はいどうも〜。
さて今回はディズニーの原点である短編映画シリーズについて語っていきたいと思います。
最近短編ばっかでスミマセン…。
ディズニーは元々短編カートゥーンが主戦場の小さな映画制作会社でした。
「白雪姫」の大成功後そのメインは長編アニメーション制作へと移行していく事になりますが、ミッキーマウス等のキャラクターシリーズやシリー・シンフォニーシリーズ等をはじめ、数は減っていきながらも原点である短編アニメーションの制作は今日まで継続して行われ続けています。
最近ではディズニーの長編作品と併映という形でコンスタントにリリースされていますよね。
何かのシリーズや続編も多いのですが、そのどれにも属さない単発の短編作品の中にも、あまり知られてはいませんが素晴らしい物が沢山あります。
特に2000年代〜の短編作品は、メインである長編アニメーション浮き沈みとは裏腹に非常にクオリティと評価の高い物がとっても多いんです。
アカデミー賞受賞作品もいくかあったりするんですよ。
今回はそんな作品群の中から、人気作品のスピンオフ的続編作品を2作ご紹介していきます。
それでは、2作まとめてどうぞ〜。
(※当ブログは基本ネタバレありです。ご了承下さい。)
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ライノ!
(原題:Super Rhino)
2009年
監督
ネイサン・グレノ
※データ
2008年のディズニー長編アニメーション「ボルト」のスピンオフ続編であり、ソフト作品用ボーナス・コンテンツとして制作された短編作品。
監督は「ボルト」の中枢スタッフとして活躍したネイサン・グレノ。今作が彼の初監督作品となりました。
脚本もグレ丿が監督と兼務で担当。
音楽はオリジナルからジョン・パウエルが続投しています。
今作の主役ライノを演じたのはオリジナル同様マーク・ウォルトン。日本語版はキャイ~ンの天野ひろゆきさん。
ペニー役もオリジナルからマイリー・サイラスが続投しています。日本語版は白石涼子さん。
ミトンズ役のスージー・エスマン(日本語版を江角マキコさん)、ドクター・キャリコ役マルコム・マクダウェル(日本語版・中村秀利さん)含め、ほぼ全てのキャストが前作からのカムバックを果たしています。※ボルトはセリフ無し。
あくまでファンサービス的な内容でありながら、本編で密かな人気を集めていた脇役・ライノの夢を叶えるその内容、主要キャストのカムバックや派手なアクションシーンはファンを大いに喜ばせました。
※あらすじ
ヒーロー犬ボルトと飼い主のペニーはドクター・キャリコの手によって捉えられ、何者も通さない無敵の要塞に監禁されてしまった。
絶対絶命の状況の中、博士であるペニーの父親は小さな体の持ち主、ハムスターのライノにスーパーパワーを授け、全てを託す…。
※感想
いかにもボーナスエピソードという感じのおまけ的な作品ではありますが、ヒーロー番組的ノリを上手く使った派手な演出やアクションは健在で、その中にライノならではの小気味よいギャグも挟まれているのでとても楽しく見れます。
やはり日米共にオリジナルキャストの続投が嬉しいですね。
ペニー役がハンナ・モンタナでブレイク中だったマイリー・サイラスという事で、愉快なパロディギャグも実施されています。
基本的にはオリジナルのボルトのオマージュが満載なので映画を観たすぐ後の方がより楽しめると思いますね。
ボルトの使っていたスーパーパワーがライノ版になるとどう変化しているか…にも注目です。
個人的にはライノはディズニーの所謂相棒キャラの中でもかなり飛び抜けて好きなキャラクターです。自分もヒーローになりたいけど体や種族のせいである種諦めていて、その夢をボルトに託しています。
そんなライノの望みが叶った夢の中を覗けるこの作品は、とっても嬉しい1本でした。
あとは、ペニーの家でペニー、ボルト、ライノ、ミトンズの四人が仲良く同じベッドで寝ているのも映画を観た人にとってはとても嬉しい一コマでしたよね。
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ラプンツェルのウエディング
(原題:Tangled Ever After)
2012年
監督
バイロン・ハワード
ネイサン・グレノ
※データ
2010年のディズニー長編アニメーション「塔の上のラプンツェル」のスピンオフ続編。
2012年実写版「美女と野獣」3Dと同時上映にて初公開され、その後ソフト作品用ボーナス・コンテンツとして収録されました。
監督と脚本はオリジナルと同様バイロン・ハワードとネイサン・グレノが手掛けています。
音楽はこの後のラプンツェルのテレビ作品も引き続き担当したケビン・クリーシュ。
ラプンツェル役をポップス歌手マンディー・ムーアがオリジナルに続いて続投。
日本語版は中川翔子さん。
マンディも中川翔子さんも続編やゲーム、パークボイス等ほぼ全てのラプンツェルボイスを欠番なしで担当しています。
ユージーン役のザッカリー・リーヴァイと日本語版の畠中洋さんも続投。
又、マキシマス役やコロナ国民の役として監督のバイロン・ハワードやネイサン・グレノも出演しています。
オリジナルの人気を受けて急遽制作が行われた本編のその後を描く短編作品。
本編では描かれず、ファンが一番見たかったであろうラプンツェルとユージーンが結ばれる瞬間を描いた作品と言う事で公開直後から非常に高い評価と注目を集めました。
又、脇役のマキシマスとパスカルをメインで描いたギャグ中心のその内容も高評価を獲得。
さらに今作は後に展開されたテレビシリーズを含む現状のラプンツェル全作品の時系列的な最終作として現在でもファンにとって大切なマスターピースとなっています。
※あらすじ
ラプンツェルとユージーンがついに結婚式をあげる日がやってきた。
コロナ王国はまさに国中でお祝いムード一色。
マキシマスとパスカルはフラワーガール&リングボーイという大役を任され張り切っていたが、ひょんな事から大切な結婚指輪が教会の外へ飛び出してしまう。
慌てて指輪を追いかけるマキシマスとパスカルだったが…。
※感想
こちらもまさにおまけ的なギャグ満載のコメディアニメーションとなっていますね。
ラプンツェルとユージーンのウェディングが舞台なのは間違いないですが、メインで描かれているのはこの2人ではなく脇役コンビであるマキシマスとパスカルのドタバタ劇です。
相変わらずこの作品は舞台設定と合わない現代センス的なギャグが多くて、今作でもそれは存分にと盛り込まれています。
しかし今作の特筆すべきところは、そんな中でもしっかりディズニー往年の短編ドタバタカートゥーンをやってのけてるところ。
何かを追いかけてドタバタ駆けずり回って、取れそうで取れなくて…なんてギャグカートゥーンはまさしくディズニーが最も得意とするシチュエーションですよね。
紐とか小物がバネみたいにビヨーンと伸びて空中に飛び上がったり、物が落ちてきてバンバン頭にぶつかったり、ワインが洪水みたいになってキャラクターを流したり…まさに古典です。
その中でちょっとシニカルだったり現代センスなギャグが織り交ぜられている。
まさしく伝統と現代感の融合です。
素直にうまくでなきてるな〜と、感心しちゃいました!
それとやはり、メインではありませんがラプンツェルとユージーンの幸せそうな姿は、ファンには何より嬉しいシーンですよね。
余談ですが、この後続くラプンツェルのテレビシリーズは、今作の前という時系列なんですが、今作でドタバタ結婚式を終えた2人のナレーションから始まったりしていて、地味にしっかり繋がっているのも嬉しいところです。
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まとめ
2つの作品に共通して言えることは、どちらもオリジナルを務めたスタッフやキャストによって制作された続編であるという事です。
これにはやはりそれまでディズニーの続編を一手に背負っていた「トゥーン・スタジオ」の消滅が大きく関係していると思います。
トゥーンの続編も「この題材を違う制作陣が作ったらどうなるか」という二次創作としての面白さは大いにありましたが、やはり正統な続編としてリリースするにはオリジナルとの格差が大きく長年問題視されていました。
そんな中ジョン・ラセターの一声でトゥーンスタジオの続編制作がなくなりますが、それでもやはり当然ながら人気作品には続編要望の声も多くあがります。
そこでまず始まったのが、このオリジナルスタッフによる短編での続編発表でした。
この2作からもわかるように、短編ながらもその世界観やテーマをしっかり引き継いだその内容は好評を獲得し、これはやがて短編に限らずディズニーの続編の考え方を修正していく事になります。
「ヒット作を利用した収益回収」から「続編を作るなら前作と同等かそれ以上の物を」という価値観へ。
そしてその流れを受けて「シュガー・ラッシュ」や「アナと雪の女王」等、これまでWDASがあまり行ってこなかった、オリジナルのクリエイター達が再集結した続編作品が次々にリリースされ成功を納めました。
そしてこの流れはこれからも続々と続いて行く予定です。
現在ディズニーの公開予定作品は正に続編のオンパレード。これが良いことか悪いことかはまだわかりませんが、少なくとも続編へ対する姿勢が一世代前とは明らかに変わっている事は確かで、それは喜ばしいことだと思います。
そしてその流れを作った源流にあるのは、この2作品のような何気ない、クリエイター達からのファンサービスのような短編作品達なんですよね。
「ライノ!」「ラプンツェルのウェディング」は現在ディズニープラスで配信中です♪
どちらも10分以下の短い短編で観やすく、各作品のファンにはマストな内容になっています。
ぜひ1度チェックしてみて下さいね♪
はい。
というわけで今回はこの辺で!
今回も長文駄文にお付き合い頂きありがとうございました♪
また次回。
しーゆーねくすとたぁいむー。