、歴代の記録塗り替えんばかりの高数字を叩き出した前作に勝るとも劣らない、DCOMを代表するメガヒット作品となりました。


サントラCDビルボード上位を獲得し、関連グッズ等も多数制作され、この二作目のヒットにより若者を中心とした大きなブームはさらに本格化。


その人気は国内だけに留まらず、日本を含め世界中での人気にさらに拍車がかかり、主演のダヴ・キャメロン等は今シリーズをきっかけにスター俳優へと躍進しました。


評価面でも一般評価・批判家レビュー共に非常に高い支持を獲得し、主に音楽とダンスディズニー歴代作品達への多数のオマージュ、そして若いキャスト達の演技が他方面から称賛されます。キャラクターの内面を巧みに描いた脚本も高く評価され、前作で上がっていたストーリーの簡素さや薄さに対する批判の声も今作では減少しました。


現在においてもその人気は衰えず、多数の続編スピンオフが制作され続けており、2024年には新たなスピンオフ続編ディズニープラスでの公開も決定


現在進行系のディズニーの代表的人気コンテンツの1つとして依然世界中から注目を浴び続けています。


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あらすじ



ベンの戴冠式から約半年後。


マル達4人のヴィランズキッズはオラドンで新たな生活をスタートしていた。

しかし、それぞれの生活を楽しむ3人と違い、マルは自分の置かれたこれまでと全く違う状況と立場に戸惑い「善良」な生活に微かな違和感を抱く。

それでもなんとか馴染もうと、そしてベンの期待に応えようと魔法の力に頼っていたマルだったが、その事がきっかけでベンと仲違いをしてしまう。

オラドンでの生活に限界を感じたマルは一人で故郷であるロスト島へ逃げ帰ってしまう。

そこでは、居なくなったマル達に代わり、アースラの娘ウーマが島を仕切っていた。
ウーマは兼ねてからマルに対抗心と恨みを抱いており、マルの帰還を知り復讐心を募らせる。

一方マルの行動を知ったベンは、イヴィ達ヴィランキッズと共にマルを追ってロスト島へ向かうのであった…。

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感想



前作に引き続き、ミュージカルファンタジーとして非常に良くできたエンターテイメント作品になっています。

ファンタジー学園青春ミュージカル融合させた、差詰ワンス・アポン・ア・タイムハイスクール・ミュージカルと言う基盤は変わらずなんですが、今回はどちらかといえばファンタジーアドベンチャー色若干強めでしょうか。


脚本も相変わらず良く出来てるし、前作から目に見えて弱体化した部分見当たらず、逆に音楽ミュージカルシーン等は格段にパワーアップしています。


題材とストーリーをは決して捻りのある物じゃないながらも、音楽キャラクターダンスヴィジュアル小ネタ
その全てが若い人達魅力的に伝わりやすいよう工夫が巧みに成されたティーン人気を意識した作りにも磨きがかかっています。


もちろんキッズ・ティーンターゲットとしたテレビ映画なので諸々粗かったりとか強引だったりとか安っぽかったりとかそういう部分も散見はされますが、それでもトータルクオリティはしっかり高いと言えるでしょう。

但し今作はアクションシーンCGシーンが多く、その点のテレビクオリティな弱さは若干目立ってしまっている感はありますが。

やはり引き続き痒い所に手が届いている脚本キャラクター描写の旨さがとても効いてますよね。


ちゃんと前作で描写が弱めだった人物に今回は焦点が当たっていたり…逆に次作の3で掘り下げ予定のキャラは今回出番や描写が控えめになっていたり…。

この辺の巧みさが晴らしいです。

メインのマル達だけではなく群像劇としてとても見応えある作品になっているのが、ハイスクール・ミュージカルからより進化したポイントであり、今作の大きな魅力ですよね。


キャラクターの表現力



前回も今回も個人的に脚本絶賛してはいますが、全体の筋書きや展開としては強引で粗削りな部分も散見されます。

特に今回はそれが目立つ部分もわりとあって、中でもウーマ達の関連はもう少し詰められたんじゃないかなとは思いますね。

キッズも視野に入れてるDCOMなので仕方ない部分もありますが、オラドンを乗っ取る壮大な野望を掲げてるかと思いきや、誘拐したベンを返す為の条件が腕相撲だったり…w
クライマックスの改心も最後の捨て台詞も含めて、ヴィランとしては唐突で一貫性の無い部分はちょっと気になります。

ただ、やはりそれを補って余りある程のキャラクター描写力魅せ方抜群なんですよね。

前述もしましたが群像劇として逸品です。

物語都合じゃなく各キャラクターがちゃんと自分の意志で動いているように見えるというのは、ストーリー映画においてとても大事だと常々思っているんですが、この辺がホントにこのシリーズは上手いでさえんです。

そして前作で描写が弱めだと思っていたベンロニー等のキャラクター性が今回ではしっかりフォローアップされてるのも見事だと思いました。
特にベンの信念と言うのは実はこのシリーズの根幹であり最も大切な部分と言えます。

結構に扱われることが多い彼ですが、やはり間違いなく最重要キャラクターなんですよね。

ここが改めて今作でしっかり描かれており、マルウーマとのやり取りを通じてベンが【人を表面で判断しない聡明な心の持主】であり、それがこの物語の始まりであることが丁寧に描かれていたのは素晴らしいと思いました。

特にやはり【マルの絵】の伏線はもうホントに見事でした。

この作品のコンセプト的に決してメインになることのないキャラクターですが、ベンは間違いなく歴代の中でも郡を抜いて魅力的ディズニープリンスだと思いますね。

それと個人的にムーランが好きというのもあって、ロニー「ママが喜ぶ」のくだりには思わず泣きそうになりましたねw
こういう細かいサブストーリーもホントに良いんですこの作品。

他にも、イヴィカルロスジェイにもそれぞれのサブプロットがしっかり与えられていて、あくまで4人が主人公…というのを通しているのも良かったですし、犬のデュード喋れるようになった伏線を意外な形で利用する小ネタ的な所も最高でしたね。

もちろん、前作から引っ張ったマルとベンのキスも最高でしたよ。

やはりこの各キャラクターへの愛情をしっかりと感じる脚本はこの作品の大きな魅力だと思います。

ディズニーオマージュも今回も盛り沢山で、前回の「一人ぼっちの晩餐会」に続き今作では「リトル・マーメイド」の「 キス・ザ・ガール」がアレンジで登場してました。


強化されたミュージカル



そしてこの作品のでもある音楽ミュージカル。これがホントに前作に比べて見違えるように良くなってました!

やっぱり今回は前作と違って最初からミュージカル前提で脚本が作られているので、その強みがしっかり出てると思いますね。

特に、もうこれは皆言ってますがラストの船上でのダンスミュージカルは本当に文句なしで、何度でも見たくなるような素晴らしすぎるシーンだったと思います。

それとマルイヴィデュエットによるバラード、島に来たベンが頑張って悪い子ぶるミュージカルシークエンスは、あくまでサブプロットであるにも関わらず、本筋を喰うほどの見事な完成度でした。


音楽キャッチー度格段にアップしていましたね。

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まとめ



1つ大きな難を言うならばやはりクライマックスのアクションCG演出のずさんさでしょうか。

まぁこれはあくまでケーブルテレビ映画なのである程度は仕方ないんですけどね…。

ちょっと最後の変身対決船でみんながおっとっと…みたいな流れは流石に若干冷めちゃいましたかね。

それ以外は前作に引き続いて脚本の良さ青春ミュージカルの魅力、そこにギャグ・コメディセンス登場人物のイマドキ感散りばめられたディズニー映画へのオマージュやリスペクトも含めて、テレビ映画として至極のエンターテインメント作品になっていると思います。


色々な要素や面白さバランス良く詰まっているのも前作同様ですね。

主人公のストーリー一辺倒でいかず、青春群像劇として今回はさらにその幅を広げた感じでした。


シリーズ作品として観ても前作の勢いを全く殺すことなく全体で見ればしっかりと進化させている、かなり優秀な続編だと思いますね。

一作目が肌に合わなかったと言う人も、今回はアドベンチャー度等の映画的部分もしっかり強化されているので是非一度は鑑賞をオススメしたいです。

いやぁ、、しかしケニー・オルテガ恐るべしですね…。

一回ちょっと彼が本気で作った劇場使用の大作ディズニー映画を観てみたいです。

このシリーズも、しっかり予算かけて大作映画として公開していたらさらに大ヒットしたんじゃないかなぁと、そんな事をチラッと思ってしまいましたね。


それくらい良いシリーズ良い作品だと思います。




「ディセンダント2」は現在ディズニープラスで配信中です♪



はい。

というわけで!



今回はこの辺で。


いつも長文駄文にお付き合い頂き本当にありがとうございます。感謝です!


では、また次回!


しーゆーねくすとたぁーいむ。