ディズニー映画語り 子ねこのフィガロ/フィガロとフランキー | すきなものしか語れない

すきなものしか語れない

元ディズニーシー長年単パサー。今はおもにディズニー映画中心に好きなものだけ勝手に語るつまらないブログです。Dヲタだった頃の記事は思い出として残してます。




はいどうも〜。


さて今回はディズニーの原点である短編映画シリーズについて語っていきたいと思います。

最近短編ばっかでスミマセン…。


皆さんは【フィガロ】というディズニーキャラクターをご存知ですか?


1940年公開の「ピノキオ」で登場した猫のキャラクターです。作中ではゼペットさんの飼い猫として一緒にクジラにのまれたり、ピノキオに嫉妬したり、愛らしい姿を見せてくれました。



そんなフィガロですが、実は同じ1940年代【ミニーの愛猫】という新たな設定のもとミッキー・マウスファミリー入りを果たし、彼を主役とした短編シリーズが展開された事がありました。


たまにミニーとフィガロがセットのグッズやアートがあるのは、このシリーズが大元です。


シリーズは三本で終了し、存在自体かなり知名度が低くこれまではソフト化もほとんどされないレアなシリーズとなっていましたが、その内の二作品が去年ディズニープラスで配信開始になりました。


という事で今回はそんなフィガロシリーズ2作品について語っていきたいと思います。


それでは2作まとめていってみましょう。


(※当ブログは基本ネタバレありです。ご了承下さい。)



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




  子ねこのフィガロ

(原題:Bath Day)

1946年

監督

チャールズ・A・ニコルズ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



  フィガロとフランキー

(原題:Figaro and Frankie)

1947年

監督

チャールズ・A・ニコルズ



データ


1943年「フィガロとクレオ」に続く通算2作目.3作目となるフィガロの短編シリーズ


1946年「子ねこのフィガロ」1947年「フィガロとフランキー」が公開され、これをもって同シリーズは終了となりました。



監督は「ピノキオ」の制作にも参加し「プカドン交響楽」でアカデミー賞も受賞したチャールズ・A・ニコルズ


脚本にはイラストレーター・漫画家としても知られるエリック・ガーニー


音楽は短編・長編に囚われずこの時期のディズニーミュージックの要として大活躍していたオリバー・ウォレス


フィガロの声を務めたのは初代ドナルドの声優としても名高いクラレンス・ナッシュ

ミニーは四代目のルース・クリフォード

日本語版は実に27年もの間ミニーを演じた水谷優子さんが務めています。



2作品共に共通のスタッフ・キャスト陣での制作が行われました。


1940年の長編作品「ピノキオ」で主役のピノキオジミニー・クリケットにも劣らない地味な人気を獲得していたフィガロは、1943年にピノキオ制作にも参加したディズニー短編作品の主力監督ジャック・キニーによって初めて主演短編アニメーション化されます。


3年の期間が空いた後、チャールズ・ニコルズ引き継ぐ形でシリーズが再開


2作品が制作されましたが当時人気が高まっていた「グーフィー」「ドナルド」「プルート」の短編作品以上の個性を示す事はできず、さらに猫が主人公となるとどうしても他社作品である「トムとジェリー」に内容が酷似してしまうという事情もあり、フィガロというキャラクターはプルートのシリーズに吸収される形でシリーズは消滅しました。


しかしフィガロのプルートとはまた違うずる賢くて小悪魔的いかにも猫っぽい魅力は現在でも人気を博していますし、それ以上にこのシリーズは歴史上でも数少ない【ミッキーのバーターではないミニー・マウス】が観れることでも有名で、その事からこのフィガロシリーズは一部ではミニー・マウスシリーズと呼ばれることもある程です。


フィガロはその後長らくミニー達との共演も無くなり、あくまで「ピノキオ」の登場キャラクターとして認知されてきましたが、ここ数年一部の作品やパークやグッズ等で再びミニーの飼い猫という設定が復活し、少しずつ「ミッキーマウスファミリーの一員」として再認知されはじめています。



あらすじ




※こねこのフィガロ


フィガロはミニーの愛情を受けて生活するやんちゃで可愛い雄の愛猫。ある日、フィガロは嫌いなお風呂に入れられ、ミニーの女の子センスな香水やリボンでおめかしされてしまう。


それが気に入らないフィガロはイライラしながら散歩へ繰り出すのだが…。




※フィガロとフランキー


ミニーの家。

小鳥のフランキーは気持ちよく囀りを楽しんでいた。しかしそれが煩くて気に入らないフィガロはフランキーにちょっかいを仕掛ける。

ひょんなことからフィガロがフランキーを食べてしまったと勘違いしたミニーは怒り狂い、フィガロを家から追い出してしまうが…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

感想



内容としては決して目新しさや斬新なアイデアある訳ではなく、どこかで見たことのあるプロットのキャラクターを置き換えただけ…とも取れる2作品である事は正直否定できません


この1940年代後半はディズニースタジオにとって苦しい状況が続いていた時期であり、短編作品に関しても主力だったミッキーのシリーズ勢いがなくなり、他に使えるものはなんでも使おう!と言わんばかりに様々なアイデアシリーズ乱立していた時代でした。


そのうちの1つがこのフィガロシリーズという訳です。


革新的なものはほとんどありませんが、当時のディズニーの職人芸とも言えるアニメーションギャグアイデアキャラクターの愛らしさは充分堪能する事ができます。






前にも語りましたが…


この時代のディズニーの短編ほんと好きなんですよね。

30年代とかのなんかこうギラギラしている感じのも勿論好きなんですけど、この独特のまったり感というかある種の余裕が感じられる緩さというか…

過去の全盛期のような突飛な題材や展開とかではなくて、キャラクター達が普通に生活をしている中で巻き起こるちょっとしたドタバタを描いているようなミニマムな作品が多くて。

大掛かりな冒険物やおとぎ話よりもこういう取るに足らないカジュアルな展開の作品が好きです。

なんかこう、小さい頃になんとなく漠然とアメリカンライフに憧れる時期ってあるじゃないですか。

ああいう感覚を思い出しますね。

小さい頃に最も良く見た作風なもので…

細部のディティールとかも良く出来てるんですよね。


今シリーズでは特にフィガロの、猫らしい性格描写やちょっとした仕草・モーション等は非常に研究されていてホントに素晴らしいです。


基本的にはミッキーに忠実なプルートとはまた違う魅力を持ったキャラクターですね。



それとミニーデザイン作画ちょっと独特で、他では観れないミニーが観れるのもこのシリーズの特徴だったりします。


おしゃれで可愛らしいんだけどちょっとヒステリー気味ミニーの魅力も爆発しているのでこの辺も見応え抜群ですよ。




「子ねこのフィガロ」「フィガロとフランキー」は現在ディズニープラスで配信中です♪



どちらも7分くらいの短い短編で観やすい、カートゥーンの魅力が詰まった2作品になってますのでミニーが好きな方「ピノキオ」フィガロが気になった方等はぜひ1度チェックしてみて下さいね♪





はい。



というわけで今回はこの辺で!




今回も長文駄文にお付き合い頂きありがとうございました♪




また次回。




しーゆーねくすとたぁいむー。